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第二章 【学園編】
12.入学当日
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「ようやく逢えた、愛しのサミュラ。」
学園についた早々まさか第一王子が待ち伏せしてるとは想定外だった。
確かに婚約の打診は受けましたが、まだ発表してないのでさすがに話しかけられることはないと思っていたのですが………読みが甘かった。
さぁて、周りが不審に思っていることがひしひしと伝わってくるんだけど………。
「ごほん。お久し振りでございます、ミゥレンド殿下。同じ日に学園入学出来光栄ですわ。」
「ははっ。そんな他人行儀なことは言わなくていい。ミゥと呼んでくれといったじゃないか。」
第一王子の立場は何かと忙しい……公務もあることはわかってはいるが、打診しておきながら一切会いに来てくれなかったミゥ様にはガッカリしていた。
「ふふふ。ミゥ殿下、打診をしておいてほったらかしにしているなんて余裕あるじゃないですか。お姉様はモテますのよ。これは忠告ですわ。さぁ、サミュラお姉様行きましょう。」
「えっええ………それではミゥレンド殿下失礼します。」
ミゥ様………いいえ、ミゥレンド殿下が私に近づいてくるので間にライラが入ってくれた。
ライラ私の天使だ。
おかげで周りも知り合い程度に思ってくれただろう。
ミゥレンド殿下に逢えるのは楽しみにしていたけれど、私よりも何故かライラの方が『サミュラお姉様に打診しておいてほったらかし??私のお姉様に対してなんて無礼なのくそミゥめ!!お姉様との事を許そうと思っていたけどやめやめ!!あのくそミゥにはお姉様は勿体ないわ!!』と怒り狂っていた。
たまに令嬢に似つかわしくない言葉を話すライラ。
私よりも怒っていたからなんだか自分までスッキリしちゃったのよね。
打診をくれた時は嬉しかったんだけど、まだ発表したわけではないし無理して婚約しなくてもいいかな~と思い始めていた。
お父様もお母様もライラも喜んでくれるそんな結婚をしたい。
そうだ!家に帰ってお父様………いや、まずはお母様にお受けした婚約を撤回してもらうようにお話しようかしら。
ミゥレンド殿下ももしかしたら会わない期間に実は素敵なご令嬢と出逢っていたのかもしれないわ。
だから私に逢いに来なかったとか………あり得るわ!!
それなら私が邪魔になるだろうしこの話もすんなり受け入れてくれるかもしれない。
学園についた早々まさか第一王子が待ち伏せしてるとは想定外だった。
確かに婚約の打診は受けましたが、まだ発表してないのでさすがに話しかけられることはないと思っていたのですが………読みが甘かった。
さぁて、周りが不審に思っていることがひしひしと伝わってくるんだけど………。
「ごほん。お久し振りでございます、ミゥレンド殿下。同じ日に学園入学出来光栄ですわ。」
「ははっ。そんな他人行儀なことは言わなくていい。ミゥと呼んでくれといったじゃないか。」
第一王子の立場は何かと忙しい……公務もあることはわかってはいるが、打診しておきながら一切会いに来てくれなかったミゥ様にはガッカリしていた。
「ふふふ。ミゥ殿下、打診をしておいてほったらかしにしているなんて余裕あるじゃないですか。お姉様はモテますのよ。これは忠告ですわ。さぁ、サミュラお姉様行きましょう。」
「えっええ………それではミゥレンド殿下失礼します。」
ミゥ様………いいえ、ミゥレンド殿下が私に近づいてくるので間にライラが入ってくれた。
ライラ私の天使だ。
おかげで周りも知り合い程度に思ってくれただろう。
ミゥレンド殿下に逢えるのは楽しみにしていたけれど、私よりも何故かライラの方が『サミュラお姉様に打診しておいてほったらかし??私のお姉様に対してなんて無礼なのくそミゥめ!!お姉様との事を許そうと思っていたけどやめやめ!!あのくそミゥにはお姉様は勿体ないわ!!』と怒り狂っていた。
たまに令嬢に似つかわしくない言葉を話すライラ。
私よりも怒っていたからなんだか自分までスッキリしちゃったのよね。
打診をくれた時は嬉しかったんだけど、まだ発表したわけではないし無理して婚約しなくてもいいかな~と思い始めていた。
お父様もお母様もライラも喜んでくれるそんな結婚をしたい。
そうだ!家に帰ってお父様………いや、まずはお母様にお受けした婚約を撤回してもらうようにお話しようかしら。
ミゥレンド殿下ももしかしたら会わない期間に実は素敵なご令嬢と出逢っていたのかもしれないわ。
だから私に逢いに来なかったとか………あり得るわ!!
それなら私が邪魔になるだろうしこの話もすんなり受け入れてくれるかもしれない。
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