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第一章 孤独の果てに
1-55 海千山千
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そして、海賊船【我が愛しの小野小町号】、通称コマチ号は静かに港から夜間出航した。
夜間航行など普通ならば相応しくないのだが、船体さえ全身黒塗りにした海賊船ならばむしろその方が相応しい船出であるともいえる。
髑髏の旗、しかも何故か小野小町あたりの時代に描かれていたのではないかというような桜色の日本画風の花弁が鏤められているし、髑髏自体も見事に真っ赤っかなのだ。
まあ他所の人が見たのであれば髑髏が真っ赤なのは血の色を現わしているという、海賊仲間には好意的な見方や受け止め方をしてもらえるだろうが、それは絶対に意味が違うはずだ。
きっとあの船長の事だから「赤い方が可愛いじゃない」とか、まるでハンドバッグの色を決めるかのような感じで普通に言いそうだ。
あの方は絶対にそういう方で、そして絶対に逆らってはいけない方なのだろう。
船首にはもしかすると小野小町かもと思しき着物風の衣装をつけた金属製の女神像? が飾られていた。
でも、これで他の船のどてっぱらに頭から突っ込むとかいう蛮行をやっていそうな気がする。
なんというか、その像が物凄く傷だらけなのだ。
あの船長、一体何がやりたいものか。
俺達は操舵席と思われる、いかにも海賊船らしい派手派手な装飾で、ハリウッド映画で見たような真ん中の部分に旗と同じく真っ赤な髑髏の装飾をあしらった双舵輪を備えた場所に集められた。
船の主だった者も集められているらしい。
一癖も二癖もありそうな『正体』の人間ばかりなんだろうな。
全員もれなく、なかなかいい面構えで、どいつもこいつも俺のお仲間なのに違いない。
まことにもって頼もしいとしか言い様のないクルーだな。
「まずはゲストの皆さん、順番に自己紹介をお願いする」
キャプテンの進行により、まずは俺が前に進み出る。
「ああ、俺は大木仁、ジンと呼んでくれ。
魔神ギガントことギガンテス、ランクはトリプルΩという奴らしい。
訳あって、このアーデルセン王国の二人の王女を親族の元まで送る約束をした。
今は俺が暫定でこの子達の騎士をしている。
済まない、激しく世話をかけると思うがよろしく頼む」
「ふふ、魔神の騎士というわけね。はい次」
そしてアリエスが覚悟を決めたように話しだそうとした時に、うちのハイテンションな駄犬が堂々と出しゃばった。
「はい、僕シルバー。
子犬から大きくなったばかりのフェンリルだよ、よろしくね~」
そして、更に姉王女たるアリエスではなくメリーベルの服を咥えて前に出し、思いっきり叫んだ。
「僕の大親友、お友達のメリーベルちゃんです、この子もよろしくね~」
「あ、ど、ども。メリーベルです。
よ、よろしくお願いいたします」
そして、その次はルー。
「あー、すいませんね。
この子、親がいないものでちょっと躾が悪くて。
あー、私は家政婦をしております、ガルーダのルーダ、通称ルーです。
何かその方面でお手伝い出来る事があれば、いつでもどうぞ。
はいシルバー、あなたはこっちへいらっしゃい。
あなたの挨拶は後でもいいのよ」
「いやー、僕もっと喋るー」
それを見た彰さんが呆れたような顔で、やや大きめな酒瓶を小柄な肩に担いで言った。
「ギガンテスの主に、フェンリルがペットでガルーダが家政婦なのか、これはまた変わった家族構成だな。
彼女もえらく人、いや魔物が出来た方みたいだし。
ああ、そう言えばガルーダって元々は魔物枠じゃなくって神獣扱いなんだっけなあ」
ルーに首輪を持って引き摺っていかれて、今日はやけに饒舌な駄々捏ねワンコが退場していき、そして所在投げにしていたアリエスの出番となった。
「あ、あの皆様。
私はアリエス・グランディス・エリエーテ・ウインドシュガルツ、先日滅びてしまったアーデルセン王国の王女でした。
