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砂漠の王太子
069.黒の覇王(5)
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「来てよかった。最高の女が3人も手に入るとは。なあ、ロゼルタ」
ロゼルタは苦虫を噛み潰した様な顔つきで、少し離れて倒れて動かないテスラとサラの後ろで完全にのびているノルト、サラ、アンナ、不安そうなメイ達、と順に見回して状況を把握する。
「あの黒い魔族が生き返っていたのだ。……そうか! 今朝、遠くの方で感じた霊気はドーンとデルピラの大男のものだな? ならお前や……あのエキドナも生き返っていてもおかしくはない」
対照的にリドは楽しくて堪らないというように饒舌になり、笑う。ロゼルタは黙ってリドが喋るに任せた。
「メイ、サラ、そしてロゼルタ。お前達は今日から俺のもの。俺を悦ばせる事だけを考えるのだ」
「相変わらず、頭がわいてやがるな」
初めて口を開いたロゼルタは短く言うと五指を開き、牙を剥いた。
(チッ。各個撃破するどころか、また昔と同じ、1人ずつやられてんじゃねーか……でもこの状況じゃ、やるしかねー)
テスラと同じくその結論に瞬時に至る。
体に力を込めると、まるで血の渦の中にいるように彼女を覆う赤い霊気の量が爆発的に増えた。
「お前も向かってくるのか。無駄なことを」
ロゼルタは両腕に魔力を集中させる。人化している時とは違い、吸血鬼の女王である彼女は素手で戦う。牙を剥き、リドに掴みかからんと両腕を突き出し、突進した。
リドは剣を静かに動かすとサッと横に薙ぎ払おうとした。それだけでロゼルタの両腕は体から切り離され、ただの動かない肉の塊になる筈だった。
「ムッ?」
だがそうはならない。
剣はロゼルタの右腕の直前で止まり、それ以上ビクとも動かない。それはテスラの一撃を手のひらで止めたリドがやった防御に似ていた。
「やるではないか」
それでもリドの余裕は消えない。ロゼルタの突進を横に避ける。ロゼルタは一瞬目標を見失った。
次の瞬間、背後から左腕を後ろ手に捻られ、膝裏を蹴られ、力が入らない様、体を後ろに大きく逸らされる。
更にロゼルタの顎の下に剣を入れ、彼女の顔を自分の方へと向けた。
「どうした? えらく余裕がないではないか。魔素が殆ど枯渇している様だな。そんな状態で、しかも俺を眷属にしようなど笑止」
ロゼルタの狙いまで一瞬で看破していた。
「フン。人間相手にゃ丁度いいハンデだろ」
「しかも何故はだけている?」
ロゼルタの美しいドレスの胸の辺りはマッカが力任せに破いた部分がそのままとなっており、乳房も露わになっていた。
「テメーんとこの豚に襲われたんだよ。ちゃんと躾けとけ」
「なに? マッカが……」
その呟きを掻き消す様に、先程ロゼルタが一部破壊した建物が完全に破壊された。
「待ぁてぇい、ロォゼルタァァァ!」
瓦礫を撒き散らし、巨大な戦斧を携え、凄まじい形相で現れたのはオークキングの狂戦士化のような状態が解かれ、オークチャンピオン状態となっているマッカだった。
だが目の前でロゼルタを完全に拘束しているリドを見つけ、動きがぴたりと止まり驚愕の表情を浮かべる。
「リ、リド! お前、何でここに……」
思いもしないリドの登場でマッカが呆然と立ち竦む。
対するリドは顔色を変えず、澄ました顔だ。拘束していたロゼルタを離し、軽くアンナを手で払い除けるとメイの目の前に立った。
