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蜂蜜の吐息
07 ー ミョート村
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騎士団が逗留している館から出ると、広場のどの屋台にも人が集まっていた。
昼を少し過ぎたせいか、冒険者よりも村人が多い。
アレクセイにバノックをご馳走になったおかげで小腹が張っている誠は、屋台を見るだけに留めた。
目新しい屋台は出ていない。どれも持ち帰りか、広場で食べられるものばかりだ。誠は大通りに出てから、散策していなかった村の奥に足を向けた。
しかし、メインはどうも門から広場までのようで、奥に行くにつれて道は悪くなり、店も見当たらない。民家ばかりだ。更に遠くには畑が見える。
誠は宿の辺りまで引き返して、市場を見ることにした。
こうしてゆっくり村を見ていると、改めて違う国、違う世界に来たのだと実感する。日本の田舎とは違う造りや色の家が並び、店や人の雰囲気も違う。
日本や海外で見るオシャレなカフェは無いが、歩いているだけで楽しかった。
粉物屋を見つけたので、試しに小麦粉と砂糖を買ってみる。こっそり鑑定スキルを使ってみると、「生産地ミョート村」と「薄力粉」の表示が出ていた。
小麦粉は「小麦粉」の名称でしか売られていない。スーパーなどでは薄力粉、中力粉、強力粉と分類して売られているが、その違いは小麦に含まれているタンパク質の量と質によって分かれている。
小麦の種類によって含有量が違うが、この世界では小麦の種類毎で売られていないのかもしれない。
パンを作るのに強力粉が欲しいので、誠は店の女性に聞いてみた。
「何だい兄さん、他の村の小麦粉も欲しいのかい?」
「あれば欲しいです。味を比べてみたくて」
「へー。おかしなこと考えるんだね。小麦粉はこの村の物しか無いよ。王都なら近隣の街や村の小麦が売ってるらしいけどさ」
「そうなんですか。王都に行く予定があるので、その時に見てみます」
小麦粉は村で生産した分で賄えているのか、物流の問題もあるのか、他の小麦は必要としていないのか。多分、全部が正解だろう。
仕方が無いので、一旦小麦粉の問題は置いておくことにする。強力粉も業務用の大きな袋がいくつもマジックバッグに入っているが、この世界の物を試してみたい。
他の村や街で調べて買ってみるしかないだろう。
旅の楽しみがまたできたと、誠はライ麦粉も一袋購入して店を出た。
次に肉屋を覗く。卵は鶏の卵だったが、売られている肉は家畜と魔獣の肉が置かれていた。魔獣の肉が食べられているのは広場の屋台で確認済みだが、家畜の肉も売っているとは新たな発見だった。
「親父さん、オークのバラとロースを五百グラムずつください。あと、卵を十個」
「あいよ」
筋骨隆々の親父は愛想良く返事をし、肉をキッチンスケールで量って竹皮に包んでいく。それを見た誠はギョッとしていた。
「キッチンスケール…竹皮包装…」
キッチンスケールは現代技術だし、竹皮包装は日本や中国料理などでしか見たことがない。西洋でも竹皮は利用されていたのだろうかまでは知らないが、誠は見なかったことにした。
キッチンスケールを良く見てみると、デジタル画面の横に魔石が付いていた。泊まっている宿の共有キッチンにある、コンロのスイッチ代わりの魔石と同じ物だとすると、これも魔道具か。
化学技術の代わりに魔道具が発達しているようなので、このレベルの生活文化なら暮らしやすようだと誠は思った。
他にもいくつか食材を購入した後で、やっと宿に戻った。
購入した物を机と床に並べたが、思った以上に量が多い。
「小麦粉もライ麦粉も、この半分で良いんだけどなー」
一番小さい袋を買ったが、それでも数キロは入っている。気に入ったら大量に購入しようと考えていたのだが、思わぬ弊害だ。
それもこれも、生活習慣が違うから仕方が無いのかもしれない。
