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口の悪い魔人達と俺様ノルト
024.俺様ノルト(5) 闇魔導士ラドニー
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研究所。
領城のすぐ隣に建てられた、外から見るとさほどの大きさも飾りも無い木造の建造物だ。
ところが中に入るとかなりの広さがあり、意外に天井も高い。
そこは簡素な外見からは全く想像もつかない所だった。
テーブルの上には何かの薬品の様な得体の知れない液体の調合の跡があちこちにあった。
コポコポと液体が沸騰する様な音も聞こえてくる。まるで魔女達の夜会が開かれていたようだ。
至る所に鉄格子の牢屋があり、その中には大小様々な種類の魔物が囚われており、ノルトらが足を踏み入れると一斉にギロリと睨み、吠え、威嚇し始めた。
ベッドの様な大きな台も所々にあり、その上には解体中なのか手術中なのかよく分からない、元は魔物だったと思われる肉体や、ひどいものはバラバラの肉片が置かれてある、そんな悍ましい光景だった。
その景色と辺り一面に広がる、何とも言えない汚水の様な匂いでノルトとアンナは不気味さを感じながらお互いに不安そうに顔を見遣った。
「趣味わりぃな」
ロゼルタが目を細めてポツリと言う。
「めちゃくちゃしやがって」
そばにあったミノタウロスの死体に手を置き、テスラが忌々しげに言った。
この広間の中央には一際大きなベッドが置いてあり、そこには人間とは比べ物にならない程大きな、元は小型の竜と思われる残骸とオーガの死体が横になっていた。
「あれは飛竜……いやまさか」
ドーンが呟いた時、煤けた紫色の、フードの無いローブを羽織った細身の女が現れた。
その後ろには彼女の護衛だろうか? 2人の男を連れている。
「来てくれたのか、お前達」
目付きの悪い不健康そうな細身の若い女だった。勿論見た目通りの年齢かどうかは分からないが、少なくともノルトには人間の女性に見えた。
彼女は大きな2つのカーテンが閉められている場所の前で立ち止まる。恐らくは他と同じく、その中には鉄格子があり、何がしかの魔物が囚われているのだろう。
「お前がラドニーか?」
全く臆する事なくロゼルタが言う。ノルトがこんな恐ろしげな場所で震え上がらずに済んでいるのは頼もしい彼女達が平然としてくれているからだった。
「そうだよ。私が闇魔導士ラドニー。あの偉大なる闇の女王、クリニカ様の1番の弟子……ま、どっちかっていうと私は研究者なんだけどね」
両手を広げて不気味な笑みを浮かべて言う。
その彼女とは対照的に健康的で肌艶の良いロゼルタが体を逸らす。
「あたしらに何か用か?」
「ありゃ。驚かないのか?」
「驚く?」
「クリニカ様のくだりで皆、驚くんだけどね」
「ハッ。くだらねー」
鼻先で笑う態度を見せ、ロゼルタがため息をつく。
ラドニーはクックックと含み笑いをすると、
「成る程成る程。ネイトナが気にかける訳だ」
「ネイトナ? 誰だっけ……」
すっとぼけるロゼルタが誰にともなく言う。ラドニーは嫌な笑みを絶やさず、
「この町に面白そうな奴ら、ああお前達の事だがね……がいるってネイトナが言うもんだから是非会ってみたいと……この2人が騒いじゃってね」
親指を後ろに向け、2人の男を指した。
