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32話
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幼馴染の石井蓮から結婚するとの連絡があった次の日に、鶴木聡の携帯に見知らぬ番号から着信があった。
警戒をしながら電話に出ると、大島食品の来栖という人だった。
話を聞くと、虎太郎が仕事を休んでいて、携帯も繋がらない。どうにか連絡する方法はないかとの相談だった。
初めは怪しくて断ろうと思っていたが、どうしてもと食い下がる真剣な様子に、本当に大島食品の人間なのか確認してからと、一度会う約束をした。
そして、実際会って話をしてみると、詳細は話しては貰えなかったが、どうやら複雑な状況になっている事が分かった。
そして目の前で深々と頭を下げる来栖に、聡は少し同情をしてしまったのだ。
だけど、来栖の言葉だけを信じる訳にはいかない。
だから聡は条件を出した。
軽井沢で会う約束があるから、そこでまず自分が虎太郎の様子を見て、おかしいと感じれば来栖に連絡をして虎太郎と会ってもらう。
だが、何の疑いようもなく、虎太郎が幸せにしているのなら、来栖に会わせる訳にはいかない。
悪いがそのまま帰ってくれと、そんな条件を出していた。
だが、実際会ってみた虎太郎は明らかにおかしく、仕事の話になったら嘘を付いている事もすぐに分った。
その姿を見て、聡は来栖と会わせることにしたのだ。
あの男は、上手くいかなかったのだろうか‥。
先程から声も出さず泣き震える虎太郎の背を、聡は声を掛ける事も出来ず、ずっと見ていた。
翌朝、汰久は隣のベッドで眠っている虎太郎の顔を見ていた。
昨夜は虎太郎をここに運んだあと、しばらく聡とリビングで飲んでいた。
どれくらい飲んだか分からないが、この部屋に戻ってベッドに入ったまでは覚えていたが、すぐに熟睡したらしい。
虎太郎もずっと眠っているのか、スヤスヤと寝息を立てている。
ふと目元が赤くなっている事に気が付いて、そっと指で触れてみる。
「‥んんっ‥」
起してしまっただろうか、虎太郎がゆっくりと目を開けた。
「おはよう‥よく寝てたね‥」
汰久の言葉に、微笑んだ虎太郎がおはようと返してくる。
それだけで、汰久の胸が温かくなる。
よくよく虎太郎の顔を見ると、少し瞼が腫れているように思え、汰久はまた虎太郎の目元に優しく触れる。
「‥寝すぎかな?‥少し腫れてる‥」
その汰久の言葉に、虎太郎は一瞬ドキッとしたが、いつもの笑顔に戻った。
「そうかも‥顔洗ってくるね」
ベッドから起き上がった虎太郎の腰を抱え、汰久は自分の腕の中に抱き寄せる。
そして虎太郎の胸の中に自分の顔を埋める。
「‥ちょっ‥と‥」
「少しだけ‥このままで‥」
腰に回された汰久の手に力が入るのを感じ、虎太郎もまた汰久の頭に優しく触れる。
「‥どうした?」
虎太郎の問いに答えはなく、汰久はすぐに解放した。
「ほら、顔洗っておいで‥」
後ろ髪を引かれる感じがするが、虎太郎は洗面台に歩いて行った。
いつも通りに出来ているだろうか、いつも通りに笑えているだろうか、虎太郎はそんな事を考えていた。
朝の支度を整えると、リビングに降りる。
すでにみんなは起きており、朝食を食べていた。
「おはよーよく寝てたな~」
そんな聡の言葉に、返事をしながらソファに座る。
「朝食は、適当に作ってあるから、好きな物取って食べて、白飯はジャーの中。自分でよそって」
そう言いながらチラリと虎太郎に視線を移した聡は、虎太郎の目が腫れているのを見て、またあれからベッドで泣いていたのだろうか‥と思っていた。
そんなに泣くなら、別の結末でも良かったんじゃないか‥?そんな事、自分に言う権利はないけど‥。
虎太郎の事が心配になってくる。
そんな聡の視線に気づかず、二人はキッチンに向かい自分達の好きな朝食を確保していた。
