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花を貪る胡蝶は蜘蛛の網にかかる
5話
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アトリエの調査が終了したと伝え、再び先程の応接室へと移動した。
ソファに掛けると、玄関先で迎えた女性がコーヒーを運んでくる。
「神代さん、それで‥どうでしょう。引き受けて頂けるのでしょうか?」
はやる気持ちを抑えきれないのか、颯馬が身を乗り出して聞いてきた。
「‥東条さん、引き受けるに対して、条件がいくつかあります。まず一つは、ご家族の方、全員と話をさせて頂く事。もう一つ、しっかりと最後まで真実‥いや現実を見る事‥私達を信じてもらいたい‥可能ですか?」
条件と言われ身構えたが、さして厳しいものでもは無く、当然と思うものばかりだったので、颯馬は玲華と顔を見合わせると小さく頷き合った。
「‥はい、承知しました。どうか、よろしくお願いします」
深々と頭を下げる二人に、神代は小さく息を吐き出し、顔を上げた颯馬に右手を差し出し、握手を交わした。
早速、話を伺いたいと神代が口にすると、颯馬は優しい笑みをグッと奥に押し込めた。
神代が話し始めると、隣に座っている葉月がポケットから小さな手帳とペンを取り出し身構えた。
殆どの聞き取りの時、神代はメモを取る事は無い。
少しの間もお相手の顔から目を離すことなく話し続ける、その為、葉月が記録用としてメモを取るのだ。
おそらくメモが無くても、神代の頭の中には記憶されているのだろうが‥。
「では、まず家族構成から教えてください」
取り調べのような緊張感が漂い、颯馬は一度コーヒーを口に含み、喉を湿らせてから口を開いた。
颯馬が語る家族構成は、亡くなった父親が東条豊成48歳、東条建設の社長。
東条建設は、豊成の祖父が起業した会社で、代々継承されている大手建設会社だ。
豊成の父親は祖父から会社を継いですぐに事故で亡くなった為、豊成は30歳という若さで社長になった。
その豊成の父が亡くなった事故で、一緒に母と豊成の元妻が亡くなっている。
豊成が仕事の時に、父母と元妻そして颯馬が一緒に出掛けた時に、車の事故で3人は亡くなり、颯馬だけが生き残った。
颯馬が6歳の時で、未だにその時の傷が身体に残っているそうだ。
それから1年後、豊成は今の妻 玖美子と結婚した。
玖美子は颯馬が入院していた病院の医者で、その病院は、玖美子の父親の病院だったが、結婚と同時に玖美子の弟が跡を継ぐことになった。
実家が病院と言う事で、玲華とも気が合い、今はとても仲良くやっているそうだ。
その後、産まれたのが凜乃、現在17歳の高校2年生、幼い頃よりバイオリンを習い、現在は音大に入学する事を目標に、日々の練習に明け暮れている。
そして翌年には次男の優紫が生まれ、優紫は現在16歳の高校1年生、小学生の頃より空手を習い始め、中学の時は都道府県大会に出場し、なかなかの成績を収めたとの事だ。
そして豊成の弟 和弘は豊成の2歳年下で46歳独身、絵を描くことを生業とし、大学を卒業と同時に海外へ渡り活動していたが、ふらりと2年前に帰ってくると、これからは東京で暮らすと言い、現在はこの屋敷の2階で一緒に暮らしている。
今回、火災になったのも、この和弘の離れのアトリエだった。
最後に本人の颯馬は25歳、父が亡くなった為、会社を継ぐことになり、現在はかなり多忙のようだ。
婚約者の宮澤玲華とは、昨年の夏に婚約し、今年の6月には式を挙げる予定で話が進んでいた矢先の父の訃報だ。
これで、結婚は1年程延期になったらしい。
家族構成の説明が終わると、再び手伝いの女性が部屋に入ってきて、新しく紅茶を入れてくれた。
「キヨ、ありがとう」
キヨと呼ばれたお手伝いの女性は、ニコリと微笑みを残すと静かに立ち去る。
「あの人は、お手伝いさんですか?」
