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第2章_秘めた想い
第4話_伝えたい
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その日。有紗は、恥ずかしい気持ちを納めることはできなかった。言い出せないまま、学校へと歩き出した。進むにつれて、後悔を感じた。帰ったら、ちゃんと言おう。そう心に決めた。学校の門の前、歩くのもゆっくりだということが気づいた。時計は、7時を指していた。ヤバーイ!部活はもう始まっている!昨日はホームルームがあったから、少し遅れても大丈夫だったが、今日は部活があった。ちなみに、有紗はバスケ部だ。中学の頃は、エースナンバーを背負っていた。少し大きな大会で優勝し、最優秀選手賞をもらった。少し名は知れている。ところで、有紗は急いで着替えて、体育館へと向かった。先生にそれっぽい言い訳を言い、練習に途中参加した。1年だが、一軍の練習を受けている。(二軍までしかない)それなり手応えはある。その高校は強豪校だ。だが、部の雰囲気は良くはなかった。先輩の圧力や、ちょっとしたいじめ。有紗は大丈夫だが、二軍の 一軸 玲子(いちじく れいこ)という女の子は、いじめを受けている。有紗はサポートしているが、心を開かない。実は中学の頃に、戦ったことがあるのだが、それなり上手いし、センスを感じる。だが、先輩からは、 無駄に仕草がキモい とか 可愛い子ぶってんじゃねぇよ とか暴言を浴びせられ、顧問からは暴力も受けている。顔は可愛いし、小柄だけどPG(ポイントガード)《ゲームを組み立てたり、指示をしたりする司令塔。チームの脳みそ》としてのスキルは、すごくあると思う。だけど、実際こういう事が起きている。一軍に上がれないのも、監督の独裁だ。そんな高校でバスケに集中しろなんて、無理でしょ。だけど、一軸さんのことを見捨てるわけにはいかない。頭のなかが、もう混乱してしまっている。彼奴のこととか、自分の無力さに落ち込んだり、一軸さんのこととか、どうすれば良いの?その日も、有紗の一日は騒々しいものだった。授業中。窓の外を見て、ボーッとしていると、「オメェ、授業聞いてんのか!?」と、鬼教師の 鬼左崎 京剛(おにさざき きんごう)に怒鳴られた。その後、クラスメイトの 結城 鐸(ゆうき たく)に、「オメェ、授業聞いてんのか!」ってからかってくるし。でも、鐸はめでたく、京剛先生に見られていて、「バカにしてんのか!劣等生!」と罵声を浴びせられた。でも、京剛先生も暴言で校長に怒られて、それの八つ当たりを生徒が受けるっていう、謎の惨事である。あぁ、早く彼奴に会いたいなぁ。その気持ちは、どんどん大きくなっている。胸が爆発してしまうんではないだろうか。早く会わないと。龍朗、今あなたは何をしていますか?有紗は、心のなかで聞いてみる。一方、東京。龍朗は、窓側の席で日当たり良好なので、居眠りをこいていた。そして、先生に怒鳴られた。これも、運命ということにしておこう。
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