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第1章_彼奴って今...
第2話_ある女の朝
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ある朝。赤司有紗は、ベッドの上でふと思った。寝不足のせいか、目が腫れている。目からは、水滴が垂れていた。「あれ?私、泣いてる?」そして、さっき見ていた夢を思い出す。そこには、ある一人の男の姿があった。赤司は、ベッドから立ち上がり、窓の外を眺めた。そこには、のどかな田園風景が広がっている。その少し先には、標高1000メートル前後の山々。その山々は、雪をスッポリ被っている。ここは、北海道。東京から、引っ越してきたのだ。そして、東京に居た頃の幼馴染みが、夢に出てきた男である。彼奴元気にしてるかな。遠くを眺め、有紗は思った。有紗は、小さい頃から、その男のことが好きだった。ただ、片想いだと思う。男は、小さい頃に、祭りで出逢った。その頃は、なんとも思っていなかった。そこら辺にごろついてる、いたって平凡な少年だと思っていた。ただ、時を共にすると、その少年は輝いて見えた。性格は少し粗暴だが、その奥に小さな優しさがあった。温かい心があった。そして、徐々に恋愛感情は増していった。だが少年は、徐々に私を避けるようになった。ずっと同じクラスで、少年はうんざりしていた。その様子を見る度に、悲しくなった。そして、中学1年のクラス替えのとき。その少年と、違うクラスになってしまった。その時から、学校が少し憂鬱になった。勉強にも熱が入らない。だが、プライベートは楽しかった。その少年と会えるのもあったが、学校という縛りが無い、自由なプライベートという時間は、有紗にとって幸せな時間だった。羽を伸ばせる、唯一の時間だった。だが、有紗の両親は、勉強に集中できない学校に通わない方がいい、と言って、自然豊かで静かな、北海道への引っ越しを決意した。中学2年のときだった。そして、また少年と同じクラスになったが、陰気のままで居た。陽気になる理由が、見当たらなかった。そして、2か月後。私は、北海道へと旅立った。別れの言葉は、ちゃんと言った。何処に行くかや、どうして行くか等は、一切話さず、「じゃあね。またどこかでね。」と、溢れる涙をぬぐい、そこから走り去った。少年は、驚きを隠せないでいたが、最後を悟り温かい顔で、「またな。絶対会えるよ。」と、笑顔で言い放った。深いことは聞かず、別れを惜しんでいるかもわからなかった。それから、約2年。有紗も、高校1年生だ。有紗は、思い出に耽っているのに気づき、急いで時計を見た。長針は、20分を指している。そして、焦った。ヤバい!もう行かないと!そして、ジャムを塗りたくった食パンをくわえ、ダッシュで学校へ向かった。6時20分の出来事だった。
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