「はい、倉田キヨさん、家事すべてを任せています。30年以上も働いてくれて、朝は6時頃から夜は20時頃まで‥奥にキヨの部屋があり、住み込みで働いてくれてます」
「事故の時は、いらっしゃったんですか?」
「はい、そう聞いています。ですが、火事には全く気が付かなかったようです。キヨはその時間、キッチンにいたそうですから」
「なるほど‥」
神代はソファに深く腰掛け、しばらく考え込んでいたが、おもむろに立ち上がると、仕切り直しとばかりに手をポンと一度叩いた。
「では、屋敷の中を案内してもらえますか?」
応接室から玄関とは逆の扉を開くと、ダイニングがあり、10人は掛けれそうな大きなテーブルが真ん中に置かれていた。
応接室とダイニングの間にある壁は可動式で、ホームパーティをする時は、ここを解放するそうだ。
ダイニングの脇にまた扉があり、そちらを開くと、広いキッチンがあった。
キッチンは完全に部屋からは見えない形を取っており、その続きに食品庫と、更に奥はランドリー室があった。
ここはキヨに管理して貰っている場所だと、颯馬がにこやかに補足する。
その言葉通り、キヨが忙しそうに料理の仕込み中で、ペコリとお辞儀をした。
さらに奥に進むと、そこはキヨの私室だという。
キヨの許可を得て覗かせてもらうと、15畳程の部屋にトイレとバスが設置されており、広めのワンルームのような感じだ。
キヨの私室を出て、ランドリー室からキッチンとは反対側の扉を開くと、そこは玄関ホールに繋がっていた。
中庭の見える広い玄関ホールを抜け、先程通った離れに行く長い廊下に出ると、手前右側には来客用にトイレ、隣には客間としての和室と並んでいた。
和室も8畳が二間続いており、部屋の中には大きな窓が設置され、そこからは和風の庭園が見えた。
廊下の左側は、中庭が見えるガラス戸の隣に、亡くなった豊成の書斎があり、その隣は夫妻の寝室、その奥には夫妻専用のバスルームとトイレがあるそうだ。
本日は夫人が不在の為、中には入れない。
廊下の奥に渡り廊下への扉があるが、その手前右側には2階へ上がる階段があった。
それを上がると、正面にトイレとバスルームがあり、その並びの部屋は弟の和弘の部屋だそうだ。
廊下を挟んで反対側の部屋は、次男の優紫の部屋。
廊下はそこで行き止まりになり、そこから下を見下ろすと玄関ホールが見える。
玄関ホールが吹き抜けになっているのだ。
一同は、再び1階へ戻り、玄関ホールを抜けると、その脇にある階段で2階へ進む。
階段を上がりきると、右手に先程までいた和弘や優紫の部屋がある2階の廊下が玄関ホールの向こうに見える。
つまり向こう側の2階と、こちら側の2階は繋がっていない。
それぞれの階段を上がらなければならないのだ。
玄関ホールと中庭で、屋敷全体が右側と左側で別れているような感じだ。
そして、ここからは吹き抜けの応接室も一望できる。
階段を上がって左に進むと、またトイレとバスルーム、右側のドアが颯馬の部屋だ。
ここは颯馬がドアを開け、中を見せてくれた。
ベッドがありデスク‥本棚など、一般的な20代男性の部屋と何ら変わらず、何故か大石がここでホッとした顔をした。
配置的に言うと、ここはダイニングの真上にあたる。
そして左側のドアは、長女凜乃の部屋になる。
そのまま再び1階へ戻り、応接室に入る。
一周してきたが、想像以上に開放感があり、素晴らしい屋敷であった。
そして、応接室から庭を眺める。
「庭もかなり広いようですね」
神代の言葉に、颯馬が頷く。
「ええ、500平米はあるでしょうか‥手入れが行き届かず、恥ずかしいです」
500平米と言えば、小学校などにある体育館より少し狭いくらいだろう。
「500平米もあれば、管理だけでも大変そうですね‥あれはプールですか?」
白く囲われた存在感があるものが、応接室からチラリと見える。
「はい、そうです。最近は使用していませんが、私達が、まだ幼い頃は、夏になると、よく遊んでいました‥」