1人は細身だがしっかり筋肉はついていると思われる頰のこけた浅黒い騎士。長い槍を持ち、ギロリとした目付きが印象的だった。
「俺はミラン。元セントリア王都の近衛騎士長だった」
もう1人はマクルルに近い巨体、がっしりとした体付きをしている。背中に背負っている大きな斧は、振り回せばこの建物ですら破壊出来そうな程の破壊力がある様に見えた。
「ゼルモアだ。同じく近衛の戦士だった。貴様らがネイトナ将軍が言っていた奴らか。確かにやりそうだ」
親指程の太さの眉毛を逆立てて笑う。
「あたしらは旅のモンだが名乗るつもりはねー。別に喧嘩したい訳じゃねーが、といって仲良くしたいとも思ってねーしな」
「成る程。これは益々興味が湧く。お前達は何者なんだ? 普通の者達とは少しく雰囲気が違う様だが」
「何が違うのか知らねーが、あたしらは普通の魔物ハントパーティだ。腕はまあ自信あるがな」
「そんな子供も引き連れてか?」
ロゼルタはチラリとノルトとアンナを見て、また視線をゼルモアに戻す。言い訳を考える間だったのかも知れない。
「この子達はある依頼で目的地まで連れて行く」
それは真っ赤な嘘の様でいて、実は全く本当の事でもあった。
「さて、こっちも少し教えて貰おうか」
もうこれ以上質問は受け付けないぜとばかりにその言葉はラドニーに向けられた。
「旅人が私達に興味があるのかい?」
「なに、単なる好奇心さ。この可愛らしい魔物の山は一体なんだ?」
周囲の肉片を見回しながら言う。
魔人である彼女達からすると魔物は同じ魔族であり、同胞であり、同志である。
勿論、意思疎通の出来ない者や魔界にいない者、つまり人間界に住む魔物達も多い。だがそれでもこの様な光景を見ると仲間をやられている様で腹ただしい。
『可愛らしい』と表現したのは皮肉のつもりだったが、ラドニーは言葉通りに受け取ったらしく、目に狂気を浮かべ、歓喜の表情をする。
「この子達に興味があるのかい! 気に入ったよお前達。これを褒めてくれるのはクリニカ様だけだからね……ネイトナなんぞゴミでも見る目付きで見やがる」
褒めたつもりは全くねーが、と心の中で舌を出しながら、「で、何なんだ?」と重ねて聞いた。
ラドニーは体を竦めてまたクックックと肩を震わせ、嬉しそうに笑うとギョロッとした目をロゼルタに向ける。
「この子達は合成魔物になって蘇る、神聖なパーツなのさ」
「ま、そんなとこだろうと思ったが……で、パーツになる前の奴らがこの町に脱走したって事かい?」
「ああ、あれは」
そう言うと目を細めて歯を剥き出してニカリと笑う。薄い唇の隙間からチラリと牙が覗く。
(あの牙! こいつヴァンパイアか? いや……それにしちゃあ少し気配が妙だな)
そんな思いは表には出さない。
「あれは、わざと放ってやったのさ」
「へえ?」
「ラドニー様」
「クク。知れた所で大した問題じゃない」
嗜めるミランにさも楽しそうに言う。
「最近出来た合成魔物の実戦訓練の為にね」
「ひでー奴だな。町中でやったら領民にも被害が出るんじゃねーのか」
「まあ偉大な研究の前には多少の犠牲は仕方ないよ。ここは暴れる場所も無いしね。それより見てくれよ、このひと月程で立て続けに3種類も出来たんだよ」
その言葉にノルトがギリッと歯噛みするが、マクルルがその小さな背中をラドニー達に悟られない様に軽くポンと叩く。
(分かってます。分かってますけど……ひどい!)
