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6話 偽装結婚(婚約)することになりました
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異世界に来て4日目の夜が明ける。
約束通り、午前中のうちに迎えに来たフレイさんが用意した馬車に乗り込み、三月の兎亭に別れを告げる。
ご主人夫妻はわざわざ表通りに出て、見送りをしてくれた。
「お世話になりました。ご主人と女将さんのおかげで助かりました」
「こちらこそ、エリカちゃんには助けられたわ。また王都に来た時には、ぜひ立ち寄ってちょうだいね」
「次に会う時はパーシヴァル夫人かもしれませんね! ぜひお2人で食事にでも来てください!」
「やめてください。フレイさんが悪ノリします」
「素晴らしい予言だな、チップを弾もう」
「へへー」
「フレイさん、無駄遣いしないでください」
こうして私たちは王都を離れ、北西にあるパーシヴァル伯爵領に向かった。
その道中。隣に座るフレイさんが私を見て口を開く。
「エリカ殿、先程の話ですが……我が領地でエリカ殿の身柄を預かるにあたり、婚約者という体裁を取るのは有効だと思います」
「ええ?」
「もちろん体裁上の話です。エリカ殿は聖女ですから、俺のような者が手を出していいお方ではありません。しかしエリカ殿には、この世界での身柄を保証する物がありません。使用人や領民の中には、エリカ殿を訝しむ者が出てくるかもしれません。ですが俺の婚約者ということにすれば、屋敷で生活しても不審に思われることはないでしょう。自動的に主人と同格の扱いを受けられます」
「でも婚約だなんて――それこそ簡単には認められないんじゃないですか? フレイさんも言ったように、私にはこの世界の身分を保証する物なんてないし……そんな私とフレイさんの婚約が認められるとは考えにくいっていうか……」
「その点はご心配なさらずに。俺の部下には裏工作が得意な者がいます」
「そ、そうなんだ?」
「いかがでしょうか、エリカ殿」
「……婚約か……」
「もちろん本当に結婚するわけではありません。聖女としての身分を隠し、屋敷でお世話する為の名目です。いわば偽装婚約だと考えてください。俺はエリカ殿に指一本触れません」
「いや、それは物理的に無理だと思う」
「そうでしょうか」
「たとえば馬車を降りる時も、手を差し伸べられないんですよ? フレイさんは紳士だから厳しくないですか?」
「……前言を撤回します。お体に触れる機会はありますが、エリカ殿を傷つけるような真似は致しません」
「本当に?」
「はい」
フレイさんは曇りのない瞳で言い切った。
そこまでハッキリ言い切るなんて、ちょっと釈然としない思いもある。もちろんフレイさんに悪気がないのは分かるけど。
まずはこの世界での安定した生活が第一だと考えよう。フレイさんは領主だというから、領主の婚約者という立場が得られるのは素直にありがたい。
何の後ろ盾もない平民としてスタートするより、遥かに良いと思う。
「だけど、そこまでフレイさんに甘えていいんですか? 私と婚約しているということになれば、フレイさんの縁談にも差し支えがあるんじゃ……」
「その点はご心配なく。俺自身の結婚よりもエリカ殿を守ることの方が大切です」
「フレイさんって独身主義者ですか?」
「無理をしてするものではないと考えています。世間体に捉われて不本意な結婚を遂げ、不幸な家庭を作るケースもありますからね」
「領主だったら、跡取りを作らなくちゃいけないんじゃないですか?」
「養子を迎えれば済むことです」
「血筋とかは……」
「王族のように血筋の継承が義務とされる場合は例外ですが、俺のような地方貴族の場合、家の継承が第一に考えられ、血筋は二の次です。子供が生まれなかった時には養子を迎え入れて家を継がせればいいのです。同様の理由で同性同士の婚姻も認められています。女神様は格段、同性同士の愛や婚姻を禁じていませんからね」