「なに、何度お前に言っても埒があかんから俺自ら、王女を迎えにきたのよ」
そう言い、メイを無理やり立ち上がらせ、体を抱き寄せた。
「いやあ! 助けて!」
「メイ様! リド! その手をはなしなさ……」
ジュリアがすぐに立ち上がろうとしたが、顎先を下から軽く蹴り上げられ、後ろに仰け反って瓦礫に頭を打ち、気を失ってしまった。
「待ってくれ、その女は俺と……」
「俺と、なんだ? かなり前からリルディアに送る様、言い付けておいた筈だが」
マッカの全身から汗が噴き出る。グッと言葉に詰まり、ほぞを噛む。
「それよりもだ、マッカ」
あまりの恐怖に目を瞑り、体を震わせるメイの髪を撫で、頬を手でさすり、ニヤリと笑うと突然その細い体をジュリアの方へと突き飛ばす。
体をマッカの方へと向け、ギロリと眼光鋭く睨んだ。
「お前、ロゼルタを抱いたのか」
その言葉には明らかに怒気が篭っていた。
「……み、未遂だよ」
「本当か?」
「ああ」
「そうか」
マッカの返事に満足そうに頷くと、
「では3人はもらっていくぞ」と言った。
「3人? い、いや、待て……俺にもひとりくらい」
先程リドに突き飛ばされる様に地面の上に倒れ込んだアンナはその話をジッと聞いていた。
(なんて奴らなの。こんなの英雄でもなんでもないじゃない)
事前にロゼルタ達から昔の残虐な話は聞いていたものの、実際にその目で見ると全くあれらの話に誇張がない事が分かる。
(それどころか、知性のある生き物の言うことじゃないわ!)
憤慨するものの何も出来ない自分に苛立つ。
リドは少し考え、少し嫌そうに顔を歪めながら、
「仕方ない……もったいないがサラをくれてやろう。ずっと抱きたかったのであろう?」
「な、なに!? サラが!?」
そこで初めてリドの背後にいるハーフエルフに気付いた。
「お、おおお……サラじゃねえか!」
「その代わり、これからも俺に尽くせよ、マッカ」
「わ、わかったわかった。ありがてえ!」
人化状態に戻ったマッカは鼻を鳴らし、両手をあげてリドの横を通り過ぎ、嬉々としてサラに襲い掛かった。
だが大きな爆裂音と共に、マッカはサラへと突進した時以上のスピードで後方へ吹き飛んで行った。
左手を伸ばし、爆裂の魔法を放ったサラが顔を歪めて鼻を鳴らす。
「別に私が承知したわけでもないのに、なにを勝手に無抵抗だと決めているんです?」
その言葉にリドが大きく笑う。
瓦礫から姿を見せたマッカは完全にキレていた。目を怒らせて今度は戦斧を構えてサラへと襲い掛かった。
そのマッカには全く興味なさげにリドはロゼルタの方へと向かう。彼女は再び爪を伸ばし、戦闘の姿勢を取っていた。
「まだ抵抗するのか?」
「あたりめーだろ」
「メイを殺すぞ?」
「やれるもんならやってみろよ」
ほう、と少し驚いて口の端を歪めた。
「やはりお前は素晴らしい。ならこれではどうだ?」
地べたに座り込んでいたアンナの首元に再び剣先がピタリとつけられた。
「てめー……」
「ククク。そうか、やはりこちらが大事なお仲間の方か。こちらの方が効きそうだな?」
ロゼルタは姿勢を戻すと腰に手を当てて溜息をついた。
「おいクソヤロー。てめー何か勘違いしているようだな」
「なに?」
「あたしらは皆、いつ死んでもいい覚悟でてめーらをぶち殺すための旅を続けているんだ。そのアンナも同じだ。人質くれーであたしらをどうこうできると思ってんじゃーねーぞ」
「俺を殺すだと?」