「ひとつはデカブツ3体作って放逐してやった。が、何故かは知らんがこの町から逃げて東の方へと逃げて行きやがった」
興味無さそうに聞いていたロゼルタだったが少し引っかかり、心の中で反芻する。
(待てよ。デカブツ3体、東の方へ……)
何かに思い当たるがこれも一切顔には出さず、テスラと目配せをする。どうやらテスラも同じだった。
ロスの町、アンナの家の前で暴れていた大きな合成魔物3体の事、ほぼそれに間違いないと思えた。
「だがあれは図体がデカいだけだった。奴より傑作なのはこいつ」
そう言いながら後ろにあった黒いカーテンをシャッと開けた。
「あ!」
思わずアンナが声を上げた。
表皮が剥がれた4本足の合成魔物、既に彼らが2体倒しているあの合成魔物だ。
それが目の前の牢の中に10体近くいた。
カーテンが開かれ、魔法トーチの灯りが入ると一斉にキシャアと叫び出す。
「どうだい? 見た目も良いんだけど、こう見えて結構強いんだよ、こいつ。メイルゥと名付けたんだけどね。ウフフ」
ウットリとした目付きでメイルゥと呼ぶ不気味な合成魔物に見惚れる。
その機嫌の良い様子から、どうやらノルト達が既に2体倒している事は知らないらしい。
「もうひとつは?」
「おお、これはね……」
カーテンに手をかけるが、そのまま数秒動かず、やがてそれから手を離すとニヤリと笑い、
「こいつは今寝ている。無理矢理起こすと不機嫌になるからカーテンを開けるのはやめよう。今、餌がきれているからな」
「餌?」
「ああ。こいつは1回の食事で人間を1人食うんだ。今の世だとなかなか調達が大変でな……でも魔物騒ぎがあると人が居なくなっても不自然じゃない。頭いいだろ?」
ギラリと光るラドニーの目にさすがのノルトも理解した。
気分良く友達の様にペラペラと話しているが、そんな事まで話すという事がどういう事か。
(僕達を帰すつもりなんか、全くないんだ)
勿論ロゼルタ達もそれに気付いている。
気付いていて、全く気にしていない素振りをする。
「成る程。合成魔物の実戦も出来て一石二鳥だな」
「そうなんだ、ウフフ。お前本当に気に入ったよ。度胸も良い。このカーテンの中身を少しだけ教えてやろうか」
「そこまで」
ミランの槍がゴンと床を鳴らす。
「ええ? 久しぶりにお前達以外の人と喋ってるんだ、もう少し……」
「ダメです。万が一、逃げられたらどうするおつもりで?」
真面目そうな顔付きのミランを悪戯っ子の様な目付きでラドニーが見る。
「逃げる? ミランにゼルモア。お前達が逃がさないだろう?」
その刹那、眉を上げニヤリと笑ったゼルモアが背中の斧をさも軽そうにサッと片手で引き抜いた。
領城のすぐ隣に建てられた、外から見るとさほどの大きさも飾りも無い木造の建造物だ。
ところが中に入るとかなりの広さがあり、意外に天井も高い。
そこは簡素な外見からは全く想像もつかない所だった。
テーブルの上には何かの薬品の様な得体の知れない液体の調合の跡があちこちにあった。
コポコポと液体が沸騰する様な音も聞こえてくる。まるで魔女達の夜会が開かれていたようだ。
至る所に鉄格子の牢屋があり、その中には大小様々な種類の魔物が囚われており、ノルトらが足を踏み入れると一斉にギロリと睨み、吠え、威嚇し始めた。
ベッドの様な大きな台も所々にあり、その上には解体中なのか手術中なのかよく分からない、元は魔物だったと思われる肉体や、ひどいものはバラバラの肉片が置かれてある、そんな悍ましい光景だった。
その景色と辺り一面に広がる、何とも言えない汚水の様な匂いでノルトとアンナは不気味さを感じながらお互いに不安そうに顔を見遣った。
「趣味わりぃな」
ロゼルタが目を細めてポツリと言う。
「めちゃくちゃしやがって」
そばにあったミノタウロスの死体に手を置き、テスラが忌々しげに言った。
この広間の中央には一際大きなベッドが置いてあり、そこには人間とは比べ物にならない程大きな、元は小型の竜と思われる残骸とオーガの死体が横になっていた。
「あれは飛竜……いやまさか」
ドーンが呟いた時、煤けた紫色の、フードの無いローブを羽織った細身の女が現れた。
その後ろには彼女の護衛だろうか? 2人の男を連れている。
「来てくれたのか、お前達」
目付きの悪い不健康そうな細身の若い女だった。勿論見た目通りの年齢かどうかは分からないが、少なくともノルトには人間の女性に見えた。
彼女は大きな2つのカーテンが閉められている場所の前で立ち止まる。恐らくは他と同じく、その中には鉄格子があり、何がしかの魔物が囚われているのだろう。