「そうなんだ」
フレイさんにはフレイさんなりの信念があるみたいだ。
それに日本ではまだ無理だったけど、世界的には同性婚が法制化されている国もあったわけだし。独身で楽しく暮らしている人や、子供を作らない人も結構いたしね。
宗教上の縛りがなく、本人が構わないと言っているのに、あまり食い下がるのはかえって失礼だ。下手をしたら私の世界の価値観を押し付けることになりかねない。
「本当に、本ッ当~にいいんですか?」
「俺としても、周囲からうるさく縁談話を進められなくなれば助かります。後はエリカ殿のお心次第です」
「私の心次第か……」
私は今まで男の人と付き合ったことがない。
男友達はいたし、告白されたこともあるけど……なんていうか、そこまで激しく誰かを好きになることがなかった。
だけどこの世界に召喚された夜。フレイさんと出会った時に、私の心は切ない痛みを覚えた。
毎日の夕方、彼がやって来てくれるのを心待ちにしていた。フレイさんが領主を務める土地に招かれて、偽装とはいえ婚約を提案されて、嬉しいと思っている。
……でも、この気持ちが恋愛なのか、それとも別の感情なのかは分からない。
見知らぬ世界に召喚されて、不安や心細さから依存しているだけかもしれない。それを恋心と錯覚しているのかもしれない
だから、そういう意味でも「偽装婚約」という体裁はありがたい。万が一思い違いだった時には逃げ場があるからね。
「……そういうことなら、お願いします」
「光栄です。まさかエリカ殿が受け入れてくださるとは……このフレイ、誠心誠意を尽くし、エリカ殿を幸せにすると誓いましょう!」
「え、えーっと、偽装婚約……ですよね?」
「もちろんですとも!」
全力で肯定するフレイさんだけど、その表情は嬉しそうだった。そんな顔をされて悪い気はしない。
……というわけで、私はフレイさんの婚約者になった。偽装結婚ではあるけれど。
出会って4日目に婚約。とんでもないスピード婚約だ。
召喚からまだ1週間と経っていないのに、私の異世界生活は早くも波乱に満ちていた。
約束通り、午前中のうちに迎えに来たフレイさんが用意した馬車に乗り込み、三月の兎亭に別れを告げる。
ご主人夫妻はわざわざ表通りに出て、見送りをしてくれた。
「お世話になりました。ご主人と女将さんのおかげで助かりました」
「こちらこそ、エリカちゃんには助けられたわ。また王都に来た時には、ぜひ立ち寄ってちょうだいね」
「次に会う時はパーシヴァル夫人かもしれませんね! ぜひお2人で食事にでも来てください!」
「やめてください。フレイさんが悪ノリします」
「素晴らしい予言だな、チップを弾もう」
「へへー」
「フレイさん、無駄遣いしないでください」
こうして私たちは王都を離れ、北西にあるパーシヴァル伯爵領に向かった。
その道中。隣に座るフレイさんが私を見て口を開く。
「エリカ殿、先程の話ですが……我が領地でエリカ殿の身柄を預かるにあたり、婚約者という体裁を取るのは有効だと思います」
「ええ?」
「もちろん体裁上の話です。エリカ殿は聖女ですから、俺のような者が手を出していいお方ではありません。しかしエリカ殿には、この世界での身柄を保証する物がありません。使用人や領民の中には、エリカ殿を訝しむ者が出てくるかもしれません。ですが俺の婚約者ということにすれば、屋敷で生活しても不審に思われることはないでしょう。自動的に主人と同格の扱いを受けられます」
「でも婚約だなんて――それこそ簡単には認められないんじゃないですか? フレイさんも言ったように、私にはこの世界の身分を保証する物なんてないし……そんな私とフレイさんの婚約が認められるとは考えにくいっていうか……」
「その点はご心配なさらずに。俺の部下には裏工作が得意な者がいます」
「そ、そうなんだ?」
「いかがでしょうか、エリカ殿」
