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第一章 ヒロイン編
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「そうですか………ヒロインは逃げ出し消息不明になったのですね。」
ヒロインのその後が気になりこっそりお兄様を呼んで聞いたら、修道院で頑張っているのだとばかり……ヒロインには敵意しか向けられなかったけど、何度もやってたゲームだったから……ううん、ここは私が生きてる世界だからリセットなんて出来ない。
もう会うことないだろうけど、これからは心穏やかに過ごしてほしい。
「リティが気にすることはない。リティに対してもだが自業自得で皆裁きを受けたんだ。それだけの行いをしてしまったから罪を償うのもその人のためになるんだよ。」
そうですね。
皆さんそれぞれの行動で責任も自分にあります。
私も楽しくゲームのイベントを見学できれば~と軽い気持ちでしたが何故かカルとくっついてしまいました。
「そうですね……皆さんのこれからが穏やかに過ごされることを願っています。」
話を聞いて少し落ち込んでしまった私の頭を撫でてくれて、久し振りにクラリスお兄様から触れられ大好きな気持ちが溢れてきますわ。
「クラリスお兄様大好きです。」
ギュッと抱きつき久し振りの感触に癒されます。
最高です、クラリスお兄様。
これからは私がクラリスお兄様の恋路を応援しますからね!
「久し振りにリティに甘えられるのもいい…………おい、その殺気を納めろ。兄弟だからいいだろ?大事な妹だ。」
「ふふ、私もクラリスお兄様が大切で「それは俺よりも?」
声を遮られ抱きついたまま後ろから聞こえた声が誰なのかわかってしまった。
クラリスお兄様は困った顔をして私の後ろを見据えてますわ。
確信をもって振り向くと目が血走っているカル。
いやいやいや、明らかに怒りすぎじゃないですか?異性といっても兄弟だから問題ないのでは………カルにとっては許容範囲外なのかしら?
「クラリスお兄様ですよ?家族は大切ですわ。」
「………わかっている。」
「私がお慕いしているのはカルですよ?」
「………………………わかっている。」
本当にわかってるのかしら?
そんな不安そうな顔をして小声で答えるなんてなにがそんなに不安なの?
いつもはあんなに威厳がある誰から見てもザ王子様なのにこんな私のことで弱々しくなるなんて………なんて可愛いのかしら。
「いいえ、わかってませんわ!!確かにカルは最初近寄りたくない……いいえ、関わりたくない人でしたわ。私はお兄様だけの幸せを願っていたのに………何かしら関わってくるカルを鬱陶しく思ってもおりましたがいつの間にかカルのことを気にかけてしまいました。今はもう大好きでカルのいない人生は考えられないですわ。」
途中で好きじゃなかった頃のカルへの印象を毒舌に話す私に『そこまで言わなくても……』とクラリスお兄様が小声で呟いていたけれどスルーしながら正直に話した。
だって本当のことなんだもの。
「はぁ………俺をここまで翻弄させるのはリティだけだ。」
近づいてきてギュッと抱き締められながら言ったカルが少し震えているようだった。
あの強気なカルは何処にいったのだろう。
カルの背中に腕を回し私からも抱きしめた。
「カルティドをここまで弱らせるのはリティしかいないな。」
「ふふ。カルから想われて幸せですわ。」
「……俺はリティがいないと駄目だ。」
「ふふ。嬉しいですわ。」
「リティを誰にも見せず閉じ込めたい。」
ん?急にどうしました??
不穏な言葉を言いましたよね?
「……ふふ。カルの気持ちは重……強いですね。」
危ないですわ、重いと言いそうになりましたわ。
私を抱き締める腕の力が強くなり
「リティと結婚するのは俺だ。」
結婚??いずれは……と思っておりますが、
急に何故そんな話しに??
