莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ

翔千

文字の大きさ
17 / 40

形勢逆転

しおりを挟む
 私に加護を与えてくれたレイ様達。
 だが、パルアドルフ様は、無闇に加護を与え、私の身に危険が及ぶ可能性を危惧し、自分の事のように怒ってくれている。

 双方、どちらも私の事を想ってくれている。

 場違いだが、嬉しくも感じる。
 すぐにでも、皆様にお礼を言いたい。
 言いたいの、だが、その前に一言だけ言いたい。

「皆さんで私をパルアドルフ様の盾にしないで下さい!!!」

 何故か、現在進行形でパルアドルフ様からお説教されているレイ様達が私の後ろに一斉に逃げこみ、私がパルアドルフ様と対立する形になっていた。

「お前らぁ~~!!」
「わわわわ!!お、落ち着いて下さい!!パルアドルフ様!!」

 怒りの表情のパルアドルフ様。
 美形が起こると恐いと言うのは、本当だった。

「あはは、済まん!お嬢ちゃん!!」
「パルアドルフは怒ると厄介なので」
「ごめん」
「・・・・済まない」
「紅音ちゃん、ごめんねぇ~」
「ご、ごめんなさいぃぃ」
「そう、思うなら、私の背中の後ろから出て来てくださいよ!?」

 神様なのに一般人を盾にしていいの??

「たまにはイイと僕は思うよ?」
「サラッと心読まないで下さい!!」

 後ろを振り向きながら、気まずそうに笑う神様達に怒る。

「そうだ!!紅音殿の後ろ隠れていないで、さっさと出てこい!!」
「パルアドルフ様は少し落ち着いて下さいぃぃ!!」

 神様が怒って神様が怒られて、その中の一般人の私・・・。
 嗚呼、六畳くらいの広さの白い部屋がなんだかカオスな状況に・・・。

「紅音、」
「え?」

 このカオスな状況に困りあぐねていると、不意に、後ろから声をかけられた。
 反射的に振り向くと、燃えるような赤い髪に真紅の瞳をした美青年、レニックス様が顔を近づけて来た。

「何か、甘いものを持っていないか?何でもいい」
「へ?」

 唐突なレニックス様の問い。

「パルアドルフ兄さんは甘党なんだ」
「え、」
「何か甘い食べ物があれば、とりあえず落ち着くはずだ」
「は、はい!!」

 レニックス様の言葉にこのカオスな状況の打破する希望を見出し、私は急いで持って来たリュックを漁った。
 そして、リュックから目当ての物を引っ掴み引っ張り出した。

「あ、あの!パルアドルフ様!!」
「ッッ、なんだ、」
「こ、これをどうぞ!!」

 私は、封が開いたサイダー味のキャンディの袋をパルアドルフ様に勢いよく差し出した。

「・・・・、これは、」
「飴です。サイダー味のキャンディです!甘くて美味しいですよ!?」
「飴・・・・」

 紅音の飴と言う言葉に、パルアドルフの動きが止まる。

「イ、イライラした時は、甘いものを食べると落ち着きます。よ、よければ、御一つどうぞ。お召し上がり、下さい・・・」
「・・・・・・・」

 無言のパルアドルフ。

 と言うか、神様相手にコンビニで220円で買える飴なんかで怒りが収まってくれるの??

 飴を差し出して今更だが、一抹の不安を感じる紅音。

 白い部屋に流れる沈黙。
 だが、

「なんや?パル兄やが食べへんやったら、ワイがぜーんぶ貰うたるわ!」

 明るい声が沈黙を破り、紅音の背後から伸びて来た腕が飴の袋に手を突っ込んだ。

「うわ!?」
「あ?コレどうやって食べるん?」

 驚く私をよそに、飴を取ったドルーネ様は一個づつ小分けに梱包された飴を不思議そうに見る。

「あ、え?知らない、んですか?」
「それは、こちらの世界の物ではないので我々には馴染みがないんです」

 ルカ様が興味津々にドルーネ様の持つ飴を見つめる。

「そうなんですね、これは、こうやって袋を破って、中の取り出して、食べるんです」

 私は、袋から飴を一つ取り出し、小さな包みを指で破き、青緑色の球体に白く細い線が波打つ小さな飴を見せる。

「うわあ・・・」
「まあ!綺麗!まるで宝石みたい!!」
「それ、食べられるのか?」

 ルカ様とロディ様が飴玉を見て目を輝かせ、アディーダ様は、食べ物なのかと半信半疑の様子だった。

「わ、私のいた世界では美味しく食べれました」
「ほう、どれどれ?」

 ヒョイ

「あ、」

 パク

 すると、ドルーネ様が私の手から飴を摘み、躊躇なく口に入れた。

「お!美味いやん!!コレ」
「あー!ドルーネお兄ちゃん、ズルイ!!」
「わ、私も食べたいです!!」

 ルカ様の一言に、全員の視線がサイダー味のキャンディの袋に注がれる。

「えっと、よろしければ、皆さんもどうぞ」
「いただいます!!!」

 キャンディの袋に神様達の手が伸びる。

「んー!!美味しいぃ!!」
「甘くてシュワシュワして、美味しいです!!」

 ロディ様とルカ様は互いに笑顔で顔を見合わせる。

「うん。美味しい」
「悪くない」
「うーん、僕には、ちょっと甘すぎるかな?」

 アディーダ様やレニックス様も気に入った様子だが、レイ様は少し苦手なのか苦笑いをしている。
 甘く懐かしいサイダーの味に口に入れたら舌の上でシュワっと弾けるような食感が私のマイブームの飴だ。