懐かしいのか頬が緩む颯馬に、玲華が微笑ましく寄り添った。
「現在は、掃除をして水は溜めてありますが、あそこで遊ぶには、みんな成長してしまって‥」
悲しそうに付け加えた言葉に、寂しさを感じた。
ソファに掛けると、玄関先で迎えた女性がコーヒーを運んでくる。
「神代さん、それで‥どうでしょう。引き受けて頂けるのでしょうか?」
はやる気持ちを抑えきれないのか、颯馬が身を乗り出して聞いてきた。
「‥東条さん、引き受けるに対して、条件がいくつかあります。まず一つは、ご家族の方、全員と話をさせて頂く事。もう一つ、しっかりと最後まで真実‥いや現実を見る事‥私達を信じてもらいたい‥可能ですか?」
条件と言われ身構えたが、さして厳しいものでもは無く、当然と思うものばかりだったので、颯馬は玲華と顔を見合わせると小さく頷き合った。
「‥はい、承知しました。どうか、よろしくお願いします」
深々と頭を下げる二人に、神代は小さく息を吐き出し、顔を上げた颯馬に右手を差し出し、握手を交わした。
早速、話を伺いたいと神代が口にすると、颯馬は優しい笑みをグッと奥に押し込めた。
神代が話し始めると、隣に座っている葉月がポケットから小さな手帳とペンを取り出し身構えた。
殆どの聞き取りの時、神代はメモを取る事は無い。
少しの間もお相手の顔から目を離すことなく話し続ける、その為、葉月が記録用としてメモを取るのだ。
おそらくメモが無くても、神代の頭の中には記憶されているのだろうが‥。
「では、まず家族構成から教えてください」
取り調べのような緊張感が漂い、颯馬は一度コーヒーを口に含み、喉を湿らせてから口を開いた。
颯馬が語る家族構成は、亡くなった父親が東条豊成48歳、東条建設の社長。
東条建設は、豊成の祖父が起業した会社で、代々継承されている大手建設会社だ。
豊成の父親は祖父から会社を継いですぐに事故で亡くなった為、豊成は30歳という若さで社長になった。
その豊成の父が亡くなった事故で、一緒に母と豊成の元妻が亡くなっている。
豊成が仕事の時に、父母と元妻そして颯馬が一緒に出掛けた時に、車の事故で3人は亡くなり、颯馬だけが生き残った。
颯馬が6歳の時で、未だにその時の傷が身体に残っているそうだ。
それから1年後、豊成は今の妻 玖美子と結婚した。
玖美子は颯馬が入院していた病院の医者で、その病院は、玖美子の父親の病院だったが、結婚と同時に玖美子の弟が跡を継ぐことになった。
実家が病院と言う事で、玲華とも気が合い、今はとても仲良くやっているそうだ。
その後、産まれたのが凜乃、現在17歳の高校2年生、幼い頃よりバイオリンを習い、現在は音大に入学する事を目標に、日々の練習に明け暮れている。
そして翌年には次男の優紫が生まれ、優紫は現在16歳の高校1年生、小学生の頃より空手を習い始め、中学の時は都道府県大会に出場し、なかなかの成績を収めたとの事だ。
そして豊成の弟 和弘は豊成の2歳年下で46歳独身、絵を描くことを生業とし、大学を卒業と同時に海外へ渡り活動していたが、ふらりと2年前に帰ってくると、これからは東京で暮らすと言い、現在はこの屋敷の2階で一緒に暮らしている。
今回、火災になったのも、この和弘の離れのアトリエだった。
最後に本人の颯馬は25歳、父が亡くなった為、会社を継ぐことになり、現在はかなり多忙のようだ。
婚約者の宮澤玲華とは、昨年の夏に婚約し、今年の6月には式を挙げる予定で話が進んでいた矢先の父の訃報だ。
これで、結婚は1年程延期になったらしい。
家族構成の説明が終わると、再び手伝いの女性が部屋に入ってきて、新しく紅茶を入れてくれた。
「キヨ、ありがとう」
キヨと呼ばれたお手伝いの女性は、ニコリと微笑みを残すと静かに立ち去る。
「あの人は、お手伝いさんですか?」
「はい、倉田キヨさん、家事すべてを任せています。30年以上も働いてくれて、朝は6時頃から夜は20時頃まで‥奥にキヨの部屋があり、住み込みで働いてくれてます」
「事故の時は、いらっしゃったんですか?」
「はい、そう聞いています。ですが、火事には全く気が付かなかったようです。キヨはその時間、キッチンにいたそうですから」
「なるほど‥」
神代はソファに深く腰掛け、しばらく考え込んでいたが、おもむろに立ち上がると、仕切り直しとばかりに手をポンと一度叩いた。
「では、屋敷の中を案内してもらえますか?」
応接室から玄関とは逆の扉を開くと、ダイニングがあり、10人は掛けれそうな大きなテーブルが真ん中に置かれていた。
応接室とダイニングの間にある壁は可動式で、ホームパーティをする時は、ここを解放するそうだ。
ダイニングの脇にまた扉があり、そちらを開くと、広いキッチンがあった。
キッチンは完全に部屋からは見えない形を取っており、その続きに食品庫と、更に奥はランドリー室があった。
ここはキヨに管理して貰っている場所だと、颯馬がにこやかに補足する。
その言葉通り、キヨが忙しそうに料理の仕込み中で、ペコリとお辞儀をした。
さらに奥に進むと、そこはキヨの私室だという。
キヨの許可を得て覗かせてもらうと、15畳程の部屋にトイレとバスが設置されており、広めのワンルームのような感じだ。
キヨの私室を出て、ランドリー室からキッチンとは反対側の扉を開くと、そこは玄関ホールに繋がっていた。
中庭の見える広い玄関ホールを抜け、先程通った離れに行く長い廊下に出ると、手前右側には来客用にトイレ、隣には客間としての和室と並んでいた。
和室も8畳が二間続いており、部屋の中には大きな窓が設置され、そこからは和風の庭園が見えた。
廊下の左側は、中庭が見えるガラス戸の隣に、亡くなった豊成の書斎があり、その隣は夫妻の寝室、その奥には夫妻専用のバスルームとトイレがあるそうだ。
本日は夫人が不在の為、中には入れない。
廊下の奥に渡り廊下への扉があるが、その手前右側には2階へ上がる階段があった。
それを上がると、正面にトイレとバスルームがあり、その並びの部屋は弟の和弘の部屋だそうだ。
廊下を挟んで反対側の部屋は、次男の優紫の部屋。
廊下はそこで行き止まりになり、そこから下を見下ろすと玄関ホールが見える。
玄関ホールが吹き抜けになっているのだ。
一同は、再び1階へ戻り、玄関ホールを抜けると、その脇にある階段で2階へ進む。
階段を上がりきると、右手に先程までいた和弘や優紫の部屋がある2階の廊下が玄関ホールの向こうに見える。
つまり向こう側の2階と、こちら側の2階は繋がっていない。
それぞれの階段を上がらなければならないのだ。
玄関ホールと中庭で、屋敷全体が右側と左側で別れているような感じだ。
そして、ここからは吹き抜けの応接室も一望できる。
階段を上がって左に進むと、またトイレとバスルーム、右側のドアが颯馬の部屋だ。
ここは颯馬がドアを開け、中を見せてくれた。
ベッドがありデスク‥本棚など、一般的な20代男性の部屋と何ら変わらず、何故か大石がここでホッとした顔をした。
配置的に言うと、ここはダイニングの真上にあたる。
そして左側のドアは、長女凜乃の部屋になる。
そのまま再び1階へ戻り、応接室に入る。
一周してきたが、想像以上に開放感があり、素晴らしい屋敷であった。
そして、応接室から庭を眺める。
「庭もかなり広いようですね」
神代の言葉に、颯馬が頷く。
「ええ、500平米はあるでしょうか‥手入れが行き届かず、恥ずかしいです」
500平米と言えば、小学校などにある体育館より少し狭いくらいだろう。
「500平米もあれば、管理だけでも大変そうですね‥あれはプールですか?」
白く囲われた存在感があるものが、応接室からチラリと見える。
「はい、そうです。最近は使用していませんが、私達が、まだ幼い頃は、夏になると、よく遊んでいました‥」
懐かしいのか頬が緩む颯馬に、玲華が微笑ましく寄り添った。
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