「何かあったんでんっ………。」
何かあったのか聞いてる途中で唇を塞がれなにも喋れなくなりましたわ。
聞かれたくないことなのかしら……。
『俺の前で堂々とするな。』とため息混じりに私達から目を背けていうクラリスお兄様に恥ずかしくてカルから逃れようとするけど、逆に力強くなり胸板を押してもびくともせず私の唇から離れてくれなかった。
ヒロインのその後が気になりこっそりお兄様を呼んで聞いたら、修道院で頑張っているのだとばかり……ヒロインには敵意しか向けられなかったけど、何度もやってたゲームだったから……ううん、ここは私が生きてる世界だからリセットなんて出来ない。
もう会うことないだろうけど、これからは心穏やかに過ごしてほしい。
「リティが気にすることはない。リティに対してもだが自業自得で皆裁きを受けたんだ。それだけの行いをしてしまったから罪を償うのもその人のためになるんだよ。」
そうですね。
皆さんそれぞれの行動で責任も自分にあります。
私も楽しくゲームのイベントを見学できれば~と軽い気持ちでしたが何故かカルとくっついてしまいました。
「そうですね……皆さんのこれからが穏やかに過ごされることを願っています。」
話を聞いて少し落ち込んでしまった私の頭を撫でてくれて、久し振りにクラリスお兄様から触れられ大好きな気持ちが溢れてきますわ。
「クラリスお兄様大好きです。」
ギュッと抱きつき久し振りの感触に癒されます。
最高です、クラリスお兄様。
これからは私がクラリスお兄様の恋路を応援しますからね!
「久し振りにリティに甘えられるのもいい…………おい、その殺気を納めろ。兄弟だからいいだろ?大事な妹だ。」
「ふふ、私もクラリスお兄様が大切で「それは俺よりも?」
声を遮られ抱きついたまま後ろから聞こえた声が誰なのかわかってしまった。
クラリスお兄様は困った顔をして私の後ろを見据えてますわ。
確信をもって振り向くと目が血走っているカル。
いやいやいや、明らかに怒りすぎじゃないですか?異性といっても兄弟だから問題ないのでは………カルにとっては許容範囲外なのかしら?
「クラリスお兄様ですよ?家族は大切ですわ。」
「………わかっている。」
「私がお慕いしているのはカルですよ?」
「………………………わかっている。」
本当にわかってるのかしら?
そんな不安そうな顔をして小声で答えるなんてなにがそんなに不安なの?
いつもはあんなに威厳がある誰から見てもザ王子様なのにこんな私のことで弱々しくなるなんて………なんて可愛いのかしら。
「いいえ、わかってませんわ!!確かにカルは最初近寄りたくない……いいえ、関わりたくない人でしたわ。私はお兄様だけの幸せを願っていたのに………何かしら関わってくるカルを鬱陶しく思ってもおりましたがいつの間にかカルのことを気にかけてしまいました。今はもう大好きでカルのいない人生は考えられないですわ。」
途中で好きじゃなかった頃のカルへの印象を毒舌に話す私に『そこまで言わなくても……』とクラリスお兄様が小声で呟いていたけれどスルーしながら正直に話した。
だって本当のことなんだもの。
「はぁ………俺をここまで翻弄させるのはリティだけだ。」
近づいてきてギュッと抱き締められながら言ったカルが少し震えているようだった。
あの強気なカルは何処にいったのだろう。
カルの背中に腕を回し私からも抱きしめた。
「カルティドをここまで弱らせるのはリティしかいないな。」
「ふふ。カルから想われて幸せですわ。」
「……俺はリティがいないと駄目だ。」
「ふふ。嬉しいですわ。」
「リティを誰にも見せず閉じ込めたい。」
ん?急にどうしました??
不穏な言葉を言いましたよね?
「……ふふ。カルの気持ちは重……強いですね。」
危ないですわ、重いと言いそうになりましたわ。
私を抱き締める腕の力が強くなり
「リティと結婚するのは俺だ。」
結婚??いずれは……と思っておりますが、
急に何故そんな話しに??
「何かあったんでんっ………。」
何かあったのか聞いてる途中で唇を塞がれなにも喋れなくなりましたわ。
聞かれたくないことなのかしら……。
『俺の前で堂々とするな。』とため息混じりに私達から目を背けていうクラリスお兄様に恥ずかしくてカルから逃れようとするけど、逆に力強くなり胸板を押してもびくともせず私の唇から離れてくれなかった。
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