「そうだ。絶対に、殺す」
ロゼルタの言葉に暫く黙っていたリドだったが、やがて腹を抱えて笑い出した。
「こいつは近年にない愉快な話だ。まだそんな事を言っている奴らがおるとは。退屈しのぎには丁度良いが……だが俺より遥かに弱い貴様らが一体どうやって俺を殺すというのだ」
「これから思い知らせてやるさ」
リドとロゼルタの目がキラリと光る。
しなやかな指をリドへと向け、「ブラッドシュートッ!」と叫ぶと赤い弾丸が2発放たれる。
リドは稲妻のようなスピードで横へと動き、それを避ける。剣を肩口に担ぐ様に振りかぶるとロゼルタの目の前に突進し、振り下ろす。
その直前、ロゼルタは口から血を吐いていた。
その血は彼女の体を離れるとすぐに蝙蝠の姿に変わり、リドの視界を奪う。
一瞬何事かと躊躇したものの、気にせず斜めに切り裂いた。
その先にロゼルタはもういない。
長身のロゼルタが少し屈みながら、魔力を乗せた手刀をリドの心臓の位置へ突き刺す。マッカにはあっさり体内まで食い込んだそれは黒い鎧を突き破り、しかしその肉体にはほんの指先だけが食い込んで止まる。
「……いい動きだ。だが無駄だ。俺の体を傷つけるなど」
「ヘッ。とか言いながらテメーの口元や鎧の下から流れた血がついてるぜ。それはテスラにやられたんじゃねーのか?」
リドの傷は一旦は完全に治癒したものの、流れ出た血が鎧の裏やズボンなどにびっしりついたままだった。
「フン。だが魔素の切れた今の貴様にはどっちにしても無理だ」
「ああ。今のあたしにはちときついな」
そこで何故かロゼルタがニヤリと笑う。
「なに?」
怪訝げにリドが聞き返すのと同時に、再び至近距離から血を吐くと、今度はリドの体を覆うほどの蝙蝠を発生させた。
それと同時に頭上で「よくやった」という男の声がした。
先程爆発した建物とは反対側の建物の上からその声と共に声の主が飛び降りて来ていた。
ワンピース型の白い衣を羽織り、長短のある2本の剣の内、長い剣を下向きに握るハミッドだった。
落下の勢いを剣に加える。狙いはリドの頭だ。リドがそれに気付いた時にはもう頭の上だった。
「なん……!」
「食らえぇぇいっ!」
頭だけは何とか避けたものの、肉に刃を入れる嫌な音がし、リドは首元から股間にかけてハミッドの聖剣によって串刺しとなった。
ロゼルタは苦虫を噛み潰した様な顔つきで、少し離れて倒れて動かないテスラとサラの後ろで完全にのびているノルト、サラ、アンナ、不安そうなメイ達、と順に見回して状況を把握する。
「あの黒い魔族が生き返っていたのだ。……そうか! 今朝、遠くの方で感じた霊気はドーンとデルピラの大男のものだな? ならお前や……あのエキドナも生き返っていてもおかしくはない」
対照的にリドは楽しくて堪らないというように饒舌になり、笑う。ロゼルタは黙ってリドが喋るに任せた。
「メイ、サラ、そしてロゼルタ。お前達は今日から俺のもの。俺を悦ばせる事だけを考えるのだ」
「相変わらず、頭がわいてやがるな」
初めて口を開いたロゼルタは短く言うと五指を開き、牙を剥いた。
(チッ。各個撃破するどころか、また昔と同じ、1人ずつやられてんじゃねーか……でもこの状況じゃ、やるしかねー)
テスラと同じくその結論に瞬時に至る。
体に力を込めると、まるで血の渦の中にいるように彼女を覆う赤い霊気の量が爆発的に増えた。
「お前も向かってくるのか。無駄なことを」
