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声のする方を振り向くとそこには国王陛下と王妃様が立っていた。
王宮の庭だからってこんな偶然あります?
私とレオンハルト様はサッと立ち上がり、
「「国王陛下並びに王妃様。パムール帝国に輝かしき栄光を」」
レオンハルト様と一緒にハモりながらご挨拶をする。
「ほぉ、レオンハルトから聞いていたがそなたがルクティエ嬢だな。とても息があった挨拶であった。」
「まぁ、綺麗な気品のあるカーテシーね。これからが楽しみだわ。」
国王陛下に王妃様にとても誉めていただいて嬉しいわ。
ループしてる時も数回しかお目にかからなかったのに……皇太子の婚約者の時にカーテシーから礼儀作法は学ばされたからこんなところで生きてくるなんてわからないものね。
「お褒めいただきありがとうございます。」
「父上、母上、また改めて婚約者であるルクティエを連れて挨拶に伺います。」
「ああ、ようやくか。楽しみにしてるぞ。」
「あらあら、そんなに緊張しないで。改めてお話をいたしましょうね、ルクティエ嬢。」
緊張……しますしまくります!!
目の前に国王陛下と王妃様ですから。
ギュッと腰を抱き寄せられてレオンハルト様と密着し、今度は顔が熱くなっていくのを感じる。
「あらあら、お熱いこと。レオンハルトはルクティエ嬢を大事にしてるようね。」
「レオンハルトをここまで………ルクティエ嬢ますます楽しみだな。」
レオンハルト様の態度に国王陛下も王妃様も微笑ましい笑顔で見つめきて、失礼ながら父親と母親の顔を垣間見た気がし心が温かくなった。
「父上、母上、ご一緒にいかがですか?今レオンハルトとお互いの婚約者含めてお茶会をしておりました。」
「国王陛下及び王妃様、パリス様の婚約者であるムチエでございます。お久し振りですわ。」
二人の会話に固まってしまった。
ここまで頭の中がお花畑と思わなかったわ。
お茶会に誘うなんて……明らかにこれからご公務で出掛けようとしてるのが服装を見てわからないのかしら?
しかも二人とも挨拶をしてないわ。
ムチエに至っては最悪ね。令嬢の作法もなってない。
わかりきってることなのに自分から婚約者だと名乗ってしまって………強調してるのがバレバレだわ。
「あらあなた礼儀作法は進んでますの?」
「……はい、一生懸命励んでおりますわ。」
ムチエがビクッと一瞬身体が動き弁解するが
「その割には挨拶もなってないのね。約束は忘れてなくて?」
王妃様は品定めするように鋭い視線をムチエに向けている。
約束??何か取り決めがあったのかしら?
「はっはい、覚えておりますわ。」
「そう、ならいいのよ。期限が限られてるから踠くことね。」
ムチエには最後まで冷たい声を投げ掛ける王妃様。
「母上、ムチエも頑張っているので見守ってあげてください。」
耐えかねたのかクソ王子が割ってはいるがやはり言葉の力を感じない。
「はぁ、、まぁいいわ。パリス後で私と国王陛下の元へ来るように。」
「………わかりました。」
「では、これから向かうところがあるのでごきげんよう。」
去っていく国王陛下と王妃様にお辞儀をしながら見送るが、その間もムチエは顔色を青くして呆然と立っていたしクソ王子も青ざめて立ち尽くしていた。
………似た者同士なのね。
王宮の庭だからってこんな偶然あります?
私とレオンハルト様はサッと立ち上がり、
「「国王陛下並びに王妃様。パムール帝国に輝かしき栄光を」」
レオンハルト様と一緒にハモりながらご挨拶をする。
「ほぉ、レオンハルトから聞いていたがそなたがルクティエ嬢だな。とても息があった挨拶であった。」
「まぁ、綺麗な気品のあるカーテシーね。これからが楽しみだわ。」
国王陛下に王妃様にとても誉めていただいて嬉しいわ。
ループしてる時も数回しかお目にかからなかったのに……皇太子の婚約者の時にカーテシーから礼儀作法は学ばされたからこんなところで生きてくるなんてわからないものね。
「お褒めいただきありがとうございます。」
「父上、母上、また改めて婚約者であるルクティエを連れて挨拶に伺います。」
「ああ、ようやくか。楽しみにしてるぞ。」
「あらあら、そんなに緊張しないで。改めてお話をいたしましょうね、ルクティエ嬢。」
緊張……しますしまくります!!
目の前に国王陛下と王妃様ですから。
ギュッと腰を抱き寄せられてレオンハルト様と密着し、今度は顔が熱くなっていくのを感じる。
「あらあら、お熱いこと。レオンハルトはルクティエ嬢を大事にしてるようね。」
「レオンハルトをここまで………ルクティエ嬢ますます楽しみだな。」
レオンハルト様の態度に国王陛下も王妃様も微笑ましい笑顔で見つめきて、失礼ながら父親と母親の顔を垣間見た気がし心が温かくなった。
「父上、母上、ご一緒にいかがですか?今レオンハルトとお互いの婚約者含めてお茶会をしておりました。」
「国王陛下及び王妃様、パリス様の婚約者であるムチエでございます。お久し振りですわ。」
二人の会話に固まってしまった。
ここまで頭の中がお花畑と思わなかったわ。
お茶会に誘うなんて……明らかにこれからご公務で出掛けようとしてるのが服装を見てわからないのかしら?
しかも二人とも挨拶をしてないわ。
ムチエに至っては最悪ね。令嬢の作法もなってない。
わかりきってることなのに自分から婚約者だと名乗ってしまって………強調してるのがバレバレだわ。
「あらあなた礼儀作法は進んでますの?」
「……はい、一生懸命励んでおりますわ。」
ムチエがビクッと一瞬身体が動き弁解するが
「その割には挨拶もなってないのね。約束は忘れてなくて?」
王妃様は品定めするように鋭い視線をムチエに向けている。
約束??何か取り決めがあったのかしら?
「はっはい、覚えておりますわ。」
「そう、ならいいのよ。期限が限られてるから踠くことね。」
ムチエには最後まで冷たい声を投げ掛ける王妃様。
「母上、ムチエも頑張っているので見守ってあげてください。」
耐えかねたのかクソ王子が割ってはいるがやはり言葉の力を感じない。
「はぁ、、まぁいいわ。パリス後で私と国王陛下の元へ来るように。」
「………わかりました。」
「では、これから向かうところがあるのでごきげんよう。」
去っていく国王陛下と王妃様にお辞儀をしながら見送るが、その間もムチエは顔色を青くして呆然と立っていたしクソ王子も青ざめて立ち尽くしていた。
………似た者同士なのね。
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