牡丹の夜露は欺瞞が香る蜜の味

白樫 猫

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蜜月は牡丹の香 ※

10話

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時間の感覚が薄れもう幾日が通り過ぎたかさえも興味がなくなり、俺の生活は常に宅間の存在が中心になっていた。
毎日、弄ばれ刺激され続ける身体は自分の意思では抗えず、宅間の言葉に従順に反応するようになっている。
さらに言えば、宅間が躾と称してしてくる事に嫌悪感は全くなく、甘い蜜を含んでいる様な甘美な味がした。
だが、それを言葉にすると何かが変わりそうで、この生活を壊したくない俺は、いつしか美しく淫猥な沼に沈み込んでいた。

この日は、朝から宅間の機嫌が悪かった。
眉間に皴が寄り不機嫌な顔をしているという訳ではない。ただ何となく宅間を纏う空気が重いように感じられるのだ。
シャワーを浴び出てくると、宅間にベッドに座る様に言われた。
その言葉に抵抗するつもりも無く、俺はベッドに上がった。
ベッドヘッドに枕やクッションを重ね、そこに凭れかける様に座らされると、俺の右手を掴み紐を絡めベッドヘッドに繋げ、更に左手も同じ様に拘束された。
ピンと張りつめている訳ではなく、ある程度ゆとりがある様に結ばれている。

「‥な、んだ?」

俺が聞いても宅間は無言のままで、何も答える気はない様だ。
無表情の宅間が薄い布を取り出すと、俺に目隠しをする。

「‥た、くま?」

今まで散々身体を弄ばれているのだから驚く事も無いが、目隠しをされたのは初めてで、視界を遮られると一気に不安が押し寄せる。

「‥朽木、脚を開くんだ」

冷たい声が聞こえてくると、胸がドクンと鳴る。
逆らう事もなく俺は伸ばしていた膝を曲げ躊躇いながらも大きく脚を広げた。
俺からは見えていないが、厭らしい格好には違いない。

「‥っ‥宅間‥なにするんだ‥目隠し‥嫌だ‥取ってくれ‥」

晒された身体に視線を感じ、俺は訴える。

「‥厭らしい身体になりましたね。朽木‥ほら、もうこんなに‥」

宅間はそう言うと、俺の中心にツツッと指で触れた。

「んっ、あっ‥や、だ‥」
「嫌じゃないでしょ?後ろの穴も期待してヒクヒクしてますよ‥」

俺の後孔に触れてきた指は、しっとりとジェルで濡れていた。

「‥あっ‥ああっ‥」

分かっている。
すでに下半身に血流が集まり、ドクドクと昂る中心が蜜を垂らしている感覚もある。
その下にある穴も次の刺激を待ち望み、それを認めたくない俺は、ただ抵抗する声を出しているだけなのだ。
その証拠に、自らの意志で脚を開き、恥ずかしい部分を晒しているのだから。

「‥んっ‥な、に‥ああっ‥」

いきなり宅間の指が抜かれ、代わりにズルンと小さな異物が侵入してきた。
それは奥へと宅間の指で押し込まれ、俺の敏感な部分に押し付けられた。

「今日は、私の言う事をどこまで守れるかな‥」
「な、に言ってる‥俺は‥」

いつもお前の言う事をちゃんと聞いているだろ?と、言いたいのをグッと呑み込んだ。

「ふふっ‥分かってますよ。朽木はいい子です」

そう言って宅間は俺の頭を優しく撫でた。
その瞬間、俺の鼓動がドクドクと高鳴り、心地よく高揚している自分が歯痒い。

「朽木、今日は私が帰ってくるまで動いては駄目です。そして許可なくイッては駄目ですからね‥」

宅間はそう言うと、俺の中に入った異物のスイッチを最大で入れた。

「あああっ‥んぁっ‥だ、め‥はぁうっ‥」

イクなと言われても、前立腺にあてがわれている小さな異物が強烈な刺激を生み出し、一気に俺の昂ぶりが吐精しようと先走りを溢れさせていく。
腰が揺れ脚が閉じられようとすると、宅間の声が聞こえる。

「‥動くな、朽木‥。射精もダメですよ‥」
「‥んっ、むり‥ああっ‥むりだ‥も、う‥いく‥って‥ああっ‥」
「朽木、返事はどうしました?」

宅間が俺の耳元で囁いてくる。
すでに振動で頭の中は真っ白になり、今にも理性を失いそうなのに、宅間の冷たい声を感じ、俺の背筋にヒヤリと冷水を浴びせられたような感覚になる。

「‥んっ‥はい‥た、くま‥さま‥」
「‥ふふっ‥よろしい‥」

視界も塞がれ研ぎ澄まされる感覚が、俺の内側から沸々と熱を滾らせていく。

「では、私は少し出掛けてきますから、お利口にしていて下さい」

宅間の嬉しそうな声が聞こえ、俺の頭をひと撫ですると扉から出て行った音がした。
何も見えない俺は脚を大きく開き、尻の穴に振動する異物を突っ込まれ、強烈な射精感をひたすら我慢するしかなかった。

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