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第十五章 終焉
第四十五話 沈没要塞
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「あっ、見つけました。あの岩場ですね」
歩は指で要塞の沈没場所を指し示す。マーマンたちは口々に懐疑的な言葉を発する。突然来た海底を知らないヒューマンに何が分かるというのか。「ここは陸とは違うのだぞ」という嘲りが見えた。
それもそのはず、魔障壁が無いとまともに喋られないし息も出来ない。その上、泳ぐ速度すら遅いと来ている。そんなヒューマンが物知り顔で、しかもピンポイントに断言している。恥を掻くのがオチだ。
「流石だぜアユム!早速行こう!」
ラルフは疑うこともなく先を急がせる。当然だ。白絶に探索の協力をお願いされた時から彼の顔が頭に浮かんでいたのだ。それほど信頼できる能力。マーマンたちは見つかる訳がないと高を括るが、その考えは一変する。
迷いなく案内する歩。まるで最初から知っていたかのように正確に、そして完璧に。連なる海底山脈の山の一つの前で立ち止まる歩。一見ただの岩山だが、砕けた要塞の破片が要塞自体を隠すように降り注ぎ、周りと同化していた。分かりにくいが、今にも崩れ落ちそうな雰囲気を醸し出すこれこそがかつてのスカイ・ウォーカーの姿だ。
「……バカな……」
何が起こったのか。求めていた沈没要塞は歩によって発見された。つい今し方やってきて、要塞の居所を探ってもらった矢先の出来事。延々と探していたマーマンの面目丸潰れだ。
しかし、ラルフたちにとってはどうでも良いこと。早速、動力源に向かって進む。魔障壁の何と便利なことか。水圧に押し潰されるような事態も、息が続かないようなことも無い。サメのような頂点捕食者たちがウヨウヨと周りを泳ごうが、直接齧り付かれることもない。探索には売ってこいの万能魔法。
マーマンたちが唖然とする中、ラルフたちは早速中へと侵入する。新しい船に乗せる動力源を再利用しようという魂胆でだ。
「あんな気色悪いのを乗せるの?」
「まぁ、そうなるな。あれが一番供給量が安定してるってアスロンさんが言っていたし、持って帰んない手はないぜ。もしどうしても嫌なら、死体を退かせて魔鉱石だけを取り出せば良いし、やりようは幾らでもって感じ?」
灰燼の趣味か合理的か、動力源は魔鉱石を隠すように死体がしがみついている。見た目はグロテスクを通り越して芸術の領域へと昇華している。「永遠の苦しみ」というような作品名が入りそうな奇抜なデザインだ。
ようやく制御室に辿り着いたラルフたちを待ち構えていた動力源は、魔力を生成させ続けていた。
「アンデッドには生き物ノ命なんぞ吹いて消えル”キャンドル”ノ火ヨ。それを無限エネルギーにまで昇華させタノだから大しタもノじゃな」
「それさ、お前の中に灰燼が入っているから贔屓目に言ってたりしないか?」
船の動力の候補が一つ手に入る。これをどう調理するのかはアンノウン次第。いらないとなれば全て無駄ではあるが、歩は役に立てたと満足出来たようだ。ならばラルフにとっても回収出来て良かったと、この回収劇は終了した。
歩は指で要塞の沈没場所を指し示す。マーマンたちは口々に懐疑的な言葉を発する。突然来た海底を知らないヒューマンに何が分かるというのか。「ここは陸とは違うのだぞ」という嘲りが見えた。
それもそのはず、魔障壁が無いとまともに喋られないし息も出来ない。その上、泳ぐ速度すら遅いと来ている。そんなヒューマンが物知り顔で、しかもピンポイントに断言している。恥を掻くのがオチだ。
「流石だぜアユム!早速行こう!」
ラルフは疑うこともなく先を急がせる。当然だ。白絶に探索の協力をお願いされた時から彼の顔が頭に浮かんでいたのだ。それほど信頼できる能力。マーマンたちは見つかる訳がないと高を括るが、その考えは一変する。
迷いなく案内する歩。まるで最初から知っていたかのように正確に、そして完璧に。連なる海底山脈の山の一つの前で立ち止まる歩。一見ただの岩山だが、砕けた要塞の破片が要塞自体を隠すように降り注ぎ、周りと同化していた。分かりにくいが、今にも崩れ落ちそうな雰囲気を醸し出すこれこそがかつてのスカイ・ウォーカーの姿だ。
「……バカな……」
何が起こったのか。求めていた沈没要塞は歩によって発見された。つい今し方やってきて、要塞の居所を探ってもらった矢先の出来事。延々と探していたマーマンの面目丸潰れだ。
しかし、ラルフたちにとってはどうでも良いこと。早速、動力源に向かって進む。魔障壁の何と便利なことか。水圧に押し潰されるような事態も、息が続かないようなことも無い。サメのような頂点捕食者たちがウヨウヨと周りを泳ごうが、直接齧り付かれることもない。探索には売ってこいの万能魔法。
マーマンたちが唖然とする中、ラルフたちは早速中へと侵入する。新しい船に乗せる動力源を再利用しようという魂胆でだ。
「あんな気色悪いのを乗せるの?」
「まぁ、そうなるな。あれが一番供給量が安定してるってアスロンさんが言っていたし、持って帰んない手はないぜ。もしどうしても嫌なら、死体を退かせて魔鉱石だけを取り出せば良いし、やりようは幾らでもって感じ?」
灰燼の趣味か合理的か、動力源は魔鉱石を隠すように死体がしがみついている。見た目はグロテスクを通り越して芸術の領域へと昇華している。「永遠の苦しみ」というような作品名が入りそうな奇抜なデザインだ。
ようやく制御室に辿り着いたラルフたちを待ち構えていた動力源は、魔力を生成させ続けていた。
「アンデッドには生き物ノ命なんぞ吹いて消えル”キャンドル”ノ火ヨ。それを無限エネルギーにまで昇華させタノだから大しタもノじゃな」
「それさ、お前の中に灰燼が入っているから贔屓目に言ってたりしないか?」
船の動力の候補が一つ手に入る。これをどう調理するのかはアンノウン次第。いらないとなれば全て無駄ではあるが、歩は役に立てたと満足出来たようだ。ならばラルフにとっても回収出来て良かったと、この回収劇は終了した。
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