263 / 718
第七章 誕生
第三十一話 ここを拠点とす
しおりを挟む
「ここに畑作るのはどうでしょうか?その辺りに平屋を建てて台所と寝床を用意すれば暮らす事も可能かと……」
ブレイドはエレノア達と更地に目を向けながら、既に計画を練っていた。まだ使って良いかどうか定かではないものの、同時進行で色々しとこうとラルフから提案され、勿論快諾したので今ここで調査しているのだ。
「建物を建てるなら相当大きいのを建てて頂かないと行けませんわね。わたくし達全員が入れるくらい大きな物でないと……」
「となると平屋じゃ足りませんわ。二階建て以上の建物を所望致します」
デュラハンの長女メラと次女エールーが声を上げる。その言を聞き、アンノウンが質問する。
「何で?そんな大きなの作んなくったって、あの大きな木の中は部屋数も多いんだから借りれば良くない?私達で一から作るんだから、大きくすると自分たちの首を絞める事に繋がるよ?」
ラルフ一行の短所は人族で生活する為に必要不可欠なお金が無い事。建物の事なら建築士や大工に頼みたいところだが、それをするにはお金が必要だ。正直な話、人族に紛れて過ごすという事は最初だけで、後は流浪の旅人として根無し草の生活を送ってきていた。魔族にも人族にも敵視され、追われる日々にお金を必要とする事など最近まで無かったというのがこの事態に拍車を掛けた。
「小屋は作った事があって、何度も修繕しています。不細工でも倒壊しない家は作れますけど、俺は一階しか作った事無くって……見様見真似で作れても、ちょっとやそっとじゃ壊れない家作りとなると自信ないですね……」
「ソモソモ常駐スル訳デモ無インジャ……寝ルナラ要塞ニ戻レバ良イシ、ソノ際ハ ベルフィアニ頼メバ大丈夫デショ。アレニ頼マネバ ナラナイノガ面倒ダケド……」
ジュリアは首に掛けた兄の形見のネックレスを弄りながら答えた。
「ふふ、ブレイドは畑も作って自分達の家も作ったのよね。偉いわ」
エレノアから誇らしげな賞賛を送られる。
「あ、えっと……親父やアスロンさんが残してくれた畑や小屋を改良したり、自分でそれを真似て作ってみただけで俺が凄いってわけじゃ……」
「もー、謙遜しない。ブレイドは私の為にも色々努力してくれたんですよ~。お義母さんも今日の朝食をいただいたと思いますけど、あれはブレイドの作った物ですから。ブレイドは何でも出来るんです!」
アルルはいつも以上に誇らしげに胸を張る。何気に差し込んで行く「お義母さん」にブレイドは内心(いきなり馴れ馴れしいのでは?)とエレノアを気遣ったが、エレノアは慈愛の眼差しでアルルを見ていた。まるで娘でも出来た様に感じたのだろう。アルルの頭を撫でながら「まぁ、そうなの?」と微笑んでいた。エレノアに対する気遣いが杞憂だった事を知ると、ほっと胸をなでおろしながら更地に目をやった。
「ところでブレイドは何を作んの?私は植物とか育てた事ないから聞いても分かんないかもだけどさ」
九女シャークは土を弄りながら尋ねる。七女リーシャも一緒になって土を弄っていた。
「そうですね……とりあえずはこの土地で育てている野菜類の種を分けてもらってそれを育ててみましょうか。後は薬草ですね。香りの良い奴。発酵、乾燥させれば美味しいお茶が出来ますし、薬草効果で滋養強壮にも良い」
ブレイドをここに置いていけば、いつの間にか名産品を作り出してしまいそうな勢いだ。
「……でも残念な事にここはあくまでも拠点。一箇所に留まるわけではないので、植えて長らく放置していられる様な強い野菜を育てないといけないでしょうね。ここの人達の手を借りれたら良いんでしょうけど、そういうわけにも……」
「え~?駄目なのかな~。ちょっとくらい手伝ってもらうのは良い考えだと思うけどな~」
三女シーヴァはのんびりと会話に入ってくる。近くの木の上で警戒しているエルフに目配せしながら呟いた。
「ま、ブレイドの言う通りだな」
その時、背後から声を掛けられた。振り向くとラルフが立っているのに気付いた。ミーシャもベルフィアも戻ってきているのを見ると森王との交渉は終わった様だ。
「あ、おかえり~」
「おかえりラルフさん。で、その……俺の言う通りってのは?」
「ああ、一応この更地を使っても良い事になったんだが、国民とは関わらない事を条件に出されちまった。警戒しているから当然っちゃ当然だけど……だから現地民の手を借りるのはご法度な」
話を聞けば、ダークビーストが火葬されたこの場所にはエルフ達は近付きたがらないので、ラルフの説得と土壌回復の為に割と簡単に拠点の話は通った様だ。しかし、国民との接触は禁止という。これでは手伝ってもらうのはおろか、野菜の種すらもらえないのではないだろうか?
