異世界ボタンのその先に・・・・・

アンドーナツ

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家に着くと、女王蜂が寄ってきた。怒られると思ったが、カゴ一杯のビーポーレン(花粉団子)を持ってきてくれた。それを見たパメラさんが、凝視していた。後で皆と食べよう。

戦闘蜂の兵隊に呼ばれていくと、花と木々を指すのでこれも引っ越しに入れないと駄目みたいだ。

家の物はこのまま置いていくことになりました。包丁など調理道具は持って行きたいので、木箱に詰めてから鞄に収納していく。地下室の調味料や、食料品はどうしようか悩んでいると、「「「「食べる」」」」と4人に言われたが、食べられる量じゃないし・・・・向こうにいるときも、使いたいのでお断りさせていただいた。がっかりしていたが、まだ色々な物を物色中の4人がいた。

調味料の樽を鞄に入れたいが、重い。すると、リーンハルト様が、鞄にスルスル入れ始めた。あれも、これもと片付けたら、ギリウスじいちゃんが、悲しげに、ワイン樽を見ている。「じいちゃん。あげようか?」と話すとパメラさんがこれと指さし始めた。

「駄目だ。不公平になる。」とサッサと鞄に収納しだした。パメラさんが調味料の樽にしがみついた。「これ。ほーしーいーでーすー。」とリーンハルト様とパメラさんでは、力の差があるので、あっさり引きはがされて、そのまま樽は鞄に収納されていく。

「「お前、容赦ないな」」「「すこしぐらい」」と4人に抗議されているが、リーンハルト様は無視して収納していく。
なので、「なら 樽を、商業ギルドにおいて、量り売りで売れば良いのでは?」と話すと、パメラさんが手を握ってきた。「是非とも、お願いします。」と話された。リーンハルト様が、ため息をはかれた。「それをすると、かなりの量を作らないと行けなくなる。スズネに、そんな時間はない。」バッサリでした。

ギリウスじいちゃんは、お酒の棚から動かなかった。さすが、ドワーフ酒好きだな。なので、簡単に ウイスキーと ブランデーの作り方を教えて置いた。そして昔ながらの製法の本の写しを渡す。お酒大好きドワーフなら、その技術も凄いだろう。いつか飲めるような気がする。うれしそうに本を抱えて、眺めている。それを見た、サラさんとパメラさんが食いついてきた。「「ずるい。」」と・・・・でもあんな製法、面倒くさいし、機械も大変そうだよ。もう、ドワーフの物作り 鍛冶の技術じゃ無いと無理そうですよ。頑張ってください。

「良いのか?」とニコニコ笑顔のじいちゃんだ。「私には、安くか。出来たら、樽でちょうだいね。」とお願いは忘れない。ガハハハハハと笑い。胸を叩いた。じいちゃんと離れるのが、寂しいな。「大好きだよ。じいちゃん。」と抱きついておく。「また遊びに来たらええ。マル坊の家は、ここにもあるんじゃからな」と頭をなでられた。うんうん、と頷いておく。リニ爺は、アイスワインを、持っていた。「名前のある物は、入れないで。じいちゃんのもあるから。」とそれは別に置いておく。サクサク物を片付ける。リーンハルト様・・・・・

家は、冒険者と商業の方にお願いして手入れをしてもらう。貸し出しもあるが、今はこのまま管理してもらうことにした。

家のワイン樽を、一樽上げる。嬉しそうな、じいちゃんズ。もちろん商業には、作物の種を卸しとく。かなり珍しい品種もあるので、種は前々から欲しがられていた。パメラさんとサラさんも喜んでいる。

後は、リーンハルト様と相談になる。皆さん収穫があり、喜んでくれた。

外に出ると、リーンハルト様が「あの目障りな小屋、焼き祓っていいかい?」と問われた。首を横に振る。あの小屋は、ケガや 親が亡くなって、冬越せない動物の避難所にもなっていたので、必死に止めた。だから、森の入り口近くにあり、害が無ければ結界を越せるように、小屋は2重結界になってる。小屋半分までしか、動物が入れない作りにしてもらったんだから。その話をすると、「ッチ」と舌打ちをされた。・・・・・・

鶏のボスは、今のうちにパメラさんが、ギルドに行って。リーンハルト様のお屋敷に 送ってもらった。お礼を言うと、「良いのですよ。」とビーポーレンを指さす。

リニ爺に氷の魔法を出してもらう。初めて作るが・・・・生クリーム 蜂蜜 卵でアイスを作る。そこに 花粉団子をかける。パメラさんが、もの凄い早さで完食していた。男性陣には、アイスの上に お酒を垂らしてあげる。
サラさんには、レモン塩を少しだけ。全員完食していました。

「おお。そうじゃ。後始末だが。「適任者を呼んでいる。森に立ち入るのも奴を連れて行け。」と手紙を渡していた。
「仕事が 早いですな?」と言われてた。「マル坊。国まで何で帰るつもりだい」と言われたので。「乗り合い馬車でしょうか?ここも乗合馬車で来ましたので・・・・」と話すが「馬車は時間がかかる。俺が飛ぶ。」とバッサリ会話が終わった。

「「竜化していくのか?ちっと辛いんじゃ無いか?」」「それならば、マママイマイはいかがでしょうか?」とパメラさんの提案がある。「イヤ。一刻も早く。向こうに帰る。竜化をし 休みながらなら。そんなに時間はかからない。」と話していた。

ここら辺は、分からないので。大人しく 豆にアイスをあげながら、待ってます。

外に用事があるといい。庭に出る。熊吉に手紙を書く。

ーーーーー
寂しかったとき 一緒にいてくれて、嬉しかった。お世話になりました。と。熊なら読めないが、獣人なら・・・読めるのだろうね。その手紙を、小屋に置いておく。獣人じゃ無いように・・・5人でわいわい言いながら、旅立ちの日を迎える。

町の広場に行くと、町の人達がいた。パメラさんの番のゼストさんも リニ爺 ギリウスじいちゃん じいちゃんの番のお母さん サラさん 受付嬢のお姉さん・・・皆にお礼を言い。

竜化した リーンハルト様にのり、メイベルの町を後にする。そのまま空に上る。町が見えなくなると、少し寂しいが、リンやクラフトが待ってる。ドラッヘンに帰ろう。






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