幼女のゆるっと日常生活~異世界迷宮都市~

ふらんぼわーぬ

文字の大きさ
5 / 58

5

しおりを挟む
今、わたしはひっつき虫

おばあちゃんに叱られた後でも、おかあさんはわたしを離してくれなくて、膝の上に抱き上げて座った。
寂しくないって言ってみたけど、会って笑いかけてくれてギュっとして貰うと心があったかいね。

「ルチアは今日から見習いだと聞いた。どうだった?ミシェリー様は優しくしてくれた?」
「うん! とっても不思議な事があってね!あっ、ハーブティーを作らせてもらったから、後で一緒にのんでくれる?おかあさん・・・」
「もちろん!ルチアの初仕事じゃないか。楽しみだね、みんなで頂こうか。シモンなんか感激しすぎて独り占めしようとするんじゃないのか?ははははっ」
ほがらかに笑って、実は過保護でわたしに激甘あまなおとうさんの行動が見えるようだと言った。

わたし愛されてるじゃない。親はがんばって働いてるだけだもんね。寂しいって言ったら我儘かなぁ
ひっつき虫をしている間に、おとうさんも帰っていたみたい。
ダイニングでは、じいちゃんがおとうさんを捕まえて酒盛するぞと騒がしいんだけど!んもぅ!
おばあちゃんに叱られるといいよ!!

晩ご飯は、お祝いだからって大好物ばかりが、たーくさんある!
天上の世界とはこのことかー!というぐらい豪勢だね!見たこともない食べ物もあるけどこれは・・・
「ルチ~これは迷宮産トマトだ。とても甘くて旨いぞ!やっと8歳になったからな解禁だなっ」
そう言って口元に、小さくて真っ赤で宝石みたいにツヤツヤの実をグイグイしてくる。
「んむぅぅっ!赤ちゃんじゃないんだから!自分でたべられるからおとうさん止めて!!」
手で押しのけたのに、めげずに更にグイグイくるって・・・攻防を止めてくれたのは、おばあちゃんだった。

「娘にデレデレなのはいいけどもさ、あーん♪ってしてやりたいだろうがね、こっちから見てると絵ずらが酷すぎて気持ち悪いからさ!おやめシモン!!」
「ええっ!酷いですよお義母さん。娘の初めてのあーんは父親のものですって!」
そんなわけないじゃない!うちのおとうさんの謎の主張がはじまっちったよ!見てみなよ!おかあさん表情死んでるよ
言い合う大人に呆れて、私は自分でその宝石みたいなトマトを口に放り込んだ。

「おぉっふぅ~」おうっ!口から変な声でた!
ナニコレ!あっまぁぁい!市場で売ってたイチゴより甘くて美味しい~!なんで今まで食べたことが無かったんだろう。おとうさんに説明を求めてみる!
「旨いだろう~これは迷宮でも深い階層で採れるんだ。その分、魔素も濃いから覚醒が済んでいない子供が食べると酔うんだよ。酷いと寝込むほどになるから魔力の流れが安定するまで食べさせないんだ」
「安定するのが8歳なの?」
「そう、7歳で儀をうけて一年かけて落ち着かせる。だからこの街では8歳は特別なんだよルチア」
さっきの変態さがウソのようだねおとうさん。しかも優しくナデナデしてくれて嬉しいくなっちゃう。
我ながら簡単すぎて、ちょっと恥ずかしいけどねっ。つまりこれからは、もっと美味しいものが食べられるんだねっ
そしてわたしが今日、8歳になった喜びをさらに噛みしめていると、
「「「「ルチア、お誕生日おめでとう」」」」
みんなで声を合わせてお祝いされたー!んんむっ嬉しくっても涙って出るんだぁ。
そして、

「ルチ、特別だから今までの誕生日とは違って、今日は君がとっても欲しいものを、おねだりして良い日でもあるんだよ。みんなが全力でその願いを叶えてあげるよ」
おとうさんの言葉に、サリーが教えてくれた意味に気が付いた。あの子先に8歳になったから、この特別な贈り物の事を知っていたんだね!本当にいいんだろうか。ゴクリを唾を飲み込んで皆の顔を一人一人見回す。
皆が笑って、うんうんって、わたしのお願いを待ってる!よ、よしっ!言うからねっ!サリーの仕込みだけどっ

「わ、た、わたし、欲しいものがあります!」緊張しちゃって、つい仕事場での言葉遣いになっちゃったけど・・


「わたし!可愛い弟か妹が欲しいのーーー!!!」

大人が全員、笑顔のままで固まった。 あれ?



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界へ行って帰って来た

バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。 そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

異世界転生したおっさんが普通に生きる

カジキカジキ
ファンタジー
 第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位 応援頂きありがとうございました!  異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界  主人公のゴウは異世界転生した元冒険者  引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。  知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?

魔法筆職人の俺が居なくなったら、お前ら魔法使えないけど良いんだよな?!

川井田ナツナ
ファンタジー
俺は慈悲深い人間だ。 だから、魔法の『ま』の字も理解していない住民たちに俺の作った魔法筆を使わせてあげていた。 だが、国の総意は『国家転覆罪で国外追放』だとよ。 馬鹿だとは思っていたが、俺の想像を絶する馬鹿だったとはな……。 俺が居なくなったら、お前ら魔法使えなくて生活困るだろうけど良いってことだよな??

アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。 ふとした事でスキルが発動。  使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。 ⭐︎注意⭐︎ 女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

処理中です...