【完結】悪役令嬢をすればするほど溺沼化していくので、早くヒロインとくっついてください。

第一章 【出会い編】

1.妹の発言

「おねえちゃま。おねえちゃま～。わたちね、前世の記憶があるの。そこでおねえちゃまはあくやくれいじょうでみんなから嫌われるの。でもね、わたちおねえちゃまのことが大好きだから、おねえちゃまにとって幸せな方向に導いてあげりゅ。」

まだ4歳になったばっかりの赤色の髪にウェーブがかかったお人形さんみたいに可愛い大きな黒い瞳をした二つ下の妹が突然言い出した。

「どっどうしちゃったの？ライラ。」

意味不明なことを言い出した妹のライラを心配しておでこを触ってみたが熱はないみたい。

「もぉ、おねえちゃまわたちは真面目に言ってりゅの。大まかに言うとおねえちゃまはあくやくれいじょうになっていずれこくがいついほうもしくはしょけいになっちゃうのぉ。だから、そうならないようにわたちが守りましゅ。」

こっ国外追放？処刑？？それに悪役令嬢って…………私が？？
悪役ってことは誰かを虐めるのかな？？
ちらっと目の前の大きな黒い瞳を見ると真剣なのが伝わってくる。

「……よくわからないけど、私はライラを信じてるからよろしくね。でも、ライラはまだ小さいからお姉ちゃんが守るからね、ふふ。」

「うん。」

満面の笑みでライラが納得してくれた。
可愛い妹から守る宣言はとても嬉しい。
私だって大切なライラの笑顔を守るためならなんだってするんだから。

「おねえちゃまにはこのままあくやくれいじょうになってもらいましゅ。」

「悪役令嬢になっていいの？人を虐めるとか……わたしにできるかな……あはは。」

「ううん、そんなことはさせないよ。おねえちゃまにはわたちの考えてるあくやくれいじょうになってもらいましゅ。でも、おねえちゃまはそのままで十分なんだけどぉ～。」

この発言で私のこれからの人生は大きく変わった。