「お前がラドニーか?」
全く臆する事なくロゼルタが言う。ノルトがこんな恐ろしげな場所で震え上がらずに済んでいるのは頼もしい彼女達が平然としてくれているからだった。
「そうだよ。私が闇魔導士ラドニー。あの偉大なる闇の女王、クリニカ様の1番の弟子……ま、どっちかっていうと私は研究者なんだけどね」
両手を広げて不気味な笑みを浮かべて言う。
その彼女とは対照的に健康的で肌艶の良いロゼルタが体を逸らす。
「あたしらに何か用か?」
「ありゃ。驚かないのか?」
「驚く?」
「クリニカ様のくだりで皆、驚くんだけどね」
「ハッ。くだらねー」
鼻先で笑う態度を見せ、ロゼルタがため息をつく。
ラドニーはクックックと含み笑いをすると、
「成る程成る程。ネイトナが気にかける訳だ」
「ネイトナ? 誰だっけ……」
すっとぼけるロゼルタが誰にともなく言う。ラドニーは嫌な笑みを絶やさず、
「この町に面白そうな奴ら、ああお前達の事だがね……がいるってネイトナが言うもんだから是非会ってみたいと……この2人が騒いじゃってね」
親指を後ろに向け、2人の男を指した。
1人は細身だがしっかり筋肉はついていると思われる頰のこけた浅黒い騎士。長い槍を持ち、ギロリとした目付きが印象的だった。
「俺はミラン。元セントリア王都の近衛騎士長だった」
もう1人はマクルルに近い巨体、がっしりとした体付きをしている。背中に背負っている大きな斧は、振り回せばこの建物ですら破壊出来そうな程の破壊力がある様に見えた。
「ゼルモアだ。同じく近衛の戦士だった。貴様らがネイトナ将軍が言っていた奴らか。確かにやりそうだ」
親指程の太さの眉毛を逆立てて笑う。
「あたしらは旅のモンだが名乗るつもりはねー。別に喧嘩したい訳じゃねーが、といって仲良くしたいとも思ってねーしな」
「成る程。これは益々興味が湧く。お前達は何者なんだ? 普通の者達とは少しく雰囲気が違う様だが」
「何が違うのか知らねーが、あたしらは普通の魔物ハントパーティだ。腕はまあ自信あるがな」
「そんな子供も引き連れてか?」
ロゼルタはチラリとノルトとアンナを見て、また視線をゼルモアに戻す。言い訳を考える間だったのかも知れない。
「この子達はある依頼で目的地まで連れて行く」
それは真っ赤な嘘の様でいて、実は全く本当の事でもあった。
「さて、こっちも少し教えて貰おうか」
もうこれ以上質問は受け付けないぜとばかりにその言葉はラドニーに向けられた。
「旅人が私達に興味があるのかい?」
「なに、単なる好奇心さ。この可愛らしい魔物の山は一体なんだ?」
周囲の肉片を見回しながら言う。
魔人である彼女達からすると魔物は同じ魔族であり、同胞であり、同志である。
勿論、意思疎通の出来ない者や魔界にいない者、つまり人間界に住む魔物達も多い。だがそれでもこの様な光景を見ると仲間をやられている様で腹ただしい。
『可愛らしい』と表現したのは皮肉のつもりだったが、ラドニーは言葉通りに受け取ったらしく、目に狂気を浮かべ、歓喜の表情をする。
「この子達に興味があるのかい! 気に入ったよお前達。これを褒めてくれるのはクリニカ様だけだからね……ネイトナなんぞゴミでも見る目付きで見やがる」
褒めたつもりは全くねーが、と心の中で舌を出しながら、「で、何なんだ?」と重ねて聞いた。
ラドニーは体を竦めてまたクックックと肩を震わせ、嬉しそうに笑うとギョロッとした目をロゼルタに向ける。
「この子達は合成魔物になって蘇る、神聖なパーツなのさ」
「ま、そんなとこだろうと思ったが……で、パーツになる前の奴らがこの町に脱走したって事かい?」
「ああ、あれは」
そう言うと目を細めて歯を剥き出してニカリと笑う。薄い唇の隙間からチラリと牙が覗く。
(あの牙! こいつヴァンパイアか? いや……それにしちゃあ少し気配が妙だな)
そんな思いは表には出さない。
「あれは、わざと放ってやったのさ」
「へえ?」
「ラドニー様」
「クク。知れた所で大した問題じゃない」
嗜めるミランにさも楽しそうに言う。
「最近出来た合成魔物の実戦訓練の為にね」
「ひでー奴だな。町中でやったら領民にも被害が出るんじゃねーのか」
「まあ偉大な研究の前には多少の犠牲は仕方ないよ。ここは暴れる場所も無いしね。それより見てくれよ、このひと月程で立て続けに3種類も出来たんだよ」
その言葉にノルトがギリッと歯噛みするが、マクルルがその小さな背中をラドニー達に悟られない様に軽くポンと叩く。
(分かってます。分かってますけど……ひどい!)