主食はパンのようだが、当時のヨーロッパと同じで家でパンを焼く家庭が多いのか、誠が小麦粉を見ている間に数人の女性が小麦粉を買いに来ていた。
「さて。クッキーでも作ってみるかな」
新しい材料を手に入れたら、何かを作りたくなる。例えそれが、挽き方が甘い小麦だとしてもだ。
誠は共有キッチンに向かい、材料を作業台に広げた。
他の焼き菓子でも良いのだが、ここは無難にクッキーにする。バターたっぷりのマドレーヌや、レモンクリームを詰めたタルト・オ・シトロンは誠の好物だが、迂闊に公共の施設で作るわけにもいかないのだ。
食べたければバッグに入っているので、今回はクッキー作り一択だ。
キッチンに人が居ないことを良いことに、雷を使って小麦のふすまや黒っぽくなっている粉を弾き飛ばす。雷を使った術は遊びながらいくつか作っていたのだが、こんなところで役に立つとは思わなかった。
苦笑いを浮かべながら、青果店で買ったドライフルーツとナッツの味見をした。
「…うん、美味しい」
オレンジと白いちじくのドライフルーツを買ったのだが、味も濃く、甘味が凝縮されている。クッキーの良いアクセントになるだろう。
誠はバターを室温に戻している間に、ドライフルーツとナッツを小さく刻みだした。
ミョート村産の小麦粉を使ったクッキーの出来は、まずまずだった。しかし、気になることが一つある。
「…明日にするか。あー…でもなぁ」
今から出かけても良いのだが、閉門時間に村に戻って来れない可能性がある。誠は渋々その件を明日に回すことにして、部屋で雑貨店にて購入した紙袋に、クッキーを小分けに梱包することにした。
作ったクッキーは、プレーン、ドライフルーツ入り、ナッツ入りの三種類。
割れも無く、綺麗な焼き色をつけたクッキーを見ると、気分は上向きになった。
全部梱包し終わったところで、アレクセイから渡されたブレスレッドが淡く光った。
何だろうと見ていると、窓からコツコツと言う音が聞こえてくる。開けてみると、連絡鳥が窓際に止まっていた。
「アレクセイから?」
「チュン!」
昼には会えなかった鳥は、やっと任務を遂行できたと胸を張って片足を前に出す。どうやら伝書鳩のような役割らしく、鳥の足には小さな筒が取り付けられていた。
誠はそこから手紙を取り出し、早速読んだ。
返事をどうしようかと思ったが、鳥は窓枠に止まったまま毛繕いをしている。どうやら返事を待っているらしい。
鳥の頭をそっと撫でてから、誠は返事を書き始めた。
返事はドーナツが描かれている便箋にした。相模への連絡用にいくつか持って来た物だが、この際は仕方無い。
雑貨店にあった袋や便箋は無地の物ばかりだったが、そんなことは目を瞑っておくしかない。何かあれば、秘儀「故郷の物なので」を炸裂させるだけだ。
アレクセイからの手紙には明日のディナーの時間と、お茶の中断の謝罪が書かれていた。そして、もっとお互いのことを知り合おう、とも。
「アイツ、ばっかじゃねぇの?」
悪態をつながらも、口の端が上がっているのが自分でも分かる。
もっとお互いのことを知った後は、どうなるのだろう。自分はこの国に、永住することができないというのに。
ただの友達なら、それで良い。しかし、それだけでは終わらない予感は、確かに誠の中にあった。
誠は書き上げた返事を丸め、筒の中に入れた。
「…あ、ちょっと待って」
返事を貰い、飛び立とうとした鳥を呼び止める。
誠は小さな巾着の中に先ほど梱包したクッキーを入れて、鳥に見せた。
「これ、運べる?」
二口、三口で食べれるサイズのクッキーが十枚。人間にしたら大した重さではないが、鳥だとどうだろうか。
連絡鳥は巾着をあらゆる角度から見た後、「チュン!」と鳴いて胸を張った。
「大丈夫?あー…どうしようか。足で掴む?それとも、首にかける?」
どちらにしても飛ぶのに邪魔になりそうだ。鳥は首を下げてきたので、誠は巾着の紐を鳥の首にかけた。
