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多分ここは迷宮のどこか。
何処かはシーンさんもはっきり言わないけど、誰も来た事が無いって言われた。
それがどれだけ凄い事なのかは、当然分からないわけですが・・・
目の前の景色にそれどころじゃありませんよ!
水だ・・・
ものすごく水だ・・・それしか言えない風景です。
音もする。ざぁぁぁぁって。これが水の落ちる音?何で音がするんだろう?
冷っとした風が時々顔に当たるけど、飛沫も一緒なので目がシパシパするね。
わたしが立っているのは、四阿という壁のない建物の中なんだけど、横でシーンさんが色々話てくれる。
お空は、これが『どんより』して『曇っている』なんだって。
そして、その集まった雲から水が落ちて『雨』って呼ばれてるんだって!
晴れの日の空にも浮かんでいる、まっ白な雲も集まると灰色になるんだねぇ。ほへー
確かに、この中を大きな荷物をもって歩き回るのは大変そうだね。わたしには無理そうだよ。
商人さん達って凄いんだね!だけどその商人さん達と、この街の大人は普通に天気の話をしてるけどちゃんと『本物の雨』って知ってるんだろうか?こんなに凄い景色をみたら、もっと誰かに話ししたくならないかな?そう聞いたら
「そとの国では、雨は当たり前の事だからな。迷宮の他の階層でもそういう天気の階があるから、大人はみんなしっているんだよ。魔法の中にすら天候を操って雨を降らす大魔法があるから、当たり前すぎて、ルチアが知らないって事の方に驚いたわけだよこっちはな。」って言いながら楽しそうに笑った。
「ここはセーフティーエリアだから、少しぐらい四阿から出ても大丈夫だぞ?」
何気なく言われたけど・・・
「えっ?でもお水の中に入ったら、溺れちゃう?それに濡れちゃうよ?」
わたしの話しは、シーンさんにはちょっと意味が分からなかったみたいけど、突然笑いだして大丈夫だよって建物の外に押し出された。最初は、ひぃぃって思ったけど息は苦しくならなかったので上を見上げてみた。
ほお・・・結構隙間があるんだなーって思って・・お水だけど、ジャバジャバじゃなくて、ぽつぽつなんだね。
その事に気が付いたらとっても安心した!! そこでまたしても閃くんだよ!わたし懲りてない!!
隙間が多いから、降ってくる雨を避けて立ってたら濡れないんじゃない?うむ。わたし天才!とまたしても・・・
わたしとしては、ひょいひょいと華麗に落ちてくる水を避けてるつもりが、怪しい動きをしてると、シーンさんが
「あー、ルチア気持ちは分からんでもないが、無駄だから諦めなさい」って言うの!!
どうやら、わたしの閃きが分かったみたい!!凄い!
端から見てると、何かに目覚めた怪しい奴にしか見えないって、失礼しちゃう!!
だけど、そうね・・・わたしびしょ濡れだわ。必殺の雨避けの技は使えないって。一つ利口になりました。
だが、いまは失敗したけど・・いずれ!!!素早さが足りない気がする!
四阿に戻ると、シーンさんが『生活魔法』のドライでわたしを乾かしてくれた。
魔力がわたしを、さわわ~と通り抜けてほわりと消えていった。わたしがするよりあっという間だった。
そうだ、この前・・・
「シーンさん。この間ね、アーニャさんにクリーンを掛けて貰った時、ちょっと・・・その・・ぎゅって」
師匠やムゥちゃんの魔力と何が違うのか聞きたかったんだ。だけど、わたしを見下ろしているシーンさんの顔が、苦しそうでびっくりして言葉が続かなくなった。でもね、それって見間違いだったかなって、瞬きしたらいつものシーンさんなんだもの・・・気のせいかなって思うよね。
「多分それは、魔力の属性の相性が影響してるんだ。ルチアに魔法を教えるのは、師匠がいるからな。聞きたいことがあるなら彼女に聞くといい。」
そう言って、たくさんの雨で見え辛くなってるはずの、外を見つめてた。
シーンさんは、ただ穏やかな顔つきで何処かをみてる感じだったけど、本当は泣きたいんじゃないかなって、なんとなく思ったの。
だって、その横顔はね、見たんだよ・・・あのお薬の歴史を教えてくれる 『書』で。
お薬を巡って戦争になる切っ掛けになった、過去の『英雄』って呼ばれてた男の人、その人にやっぱりそっくりなんだもの・・・その人も、泣きたくても泣けないって顔して何処かに立ってた。
その時ふいに、ヒヤリとした。
この人は、シーンさんは師匠の旦那さんだから、知らない人じゃない。だけど、今ここに二人きりだなって思ったら少し怖いかなって、なんでそう思ったのかわかんないけど・・・ど、とうしよう・・・
見上げていたけど、シーンさんがちょっと怖くなって、目を逸らしてしまったら、大きな手で乱暴に頭をワシワシ撫でられてしまった。
「こういう雨はよろしくないな。もっと穏やかに優しく降る雨を見せるんだったよ。ルチア、師匠と俺はお前の絶対の味方だから、心配するな。家族の次でいいから、甘えてくれよ。」
そう言ったのは何か感じたのかな?どきどきしたけど、少し安心したので無言で頷いた。
はっ!!これはもしや・・・サリーが言う、チョロいって事じゃあるまいか!
女の子はチョロ過ぎると駄目だって・・・だけど今ね、寒い時はこれだぜって、熱々串焼きを出されてさ、食べないって言う選択は無いでしょ!! 四阿にある長椅子にシーンさんと座って、熱々を頬張ってもぐもぐしがら、ザアザアと降る雨を静かに見つめてた。
何処かはシーンさんもはっきり言わないけど、誰も来た事が無いって言われた。
それがどれだけ凄い事なのかは、当然分からないわけですが・・・
目の前の景色にそれどころじゃありませんよ!
