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第一章
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するとカインはポンポンと僕の頭を撫でてくれた。
「ルル大丈夫だ。俺のマントをそのまま着ててくれるか?」
と聞かれたので速攻で頷いた。
するとイルが話しかけて来た。
「ルル様。問題ない。ここにいる者達はみんなルル様の事を恥ずかしい人だなんて思ってないよ。むしろルル様の高貴な姿が見れて嬉しいはずだ。そうだろう?」
とイルが周りの人達に問い掛けた。
すると、周りの人達もうんうん。と頷いていた。
カインの胸元に顔を隠していたが、ソッと片目だけを覗かせ周りを見た。
みんなどこかホケーッとした顔をしていたがしっかり頷いてるのを見てホッとした。
すると僕の体に回っているカインの腕にグッと力が入った。
上を見ると眉間にシワが寄っている。
「カイン?」
と聞いて下から腕を伸ばし眉間を撫でた。
するとカインはいつもの優しい顔で僕を見た。
また僕の頭をポンポンと撫でてからイルに向き直った。
「私の説明不足によりペガサス様の行動で周りを驚かせ、遅れを取ってしまい申し訳ございません」
「よいよい。では改めてご挨拶を。ルル様、ここにいる者達は国を動かすにあたって重要な者達だけが集まっている。もしかするとたまに会うこともあるかも知れないので挨拶をさせて欲しい」
「分かった。よろしくお願いします」
それから筆頭貴族、国の重鎮、宰相、総司令官と挨拶をした。
総司令官のナディエル・ロイナー、と挨拶した人は、僕と目が合った瞬間、両膝をつき泣き崩れたからみんなギョッとした。
でも、宰相と呼ばれた人がうんうんと頷きながら背中をポンポンしてて、挨拶を促し、やっとのこと名前を言えた感じだった。
僕もビックリしたけどカインが、あれは嬉し泣きだ。と教えてくれたから嫌な気はしなかった。
そしてここからが本題。
「ルル様。国の保護を受けると許可して頂けたと聞いたんだが、話を勧めてもいいか?」
とイルが聞いて来たので頷く。
「うん!僕はカインの側にいられるなら、それでいいよ」
「ありがとう。では、今後、カインひいてはルル様の許可なくルル様に会うことは禁ずる。その前にも国に申告をし、どのような要件でいつ面会をしたいか詳しく書き私の前に持って来ること。いいな?」
「「「はい!」」」
と話がまとまった。
そしてイルが僕を見た。
「ルル様、私は…いや、この国はあなたを守りたい。もちろんカインも。だからしばらく周りが騒がしくなる。だが、ルル様はお気になさらず。ルル様の害になるような者は私とカインで打ち砕く。絶対にあなたの前までは辿り着かないように力を尽そう。だから今まで通りに暮らしてもらいたい」
なんだか昔、神獣が契約者のしていたチェスという遊びの話を思い出した。
僕、ラスボスみたいだな。と思いながら言った。
「ありがとう。でも、そこまで気を張らなくていいからね。僕も僕なりに馴染めるように頑張るから」
「ルル様が信用して貰えるように尽力を尽くすと誓う」
イルがそう言った時、周りの人達が一斉に頭を下げて来た。
僕も一応ペコリと頭を下げて、カインがまだイルと話をする事があると言うので先に森へ帰された。
森へ着いて、しばらくしてカイムがちょうど通りがかったので服を脱ぐお手伝いをお願いした。
「似合ってるからそのまま着とけばいいのにー。もったいないわ」
と言われたので、女性用らしいよ。と教えてあげた。
「知ってるわよー!あたしこうゆうの好きだから」
「じゃあ、僕にも教えてよ!恥ずかしい思いしたんだからね」
「なーに言ってんのよ。ルル様は似合ってるから何を着ても恥ずかしいなんてないわ。あたしが着てるのを想像してご覧なさい。あたしはすっごくすーっごく着たいのにサイズが無くて破れるし無理に着た所で、それを見た他の神獣達が泡拭いて倒れちゃうんだから。嘆かわしいわー」
と片手を頬に添え、シュンとしてしまった。
これ以上は何も言えないと思い、森へ着いた時に高い崖にある果物を取って来たのを思い出し、お礼にと渡す。
キャー!!嬉しーい!!とドスンドスンと飛び回り、ゆっくり食べたいから静かなとこに行くわねー。ウホホー。と笑いながら帰って行った。