鳥は数度羽ばたいて邪魔にならないか確認してから、また「チュン」と鳴いて飛び去って行った。
誠は鳥を見送ってから窓を閉めた。
昼を少し過ぎたせいか、冒険者よりも村人が多い。
アレクセイにバノックをご馳走になったおかげで小腹が張っている誠は、屋台を見るだけに留めた。
目新しい屋台は出ていない。どれも持ち帰りか、広場で食べられるものばかりだ。誠は大通りに出てから、散策していなかった村の奥に足を向けた。
しかし、メインはどうも門から広場までのようで、奥に行くにつれて道は悪くなり、店も見当たらない。民家ばかりだ。更に遠くには畑が見える。
誠は宿の辺りまで引き返して、市場を見ることにした。
こうしてゆっくり村を見ていると、改めて違う国、違う世界に来たのだと実感する。日本の田舎とは違う造りや色の家が並び、店や人の雰囲気も違う。
日本や海外で見るオシャレなカフェは無いが、歩いているだけで楽しかった。
粉物屋を見つけたので、試しに小麦粉と砂糖を買ってみる。こっそり鑑定スキルを使ってみると、「生産地ミョート村」と「薄力粉」の表示が出ていた。
小麦粉は「小麦粉」の名称でしか売られていない。スーパーなどでは薄力粉、中力粉、強力粉と分類して売られているが、その違いは小麦に含まれているタンパク質の量と質によって分かれている。
小麦の種類によって含有量が違うが、この世界では小麦の種類毎で売られていないのかもしれない。
パンを作るのに強力粉が欲しいので、誠は店の女性に聞いてみた。
「何だい兄さん、他の村の小麦粉も欲しいのかい?」
「あれば欲しいです。味を比べてみたくて」
「へー。おかしなこと考えるんだね。小麦粉はこの村の物しか無いよ。王都なら近隣の街や村の小麦が売ってるらしいけどさ」
「そうなんですか。王都に行く予定があるので、その時に見てみます」
小麦粉は村で生産した分で賄えているのか、物流の問題もあるのか、他の小麦は必要としていないのか。多分、全部が正解だろう。
仕方が無いので、一旦小麦粉の問題は置いておくことにする。強力粉も業務用の大きな袋がいくつもマジックバッグに入っているが、この世界の物を試してみたい。
他の村や街で調べて買ってみるしかないだろう。
旅の楽しみがまたできたと、誠はライ麦粉も一袋購入して店を出た。
次に肉屋を覗く。卵は鶏の卵だったが、売られている肉は家畜と魔獣の肉が置かれていた。魔獣の肉が食べられているのは広場の屋台で確認済みだが、家畜の肉も売っているとは新たな発見だった。
「親父さん、オークのバラとロースを五百グラムずつください。あと、卵を十個」
「あいよ」
筋骨隆々の親父は愛想良く返事をし、肉をキッチンスケールで量って竹皮に包んでいく。それを見た誠はギョッとしていた。
「キッチンスケール…竹皮包装…」
キッチンスケールは現代技術だし、竹皮包装は日本や中国料理などでしか見たことがない。西洋でも竹皮は利用されていたのだろうかまでは知らないが、誠は見なかったことにした。
キッチンスケールを良く見てみると、デジタル画面の横に魔石が付いていた。泊まっている宿の共有キッチンにある、コンロのスイッチ代わりの魔石と同じ物だとすると、これも魔道具か。
化学技術の代わりに魔道具が発達しているようなので、このレベルの生活文化なら暮らしやすようだと誠は思った。
他にもいくつか食材を購入した後で、やっと宿に戻った。
購入した物を机と床に並べたが、思った以上に量が多い。
「小麦粉もライ麦粉も、この半分で良いんだけどなー」
一番小さい袋を買ったが、それでも数キロは入っている。気に入ったら大量に購入しようと考えていたのだが、思わぬ弊害だ。
それもこれも、生活習慣が違うから仕方が無いのかもしれない。
主食はパンのようだが、当時のヨーロッパと同じで家でパンを焼く家庭が多いのか、誠が小麦粉を見ている間に数人の女性が小麦粉を買いに来ていた。
「さて。クッキーでも作ってみるかな」