この度は私達が中心になって大騒動になってしまって非常に申し訳ありません。
それでも私は叔母のところへいかなくてはなりません。
私達が死んだり帝国に捕らえられたりしたら、それは帝国の利益にしかならないですから。
どうか、お力添えをお願いします」
ここは皆が一斉に拍手をしてくれた。
まあここはそういうシーンだよな。
えーと、妹の方はあれでもういいや。
ワンコと一緒だけにワンセットだしな。
「では、この船側からまず私が」
「あの、私は?」
「あんたは今更だろ、クイーン」
へえ。ショウの奴、仲間内ではそんな風に呼ばれているんだ。
まあ彼女がこの団体の大将だろうとは思っていたのだが。
何しろ自分で最強って言っていたしな。
「私がこの【我が愛しの小野小町号】のキャプテンである朝霧小町だ。
シードラゴンで、特技は居合切り、趣味は古文書集めで、この世界でもあちこちで集めている。
好きな言葉は、一撃必殺。
好きな花は菫、好きな食べ物はシュークリームだ。
それから、」
甲板長がぐいぐいと引っ張るので、それでキャプテンの自己紹介は中断した。
「何をするの、彰」
「もういいから。
キャプテンの自己紹介はいつも長過ぎんだよ。
肝心の話が出来ねえだろうが!」
だが関係ない話で話の腰を折りに行く俺のスタイル。
「へえ、和風が好きなのに好みはシュークリームなんですか」
「ああ、その辺は一応女子だから!」
「ふふ、小町も和風に拘る割には案外とエセだよな」
「うるさいですね。
ショウだってシュークリームなんかはお好きじゃないですか」
「別にあたし、和風マニアじゃないし~」
「いいから、次行くぞ。
俺は甲板長で三上彰、操舵・帆のコントロールや魔力推進など船の航行に関する仕事全般を担当する。
現代地球の船では船内での階級を現わす金筋が四本の、船長に並ぶ地位に相当する機関長に当たる役職も兼ねている。
この船では甲板長と水夫長と、本来なら同じような役職を分けて仕事を分担しているから、そう覚えておいてくれ。
実質、俺がこの船の副船長で蛸系のクラーケンだ。
足は八本って覚えといてくれ。
好きなもんは喧嘩と酒。
ほい、次は千史な」
「水夫長の青山千史で千史は千の歴史と書くっす、どうも。
港への接弦に物資の手配や荷役、収穫物の換金や金策の現場作業なんかもうちの管轄っす。
その他操舵推進以外の雑用なんかも含む水夫仕事全般をやってます。
金融・物流・その他仕事の管轄っす。
もっぱら彰さんの下で仕事してますんで。
あ、俺は大ウミヘビっす。
どっちかというと、魔物体形の出番よりも水夫仕事を仕切る方が圧倒的に多いっす、どうも」
年の頃は二十代の終いくらいか?
茶髪にしていて、にやけ加減の顔立ちだな。
一見すると、ちょっとへらっとした外観の人だが、こういう人が案外と頼りになるもんだ。
そうでなければ、この通常とは異なる立ち位置の海賊船で重要な仕事は任されまい。
「航海士の杉山敦だ。
風や雲、そして気圧や波などを読む専門家だ。
正体は自分でもよくわからん魔物だった。
蛤のように月の満ち欠けを測り、海の各種生物のように天候を感じ取る。
地磁気や気圧変化にも煩いし、なんだか知らんのだがまあ船にいるのには便利な能力だからなんでもいい。
趣味は貝殻や魚の骨その他を材料にした細工や、その他工芸一般だ」
いいのかね、人外さんなのにそんなんで。
まあ結構アバウトな感じなのかな。
彼は三十代後半くらいに見える人で、割と堅そうな性格である印象の人なのだが。
「戦闘班長の守山海斗です。
海に一斗缶の斗で海斗。
親が海自だったもんで、こんな名前に。
偵察・哨戒・戦闘などの戦闘全般の指揮を執ります。
正体はメガロドン。
まあ、うちは海賊でキャプテン以下全員皆兵ですので、はっはっは」
戦闘班長とか言うだけあってさすがにゴツイな。
親に厳しく鍛えられたものか、親譲りなのか、とにかく見事な体格の持ち主だ。
もしかして本人も自衛隊出身なのか?
