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最終章 魔王をその身に宿す少年
124.分断
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今の今までノルト達と共にいた筈だ。
「おいおい……これは……」
彼の視界にはマクルルしかいない。
「テスラ、考えるのは後だ。走れ」
マクルルに促され広場を走り、城へと向かう。
「一体、何が起こった?」
「私は最後尾にいたが、目の前でお前以外が消えた」
「消えた?」
マクルルは驚くテスラに頷くが何故かそこでピタリと立ち止まった。
「おい、何してる。追い付かれるぜ」
「……あいつ、只者ではないぞ」
凍り付いたように動きを止めたマクルルの視線はテスラの後ろを指していた。
怪訝げに眉を寄せ、その視線の先を追う。
そこにいたのは深い茶色の短髪と瞳を持つ美しい少女。
「……?」
一瞬、誰かわからなかったテスラだったが、やがてその少女が2本の剣を抜いたことでその正体に思い当たる。
「あいつがフェルマの言っていたアリスなんだろうぜ」
その時、後方から大勢の声と共にユークリアとマリッゾが現れた。
「やっと追い詰めた。ここまでだテスラ」
前方をアリスに塞がれ、後方をユークリアとマリッゾ、そして千を超える兵士達に囲まれた。
◆◇
城門を踏み越え、一歩。
その瞬間に隠されていた罠が発動した。
「ハッ……しまっ……」
サラが気付いた時にはもう遅かった。
既に彼女の目の前に城はなく、ただ薄暗く広い空間にいた。
(しまった……あのデバフの罠は本当の罠を隠す為のもの……本当は転移させて……)
注意深く周囲を見渡し、仲間は誰もいないことを悟る。
(私達を孤立させたかったのですね)
(一体、どこまで転移させられたんでしょう?)
土壁と同じく床も天井も土だ。
この様なところをサラは知らない。
(まさかどこかの地下迷宮にまで飛ばされたとか)
だとすると仲間達はどうなったのだろうか。
もし全員が散り散りに世界中に飛ばされたのであれば旅はまた一からやり直しだ。
皆に申し訳ない気持ちと一刻も早くここを出なければという焦燥が募る。
必死に気配を探るが仲間の気配は感じない。
「ここにいるのは私だけ、か」
少し歩き出すがすぐにぴたりとその歩みを止めた。
「敵はいるようですが」
そう呟いた刹那、何もない空間から大きな獣の爪が襲い掛かる!
すんでのところでそれを避けた。
だがサラの白い頬には2本の爪痕が残り、そこから血が滲みだす。
(これは、風の精霊による姿を隠す魔法)
(そして今の爪……そうか)
大きく飛び退くと声を張り上げた。
「シオン様、そしてネイトナですね?」
その声は何も無い空間に消えていく。
が、すぐに老齢のエルフ、シオンの姿がスッと現れた。
「さすがだサラ。敵として出会った。後はわかるな」
即座にロン=ドゥの棲家で彼に言われた事を思い出す。
『次に敵として出会った時、お前を見逃したり、わざと負けるような事はリドへの裏切りに等しい。それは私には出来ない。だから全力で戦え』
サラはシオンを睨み、どこにいるとも知れないネイトナの気配を探りながら唇を噛んだ。
◆◇
「今度はテメーがタコ殴りになる番だぜ、リド……え……は?」
今度こそやられた分を百倍にして返す、その思いをロゼルタが口に出し始めた時は城門の直前だった。
ところが言い終えた今はどうだ。
「な、なんだ、何が起こった」
青空の下だったさっきまでと一変した。
門を潜った瞬間にどこかの部屋の中に飛ばされたようだった。