「もちろんずっとって訳じゃないぜ?警戒がほんの少しでも薄れれば、そん時に再交渉だ。使わせてもらう以上は擦り合わせが大事だからな。ま、ぼちぼち行こうや」
(これは長丁場になりそうだ)と肩を落とした時にミーシャが声を掛ける。
「それで、どう?私達があっちに行ってる間にどんな風にするか大体決めたんでしょ?」
「ええ、まぁ。ここに畑を作ってそっちに平家を建てようかと思ってます。土はフカフカで何でも元気よく育ちそうなので何作ろうか迷ってますよ」
ラルフが土弄りしているシャークとリーシャを見て頷いた。
「なるほど、ここが畑に適した柔らかい土で、あっちが建物を建てるのに適した固い土って事か。となればそれ以外に選択肢がないな」
「しかしじゃヨ?誰が建物を建てられヨうか。妾らノ中で言えばブレイドがそれに当てはまルであろうが、一人では何年掛かル事か……」
ベルフィアは腕を組みながら嘆く。ラルフは自分を指差しながら「俺も器用よ?一応」とアピールするも無視されてしまった。
「エルフの大工に作ってもらえないかな。もしくは別の土地からこの為に派遣させるとか……」
ミーシャも腕を組んで唸る。「俺も器用よ?一応」とアピールしたら「はいはい」と往なされた。
「後は畑に植えるものですね。ここにいつまでも滞在出来る訳もないので、出来るだけ放置しても勝手に実をつけるものがあれば良いんですけど……」
考える事は山積みだ。出来る事と出来ない事を取捨選択し、出来る陰り最適に近付ける。とにかく、ここで必要なのは建築スキル持ちと、この土地の管理人だ。エルフが使えないとなると他の国から派遣させるのが良い。
「うーん。仲間ならともかく、今知り合ったばかりとかのおっさんを連れてきたりしたら森王は信じられない程に怒るかもな。ここでの野菜の種を……と思ったけど、やっぱし非接触が与える影響は大きいな。負の意味で……」
ラルフは手詰まり状態に唸りながら腕を組み、しばらくジッと考えていた。特にこれといった事を思いつかなかったので森王に便宜を図ってもらう事にした。
「そうそう、第二拠点の方も確認しときたいからさ、森王と話がついたら次に行くぞ」
ラルフはそう言って踵を返した。
「何じゃ?また行くんかい?しょうがないノぅ」
「ラルフ待ってー」
ミーシャとベルフィアもラルフに着いて行く。エレノアはアルルの頭を撫でながら、その奇妙な雰囲気に当てられていた。
「”運命”……か」
エレノアのポツリと漏らした呟きは、空気に溶けていった。
ブレイドはエレノア達と更地に目を向けながら、既に計画を練っていた。まだ使って良いかどうか定かではないものの、同時進行で色々しとこうとラルフから提案され、勿論快諾したので今ここで調査しているのだ。
「建物を建てるなら相当大きいのを建てて頂かないと行けませんわね。わたくし達全員が入れるくらい大きな物でないと……」
「となると平屋じゃ足りませんわ。二階建て以上の建物を所望致します」
デュラハンの長女メラと次女エールーが声を上げる。その言を聞き、アンノウンが質問する。
「何で?そんな大きなの作んなくったって、あの大きな木の中は部屋数も多いんだから借りれば良くない?私達で一から作るんだから、大きくすると自分たちの首を絞める事に繋がるよ?」
ラルフ一行の短所は人族で生活する為に必要不可欠なお金が無い事。建物の事なら建築士や大工に頼みたいところだが、それをするにはお金が必要だ。正直な話、人族に紛れて過ごすという事は最初だけで、後は流浪の旅人として根無し草の生活を送ってきていた。魔族にも人族にも敵視され、追われる日々にお金を必要とする事など最近まで無かったというのがこの事態に拍車を掛けた。
「小屋は作った事があって、何度も修繕しています。不細工でも倒壊しない家は作れますけど、俺は一階しか作った事無くって……見様見真似で作れても、ちょっとやそっとじゃ壊れない家作りとなると自信ないですね……」
「ソモソモ常駐スル訳デモ無インジャ……寝ルナラ要塞ニ戻レバ良イシ、ソノ際ハ ベルフィアニ頼メバ大丈夫デショ。アレニ頼マネバ ナラナイノガ面倒ダケド……」
ジュリアは首に掛けた兄の形見のネックレスを弄りながら答えた。
「ふふ、ブレイドは畑も作って自分達の家も作ったのよね。偉いわ」
エレノアから誇らしげな賞賛を送られる。
「あ、えっと……親父やアスロンさんが残してくれた畑や小屋を改良したり、自分でそれを真似て作ってみただけで俺が凄いってわけじゃ……」
「もー、謙遜しない。ブレイドは私の為にも色々努力してくれたんですよ~。お義母さんも今日の朝食をいただいたと思いますけど、あれはブレイドの作った物ですから。ブレイドは何でも出来るんです!」
アルルはいつも以上に誇らしげに胸を張る。何気に差し込んで行く「お義母さん」にブレイドは内心(いきなり馴れ馴れしいのでは?)とエレノアを気遣ったが、エレノアは慈愛の眼差しでアルルを見ていた。まるで娘でも出来た様に感じたのだろう。アルルの頭を撫でながら「まぁ、そうなの?」と微笑んでいた。エレノアに対する気遣いが杞憂だった事を知ると、ほっと胸をなでおろしながら更地に目をやった。
「ところでブレイドは何を作んの?私は植物とか育てた事ないから聞いても分かんないかもだけどさ」
九女シャークは土を弄りながら尋ねる。七女リーシャも一緒になって土を弄っていた。
「そうですね……とりあえずはこの土地で育てている野菜類の種を分けてもらってそれを育ててみましょうか。後は薬草ですね。香りの良い奴。発酵、乾燥させれば美味しいお茶が出来ますし、薬草効果で滋養強壮にも良い」