しかしメガロドンの姿は是非見てみたい!
「料理長の安藤重満です。
調理部の総責任者です。
食べたいものがあったら言ってください。
生前も一流ホテルの和食レストランでメインシェフをやっておりました。
管轄外の料理、フレンチやイタリアンのような洋食や中華なんかも結構いけますよ。
ああ魔物としては、あまり力は当てにしないでください。
ただの図体が大きいだけの鯨の魔物なんで、非常に微妙な存在ですね。
もっぱら使えるのは料理の腕だけです」
しっかりした四十代後半くらいの、眼鏡の似合う落ち着いた男性だった。
いい腕してそうだから楽しみだなあ。
でもきっとシロナガスクジラくらい、いやへたするともっと大きな魔物なんじゃないだろうか。
もしかしたら、いざという時に非常用の乗物としても活躍できる人なのかもしれない。
だが問題はそこじゃない。
「いやあ、すげえ人材がいるな。
安藤さん、是非とも仲良くしましょう!」
「ああ、安藤さんは船にいてくれるだけでいいのさ!」
「やれやれ、小町の姐御はいつもこうなんだからな」
「やかましいぞ、馬鹿彰!」
この方達は、これからついに公然と数多の国家群に対して牙を剥いた帝国海軍並びに、強大な魔物達が犇く魔の海ディープサウスを命懸けで行くというのに、一ミリだってビクともしていねえな。
なんて頼りになる人達なんだろうか。
俺はまたも所在投げにしているアリエスの髪を軽く、くしゃっとしてやった。
メリーベルの方はワンコの足でやられていて、お返しで自分もやり返していた。
どうやら、あのブシュレの港での惨劇の子供達への影響は、今のところ最低限に済んでいるようだった。
後でジワっと来るといけないので、俺とシルバーでケアはまた頑張ろう。
後は安藤さんの料理の腕に期待かな!
美味い食い物ほど、人間の心を癒してくれるものはそうそうない。
夜間航行など普通ならば相応しくないのだが、船体さえ全身黒塗りにした海賊船ならばむしろその方が相応しい船出であるともいえる。
髑髏の旗、しかも何故か小野小町あたりの時代に描かれていたのではないかというような桜色の日本画風の花弁が鏤められているし、髑髏自体も見事に真っ赤っかなのだ。
まあ他所の人が見たのであれば髑髏が真っ赤なのは血の色を現わしているという、海賊仲間には好意的な見方や受け止め方をしてもらえるだろうが、それは絶対に意味が違うはずだ。
きっとあの船長の事だから「赤い方が可愛いじゃない」とか、まるでハンドバッグの色を決めるかのような感じで普通に言いそうだ。
あの方は絶対にそういう方で、そして絶対に逆らってはいけない方なのだろう。
船首にはもしかすると小野小町かもと思しき着物風の衣装をつけた金属製の女神像? が飾られていた。
でも、これで他の船のどてっぱらに頭から突っ込むとかいう蛮行をやっていそうな気がする。
なんというか、その像が物凄く傷だらけなのだ。
あの船長、一体何がやりたいものか。
俺達は操舵席と思われる、いかにも海賊船らしい派手派手な装飾で、ハリウッド映画で見たような真ん中の部分に旗と同じく真っ赤な髑髏の装飾をあしらった双舵輪を備えた場所に集められた。
船の主だった者も集められているらしい。
一癖も二癖もありそうな『正体』の人間ばかりなんだろうな。
全員もれなく、なかなかいい面構えで、どいつもこいつも俺のお仲間なのに違いない。
まことにもって頼もしいとしか言い様のないクルーだな。
「まずはゲストの皆さん、順番に自己紹介をお願いする」
キャプテンの進行により、まずは俺が前に進み出る。
「ああ、俺は大木仁、ジンと呼んでくれ。
魔神ギガントことギガンテス、ランクはトリプルΩという奴らしい。
訳あって、このアーデルセン王国の二人の王女を親族の元まで送る約束をした。
今は俺が暫定でこの子達の騎士をしている。
済まない、激しく世話をかけると思うがよろしく頼む」
「ふふ、魔神の騎士というわけね。はい次」
そしてアリエスが覚悟を決めたように話しだそうとした時に、うちのハイテンションな駄犬が堂々と出しゃばった。
「はい、僕シルバー。
