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第二章 ダルニア王国編
1.
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「ふぇ!?」
思わず変な声を出してしまいましたが、私の聞き間違いであってほしいですが……。
「可愛いリティ。早く結婚したい。」
聞き間違いではありませんでした。
「……まだ学園を卒業してませんが?」
「卒業してなくても手段はいくらでもある。」
カルは私のお腹をさすりながらとんでもないことを言ってきましたわ。
えっ!?私赤ちゃんいるんですか??
………いやいやいや、最近食欲はありますがそれは普通の食欲旺盛なだけであって決して妊娠とかではないですわ………たぶん。
カルからは求められますが……さすがにないないない。
ないないないないと思いたいです。
でも……カルの子供を産める日が来るって考えると、心の中からぶわぁぁっと気持ちが沸き起こってきます。
「私たちの赤ちゃん……素敵ですわ。」
思わず呟いた私の言葉にカルの手がお腹を触れたまま止まり、周りはガヤガヤしていたのに急にピタリと静かになりしたわ。
そのお陰で私の声が思ったよりも響いた。
「リティが積極的で嬉しいよ。」
とろんとした笑みを浮かべるカルを見るとズルいです。
恥ずかしさのあまり全否定したいのにできなくなるじゃないですか。
「嫌ではないですが恥ずかしいですわ。こんな公衆の面前で……最近のカルは羞恥という言葉を存じてないような気がしますわ。」
ここは学園のお庭です。
ベタベタとお腹を触るのはやめてほしいですわ。
「………そのニヤニヤした顔はどういう意味ですか?」
「いや~、この一年でリティも俺に対して正直になったなと思って。前なら『公衆の面前で触らないで!』と言ってただろうけど嫌ではなく恥ずかしいからだから嬉しいな。」
意味を聞いた私がバカでしたわ。
そんな周りに聞こえるような声で言わないで欲しいです。
あれから一年経ちましたが、カルが鬱陶しいくらいに学園でもベタベタとしてくるので慣れてしまってます。
……慣れほど恐ろしいものはないと今痛感しました。
力を入れて離そうとしても離れないカルの手が少し忌々しいです。
そして、この一年でベタベタしている私達を周りから温かい目で見られるので穴があったらはいりたいですわ。
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
「もしかしてあの件ですか?」
私から話そうと思ってたのにもう伝わったのかな?とカルを見上げると凍りついた笑みを浮かべて目が全然笑ってなかった。
「リティ、俺が許すと思ってた?」
「思ってないです!!絶対に反対すると思ってましたわ。カルに内緒にしてたわけではないのです。マシュから留学しに来ないか?と聞かれて………もうすぐクラリスお兄様とカルは先に卒業になってしまうから寂しくて……それだったら留学して他国のことを学ぶのもアリだなって思いたのは確かですが。」
「リティ………寂しく思ってくれてて嬉しいよ。だけど、卒業して学園で毎日会えてた時間会えなくなるのに、更に他国に行くと会えなくなるのは耐えられないな。それにあいつがいるしな。」
あいつ?誰のことでしょう??
天敵でもいるのでしょうか??
でも困りましたわ………決定ではないですが話は動いてますから。。
私を見たカルは困った顔をしてため息をはいた。
「どうせ、あいつには釘を指さないとと思ってたし条件付きなら考えてもいい。」
思わず変な声を出してしまいましたが、私の聞き間違いであってほしいですが……。
「可愛いリティ。早く結婚したい。」
聞き間違いではありませんでした。
「……まだ学園を卒業してませんが?」
「卒業してなくても手段はいくらでもある。」
カルは私のお腹をさすりながらとんでもないことを言ってきましたわ。
えっ!?私赤ちゃんいるんですか??
………いやいやいや、最近食欲はありますがそれは普通の食欲旺盛なだけであって決して妊娠とかではないですわ………たぶん。
カルからは求められますが……さすがにないないない。
ないないないないと思いたいです。
でも……カルの子供を産める日が来るって考えると、心の中からぶわぁぁっと気持ちが沸き起こってきます。
「私たちの赤ちゃん……素敵ですわ。」
思わず呟いた私の言葉にカルの手がお腹を触れたまま止まり、周りはガヤガヤしていたのに急にピタリと静かになりしたわ。
そのお陰で私の声が思ったよりも響いた。
「リティが積極的で嬉しいよ。」
とろんとした笑みを浮かべるカルを見るとズルいです。
恥ずかしさのあまり全否定したいのにできなくなるじゃないですか。
「嫌ではないですが恥ずかしいですわ。こんな公衆の面前で……最近のカルは羞恥という言葉を存じてないような気がしますわ。」
ここは学園のお庭です。
ベタベタとお腹を触るのはやめてほしいですわ。
「………そのニヤニヤした顔はどういう意味ですか?」
「いや~、この一年でリティも俺に対して正直になったなと思って。前なら『公衆の面前で触らないで!』と言ってただろうけど嫌ではなく恥ずかしいからだから嬉しいな。」
意味を聞いた私がバカでしたわ。
そんな周りに聞こえるような声で言わないで欲しいです。
あれから一年経ちましたが、カルが鬱陶しいくらいに学園でもベタベタとしてくるので慣れてしまってます。
……慣れほど恐ろしいものはないと今痛感しました。
力を入れて離そうとしても離れないカルの手が少し忌々しいです。
そして、この一年でベタベタしている私達を周りから温かい目で見られるので穴があったらはいりたいですわ。
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「もしかしてあの件ですか?」
私から話そうと思ってたのにもう伝わったのかな?とカルを見上げると凍りついた笑みを浮かべて目が全然笑ってなかった。
「リティ、俺が許すと思ってた?」
「思ってないです!!絶対に反対すると思ってましたわ。カルに内緒にしてたわけではないのです。マシュから留学しに来ないか?と聞かれて………もうすぐクラリスお兄様とカルは先に卒業になってしまうから寂しくて……それだったら留学して他国のことを学ぶのもアリだなって思いたのは確かですが。」
「リティ………寂しく思ってくれてて嬉しいよ。だけど、卒業して学園で毎日会えてた時間会えなくなるのに、更に他国に行くと会えなくなるのは耐えられないな。それにあいつがいるしな。」
あいつ?誰のことでしょう??
天敵でもいるのでしょうか??
でも困りましたわ………決定ではないですが話は動いてますから。。
私を見たカルは困った顔をしてため息をはいた。
「どうせ、あいつには釘を指さないとと思ってたし条件付きなら考えてもいい。」
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