紅と碧の恋

影樹 ねこ丸

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第1章_彼奴って今...

第3話_会いたい

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 その日。遠く離れた少女と少年は、同じような朝を過ごした。これも、運命というやつだ。その二人は、学校でも家でも、不満の無い幸せな生活をしていた。友達も普通に居るし、金に困っているわけでもない。だが、なにか欠けている。必要なものが欠けている。そんな気持ちにとらわれた。だが、その真意は分からず、二人とも学校へと着いた。俺は、ロッカーに靴をしまい、階段を上がる。私は、教室に向かって急ぐ。俺は、強くドアを開け放つ!♂そこには ♀そこには...! ♂♀冷めた目でこちらを見てる生徒が居た。私は、恥ずかしくて、顔を背けながら席に着く。俺は、すぐに支度して、本を読む。私は、ある文章に目が止まる。♂♀『愛は、知らないうちに芽生えている。この文章を見て、頭に浮かんだ人が運命の人だ。』そして、その時確信した。♂俺は、 ♀私は、 ♂♀彼奴の事が好きなの!? 有紗は、初恋の相手ではあるものの、今はちゃんと違う人が居る。ただ、今は気持ちが変わっている。やっぱり、まだ忘れることができない。一方龍朗は、絶対無い!あんな変態を...。でも、彼奴がじゃあねって言ったとき。後ろ姿を見送りながら、涙を流したのは何故だろう?二人の間に、赤い糸が結ばれた。すれ違う恋が、今結ばれたのだ。その時。二人は、ある感情にとらわれた。彼奴に会いたい!だが、有紗は龍朗の場所を知っているが、龍朗は有紗が居る場所を知らない。有紗が来るのが簡単だが、連絡手段がないためどうしようもない。龍朗は、有紗の居る場所を推測し始めた。有紗は、東京に帰郷することを考え始めた。二人の密かな恋の物語が、ついに幕を開けた。学校が終わり、龍朗は家に帰って、有紗が引っ越した場所の情報収集を始めた。赤司家の、真隣の家の人に聞いてみた。「あのぉー。すみません。聞きたいことがあるんですけど、良いですか?」と聞くと、別にいいけど と怪しげに言った。「2年前に引っ越した、赤司家のことについて、何処に引っ越したって言ってませんでしたか?」すると、「あぁ、えっと。たしか、西日本には行ってないはずよ。新幹線は、東北行きだったと思うんだけど。2年前の、パンフレットの絵なんか、うろ覚えだけど、多分東北行きだと思うんだよね。」俺は頷き、メモを書いた。「ごめんね。確かな情報じゃなくて。」と言われて、慌てて「いえいえ、これはとてもいい情報です。その記憶力に、尊敬します!」と少しからかった。「ところで、何でそんなこと聞くの?」と聞かれ、少し焦ったが、「お母さんが知りたがってたから。」とやり過ごした。そして、別れた後に、赤司紗江(有紗の母)が通勤していた、近所の銀行にも言った。店長さんに、「2年前に引っ越した、赤司紗江さんのことについて聞きたいんですけど、何処に引っ越すとか聞いてますか?」と聞くと、「のどかな山奥に引っ越すとか言っていたよ。山の話とか聞くと、寒いところなんじゃないかな?多分だけどね。」急いでメモを書いた。「他にありますか?些細なことでいいです。」そして、他の店員も呼ばれ、寒いところ、のどかな山奥、農業が盛ん、結構遠い、という場所というところになった。こうして、怪しいのは上の方の4県だ。北海道、青森、秋田、岩手。ここのどこかだと。一方、北海道。有紗は、帰ってすぐに、お母さんに言おうとしたが、何だか恥ずかしくて言い出せなかった。自分の気持ちに押し潰されてしまった。そして、その日はなにも言い出せなかった。その日の夜。有紗は、自分の無力さを嘆き、ベッドのなかで泣いたのだった。翌朝。有紗は、結局言い出せず、昨日より遅い、6時25分に家から出た。パンをくわえ、ただ走る気力は昨日よりなかった。ただ、二人は強く思った。彼奴に会いたい!と。
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