子犬から大きくなったばかりのフェンリルだよ、よろしくね~」
そして、更に姉王女たるアリエスではなくメリーベルの服を咥えて前に出し、思いっきり叫んだ。
「僕の大親友、お友達のメリーベルちゃんです、この子もよろしくね~」
「あ、ど、ども。メリーベルです。
よ、よろしくお願いいたします」
そして、その次はルー。
「あー、すいませんね。
この子、親がいないものでちょっと躾が悪くて。
あー、私は家政婦をしております、ガルーダのルーダ、通称ルーです。
何かその方面でお手伝い出来る事があれば、いつでもどうぞ。
はいシルバー、あなたはこっちへいらっしゃい。
あなたの挨拶は後でもいいのよ」
「いやー、僕もっと喋るー」
それを見た彰さんが呆れたような顔で、やや大きめな酒瓶を小柄な肩に担いで言った。
「ギガンテスの主に、フェンリルがペットでガルーダが家政婦なのか、これはまた変わった家族構成だな。
彼女もえらく人、いや魔物が出来た方みたいだし。
ああ、そう言えばガルーダって元々は魔物枠じゃなくって神獣扱いなんだっけなあ」
ルーに首輪を持って引き摺っていかれて、今日はやけに饒舌な駄々捏ねワンコが退場していき、そして所在投げにしていたアリエスの出番となった。
「あ、あの皆様。
私はアリエス・グランディス・エリエーテ・ウインドシュガルツ、先日滅びてしまったアーデルセン王国の王女でした。
この度は私達が中心になって大騒動になってしまって非常に申し訳ありません。
それでも私は叔母のところへいかなくてはなりません。
私達が死んだり帝国に捕らえられたりしたら、それは帝国の利益にしかならないですから。
どうか、お力添えをお願いします」
ここは皆が一斉に拍手をしてくれた。
まあここはそういうシーンだよな。
えーと、妹の方はあれでもういいや。
ワンコと一緒だけにワンセットだしな。
「では、この船側からまず私が」
「あの、私は?」
「あんたは今更だろ、クイーン」
へえ。ショウの奴、仲間内ではそんな風に呼ばれているんだ。
まあ彼女がこの団体の大将だろうとは思っていたのだが。
何しろ自分で最強って言っていたしな。
「私がこの【我が愛しの小野小町号】のキャプテンである朝霧小町だ。
シードラゴンで、特技は居合切り、趣味は古文書集めで、この世界でもあちこちで集めている。
好きな言葉は、一撃必殺。
好きな花は菫、好きな食べ物はシュークリームだ。
それから、」
甲板長がぐいぐいと引っ張るので、それでキャプテンの自己紹介は中断した。
「何をするの、彰」
「もういいから。
キャプテンの自己紹介はいつも長過ぎんだよ。
肝心の話が出来ねえだろうが!」
だが関係ない話で話の腰を折りに行く俺のスタイル。
「へえ、和風が好きなのに好みはシュークリームなんですか」
「ああ、その辺は一応女子だから!」
「ふふ、小町も和風に拘る割には案外とエセだよな」
「うるさいですね。
ショウだってシュークリームなんかはお好きじゃないですか」
「別にあたし、和風マニアじゃないし~」
「いいから、次行くぞ。
俺は甲板長で三上彰、操舵・帆のコントロールや魔力推進など船の航行に関する仕事全般を担当する。
現代地球の船では船内での階級を現わす金筋が四本の、船長に並ぶ地位に相当する機関長に当たる役職も兼ねている。
この船では甲板長と水夫長と、本来なら同じような役職を分けて仕事を分担しているから、そう覚えておいてくれ。
実質、俺がこの船の副船長で蛸系のクラーケンだ。
足は八本って覚えといてくれ。
好きなもんは喧嘩と酒。
ほい、次は千史な」
「水夫長の青山千史で千史は千の歴史と書くっす、どうも。
港への接弦に物資の手配や荷役、収穫物の換金や金策の現場作業なんかもうちの管轄っす。
その他操舵推進以外の雑用なんかも含む水夫仕事全般をやってます。
金融・物流・その他仕事の管轄っす。
もっぱら彰さんの下で仕事してますんで。
あ、俺は大ウミヘビっす。
どっちかというと、魔物体形の出番よりも水夫仕事を仕切る方が圧倒的に多いっす、どうも」
年の頃は二十代の終いくらいか?
茶髪にしていて、にやけ加減の顔立ちだな。
一見すると、ちょっとへらっとした外観の人だが、こういう人が案外と頼りになるもんだ。
そうでなければ、この通常とは異なる立ち位置の海賊船で重要な仕事は任されまい。
「航海士の杉山敦だ。
風や雲、そして気圧や波などを読む専門家だ。
正体は自分でもよくわからん魔物だった。
蛤のように月の満ち欠けを測り、海の各種生物のように天候を感じ取る。
地磁気や気圧変化にも煩いし、なんだか知らんのだがまあ船にいるのには便利な能力だからなんでもいい。
趣味は貝殻や魚の骨その他を材料にした細工や、その他工芸一般だ」
いいのかね、人外さんなのにそんなんで。
まあ結構アバウトな感じなのかな。
彼は三十代後半くらいに見える人で、割と堅そうな性格である印象の人なのだが。
「戦闘班長の守山海斗です。
海に一斗缶の斗で海斗。
親が海自だったもんで、こんな名前に。
偵察・哨戒・戦闘などの戦闘全般の指揮を執ります。
正体はメガロドン。
まあ、うちは海賊でキャプテン以下全員皆兵ですので、はっはっは」
戦闘班長とか言うだけあってさすがにゴツイな。
親に厳しく鍛えられたものか、親譲りなのか、とにかく見事な体格の持ち主だ。
もしかして本人も自衛隊出身なのか?
しかしメガロドンの姿は是非見てみたい!
「料理長の安藤重満です。
調理部の総責任者です。
食べたいものがあったら言ってください。
生前も一流ホテルの和食レストランでメインシェフをやっておりました。
管轄外の料理、フレンチやイタリアンのような洋食や中華なんかも結構いけますよ。
ああ魔物としては、あまり力は当てにしないでください。
ただの図体が大きいだけの鯨の魔物なんで、非常に微妙な存在ですね。
もっぱら使えるのは料理の腕だけです」
しっかりした四十代後半くらいの、眼鏡の似合う落ち着いた男性だった。
いい腕してそうだから楽しみだなあ。
でもきっとシロナガスクジラくらい、いやへたするともっと大きな魔物なんじゃないだろうか。
もしかしたら、いざという時に非常用の乗物としても活躍できる人なのかもしれない。
だが問題はそこじゃない。
「いやあ、すげえ人材がいるな。
安藤さん、是非とも仲良くしましょう!」
「ああ、安藤さんは船にいてくれるだけでいいのさ!」
「やれやれ、小町の姐御はいつもこうなんだからな」
「やかましいぞ、馬鹿彰!」
この方達は、これからついに公然と数多の国家群に対して牙を剥いた帝国海軍並びに、強大な魔物達が犇く魔の海ディープサウスを命懸けで行くというのに、一ミリだってビクともしていねえな。
なんて頼りになる人達なんだろうか。
俺はまたも所在投げにしているアリエスの髪を軽く、くしゃっとしてやった。
メリーベルの方はワンコの足でやられていて、お返しで自分もやり返していた。
どうやら、あのブシュレの港での惨劇の子供達への影響は、今のところ最低限に済んでいるようだった。
後でジワっと来るといけないので、俺とシルバーでケアはまた頑張ろう。
後は安藤さんの料理の腕に期待かな!
美味い食い物ほど、人間の心を癒してくれるものはそうそうない。
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