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1-4 伝説の魔
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「よお、大将。流木の見張り、ご苦労さん。何かわかったのかい」
だが彼はケリーの若干揶揄を含んだ問いに、顔は動かさずに目だけを向けて少し難しい顔で答えた。
「いや、何も。
こういう海で船に引き上げられた曰くありげな流木には、妙に何かを宿すような謂れも多くてな。
それこそ、あらゆるものだ。
薪の足しにと拾った代物が船に災いを齎すなんて話も、一つや二つじゃあなくて世には五万と伝わっている」
「ほお、たとえば?」
少し嫌な予感がして、ケリーは話の続きをハーラに促した。
「そうだな。
ある日突然、無人の船が見つかる。
しかし、船内には人影はなく、また死骸もない。
不思議な事に救命ボートや食料も残ったままだ。
時には食事の途中だった様子さえも伺われる事もあるようだ。
まだ湯気を立てているカップが見つかる事さえあるのだ。
しかも船内には、乗客や乗組員が何か争った形跡一つないという。
乗組員の反乱や海賊の襲撃などではないようなのだ。
そして、たまに妙な書置きが残されていたりもするんだ」
「へ、へえ。なんと?」
彼は少し溜めを作る感じに一呼吸置くと、こう語った。
「ヴァルハラ、おお、ヴァルハラ。我らは神の国へ、そして。
まあ、大概それくらいの文章だな。
書いた本人以外の他の人間が読んだって訳がわからない」
「なんだよ、それ。
これまた気色の悪い話だな。
他には?」
「その船には流木が置かれていたんだ。
ちょうど、そこにあるような物と同じようなもんがな。
しかも、まるで中から何かが割れ出て飛び立ったかのように、内側から外に向かって破裂して裂けたような状態で見つかった。
まるで卵から何かが孵ったか、蛹から孵化したとでもいうようにな」
「おいおい、冗談じゃないぜ。
乗組員は全員、その中から出て来た何かに食われちまったとでもいうのかい」
「わからん。
特にそのような形跡もないのさ。
まるで航海の途中で全員が煙のように消え失せたとしか言いようがないほどに不可思議な話なのだ。
他にも、乗組員全員が殺し合って全滅したある船では、船長が血文字でこのように書き残した。
『女が』と、ただそれだけ。
そして彼が苦悶の表情で死んでいるのが見つかった。
数々の戦いで、その勇猛さで鳴らした著名な軍艦の艦長がな。
乗組員も当然のように勇敢な軍人のみで、少々の事では心身共に揺るがぬような屈強の軍人ばかりだった」
そしてキャプテンが、すかさず突っ込んできた。
「その船で流木は?」
「もちろんあったさ。
その船の物見台に、船から大海原を見渡せる鐘楼に、まるで天上の神への捧げ物のように、血塗れの巨大な流木が縦に立てられて飾られていたんだとさ。
それはまるで天に向けた祭壇か何かのようだったという。
数えきれないほどの多くの生贄付きでな。
一体何の神に捧げたものか、わかったものじゃない。
しかも特大の、運ぶのに五人から十人は要りそうな特大の奴がね。
それをあんな足場も確かじゃない高いところへわざわざ運んだんだぞ。
血塗れていた事からみて、おそらくは行われた死の饗宴の後で。
運んだ奴らも直に先だった連中の後を追った事だろう。
とてもじゃないが、正気じゃない」
そして、それを耳にした周りにいる船の幹部が沈黙する中で、ハーラはこう締めくくった。
「とにかく、船においては女と流木の組み合わせの拾い物なんかは絶対に止めた方がいいのさ。
そこの甲板長や水夫頭は聞いちゃくれなかったがね」
それを聞いた二人は渋いというか、心底嫌そうに顔を見合わせた上で彼を見返した。
「それであんたの見立てじゃ、今回は大丈夫そうなのかい」
「わからん。
水夫頭の彼もじっくりと鑑定していたが、よくわからないと言う。
俺が見ても特に何かが憑いているという感じはしないし、魔物の卵が産みつけられているようにも感じないが、どうにも気になるのさ。
大体、この手の話では乗組員が全員いなくなるか死んでるかの大惨事になるため、その実態は不明な事が多い。
何があったのか書き残す事さえ殆どされないからな。
どうやら皆殆ど正気を失っているらしい。
毎年少なくとも一つか二つは聞く話だな」