「ひとつはデカブツ3体作って放逐してやった。が、何故かは知らんがこの町から逃げて東の方へと逃げて行きやがった」
興味無さそうに聞いていたロゼルタだったが少し引っかかり、心の中で反芻する。
(待てよ。デカブツ3体、東の方へ……)
何かに思い当たるがこれも一切顔には出さず、テスラと目配せをする。どうやらテスラも同じだった。
ロスの町、アンナの家の前で暴れていた大きな合成魔物3体の事、ほぼそれに間違いないと思えた。
「だがあれは図体がデカいだけだった。奴より傑作なのはこいつ」
そう言いながら後ろにあった黒いカーテンをシャッと開けた。
「あ!」
思わずアンナが声を上げた。
表皮が剥がれた4本足の合成魔物、既に彼らが2体倒しているあの合成魔物だ。
それが目の前の牢の中に10体近くいた。
カーテンが開かれ、魔法トーチの灯りが入ると一斉にキシャアと叫び出す。
「どうだい? 見た目も良いんだけど、こう見えて結構強いんだよ、こいつ。メイルゥと名付けたんだけどね。ウフフ」
ウットリとした目付きでメイルゥと呼ぶ不気味な合成魔物に見惚れる。
その機嫌の良い様子から、どうやらノルト達が既に2体倒している事は知らないらしい。
「もうひとつは?」
「おお、これはね……」
カーテンに手をかけるが、そのまま数秒動かず、やがてそれから手を離すとニヤリと笑い、
「こいつは今寝ている。無理矢理起こすと不機嫌になるからカーテンを開けるのはやめよう。今、餌がきれているからな」
「餌?」
「ああ。こいつは1回の食事で人間を1人食うんだ。今の世だとなかなか調達が大変でな……でも魔物騒ぎがあると人が居なくなっても不自然じゃない。頭いいだろ?」
ギラリと光るラドニーの目にさすがのノルトも理解した。
気分良く友達の様にペラペラと話しているが、そんな事まで話すという事がどういう事か。
(僕達を帰すつもりなんか、全くないんだ)
勿論ロゼルタ達もそれに気付いている。
気付いていて、全く気にしていない素振りをする。
「成る程。合成魔物の実戦も出来て一石二鳥だな」
「そうなんだ、ウフフ。お前本当に気に入ったよ。度胸も良い。このカーテンの中身を少しだけ教えてやろうか」
「そこまで」
ミランの槍がゴンと床を鳴らす。
「ええ? 久しぶりにお前達以外の人と喋ってるんだ、もう少し……」
「ダメです。万が一、逃げられたらどうするおつもりで?」
真面目そうな顔付きのミランを悪戯っ子の様な目付きでラドニーが見る。
「逃げる? ミランにゼルモア。お前達が逃がさないだろう?」
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