その姿に違和感はなく、仲良さげで聡は視線を外した。
「今日、お前らはどうする?俺らは、この辺で観光がてら遊ぼうかなーって考えてんだけど、一緒に行く?」
健一の言葉に、汰久が虎太郎の様子を伺う。
「僕‥ちょっと疲れたから、帰ろっかな」
虎太郎の言葉に、汰久が頷き同意する。
「悪いな‥俺ら先に帰るわ。お前らは楽しんで来いよ」
健一が卵焼きを頬張りながら了解と返事をし、どこを巡るのか話し合いが始まっていた。
「‥大丈夫?‥疲れてる?」
その優しい汰久の言葉に、虎太郎は大丈夫だよと微笑んだ。
本当は、頭の中がグチャグチャで笑顔でいるのが辛かった。
みんなが朝食を終えると、外出する準備を始めたので、二人も帰宅の準備をし、汰久が二人分の荷物を車に積みに行く。
虎太郎が部屋の忘れ物をチェックしていると、後ろから聡が声を掛けてきた。
「‥虎太郎」
ビクッとなる虎太郎に、聡は1階の様子を伺いながら話す。
「‥昨夜の事は、誰にも言わないから安心して。俺も余計なおせっかいだったし‥俺は、お前が選択した事が間違いでは無いと思ってるよ。だけど‥もし間違っていたと感じたら、その時は、自分の心に正直に従うべきだと思う。もしも迷ったら俺に連絡して‥力になるから‥ねっ?」
小さな声で、誰にも聞かれないように自分を励ましてくれている聡に、虎太郎は胸を熱くする。
自分も間違いでないと思いたい。
コクンと頷いた虎太郎の頭を撫でようと手を上げた瞬間。
「おっと、頭はダメなんだよな‥クスッ‥あぶねー俺、またお前に怒鳴られるところだったわ。クスクスッ‥じゃあな、またな」
そう言って、虎太郎に拳をぶつけてくる。
涙が零れそうで聡の背を見る事が出来ず、天井を見上げた。
どうして、こんなにも優しいのだろう‥‥。
「おーい、虎太郎!行くぞー」
下から汰久の声が聞こえ、大きく返事をする。
虎太郎は洗面台へ行き、自分の顔を見ると、目が充血して泣き虫の顔をしていた。
「‥しっかりしろ!」
自分で自分を励まし、冷たい水で顔を洗う。
これで少しはましになるだろう。
警戒をしながら電話に出ると、大島食品の来栖という人だった。
話を聞くと、虎太郎が仕事を休んでいて、携帯も繋がらない。どうにか連絡する方法はないかとの相談だった。
初めは怪しくて断ろうと思っていたが、どうしてもと食い下がる真剣な様子に、本当に大島食品の人間なのか確認してからと、一度会う約束をした。
そして、実際会って話をしてみると、詳細は話しては貰えなかったが、どうやら複雑な状況になっている事が分かった。
そして目の前で深々と頭を下げる来栖に、聡は少し同情をしてしまったのだ。
だけど、来栖の言葉だけを信じる訳にはいかない。
だから聡は条件を出した。
軽井沢で会う約束があるから、そこでまず自分が虎太郎の様子を見て、おかしいと感じれば来栖に連絡をして虎太郎と会ってもらう。
だが、何の疑いようもなく、虎太郎が幸せにしているのなら、来栖に会わせる訳にはいかない。
悪いがそのまま帰ってくれと、そんな条件を出していた。
だが、実際会ってみた虎太郎は明らかにおかしく、仕事の話になったら嘘を付いている事もすぐに分った。
その姿を見て、聡は来栖と会わせることにしたのだ。
あの男は、上手くいかなかったのだろうか‥。
先程から声も出さず泣き震える虎太郎の背を、聡は声を掛ける事も出来ず、ずっと見ていた。
翌朝、汰久は隣のベッドで眠っている虎太郎の顔を見ていた。
昨夜は虎太郎をここに運んだあと、しばらく聡とリビングで飲んでいた。
どれくらい飲んだか分からないが、この部屋に戻ってベッドに入ったまでは覚えていたが、すぐに熟睡したらしい。
虎太郎もずっと眠っているのか、スヤスヤと寝息を立てている。
ふと目元が赤くなっている事に気が付いて、そっと指で触れてみる。
「‥んんっ‥」
起してしまっただろうか、虎太郎がゆっくりと目を開けた。