切り替えの速さに苦笑いをしながら手を振ったのだった。
「ルル大丈夫だ。俺のマントをそのまま着ててくれるか?」
と聞かれたので速攻で頷いた。
するとイルが話しかけて来た。
「ルル様。問題ない。ここにいる者達はみんなルル様の事を恥ずかしい人だなんて思ってないよ。むしろルル様の高貴な姿が見れて嬉しいはずだ。そうだろう?」
とイルが周りの人達に問い掛けた。
すると、周りの人達もうんうん。と頷いていた。
カインの胸元に顔を隠していたが、ソッと片目だけを覗かせ周りを見た。
みんなどこかホケーッとした顔をしていたがしっかり頷いてるのを見てホッとした。
すると僕の体に回っているカインの腕にグッと力が入った。
上を見ると眉間にシワが寄っている。
「カイン?」
と聞いて下から腕を伸ばし眉間を撫でた。
するとカインはいつもの優しい顔で僕を見た。
また僕の頭をポンポンと撫でてからイルに向き直った。
「私の説明不足によりペガサス様の行動で周りを驚かせ、遅れを取ってしまい申し訳ございません」
「よいよい。では改めてご挨拶を。ルル様、ここにいる者達は国を動かすにあたって重要な者達だけが集まっている。もしかするとたまに会うこともあるかも知れないので挨拶をさせて欲しい」
「分かった。よろしくお願いします」
それから筆頭貴族、国の重鎮、宰相、総司令官と挨拶をした。
総司令官のナディエル・ロイナー、と挨拶した人は、僕と目が合った瞬間、両膝をつき泣き崩れたからみんなギョッとした。
でも、宰相と呼ばれた人がうんうんと頷きながら背中をポンポンしてて、挨拶を促し、やっとのこと名前を言えた感じだった。
僕もビックリしたけどカインが、あれは嬉し泣きだ。と教えてくれたから嫌な気はしなかった。
そしてここからが本題。
「ルル様。国の保護を受けると許可して頂けたと聞いたんだが、話を勧めてもいいか?」
とイルが聞いて来たので頷く。
「うん!僕はカインの側にいられるなら、それでいいよ」
「ありがとう。では、今後、カインひいてはルル様の許可なくルル様に会うことは禁ずる。その前にも国に申告をし、どのような要件でいつ面会をしたいか詳しく書き私の前に持って来ること。いいな?」
「「「はい!」」」
と話がまとまった。
そしてイルが僕を見た。
「ルル様、私は…いや、この国はあなたを守りたい。もちろんカインも。だからしばらく周りが騒がしくなる。だが、ルル様はお気になさらず。ルル様の害になるような者は私とカインで打ち砕く。絶対にあなたの前までは辿り着かないように力を尽そう。だから今まで通りに暮らしてもらいたい」
なんだか昔、神獣が契約者のしていたチェスという遊びの話を思い出した。
僕、ラスボスみたいだな。と思いながら言った。
「ありがとう。でも、そこまで気を張らなくていいからね。僕も僕なりに馴染めるように頑張るから」
「ルル様が信用して貰えるように尽力を尽くすと誓う」
イルがそう言った時、周りの人達が一斉に頭を下げて来た。
僕も一応ペコリと頭を下げて、カインがまだイルと話をする事があると言うので先に森へ帰された。
森へ着いて、しばらくしてカイムがちょうど通りがかったので服を脱ぐお手伝いをお願いした。
「似合ってるからそのまま着とけばいいのにー。もったいないわ」
と言われたので、女性用らしいよ。と教えてあげた。
「知ってるわよー!あたしこうゆうの好きだから」
「じゃあ、僕にも教えてよ!恥ずかしい思いしたんだからね」
「なーに言ってんのよ。ルル様は似合ってるから何を着ても恥ずかしいなんてないわ。あたしが着てるのを想像してご覧なさい。あたしはすっごくすーっごく着たいのにサイズが無くて破れるし無理に着た所で、それを見た他の神獣達が泡拭いて倒れちゃうんだから。嘆かわしいわー」
と片手を頬に添え、シュンとしてしまった。
これ以上は何も言えないと思い、森へ着いた時に高い崖にある果物を取って来たのを思い出し、お礼にと渡す。
キャー!!嬉しーい!!とドスンドスンと飛び回り、ゆっくり食べたいから静かなとこに行くわねー。ウホホー。と笑いながら帰って行った。
切り替えの速さに苦笑いをしながら手を振ったのだった。
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