そこは丸く、どこかの家の中というには広く、城の中と言うには狭過ぎる。
さっと見渡すといくつか外が見える、窓の様になっている場所がある。
所々暗くなってはいるが、そこからの外光のせいで中を見渡すのに不自由はない。
もっともヴァンパイアである彼女は闇であっても昼間の様に見えるのだが。
窓のひとつに近付き、外を見、ギョッとした。
「バ、バカな。どうしてっ!」
窓に張り付く様にして外を覗き込んだロゼルタの遥か下には、城があった。
その形から恐らくそれはスルークの魔王城、つまり先程まで前方に見えていたものだとわかった。
背の高い塔が先ほどまでより近く見え、ようやくここがどこだか思い当たる。
「ここは……あの2本あった塔の片方か」
少し考え、独り言を続ける。
「転移の罠か。あのサラが気付けねーほどとは」
フンと鼻で笑い、丸い部屋の中を見回した。
誰もおらず、物音ひとつなく静まり返っている。
だが不意にロゼルタは誰かに話す様に大声を出した。
「おい、久しぶりだな。あたしから隠れられると思ってんのか?」
特別大声を出した訳ではなかったが部屋の隅々まで彼女の気持ちの良い、美しい声が響く。
それに応えてか、すぐに部屋の中心に人影が見え出した。
「黒装束……確か大層な役職のヤロー、だったな?」
「フッフッフ。さすがに闇討ちは無理か。クリニカ様の配下、五黒将の1人、暗殺者の王ハモン」
全く気配がせず、顔を覆う布のせいで表情もわからないその男はセントリアのスラム街で出会ったハモンだった。
「プッ。それだそれ。なんだ、お前ひとりか?」
「リド様に願い出てこの場を設けてもらった。安心して俺に殺されろ」
ハモンが言い終わるや否や、その顔が砕け散る。
能力で爪を伸ばし、瞬時にそこまで移動したロゼルタの一撃によって。
ついさっきまでハモンだったそれは土で出来ていたのか、その粉塵が辺りに舞い散った。
「また人形か」
あの時と同じくそれでこの部屋から全くハモンの気配が消えた。
だがその数秒後!
「さすがに、早い」
声がしたのは、ロゼルタの真後ろだった。
◆◇
「!?」
ノルトの隣を走っていたアンナ。
彼女も城門を超え、中に入った次の瞬間、別の場所にいた。
彼女は今、なだらかな丘の斜面にいた。
走っていた彼女は転けそうになるところをギリギリで踏み止まる。
「ちょ、ちょっと、どこここぉ!?」
周囲を見渡すが山々と眼下の森、そして青い空が見えるのみだった。
暫くノルトや仲間の姿を探すが全く見つからない。
やがて、こんな土地勘の無いところでひとりで動いても碌なことにはならないとブスッと頬を膨らませ、
「リドのヤロー、私が怖くてこんな事をしたのね! ノルトが来たら一緒にボコってあげるわ!」
ロゼルタ達に少し感化された言葉遣いでそう言い放つとその場に座り込んでしまった。
だがそれも長くは続かない。
目の前に広がる広大な空に突然黒い霧が噴き出した。
「……嫌な、予感がするわ」
腰が引けながらも恐る恐る立ち上がり、その付近を凝視する。
それは徐々に濃くなり、完全に視界が覆われて何も見えなくなった。
次の瞬間。
その霧はなくなり、また青空が見えた。
だが彼女は夜の様な暗さの中にいた。
突如現れたそれが日差しを遮っているせいだ。
「待って……なんでここに、あんたがいんのよう……」
恐怖で顔は歪み、汗が噴き出す。
完全に腰が抜け、ペタンと崩れ落ちるように座った。
アンナの前方、斜め上の方にそれはいた。
それと戦っては決してならない。
逃げる一択。
絶望の怪物、ロン=ドゥが。
◆◇
突如足音と踏み締めた感触が土ではなく、絨毯のそれに変わる。