「おはよう‥よく寝てたね‥」
汰久の言葉に、微笑んだ虎太郎がおはようと返してくる。
それだけで、汰久の胸が温かくなる。
よくよく虎太郎の顔を見ると、少し瞼が腫れているように思え、汰久はまた虎太郎の目元に優しく触れる。
「‥寝すぎかな?‥少し腫れてる‥」
その汰久の言葉に、虎太郎は一瞬ドキッとしたが、いつもの笑顔に戻った。
「そうかも‥顔洗ってくるね」
ベッドから起き上がった虎太郎の腰を抱え、汰久は自分の腕の中に抱き寄せる。
そして虎太郎の胸の中に自分の顔を埋める。
「‥ちょっ‥と‥」
「少しだけ‥このままで‥」
腰に回された汰久の手に力が入るのを感じ、虎太郎もまた汰久の頭に優しく触れる。
「‥どうした?」
虎太郎の問いに答えはなく、汰久はすぐに解放した。
「ほら、顔洗っておいで‥」
後ろ髪を引かれる感じがするが、虎太郎は洗面台に歩いて行った。
いつも通りに出来ているだろうか、いつも通りに笑えているだろうか、虎太郎はそんな事を考えていた。
朝の支度を整えると、リビングに降りる。
すでにみんなは起きており、朝食を食べていた。
「おはよーよく寝てたな~」
そんな聡の言葉に、返事をしながらソファに座る。
「朝食は、適当に作ってあるから、好きな物取って食べて、白飯はジャーの中。自分でよそって」
そう言いながらチラリと虎太郎に視線を移した聡は、虎太郎の目が腫れているのを見て、またあれからベッドで泣いていたのだろうか‥と思っていた。
そんなに泣くなら、別の結末でも良かったんじゃないか‥?そんな事、自分に言う権利はないけど‥。
虎太郎の事が心配になってくる。
そんな聡の視線に気づかず、二人はキッチンに向かい自分達の好きな朝食を確保していた。
その姿に違和感はなく、仲良さげで聡は視線を外した。
「今日、お前らはどうする?俺らは、この辺で観光がてら遊ぼうかなーって考えてんだけど、一緒に行く?」
健一の言葉に、汰久が虎太郎の様子を伺う。
「僕‥ちょっと疲れたから、帰ろっかな」
虎太郎の言葉に、汰久が頷き同意する。
「悪いな‥俺ら先に帰るわ。お前らは楽しんで来いよ」
健一が卵焼きを頬張りながら了解と返事をし、どこを巡るのか話し合いが始まっていた。
「‥大丈夫?‥疲れてる?」
その優しい汰久の言葉に、虎太郎は大丈夫だよと微笑んだ。
本当は、頭の中がグチャグチャで笑顔でいるのが辛かった。
みんなが朝食を終えると、外出する準備を始めたので、二人も帰宅の準備をし、汰久が二人分の荷物を車に積みに行く。
虎太郎が部屋の忘れ物をチェックしていると、後ろから聡が声を掛けてきた。
「‥虎太郎」
ビクッとなる虎太郎に、聡は1階の様子を伺いながら話す。
「‥昨夜の事は、誰にも言わないから安心して。俺も余計なおせっかいだったし‥俺は、お前が選択した事が間違いでは無いと思ってるよ。だけど‥もし間違っていたと感じたら、その時は、自分の心に正直に従うべきだと思う。もしも迷ったら俺に連絡して‥力になるから‥ねっ?」
小さな声で、誰にも聞かれないように自分を励ましてくれている聡に、虎太郎は胸を熱くする。
自分も間違いでないと思いたい。
コクンと頷いた虎太郎の頭を撫でようと手を上げた瞬間。
「おっと、頭はダメなんだよな‥クスッ‥あぶねー俺、またお前に怒鳴られるところだったわ。クスクスッ‥じゃあな、またな」
そう言って、虎太郎に拳をぶつけてくる。
涙が零れそうで聡の背を見る事が出来ず、天井を見上げた。
どうして、こんなにも優しいのだろう‥‥。
「おーい、虎太郎!行くぞー」
下から汰久の声が聞こえ、大きく返事をする。
虎太郎は洗面台へ行き、自分の顔を見ると、目が充血して泣き虫の顔をしていた。
「‥しっかりしろ!」
自分で自分を励まし、冷たい水で顔を洗う。
これで少しはましになるだろう。
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