新しい材料を手に入れたら、何かを作りたくなる。例えそれが、挽き方が甘い小麦だとしてもだ。
誠は共有キッチンに向かい、材料を作業台に広げた。
他の焼き菓子でも良いのだが、ここは無難にクッキーにする。バターたっぷりのマドレーヌや、レモンクリームを詰めたタルト・オ・シトロンは誠の好物だが、迂闊に公共の施設で作るわけにもいかないのだ。
食べたければバッグに入っているので、今回はクッキー作り一択だ。
キッチンに人が居ないことを良いことに、雷を使って小麦のふすまや黒っぽくなっている粉を弾き飛ばす。雷を使った術は遊びながらいくつか作っていたのだが、こんなところで役に立つとは思わなかった。
苦笑いを浮かべながら、青果店で買ったドライフルーツとナッツの味見をした。
「…うん、美味しい」
オレンジと白いちじくのドライフルーツを買ったのだが、味も濃く、甘味が凝縮されている。クッキーの良いアクセントになるだろう。
誠はバターを室温に戻している間に、ドライフルーツとナッツを小さく刻みだした。
ミョート村産の小麦粉を使ったクッキーの出来は、まずまずだった。しかし、気になることが一つある。
「…明日にするか。あー…でもなぁ」
今から出かけても良いのだが、閉門時間に村に戻って来れない可能性がある。誠は渋々その件を明日に回すことにして、部屋で雑貨店にて購入した紙袋に、クッキーを小分けに梱包することにした。
作ったクッキーは、プレーン、ドライフルーツ入り、ナッツ入りの三種類。
割れも無く、綺麗な焼き色をつけたクッキーを見ると、気分は上向きになった。
全部梱包し終わったところで、アレクセイから渡されたブレスレッドが淡く光った。
何だろうと見ていると、窓からコツコツと言う音が聞こえてくる。開けてみると、連絡鳥が窓際に止まっていた。
「アレクセイから?」
「チュン!」
昼には会えなかった鳥は、やっと任務を遂行できたと胸を張って片足を前に出す。どうやら伝書鳩のような役割らしく、鳥の足には小さな筒が取り付けられていた。
誠はそこから手紙を取り出し、早速読んだ。
返事をどうしようかと思ったが、鳥は窓枠に止まったまま毛繕いをしている。どうやら返事を待っているらしい。
鳥の頭をそっと撫でてから、誠は返事を書き始めた。
返事はドーナツが描かれている便箋にした。相模への連絡用にいくつか持って来た物だが、この際は仕方無い。
雑貨店にあった袋や便箋は無地の物ばかりだったが、そんなことは目を瞑っておくしかない。何かあれば、秘儀「故郷の物なので」を炸裂させるだけだ。
アレクセイからの手紙には明日のディナーの時間と、お茶の中断の謝罪が書かれていた。そして、もっとお互いのことを知り合おう、とも。
「アイツ、ばっかじゃねぇの?」
悪態をつながらも、口の端が上がっているのが自分でも分かる。
もっとお互いのことを知った後は、どうなるのだろう。自分はこの国に、永住することができないというのに。
ただの友達なら、それで良い。しかし、それだけでは終わらない予感は、確かに誠の中にあった。
誠は書き上げた返事を丸め、筒の中に入れた。
「…あ、ちょっと待って」
返事を貰い、飛び立とうとした鳥を呼び止める。
誠は小さな巾着の中に先ほど梱包したクッキーを入れて、鳥に見せた。
「これ、運べる?」
二口、三口で食べれるサイズのクッキーが十枚。人間にしたら大した重さではないが、鳥だとどうだろうか。
連絡鳥は巾着をあらゆる角度から見た後、「チュン!」と鳴いて胸を張った。
「大丈夫?あー…どうしようか。足で掴む?それとも、首にかける?」
どちらにしても飛ぶのに邪魔になりそうだ。鳥は首を下げてきたので、誠は巾着の紐を鳥の首にかけた。
鳥は数度羽ばたいて邪魔にならないか確認してから、また「チュン」と鳴いて飛び去って行った。
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