19 / 45
第19話
しおりを挟む
10月21日
「私たちがついていながら本当に申し訳ありませんっっ!!」
あれから荒垣と仮戸川はストーカーが京子をさらってからしばらくして目を覚ましすぐに110番通報をした。
それから誘拐現場にやって来た警察の事情聴取を終えてすぐに荒垣達は入江真実に連絡を取りたった今、入江家のリビングに報告と謝罪をしにやって来たところである。
リビングのソファーを勧められソファーに座ってから、開口一番荒垣が謝罪の言葉を口にしてテーブルに額を擦り付ける。慌てて横に座っていた仮戸川も頭を下げた。
荒垣達の正面のソファーに座った京子の父親である、入江誠治は腕を組み険しい顔で荒垣達を睨み付ける。
その横では入江真実がソワソワと落ち着かない素振りで代わる代わる交互に誠治と荒垣を見ている。
荒垣が頭を下げたまま、しばらくしてから誠治が重い口を開いた。
「……全くっ!所詮は私立探偵か。役に立たんにも程があるなっ!!」
その言葉に荒垣は再度頭を下げて謝罪した。横の仮戸川も頭を下げる。
「本当に申し訳ありませんでしたっ!!」
「……まあまあ、誠治さん。探偵さん達も犯人にクロロフォルムをかけられて昏倒してた、って言うじゃないですか。憎むべきは犯人ですよ。」
見ていられなくなったのだろう、真実がそんな二人に口を挟んだ。
「お前は黙っていろ!!娘が変質者にさらわれたんだぞ!?お前、どうしてそんなに平然としてるんだっ!?」
そう誠治が怒鳴り付けると、真実は頭をうなだれて口をつぐむ。その様子を観察しながら荒垣が口を開いた。
「……警察の方には私共の方からお嬢さんの誘拐の件と、ストーカーとお嬢さんの関係については一通り説明してあります。
それで明日にもこちらに警察が事情聴取にやって来ると思いますので、お二人ともこれまでの経緯を頭の中で整理して心の準備をされておいた方がよろしいでしょう。
……今回のお嬢さんの誘拐については私自身忸怩たる想いですが、この先は警察を頼っていただくということでどうかよろしくお願い致します。
……今回はこんな残念な結果になってしまい、私共の方としましてもとても調査料などは戴けません。
戴いた料金の方は後日郵送でお送り致します。
今回は私共の力が及ばず、本当に申し訳ありませんでしたっっ!!失礼します!」
最後にもう一度頭を下げてそう締め括ると、荒垣は仮戸川を促して外へと出ていった。
リビングに残された誠治は険しい顔を崩さないまま今後のことについて考えを巡らせている。
その隣で真実はストーカーについてはたして正直に警察に喋った方がいいのかどうか懊悩していた。
「私たちがついていながら本当に申し訳ありませんっっ!!」
あれから荒垣と仮戸川はストーカーが京子をさらってからしばらくして目を覚ましすぐに110番通報をした。
それから誘拐現場にやって来た警察の事情聴取を終えてすぐに荒垣達は入江真実に連絡を取りたった今、入江家のリビングに報告と謝罪をしにやって来たところである。
リビングのソファーを勧められソファーに座ってから、開口一番荒垣が謝罪の言葉を口にしてテーブルに額を擦り付ける。慌てて横に座っていた仮戸川も頭を下げた。
荒垣達の正面のソファーに座った京子の父親である、入江誠治は腕を組み険しい顔で荒垣達を睨み付ける。
その横では入江真実がソワソワと落ち着かない素振りで代わる代わる交互に誠治と荒垣を見ている。
荒垣が頭を下げたまま、しばらくしてから誠治が重い口を開いた。
「……全くっ!所詮は私立探偵か。役に立たんにも程があるなっ!!」
その言葉に荒垣は再度頭を下げて謝罪した。横の仮戸川も頭を下げる。
「本当に申し訳ありませんでしたっ!!」
「……まあまあ、誠治さん。探偵さん達も犯人にクロロフォルムをかけられて昏倒してた、って言うじゃないですか。憎むべきは犯人ですよ。」
見ていられなくなったのだろう、真実がそんな二人に口を挟んだ。
「お前は黙っていろ!!娘が変質者にさらわれたんだぞ!?お前、どうしてそんなに平然としてるんだっ!?」
そう誠治が怒鳴り付けると、真実は頭をうなだれて口をつぐむ。その様子を観察しながら荒垣が口を開いた。
「……警察の方には私共の方からお嬢さんの誘拐の件と、ストーカーとお嬢さんの関係については一通り説明してあります。
それで明日にもこちらに警察が事情聴取にやって来ると思いますので、お二人ともこれまでの経緯を頭の中で整理して心の準備をされておいた方がよろしいでしょう。
……今回のお嬢さんの誘拐については私自身忸怩たる想いですが、この先は警察を頼っていただくということでどうかよろしくお願い致します。
……今回はこんな残念な結果になってしまい、私共の方としましてもとても調査料などは戴けません。
戴いた料金の方は後日郵送でお送り致します。
今回は私共の力が及ばず、本当に申し訳ありませんでしたっっ!!失礼します!」
最後にもう一度頭を下げてそう締め括ると、荒垣は仮戸川を促して外へと出ていった。
リビングに残された誠治は険しい顔を崩さないまま今後のことについて考えを巡らせている。
その隣で真実はストーカーについてはたして正直に警察に喋った方がいいのかどうか懊悩していた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる