国王の嫁って意外と面倒ですね。

榎本 ぬこ

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6,やはりここに辿り着くのだ。

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 エルヴィスが旅立って数日後、リヴィウスは久しぶりにレイの部屋へ来た。

「…陛下?」
「ーー旅へ出たいと行っていたな」
「え?」
「悪いが、それを許すことは出来ない。…お前が俺のために他へ行けと言ったのも分かっている。むきになった俺も悪かった。だが、頼むから……頼むから、他の男の部屋になど上がり込むな…!」
「陛下…」
「…ある意味、お前はエルヴィスと行った方が幸せだったかもな」

 あ、やっぱり?
 ていうか行っていいんだ?じゃあ追いかけようっと。

「では、すぐに用意します」
「?…なんの…」
「エルヴィス様を追いかけます。陛下もその方が良いとお考えのようですし…」

 と、その時。ひゅっという喉音と共に、リヴィウスにベッドへと押し倒される。

「陛っ…!?」
「そんなことをしてみろ、お前も一族全員も、息の根が絶えるまでいたぶってやる…!」

 うゎお。

「いいか、俺から離れることは許さない。それはお前を側妃として城に入れたときに言ったはずだ…!」
「…陛下」
「エルヴィスを追いかけるなんて真似をしようとしてみろ!お前を地下牢に繋いでやるからな!!」

 恐ろしい。さすが、一国の王なだけある。

「……陛下、…冗談です、お許しください」

 ジョークも通じないのだから、本当…。

 …まぁ、半分は本気だったり。

「……本気だっただろう」

 ドキリ。

「まさか。…冗談、です。俺は貴方の物です」


 ーーそう、この人の所有物。

 結局は、それを毎度自覚するだけ。この結論に、辿り着くだけなのだ。

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