水だ・・・
ものすごく水だ・・・それしか言えない風景です。
音もする。ざぁぁぁぁって。これが水の落ちる音?何で音がするんだろう?
冷っとした風が時々顔に当たるけど、飛沫も一緒なので目がシパシパするね。
わたしが立っているのは、四阿という壁のない建物の中なんだけど、横でシーンさんが色々話てくれる。
お空は、これが『どんより』して『曇っている』なんだって。
そして、その集まった雲から水が落ちて『雨』って呼ばれてるんだって!
晴れの日の空にも浮かんでいる、まっ白な雲も集まると灰色になるんだねぇ。ほへー
確かに、この中を大きな荷物をもって歩き回るのは大変そうだね。わたしには無理そうだよ。
商人さん達って凄いんだね!だけどその商人さん達と、この街の大人は普通に天気の話をしてるけどちゃんと『本物の雨』って知ってるんだろうか?こんなに凄い景色をみたら、もっと誰かに話ししたくならないかな?そう聞いたら
「そとの国では、雨は当たり前の事だからな。迷宮の他の階層でもそういう天気の階があるから、大人はみんなしっているんだよ。魔法の中にすら天候を操って雨を降らす大魔法があるから、当たり前すぎて、ルチアが知らないって事の方に驚いたわけだよこっちはな。」って言いながら楽しそうに笑った。
「ここはセーフティーエリアだから、少しぐらい四阿から出ても大丈夫だぞ?」
何気なく言われたけど・・・
「えっ?でもお水の中に入ったら、溺れちゃう?それに濡れちゃうよ?」
わたしの話しは、シーンさんにはちょっと意味が分からなかったみたいけど、突然笑いだして大丈夫だよって建物の外に押し出された。最初は、ひぃぃって思ったけど息は苦しくならなかったので上を見上げてみた。
ほお・・・結構隙間があるんだなーって思って・・お水だけど、ジャバジャバじゃなくて、ぽつぽつなんだね。
その事に気が付いたらとっても安心した!! そこでまたしても閃くんだよ!わたし懲りてない!!
隙間が多いから、降ってくる雨を避けて立ってたら濡れないんじゃない?うむ。わたし天才!とまたしても・・・
わたしとしては、ひょいひょいと華麗に落ちてくる水を避けてるつもりが、怪しい動きをしてると、シーンさんが
「あー、ルチア気持ちは分からんでもないが、無駄だから諦めなさい」って言うの!!
どうやら、わたしの閃きが分かったみたい!!凄い!
端から見てると、何かに目覚めた怪しい奴にしか見えないって、失礼しちゃう!!
だけど、そうね・・・わたしびしょ濡れだわ。必殺の雨避けの技は使えないって。一つ利口になりました。
だが、いまは失敗したけど・・いずれ!!!素早さが足りない気がする!
四阿に戻ると、シーンさんが『生活魔法』のドライでわたしを乾かしてくれた。
魔力がわたしを、さわわ~と通り抜けてほわりと消えていった。わたしがするよりあっという間だった。
そうだ、この前・・・
「シーンさん。この間ね、アーニャさんにクリーンを掛けて貰った時、ちょっと・・・その・・ぎゅって」
師匠やムゥちゃんの魔力と何が違うのか聞きたかったんだ。だけど、わたしを見下ろしているシーンさんの顔が、苦しそうでびっくりして言葉が続かなくなった。でもね、それって見間違いだったかなって、瞬きしたらいつものシーンさんなんだもの・・・気のせいかなって思うよね。
「多分それは、魔力の属性の相性が影響してるんだ。ルチアに魔法を教えるのは、師匠がいるからな。聞きたいことがあるなら彼女に聞くといい。」
そう言って、たくさんの雨で見え辛くなってるはずの、外を見つめてた。
シーンさんは、ただ穏やかな顔つきで何処かをみてる感じだったけど、本当は泣きたいんじゃないかなって、なんとなく思ったの。
だって、その横顔はね、見たんだよ・・・あのお薬の歴史を教えてくれる 『書』で。
お薬を巡って戦争になる切っ掛けになった、過去の『英雄』って呼ばれてた男の人、その人にやっぱりそっくりなんだもの・・・その人も、泣きたくても泣けないって顔して何処かに立ってた。
その時ふいに、ヒヤリとした。
この人は、シーンさんは師匠の旦那さんだから、知らない人じゃない。だけど、今ここに二人きりだなって思ったら少し怖いかなって、なんでそう思ったのかわかんないけど・・・ど、とうしよう・・・
見上げていたけど、シーンさんがちょっと怖くなって、目を逸らしてしまったら、大きな手で乱暴に頭をワシワシ撫でられてしまった。
「こういう雨はよろしくないな。もっと穏やかに優しく降る雨を見せるんだったよ。ルチア、師匠と俺はお前の絶対の味方だから、心配するな。家族の次でいいから、甘えてくれよ。」
そう言ったのは何か感じたのかな?どきどきしたけど、少し安心したので無言で頷いた。
はっ!!これはもしや・・・サリーが言う、チョロいって事じゃあるまいか!
女の子はチョロ過ぎると駄目だって・・・だけど今ね、寒い時はこれだぜって、熱々串焼きを出されてさ、食べないって言う選択は無いでしょ!! 四阿にある長椅子にシーンさんと座って、熱々を頬張ってもぐもぐしがら、ザアザアと降る雨を静かに見つめてた。
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