 その時、

 ガリ、バリ、ボリボリ、ボリボリと場違いな音が響く。

「ん?」

 音のする方を見ると、夢中で美味しそうに飴を噛み砕くパルアドルフ様の姿が。

 うわぁ・・・歯ぁ、つよ・・・。
 と言うか、飴玉をそうやって噛み砕きながら食べる人なかなか居ないぞ・・・。   
 あ、神様だった。

 ふと、気がつくと、まだ10数個残っていた飴の袋から、飴が無くなってしまった。

「え、もう無い!?」

 あっという間の出来事に紅音は目を丸くする。

「何?もう、無いのか?」
「は、はい・・・・」

 試しに飴の袋を逆さまにするが飴は一粒も出て来なかった。

「そ、そんな・・・・」

 思いっきり、ショックを受けているパルアドルフ様。
 よく見ると、パルアドルフ様の足元に飴の殻の残骸が散らかっていた。

 こ、この神様、一人で一気に飴12個たべたの?
 糖尿病になるぞ・・・・。

 若干引き気味な紅音。
 そんな、紅音を見た、

「・・・・ん?んん!!アディ!レニー!ちょっと耳貸しい!!」
「は?」
「ん?」

 ドルーネ様がアディーダ様とレニックス様を連れて部屋の隅に移動した。

「~~~、~~、やから、~、で、~~~」
「~~、~~~?」
「~~~、~~。~~~」

 何か、三人で相談している様子。
 でも、恐らく、良からぬ事を相談していたんだろう。
 だって、振り向いた三人の顔が、

「うわー、悪い顔」

 とっても悪い顔をしていたから。

「あーあ、パル兄や、やってしもうたなぁ」
「え、」
「そのお菓子、紅音の世界の物でコチラでは手に入れるのは困難な代物なんだよね?パルアドルフ兄さん?」
「う、うむ・・・・」
「甘味は、心の癒し。異世界からこの世界に不本意にやって来た紅音にとって、心の癒しは必須」
「そ、れは・・・」
「甘味を勧めたのは確かに、紅音ですが、流石に兄さんは食べ過ぎです。僕らは、一つづつしか貰っていないのに、兄さんは無断で何個も」
「う・・・・」
「あーんなに、ワイらの事責めるような事を言っておいて、自分は、お嬢ちゃんの大事な食料をこーんなに食べてしもうて。
 あーあ、お嬢ちゃんが可哀想やわ~~」

 態とらしく、あざとく、悪い笑みを浮かべる三人の顔。

「!。そうよねぇ~。私達は紅音ちゃんにちゃんと対価として加護を授けたのにパルアドルフお兄ちゃんは紅音ちゃんに何かしてあげたのかな?」
「そ、そうです!ズルイです!」

 すると、ロディ様とルカ様な三人の兄妹の考えに便乗するように声を上げる。

「そ、それは・・・・」

 妹であるロディ様とルカ様様に詰め寄られ、タジタジとなるパルアドルフ様。
 
「まあ、確かに、加護持ちは狙われてやすい。だから、僕は紅音に『危機察知の強化』を加護に付けたよ?」

 そして、そこに和やかなレイ様も参戦して来た。

「『危険察知』?」

 なんか、物騒な加護を与えられた?

「紅音に害を与えるモノ、もしくは、コレから起き得る危険を感覚的に察知ができる加護だから、きっとこれからの彼女の生活で役に立つ筈だよ?」
「だ、だが、我々があまり、紅音殿に肩入れするのは、」
「うん。確かに過度な肩入れは危険の元だ。確かに昔、神が人間に肩入れし過ぎて、『自分は神に愛されている』と勘違いをした人間が暴走した事もあったね」
「だから、」
「やけど、気に入った人間を見守るんは、神であるワイ等の本分やでパル兄や?」

 さっきまでとは形勢逆転でパルアドルフ様が段々とレイ様達に壁際に追い込まれている。

 うん、口を挟める雰囲気では無い。

「・・・・・・・・・・」
「嗚呼、別に僕達はパルアドルフを責めている訳では無いよ?パルアドルフの言っている事は至極当然で、まともだよ。うん。正論だよ?」
「・・・・・・・」
「でも・・・・・、紅音の飴、美味しかったかい?」
「・・・・・・・・はい」

 穏やかなレイ様の笑顔に大人しく返事をするパルアドルフ様。

「だったら、何か紅音にお礼をする事は、何か問題あるかな?」
「・・・・・ない、です・・・・」

 笑顔のレイ様に静圧されるパルアドルフ様。

 うん。やっぱり、

「レイ様、つよ・・・」

 力関係は上の兄であるレイ様の方が強いらしい。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~

川原源明
ファンタジー
 秋津直人、85歳。  50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。  嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。  彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。  白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。  胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。  そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。  まずは最強の称号を得よう!  地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編 ※医療現場の恋物語 馴れ初め編

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。  〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜

トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!? 婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。 気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。 美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。 けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。 食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉! 「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」 港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。 気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。 ――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談) *AIと一緒に書いています*

処理中です...