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最終章
87 思わぬ出来事2
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授業の間、私の隣にルーウェンが座っているのを、先生は見て見ぬ振りをした。誰も自分から藪をつつくようなことをしたくはない。先生だって人間だ。そんな先生を責めようとも思わない。
授業が終わり、私は席を立った。そんな私を見ている流雨に、前髪で見えないだろうけれど、付いてきて、と念を送ってみた。すると流雨が立ったため、私は教室の外に出た。
流雨が私の後を付いてきているのを確認し、手摺のある階段から屋上に向かう。屋上の扉を開けて、誰もいないのを確認し、私と流雨が外に出ると扉を閉めた。
「るー君! 学校で話しかけないでって、お願いしたのに――」
「話しかけていないよ」
「そ、そうだけど! でも、どうして急に隣の席に移動なんて……」
「紗彩の傍にいたいから」
こてっと首を傾げて、流雨は言った。か、可愛い仕草をどこで覚えてきたんだ。
「紗彩が知り合いではないから話しかけないで、て言うから、知り合いになればいいんだと思って」
「え、どういう……」
「普通、隣の席の人のこと、知り合いじゃないとは言わないでしょう」
「ええ……?」
それはこじつけではなかろうか。
「でもきっと、今頃みんなは俺と紗彩は友達になったんだと思ってるんじゃないかな」
「そんなわけないでしょ!?」
「だって、紗彩が俺を見て合図を送ったでしょう。それを見て、俺は紗彩の後を付いてきた。他人からは紗彩が俺を連れ出した形に見えたと思うけど?」
しまった、そう言われるとそうかもと思ってしまう。いつもと違う動きをするルーウェンは、みんなの注目の的だった。一緒に連れ立って出て行った私と友達とまでは思わなくても、知人もしくは私がルーウェンの手下くらいの関係くらいには思われたかもしれない。
「や、やっちゃったの、私かな!?」
「これで紗彩と話をしても問題ないよね」
ニコニコと笑う流雨に、私は頭がくらくらとする。これからどうしよう、と頭を抑えていると、バタバタと階段を上る足音が聞こえてきた。音を立てて扉が開き、屋上にやってきたのは、友人のリリーとティアナ、そして前世での元婚約者であるデニスだった。
「サーヤ! みんなが変な噂話をしていて――」
私を見たとたん勢いよく話をしだしたリリーは、私の横にルーウェンがいるのに気づいてギョッとした顔をした。ティアナとデニスは青い顔をしている。
「ルーウェン・ウォン・リンケルト! サーヤを解放しなさい! さもなくば、私が――……あれ!? 剣がない!」
腰に剣を装着していたつもりなのだろう、リリーはスカスカと腰に手をやりながら、剣がないことに気づき焦っている。
「ま、待って待って! リリー落ち着いて! 剣はいらないわ、私は捕まっているわけではないの」
「だって、ルーウェン・ウォン・リンケルトがサーヤを連れ出して、煮て食うつもりだと聞いたのよ!」
噂が一つも合っていない。そもそも、ルーウェンを連れ出したのも私である。もう私は観念することにした。今の状態で、ルーウェンと知り合いではない、と言っても何も収まらない気がする。
「違うの、連れ出したのは私なの! ほら、えーっと、そう、屋上! 屋上って気持ちいいから、るーく……、リンケルト公爵令息の息抜きにぴったりじゃないかって!」
苦しい言い訳だな。分かっているが、これで通すしかない。
「紗彩、『リンケルト公爵令息』は友人に向けての呼び名としては、他人行儀すぎないかな」
流雨が何かを言いだした。ギギギ、と顔を流雨に向ける。
「ルークン、そう呼んでほしいな? 俺たち、友人だものね?」
「……………………はい」
どうにでもなれ、と思いながら顔をリリーたちに戻す。もうやけくそだ。
「今日から『るー君』と友人になったの。よろしくネ……」
リリーたちは、唖然と私を見るのだった。
それから今日の授業を全て受け、家に帰ってきたとたん、私はウィッグだけ取るとソファーに横になって目を瞑った。
「疲れた……」
何がって、ルーウェンな流雨が一日中私の横か後ろに立っているものだから、皆の視線が痛くて疲れたのである。
「大変だったね?」
「みゃっ……!」
いつの間にか、流雨が傍に立っていた。
「るー君! いつ来たの!? あれ、もう着替えてる……」
「ちゃんと家に帰って着替えてから来たよ」
流雨が座るだろうと、私はソファーから起きて場所を空けた。隣に流雨が座り、私を抱きしめた。
「るー君?」
「学園は傍にはいられるけれど、紗彩をハグできないのが辛いなぁ」
「絶対にハグなんて、しないでね!?」
「『友人』の間でいるうちはしないよ」
「……? あ、親友? 親友になっても、学園でハグはダメ」
流雨が苦笑しながら私を離した。
「紗彩の中には、友人か親友しか属性はないのかな……」
「ルーウェンに友人がいること自体、すでに驚愕の事実だよ。みんなの視線が痛かった」
「大丈夫。慣れだよ慣れ。今日一日で紗彩と俺の友人関係は印象付けられただろうし」
そうだろうか。さすがに友人とは思われていない気がする。良くて狂犬とモップ犬の凸凹コンビというところだろうか。
「紗彩の友人だけれど、あのリリーって子。海軍の元帥のレインブルク侯爵の娘かな」
「うん、そう。るー君、よく知ってるね」
なぜ知っているのだろうと、首を傾げる。今日、私はリリーの名前を家名までは教えていない。ルーウェンの記憶があったとしても、ルーウェンはリリーに眼中がなかったはずだから知らないと思うし、と思考したところではっとした。もしかして、流雨はリリーを婚約者候補に考えているのではないかと。
「るー君! リリーには、婚約者がいるよ!?」
「……? そうなんだ?」
流雨の反応、婚約者候補というわけではないのか? ほっとしてしまう自分に苦笑する。流雨離れするはずが、まったくできていない。
ちらっと流雨を見ると、流雨が嬉しそうに笑って私をまた抱きしめた。
「るー君?」
「紗彩は可愛いなぁと思って。レインブルク侯爵は建国貴族でしょう。最近学んだ名前に覚えがあったから、聞いただけ。彼女には興味はないよ」
恥ずかしい。これは絶対、私がやきもちを焼いたと思われたんだ。間違いないから、何も言えない。願わくば、異性としてではなくブラコンのヤキモチだと思ってくれますように。くすくす笑う流雨の顔が見れず、流雨の胸に顔が見えないように顔を押し付けるのだった。
授業が終わり、私は席を立った。そんな私を見ている流雨に、前髪で見えないだろうけれど、付いてきて、と念を送ってみた。すると流雨が立ったため、私は教室の外に出た。
流雨が私の後を付いてきているのを確認し、手摺のある階段から屋上に向かう。屋上の扉を開けて、誰もいないのを確認し、私と流雨が外に出ると扉を閉めた。
「るー君! 学校で話しかけないでって、お願いしたのに――」
「話しかけていないよ」
「そ、そうだけど! でも、どうして急に隣の席に移動なんて……」
「紗彩の傍にいたいから」
こてっと首を傾げて、流雨は言った。か、可愛い仕草をどこで覚えてきたんだ。
「紗彩が知り合いではないから話しかけないで、て言うから、知り合いになればいいんだと思って」
「え、どういう……」
「普通、隣の席の人のこと、知り合いじゃないとは言わないでしょう」
「ええ……?」
それはこじつけではなかろうか。
「でもきっと、今頃みんなは俺と紗彩は友達になったんだと思ってるんじゃないかな」
「そんなわけないでしょ!?」
「だって、紗彩が俺を見て合図を送ったでしょう。それを見て、俺は紗彩の後を付いてきた。他人からは紗彩が俺を連れ出した形に見えたと思うけど?」
しまった、そう言われるとそうかもと思ってしまう。いつもと違う動きをするルーウェンは、みんなの注目の的だった。一緒に連れ立って出て行った私と友達とまでは思わなくても、知人もしくは私がルーウェンの手下くらいの関係くらいには思われたかもしれない。
「や、やっちゃったの、私かな!?」
「これで紗彩と話をしても問題ないよね」
ニコニコと笑う流雨に、私は頭がくらくらとする。これからどうしよう、と頭を抑えていると、バタバタと階段を上る足音が聞こえてきた。音を立てて扉が開き、屋上にやってきたのは、友人のリリーとティアナ、そして前世での元婚約者であるデニスだった。
「サーヤ! みんなが変な噂話をしていて――」