ロゼルタは両腕に魔力を集中させる。人化している時とは違い、吸血鬼の女王である彼女は素手で戦う。牙を剥き、リドに掴みかからんと両腕を突き出し、突進した。
リドは剣を静かに動かすとサッと横に薙ぎ払おうとした。それだけでロゼルタの両腕は体から切り離され、ただの動かない肉の塊になる筈だった。
「ムッ?」
だがそうはならない。
剣はロゼルタの右腕の直前で止まり、それ以上ビクとも動かない。それはテスラの一撃を手のひらで止めたリドがやった防御に似ていた。
「やるではないか」
それでもリドの余裕は消えない。ロゼルタの突進を横に避ける。ロゼルタは一瞬目標を見失った。
次の瞬間、背後から左腕を後ろ手に捻られ、膝裏を蹴られ、力が入らない様、体を後ろに大きく逸らされる。
更にロゼルタの顎の下に剣を入れ、彼女の顔を自分の方へと向けた。
「どうした? えらく余裕がないではないか。魔素が殆ど枯渇している様だな。そんな状態で、しかも俺を眷属にしようなど笑止」
ロゼルタの狙いまで一瞬で看破していた。
「フン。人間相手にゃ丁度いいハンデだろ」
「しかも何故はだけている?」
ロゼルタの美しいドレスの胸の辺りはマッカが力任せに破いた部分がそのままとなっており、乳房も露わになっていた。
「テメーんとこの豚に襲われたんだよ。ちゃんと躾けとけ」
「なに? マッカが……」
その呟きを掻き消す様に、先程ロゼルタが一部破壊した建物が完全に破壊された。
「待ぁてぇい、ロォゼルタァァァ!」
瓦礫を撒き散らし、巨大な戦斧を携え、凄まじい形相で現れたのはオークキングの狂戦士化のような状態が解かれ、オークチャンピオン状態となっているマッカだった。
だが目の前でロゼルタを完全に拘束しているリドを見つけ、動きがぴたりと止まり驚愕の表情を浮かべる。
「リ、リド! お前、何でここに……」
思いもしないリドの登場でマッカが呆然と立ち竦む。
対するリドは顔色を変えず、澄ました顔だ。拘束していたロゼルタを離し、軽くアンナを手で払い除けるとメイの目の前に立った。
「なに、何度お前に言っても埒があかんから俺自ら、王女を迎えにきたのよ」
そう言い、メイを無理やり立ち上がらせ、体を抱き寄せた。
「いやあ! 助けて!」
「メイ様! リド! その手をはなしなさ……」
ジュリアがすぐに立ち上がろうとしたが、顎先を下から軽く蹴り上げられ、後ろに仰け反って瓦礫に頭を打ち、気を失ってしまった。
「待ってくれ、その女は俺と……」
「俺と、なんだ? かなり前からリルディアに送る様、言い付けておいた筈だが」
マッカの全身から汗が噴き出る。グッと言葉に詰まり、ほぞを噛む。
「それよりもだ、マッカ」
あまりの恐怖に目を瞑り、体を震わせるメイの髪を撫で、頬を手でさすり、ニヤリと笑うと突然その細い体をジュリアの方へと突き飛ばす。
体をマッカの方へと向け、ギロリと眼光鋭く睨んだ。
「お前、ロゼルタを抱いたのか」
その言葉には明らかに怒気が篭っていた。
「……み、未遂だよ」
「本当か?」
「ああ」
「そうか」
マッカの返事に満足そうに頷くと、
「では3人はもらっていくぞ」と言った。
「3人? い、いや、待て……俺にもひとりくらい」
先程リドに突き飛ばされる様に地面の上に倒れ込んだアンナはその話をジッと聞いていた。
(なんて奴らなの。こんなの英雄でもなんでもないじゃない)
事前にロゼルタ達から昔の残虐な話は聞いていたものの、実際にその目で見ると全くあれらの話に誇張がない事が分かる。
(それどころか、知性のある生き物の言うことじゃないわ!)
憤慨するものの何も出来ない自分に苛立つ。
リドは少し考え、少し嫌そうに顔を歪めながら、
「仕方ない……もったいないがサラをくれてやろう。ずっと抱きたかったのであろう?」
「な、なに!? サラが!?」
そこで初めてリドの背後にいるハーフエルフに気付いた。
「お、おおお……サラじゃねえか!」
「その代わり、これからも俺に尽くせよ、マッカ」
「わ、わかったわかった。ありがてえ!」
人化状態に戻ったマッカは鼻を鳴らし、両手をあげてリドの横を通り過ぎ、嬉々としてサラに襲い掛かった。
だが大きな爆裂音と共に、マッカはサラへと突進した時以上のスピードで後方へ吹き飛んで行った。
左手を伸ばし、爆裂の魔法を放ったサラが顔を歪めて鼻を鳴らす。
「別に私が承知したわけでもないのに、なにを勝手に無抵抗だと決めているんです?」
その言葉にリドが大きく笑う。
瓦礫から姿を見せたマッカは完全にキレていた。目を怒らせて今度は戦斧を構えてサラへと襲い掛かった。
そのマッカには全く興味なさげにリドはロゼルタの方へと向かう。彼女は再び爪を伸ばし、戦闘の姿勢を取っていた。
「まだ抵抗するのか?」
「あたりめーだろ」
「メイを殺すぞ?」
「やれるもんならやってみろよ」
ほう、と少し驚いて口の端を歪めた。
「やはりお前は素晴らしい。ならこれではどうだ?」
地べたに座り込んでいたアンナの首元に再び剣先がピタリとつけられた。
「てめー……」
「ククク。そうか、やはりこちらが大事なお仲間の方か。こちらの方が効きそうだな?」
ロゼルタは姿勢を戻すと腰に手を当てて溜息をついた。
「おいクソヤロー。てめー何か勘違いしているようだな」
「なに?」
「あたしらは皆、いつ死んでもいい覚悟でてめーらをぶち殺すための旅を続けているんだ。そのアンナも同じだ。人質くれーであたしらをどうこうできると思ってんじゃーねーぞ」
「俺を殺すだと?」
「そうだ。絶対に、殺す」
ロゼルタの言葉に暫く黙っていたリドだったが、やがて腹を抱えて笑い出した。
「こいつは近年にない愉快な話だ。まだそんな事を言っている奴らがおるとは。退屈しのぎには丁度良いが……だが俺より遥かに弱い貴様らが一体どうやって俺を殺すというのだ」
「これから思い知らせてやるさ」
リドとロゼルタの目がキラリと光る。
しなやかな指をリドへと向け、「ブラッドシュートッ!」と叫ぶと赤い弾丸が2発放たれる。
リドは稲妻のようなスピードで横へと動き、それを避ける。剣を肩口に担ぐ様に振りかぶるとロゼルタの目の前に突進し、振り下ろす。
その直前、ロゼルタは口から血を吐いていた。
その血は彼女の体を離れるとすぐに蝙蝠の姿に変わり、リドの視界を奪う。
一瞬何事かと躊躇したものの、気にせず斜めに切り裂いた。
その先にロゼルタはもういない。
長身のロゼルタが少し屈みながら、魔力を乗せた手刀をリドの心臓の位置へ突き刺す。マッカにはあっさり体内まで食い込んだそれは黒い鎧を突き破り、しかしその肉体にはほんの指先だけが食い込んで止まる。
「……いい動きだ。だが無駄だ。俺の体を傷つけるなど」
「ヘッ。とか言いながらテメーの口元や鎧の下から流れた血がついてるぜ。それはテスラにやられたんじゃねーのか?」
リドの傷は一旦は完全に治癒したものの、流れ出た血が鎧の裏やズボンなどにびっしりついたままだった。
「フン。だが魔素の切れた今の貴様にはどっちにしても無理だ」
「ああ。今のあたしにはちときついな」
そこで何故かロゼルタがニヤリと笑う。
「なに?」
怪訝げにリドが聞き返すのと同時に、再び至近距離から血を吐くと、今度はリドの体を覆うほどの蝙蝠を発生させた。
それと同時に頭上で「よくやった」という男の声がした。
先程爆発した建物とは反対側の建物の上からその声と共に声の主が飛び降りて来ていた。
ワンピース型の白い衣を羽織り、長短のある2本の剣の内、長い剣を下向きに握るハミッドだった。
落下の勢いを剣に加える。狙いはリドの頭だ。リドがそれに気付いた時にはもう頭の上だった。
「なん……!」
「食らえぇぇいっ!」
頭だけは何とか避けたものの、肉に刃を入れる嫌な音がし、リドは首元から股間にかけてハミッドの聖剣によって串刺しとなった。
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