呻くケリーと、またまた考えるキャプテン。
だが、キャプテンはケリーにこう指示を出した。
「船の乗組員を全員ここへ呼べ」
間もなく甲板に集まった彼らに向かい、キャプテンは双舵輪を置いた台の上に立って演説を始めた。
「諸君、ここにいる人物を改めて紹介しておこう。
元SSSランク冒険者ハーラ・イーマ。
元ベナール王国お抱えの王宮魔法使いにして、怪異専門においては他に比肩する者のいない祓い人でもあった」
それには甲板長のケリーや水夫頭のハッサンも驚いた。
そのような高名な人物が何故このような場所で流離うのかと。
だが、ざわつくクルーを片手で制してキャプテンは話を続けた。
「その高名な彼が、この船の危機だと言う。
先だって、この船は女性の漂流者を救助した。
そして問題となる物が、そこに転がっている流木だ。
彼は女性と流木の組み合わせは実例をもって不吉の象徴だという。
ただの船乗りの迷信ではなく、実際に幾多の船を壊滅させてきた事実だそうだ。
だが、その彼をもってしても、それ以上の事はわからないという。
誰か何かそれについて知っている者はいないか。
言い伝えでもなんでもいい。
事は緊急を要する」
すると痩せた感じの白髪で、無造作に生やした口髭も既に白くなっている一人の老水夫が、ただ一人無言で手を上げた。
「バーニー、知っている事を教えてくれ。
今は老人の知恵に縋りたい」
「へい、それはきっと何かの流離う海魔の類でありましょう。
何といいやすか、当初は実体のないそれは流木や何かの大きな漂流物に憑りつくのだそうです。
しかして、それはなんというか眠っている小さな卵のように木などに綺麗に同化して、鑑定にも反応しないし魔法で感知する事もできないそうです。
それは人間の女の従者を求め、そいつを媒介にして、その女に魅入られた乗組員の魂を食らいます。
そして成長するというか、やがて実体を持ち孵化するのです。
そして魂を食らわれた男達は自ら海へ身を投げたり、また互いに殺し合ったりもするのだそうです。
あっしも小さな頃に、村にいた知り合いの引退した船乗りの爺様から聞いただけでして。
村の皆は与太話としてまったく信じませんでしたがね」
それを聞いて思わず呻くキャプテン。
「それじゃあ、今は流木もハッサンやハーラにすら感知できないそいつに汚染されただけで、実体や憑依体を持った魔物が憑いているわけではないから判定できないという事か」
「あくまで可能性があるという事だ。
俺もそういう話は初めて聞いた。
その話をしてくれた水夫、もう歳から見て生きちゃあいないようだが、流木事件における滅多にいない貴重な生き残りの水夫だったようだな」
「よし、それじゃあ今のうちに流木は捨てるとしよう。
例の女はどうするかな。
まったくもって頭の痛い事だ。
おいお前ら、その流木を……」
だが、キャプテンはその台詞を最後まで言う事は出来なかった。
何故なら。
「キャプテン、まさかと思いやすが、あの流木を捨てるんですと?」
「なんですって。
正気なのですか、キャプテン」
あのボートで救助に行った男達が、口々にそう叫びながら、かなり据わったような目で彼女に詰め寄るような感じに迫ったからだ。
「冗談じゃない。
あの流木こそ神の座のようなもの。
この世で一番大事な物でさあ。
捨てるなんざ、とんでもありやせんぜ。
キャプテン、それは大罪だあ」
「それに、あの女神様。
彼女にはたとえキャプテンといえども指一本触れさせやしませんぜ」
そしてハーラは非難するような目でケリーを射た。
『ほれ見たことか』という鋭いオーラの棘が無言でケリーの胸にグサリと突き刺さる。
そして、彼女は慌ててそいつらを牽制した。
そして、残りの水夫達に取り押さえさせようという腹積もりだった。
だが、ケリーは思わず総毛だった。
「待て、お前ら。頼むから落ち着け!」
なんと事態はその四人だけでなく、そいつら他の水夫達も皆、同じように魅入られてしまっていたようだ。
魂の汚染は既に他の水夫にまで伝染していたようで、甲板上の水夫達は次々と流木の女神の信者となっていくようだった。
この先に待ち受けるだろう惨事に思いを馳せ、キャプテンは暗澹たる気持ちで、前方の魔に憑りつかれたかのような様子の水夫達を見ながら傍らのハーラに目線を走らせた。
「これはいかんな。
おい、ハーラ。
この状態をなんとか出来るか?