私を見たとたん勢いよく話をしだしたリリーは、私の横にルーウェンがいるのに気づいてギョッとした顔をした。ティアナとデニスは青い顔をしている。
「ルーウェン・ウォン・リンケルト! サーヤを解放しなさい! さもなくば、私が――……あれ!? 剣がない!」
腰に剣を装着していたつもりなのだろう、リリーはスカスカと腰に手をやりながら、剣がないことに気づき焦っている。
「ま、待って待って! リリー落ち着いて! 剣はいらないわ、私は捕まっているわけではないの」
「だって、ルーウェン・ウォン・リンケルトがサーヤを連れ出して、煮て食うつもりだと聞いたのよ!」
噂が一つも合っていない。そもそも、ルーウェンを連れ出したのも私である。もう私は観念することにした。今の状態で、ルーウェンと知り合いではない、と言っても何も収まらない気がする。
「違うの、連れ出したのは私なの! ほら、えーっと、そう、屋上! 屋上って気持ちいいから、るーく……、リンケルト公爵令息の息抜きにぴったりじゃないかって!」
苦しい言い訳だな。分かっているが、これで通すしかない。
「紗彩、『リンケルト公爵令息』は友人に向けての呼び名としては、他人行儀すぎないかな」
流雨が何かを言いだした。ギギギ、と顔を流雨に向ける。
「ルークン、そう呼んでほしいな? 俺たち、友人だものね?」
「……………………はい」
どうにでもなれ、と思いながら顔をリリーたちに戻す。もうやけくそだ。
「今日から『るー君』と友人になったの。よろしくネ……」
リリーたちは、唖然と私を見るのだった。
それから今日の授業を全て受け、家に帰ってきたとたん、私はウィッグだけ取るとソファーに横になって目を瞑った。
「疲れた……」
何がって、ルーウェンな流雨が一日中私の横か後ろに立っているものだから、皆の視線が痛くて疲れたのである。
「大変だったね?」
「みゃっ……!」
いつの間にか、流雨が傍に立っていた。
「るー君! いつ来たの!? あれ、もう着替えてる……」
「ちゃんと家に帰って着替えてから来たよ」
流雨が座るだろうと、私はソファーから起きて場所を空けた。隣に流雨が座り、私を抱きしめた。
「るー君?」
「学園は傍にはいられるけれど、紗彩をハグできないのが辛いなぁ」
「絶対にハグなんて、しないでね!?」
「『友人』の間でいるうちはしないよ」
「……? あ、親友? 親友になっても、学園でハグはダメ」
流雨が苦笑しながら私を離した。
「紗彩の中には、友人か親友しか属性はないのかな……」
「ルーウェンに友人がいること自体、すでに驚愕の事実だよ。みんなの視線が痛かった」
「大丈夫。慣れだよ慣れ。今日一日で紗彩と俺の友人関係は印象付けられただろうし」
そうだろうか。さすがに友人とは思われていない気がする。良くて狂犬とモップ犬の凸凹コンビというところだろうか。
「紗彩の友人だけれど、あのリリーって子。海軍の元帥のレインブルク侯爵の娘かな」
「うん、そう。るー君、よく知ってるね」
なぜ知っているのだろうと、首を傾げる。今日、私はリリーの名前を家名までは教えていない。ルーウェンの記憶があったとしても、ルーウェンはリリーに眼中がなかったはずだから知らないと思うし、と思考したところではっとした。もしかして、流雨はリリーを婚約者候補に考えているのではないかと。
「るー君! リリーには、婚約者がいるよ!?」
「……? そうなんだ?」
流雨の反応、婚約者候補というわけではないのか? ほっとしてしまう自分に苦笑する。流雨離れするはずが、まったくできていない。
ちらっと流雨を見ると、流雨が嬉しそうに笑って私をまた抱きしめた。
「るー君?」
「紗彩は可愛いなぁと思って。レインブルク侯爵は建国貴族でしょう。最近学んだ名前に覚えがあったから、聞いただけ。彼女には興味はないよ」
恥ずかしい。これは絶対、私がやきもちを焼いたと思われたんだ。間違いないから、何も言えない。願わくば、異性としてではなくブラコンのヤキモチだと思ってくれますように。くすくす笑う流雨の顔が見れず、流雨の胸に顔が見えないように顔を押し付けるのだった。
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