「……婚約か……」
「もちろん本当に結婚するわけではありません。聖女としての身分を隠し、屋敷でお世話する為の名目です。いわば偽装婚約だと考えてください。俺はエリカ殿に指一本触れません」
「いや、それは物理的に無理だと思う」
「そうでしょうか」
「たとえば馬車を降りる時も、手を差し伸べられないんですよ? フレイさんは紳士だから厳しくないですか?」
「……前言を撤回します。お体に触れる機会はありますが、エリカ殿を傷つけるような真似は致しません」
「本当に?」
「はい」
フレイさんは曇りのない瞳で言い切った。
そこまでハッキリ言い切るなんて、ちょっと釈然としない思いもある。もちろんフレイさんに悪気がないのは分かるけど。
まずはこの世界での安定した生活が第一だと考えよう。フレイさんは領主だというから、領主の婚約者という立場が得られるのは素直にありがたい。
何の後ろ盾もない平民としてスタートするより、遥かに良いと思う。
「だけど、そこまでフレイさんに甘えていいんですか? 私と婚約しているということになれば、フレイさんの縁談にも差し支えがあるんじゃ……」
「その点はご心配なく。俺自身の結婚よりもエリカ殿を守ることの方が大切です」
「フレイさんって独身主義者ですか?」
「無理をしてするものではないと考えています。世間体に捉われて不本意な結婚を遂げ、不幸な家庭を作るケースもありますからね」
「領主だったら、跡取りを作らなくちゃいけないんじゃないですか?」
「養子を迎えれば済むことです」
「血筋とかは……」
「王族のように血筋の継承が義務とされる場合は例外ですが、俺のような地方貴族の場合、家の継承が第一に考えられ、血筋は二の次です。子供が生まれなかった時には養子を迎え入れて家を継がせればいいのです。同様の理由で同性同士の婚姻も認められています。女神様は格段、同性同士の愛や婚姻を禁じていませんからね」
「そうなんだ」
フレイさんにはフレイさんなりの信念があるみたいだ。
それに日本ではまだ無理だったけど、世界的には同性婚が法制化されている国もあったわけだし。独身で楽しく暮らしている人や、子供を作らない人も結構いたしね。
宗教上の縛りがなく、本人が構わないと言っているのに、あまり食い下がるのはかえって失礼だ。下手をしたら私の世界の価値観を押し付けることになりかねない。
「本当に、本ッ当~にいいんですか?」
「俺としても、周囲からうるさく縁談話を進められなくなれば助かります。後はエリカ殿のお心次第です」
「私の心次第か……」
私は今まで男の人と付き合ったことがない。
男友達はいたし、告白されたこともあるけど……なんていうか、そこまで激しく誰かを好きになることがなかった。
だけどこの世界に召喚された夜。フレイさんと出会った時に、私の心は切ない痛みを覚えた。
毎日の夕方、彼がやって来てくれるのを心待ちにしていた。フレイさんが領主を務める土地に招かれて、偽装とはいえ婚約を提案されて、嬉しいと思っている。
……でも、この気持ちが恋愛なのか、それとも別の感情なのかは分からない。
見知らぬ世界に召喚されて、不安や心細さから依存しているだけかもしれない。それを恋心と錯覚しているのかもしれない
だから、そういう意味でも「偽装婚約」という体裁はありがたい。万が一思い違いだった時には逃げ場があるからね。
「……そういうことなら、お願いします」
「光栄です。まさかエリカ殿が受け入れてくださるとは……このフレイ、誠心誠意を尽くし、エリカ殿を幸せにすると誓いましょう!」
「え、えーっと、偽装婚約……ですよね?」
「もちろんですとも!」
全力で肯定するフレイさんだけど、その表情は嬉しそうだった。そんな顔をされて悪い気はしない。
……というわけで、私はフレイさんの婚約者になった。偽装結婚ではあるけれど。
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