出来るならば水夫は一人も殺したくないんだが」
「そうだな。
これは既に非常にマズイ展開だが、強引に流木を断ち割ってみるか。
今ならまだ大丈夫かもしれん。
今回の奴は、かなり進行が早いみたいだな。
さっきまでは欠片も気配がなかったのに、もう女による魅了が始まっているのか。
この水夫共の状態から見て、もう流木の中身は半分実体化しているだろうから、却って好都合だ。
実態のない状態と違って倒せん事もないだろう。
この程度の魅了状態ならば、流木の中から操っている奴さえ倒せば乗組員達も正気に戻るはずだ。
逆に言えば進行が早い分、早く片付けないと一気に孵化まで持っていかれるぞ。
そうなったら、この船はもう完全にお終いだ」
「わかった、やってくれ。
しかし、なるべく船は壊さないように頼む」
「そいつは努力目標としよう」
だが彼はケリーの若干揶揄を含んだ問いに、顔は動かさずに目だけを向けて少し難しい顔で答えた。
「いや、何も。
こういう海で船に引き上げられた曰くありげな流木には、妙に何かを宿すような謂れも多くてな。
それこそ、あらゆるものだ。
薪の足しにと拾った代物が船に災いを齎すなんて話も、一つや二つじゃあなくて世には五万と伝わっている」
「ほお、たとえば?」
少し嫌な予感がして、ケリーは話の続きをハーラに促した。
「そうだな。
ある日突然、無人の船が見つかる。
しかし、船内には人影はなく、また死骸もない。
不思議な事に救命ボートや食料も残ったままだ。
時には食事の途中だった様子さえも伺われる事もあるようだ。
まだ湯気を立てているカップが見つかる事さえあるのだ。
しかも船内には、乗客や乗組員が何か争った形跡一つないという。
乗組員の反乱や海賊の襲撃などではないようなのだ。
そして、たまに妙な書置きが残されていたりもするんだ」
「へ、へえ。なんと?」
彼は少し溜めを作る感じに一呼吸置くと、こう語った。
「ヴァルハラ、おお、ヴァルハラ。我らは神の国へ、そして。
まあ、大概それくらいの文章だな。
書いた本人以外の他の人間が読んだって訳がわからない」
「なんだよ、それ。
これまた気色の悪い話だな。
他には?」
「その船には流木が置かれていたんだ。
ちょうど、そこにあるような物と同じようなもんがな。
しかも、まるで中から何かが割れ出て飛び立ったかのように、内側から外に向かって破裂して裂けたような状態で見つかった。
まるで卵から何かが孵ったか、蛹から孵化したとでもいうようにな」
「おいおい、冗談じゃないぜ。
乗組員は全員、その中から出て来た何かに食われちまったとでもいうのかい」
「わからん。
特にそのような形跡もないのさ。
まるで航海の途中で全員が煙のように消え失せたとしか言いようがないほどに不可思議な話なのだ。
他にも、乗組員全員が殺し合って全滅したある船では、船長が血文字でこのように書き残した。
『女が』と、ただそれだけ。
そして彼が苦悶の表情で死んでいるのが見つかった。
数々の戦いで、その勇猛さで鳴らした著名な軍艦の艦長がな。
乗組員も当然のように勇敢な軍人のみで、少々の事では心身共に揺るがぬような屈強の軍人ばかりだった」
そしてキャプテンが、すかさず突っ込んできた。
「その船で流木は?」
「もちろんあったさ。
その船の物見台に、船から大海原を見渡せる鐘楼に、まるで天上の神への捧げ物のように、血塗れの巨大な流木が縦に立てられて飾られていたんだとさ。
それはまるで天に向けた祭壇か何かのようだったという。
数えきれないほどの多くの生贄付きでな。
一体何の神に捧げたものか、わかったものじゃない。
しかも特大の、運ぶのに五人から十人は要りそうな特大の奴がね。
それをあんな足場も確かじゃない高いところへわざわざ運んだんだぞ。
血塗れていた事からみて、おそらくは行われた死の饗宴の後で。
運んだ奴らも直に先だった連中の後を追った事だろう。
とてもじゃないが、正気じゃない」
そして、それを耳にした周りにいる船の幹部が沈黙する中で、ハーラはこう締めくくった。
「とにかく、船においては女と流木の組み合わせの拾い物なんかは絶対に止めた方がいいのさ。
そこの甲板長や水夫頭は聞いちゃくれなかったがね」
それを聞いた二人は渋いというか、心底嫌そうに顔を見合わせた上で彼を見返した。
「それであんたの見立てじゃ、今回は大丈夫そうなのかい」
「わからん。
水夫頭の彼もじっくりと鑑定していたが、よくわからないと言う。
俺が見ても特に何かが憑いているという感じはしないし、魔物の卵が産みつけられているようにも感じないが、どうにも気になるのさ。
大体、この手の話では乗組員が全員いなくなるか死んでるかの大惨事になるため、その実態は不明な事が多い。
何があったのか書き残す事さえ殆どされないからな。
どうやら皆殆ど正気を失っているらしい。
毎年少なくとも一つか二つは聞く話だな」
呻くケリーと、またまた考えるキャプテン。
だが、キャプテンはケリーにこう指示を出した。
「船の乗組員を全員ここへ呼べ」
間もなく甲板に集まった彼らに向かい、キャプテンは双舵輪を置いた台の上に立って演説を始めた。
「諸君、ここにいる人物を改めて紹介しておこう。
元SSSランク冒険者ハーラ・イーマ。
元ベナール王国お抱えの王宮魔法使いにして、怪異専門においては他に比肩する者のいない祓い人でもあった」
それには甲板長のケリーや水夫頭のハッサンも驚いた。
そのような高名な人物が何故このような場所で流離うのかと。
だが、ざわつくクルーを片手で制してキャプテンは話を続けた。
「その高名な彼が、この船の危機だと言う。
先だって、この船は女性の漂流者を救助した。
そして問題となる物が、そこに転がっている流木だ。
彼は女性と流木の組み合わせは実例をもって不吉の象徴だという。
ただの船乗りの迷信ではなく、実際に幾多の船を壊滅させてきた事実だそうだ。
だが、その彼をもってしても、それ以上の事はわからないという。
誰か何かそれについて知っている者はいないか。
言い伝えでもなんでもいい。
事は緊急を要する」
すると痩せた感じの白髪で、無造作に生やした口髭も既に白くなっている一人の老水夫が、ただ一人無言で手を上げた。
「バーニー、知っている事を教えてくれ。
今は老人の知恵に縋りたい」
「へい、それはきっと何かの流離う海魔の類でありましょう。
何といいやすか、当初は実体のないそれは流木や何かの大きな漂流物に憑りつくのだそうです。
しかして、それはなんというか眠っている小さな卵のように木などに綺麗に同化して、鑑定にも反応しないし魔法で感知する事もできないそうです。
それは人間の女の従者を求め、そいつを媒介にして、その女に魅入られた乗組員の魂を食らいます。
そして成長するというか、やがて実体を持ち孵化するのです。
そして魂を食らわれた男達は自ら海へ身を投げたり、また互いに殺し合ったりもするのだそうです。
あっしも小さな頃に、村にいた知り合いの引退した船乗りの爺様から聞いただけでして。
村の皆は与太話としてまったく信じませんでしたがね」
それを聞いて思わず呻くキャプテン。
「それじゃあ、今は流木もハッサンやハーラにすら感知できないそいつに汚染されただけで、実体や憑依体を持った魔物が憑いているわけではないから判定できないという事か」
「あくまで可能性があるという事だ。
俺もそういう話は初めて聞いた。
その話をしてくれた水夫、もう歳から見て生きちゃあいないようだが、流木事件における滅多にいない貴重な生き残りの水夫だったようだな」
「よし、それじゃあ今のうちに流木は捨てるとしよう。
例の女はどうするかな。
まったくもって頭の痛い事だ。
おいお前ら、その流木を……」
だが、キャプテンはその台詞を最後まで言う事は出来なかった。
何故なら。
「キャプテン、まさかと思いやすが、あの流木を捨てるんですと?」
「なんですって。
正気なのですか、キャプテン」
あのボートで救助に行った男達が、口々にそう叫びながら、かなり据わったような目で彼女に詰め寄るような感じに迫ったからだ。
「冗談じゃない。
あの流木こそ神の座のようなもの。
この世で一番大事な物でさあ。
捨てるなんざ、とんでもありやせんぜ。
キャプテン、それは大罪だあ」
「それに、あの女神様。
彼女にはたとえキャプテンといえども指一本触れさせやしませんぜ」
そしてハーラは非難するような目でケリーを射た。
『ほれ見たことか』という鋭いオーラの棘が無言でケリーの胸にグサリと突き刺さる。
そして、彼女は慌ててそいつらを牽制した。
そして、残りの水夫達に取り押さえさせようという腹積もりだった。
だが、ケリーは思わず総毛だった。
「待て、お前ら。頼むから落ち着け!」
なんと事態はその四人だけでなく、そいつら他の水夫達も皆、同じように魅入られてしまっていたようだ。
魂の汚染は既に他の水夫にまで伝染していたようで、甲板上の水夫達は次々と流木の女神の信者となっていくようだった。
この先に待ち受けるだろう惨事に思いを馳せ、キャプテンは暗澹たる気持ちで、前方の魔に憑りつかれたかのような様子の水夫達を見ながら傍らのハーラに目線を走らせた。
「これはいかんな。
おい、ハーラ。
この状態をなんとか出来るか?
出来るならば水夫は一人も殺したくないんだが」
「そうだな。
これは既に非常にマズイ展開だが、強引に流木を断ち割ってみるか。
今ならまだ大丈夫かもしれん。
今回の奴は、かなり進行が早いみたいだな。
さっきまでは欠片も気配がなかったのに、もう女による魅了が始まっているのか。
この水夫共の状態から見て、もう流木の中身は半分実体化しているだろうから、却って好都合だ。
実態のない状態と違って倒せん事もないだろう。
この程度の魅了状態ならば、流木の中から操っている奴さえ倒せば乗組員達も正気に戻るはずだ。
逆に言えば進行が早い分、早く片付けないと一気に孵化まで持っていかれるぞ。
そうなったら、この船はもう完全にお終いだ」
「わかった、やってくれ。
しかし、なるべく船は壊さないように頼む」
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