ブレイドをここに置いていけば、いつの間にか名産品を作り出してしまいそうな勢いだ。
「……でも残念な事にここはあくまでも拠点。一箇所に留まるわけではないので、植えて長らく放置していられる様な強い野菜を育てないといけないでしょうね。ここの人達の手を借りれたら良いんでしょうけど、そういうわけにも……」
「え~?駄目なのかな~。ちょっとくらい手伝ってもらうのは良い考えだと思うけどな~」
三女シーヴァはのんびりと会話に入ってくる。近くの木の上で警戒しているエルフに目配せしながら呟いた。
「ま、ブレイドの言う通りだな」
その時、背後から声を掛けられた。振り向くとラルフが立っているのに気付いた。ミーシャもベルフィアも戻ってきているのを見ると森王との交渉は終わった様だ。
「あ、おかえり~」
「おかえりラルフさん。で、その……俺の言う通りってのは?」
「ああ、一応この更地を使っても良い事になったんだが、国民とは関わらない事を条件に出されちまった。警戒しているから当然っちゃ当然だけど……だから現地民の手を借りるのはご法度な」
話を聞けば、ダークビーストが火葬されたこの場所にはエルフ達は近付きたがらないので、ラルフの説得と土壌回復の為に割と簡単に拠点の話は通った様だ。しかし、国民との接触は禁止という。これでは手伝ってもらうのはおろか、野菜の種すらもらえないのではないだろうか?
「もちろんずっとって訳じゃないぜ?警戒がほんの少しでも薄れれば、そん時に再交渉だ。使わせてもらう以上は擦り合わせが大事だからな。ま、ぼちぼち行こうや」
(これは長丁場になりそうだ)と肩を落とした時にミーシャが声を掛ける。
「それで、どう?私達があっちに行ってる間にどんな風にするか大体決めたんでしょ?」
「ええ、まぁ。ここに畑を作ってそっちに平家を建てようかと思ってます。土はフカフカで何でも元気よく育ちそうなので何作ろうか迷ってますよ」
ラルフが土弄りしているシャークとリーシャを見て頷いた。
「なるほど、ここが畑に適した柔らかい土で、あっちが建物を建てるのに適した固い土って事か。となればそれ以外に選択肢がないな」
「しかしじゃヨ?誰が建物を建てられヨうか。妾らノ中で言えばブレイドがそれに当てはまルであろうが、一人では何年掛かル事か……」
ベルフィアは腕を組みながら嘆く。ラルフは自分を指差しながら「俺も器用よ?一応」とアピールするも無視されてしまった。
「エルフの大工に作ってもらえないかな。もしくは別の土地からこの為に派遣させるとか……」
ミーシャも腕を組んで唸る。「俺も器用よ?一応」とアピールしたら「はいはい」と往なされた。
「後は畑に植えるものですね。ここにいつまでも滞在出来る訳もないので、出来るだけ放置しても勝手に実をつけるものがあれば良いんですけど……」
考える事は山積みだ。出来る事と出来ない事を取捨選択し、出来る陰り最適に近付ける。とにかく、ここで必要なのは建築スキル持ちと、この土地の管理人だ。エルフが使えないとなると他の国から派遣させるのが良い。
「うーん。仲間ならともかく、今知り合ったばかりとかのおっさんを連れてきたりしたら森王は信じられない程に怒るかもな。ここでの野菜の種を……と思ったけど、やっぱし非接触が与える影響は大きいな。負の意味で……」
ラルフは手詰まり状態に唸りながら腕を組み、しばらくジッと考えていた。特にこれといった事を思いつかなかったので森王に便宜を図ってもらう事にした。
「そうそう、第二拠点の方も確認しときたいからさ、森王と話がついたら次に行くぞ」
ラルフはそう言って踵を返した。
「何じゃ?また行くんかい?しょうがないノぅ」
「ラルフ待ってー」
ミーシャとベルフィアもラルフに着いて行く。エレノアはアルルの頭を撫でながら、その奇妙な雰囲気に当てられていた。
「”運命”……か」
エレノアのポツリと漏らした呟きは、空気に溶けていった。
0
あなたにおすすめの小説
異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!
ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!?
夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。
しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。
うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。
次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。
そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。
遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。
別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。
Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって!
すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?
くまの香
ファンタジー
いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる