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ピッティ

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「うっ!?」
今日最大の揺れを最後に車が止まった。
この技術の発達した時代にもはやほとんど見られなくなった山道という現代っ子にとっての地獄に俺は予想道理脳に甚大な被害をもたらす車酔いを引き起こして吐きそうだった。
「おいガキ、絶対吐くなよ。」
俺の顔色の悪さを見てなお試練を与えてくるグラサンマジぱねえっす。
──えー、扱い酷くないっすか?
そんな心の声を完全に無視してグラサンは心底ガキが嫌いだって顔で身を引きながらこちらを見てフッと笑った。
──この仕事絶対向いてないわー、早く降りたい…
それでも車が止まったということはここが目的地ということになるのだろう。
長時間拘束されていた体はすでに悲鳴をあげていた。
そんな固まった体をゆっくりと伸ばしながら外に出る。
まぶしい日光に目を細めながらもまず最初に見えたのは人の一生分を遥かに越えそうなほど長い歴史がありそうな大木があり、根や枝に苔が生えていて虫も張り付いている。その大木によって養分を吸いとられたのか周りに木はなく小さな広場のようになっている。しかし限界まで枝を伸ばした木々によって俺たちの頭上は葉っぱで覆われている。
それでも粘る太陽が俺の位置にだけもはや意地の領域で直射日光を当ててくる。眩しい
地面は少し傾斜になっていて草と栄養の多そうな柔らかい土。そしてリスや鳥の動物の鳴き声が聞こえてくる。
──山の中なのか。
推測でもなんでもなくただ目の前のことを読み取った。
──最悪だ…
誰もが思ったであろう事を俺の心が代弁してあげた。
実は見間違いだということはあり得ないことでどちらかというと俺の存在の方がが間違っている気がしてくる。
──あーそうか、グラサン道間違えたんだなー…
そんなわけはないのである。俺の周りには同じように何台もの車があり、これが全て道を間違えたのなら俺たちは方向音痴かつ機械音痴のグラサンどものドライブに山まで付き合わされただけになる。これほど無駄なことはあるだろうか?
──むしろその方が良いのか?
いや、どうせこんなところまで連れてこられたのだから何かしなければ気がすまない。
そう思ってもう一度周りを見渡すとようやく他の車からぞろぞろと同年代のやつらが出てきたぐらいだった。俺と同じでここにつれてこられ、まだなにも理解できずに呆然と立ち尽くしている当然ながらこれを理解できるやつなどいるはずもないだろう。
しかし、他人の驚いているアホ面を見るのは悪くないなと思った。

今気づいたけどここから先に車が通れるような道はない。
──え…
この時ほど自分の予想が外れてほしいと思ったことはないだろう。
いつの間にか全ての車が山から降りていってしまっていた。いや一台だけ、俺が乗ってきた車だけ残っている。
──あ、子供嫌いグラサン残ってる?…

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