同時に視界は暗く大きな部屋の中へと移った。
「えぇっ!?」
ノルトの隣にはアンナ、前にはロゼルタ達がいた筈だが、誰もいない。
慌てて振り返り、少しホッとした。
ドーンがキョロキョロと辺りを見回していたからだ。
「ドーンさん、これは一体?」
「……」
赤く小さな唇をキュッと結び、目を左右に動かしながら徐々に目付きが険しくなっていく。
「あ、あの、ドーンさん……」
「やられた」
「え?」
ドーンの目線は前方へと固定された。
「転移の罠じゃ。城と外の境界自体に埋め込まれていたんじゃろう。あからさまなデバフの罠は全てそれから儂らの目を逸らすため」
ノルトは彼女の視線の先を追う。
「サラが解除を始めてからユークリア達に儂らを追わせる事でこちらの考える時間と選択肢を奪い、城門を潜らせた」
ドーンの話を聞きながら彼女と同じものを見たノルトの背筋が一瞬で凍り付いた。
「リドはそんなまわりくどい事を考える様な奴ではない。つまり」
彼らの視線の先には美しい女性の姿がみっつあった。
「あれが噂のノルト君、ですかぁ。確かに可愛らしい」
ひとりは小柄な少女。
だがペロリと舌舐めずりするその淫靡な仕草はそれだけで彼女はサキュバスだとノルトに報せた。
彼女は蟲使いサニュール。
「……」
もうひとりは口を真一文字に結んだ、一見普通の人間の女性に見える。
だがその力はリドと比べても劣らないと言われている。
切れ長の目で少し悲しげにノルトを睨むでもなく見つめる彼女は半神のメニドゥラ。
そして……
「また会ったわねぇ、ノルト君、ドーンちゃん」
ふたりの部下を侍らせて自身は長いソファの上で艶かしく寝転んでいる。
途轍もなく美しく、妖艶で、時に子供っぽい部分を見せる。
「つまり……それらの発案はあやつ。クリニカじゃ」
「ウフッ。ご名答ぉ」
手を振り、ニコリと笑うクリニカにノルトは切ない眼差しを向ける。
「なんで……なんで、敵なんですか……」
ひとつ鼻から息を吐き、クリニカが寂しげに笑う。
「そんなの……最初から、でしょう?」
肩を落とすノルトの後ろでドーンは、
(? ……あやつら、ひょっとして)
探る様な目付きでクリニカとメニドゥラを交互に見た。
「おいおい……これは……」
彼の視界にはマクルルしかいない。
「テスラ、考えるのは後だ。走れ」
マクルルに促され広場を走り、城へと向かう。
「一体、何が起こった?」
「私は最後尾にいたが、目の前でお前以外が消えた」
「消えた?」
マクルルは驚くテスラに頷くが何故かそこでピタリと立ち止まった。
「おい、何してる。追い付かれるぜ」
「……あいつ、只者ではないぞ」
凍り付いたように動きを止めたマクルルの視線はテスラの後ろを指していた。
怪訝げに眉を寄せ、その視線の先を追う。
そこにいたのは深い茶色の短髪と瞳を持つ美しい少女。
「……?」
一瞬、誰かわからなかったテスラだったが、やがてその少女が2本の剣を抜いたことでその正体に思い当たる。
「あいつがフェルマの言っていたアリスなんだろうぜ」
その時、後方から大勢の声と共にユークリアとマリッゾが現れた。
「やっと追い詰めた。ここまでだテスラ」
前方をアリスに塞がれ、後方をユークリアとマリッゾ、そして千を超える兵士達に囲まれた。
◆◇
城門を踏み越え、一歩。
その瞬間に隠されていた罠が発動した。
「ハッ……しまっ……」
サラが気付いた時にはもう遅かった。
既に彼女の目の前に城はなく、ただ薄暗く広い空間にいた。
(しまった……あのデバフの罠は本当の罠を隠す為のもの……本当は転移させて……)
注意深く周囲を見渡し、仲間は誰もいないことを悟る。
(私達を孤立させたかったのですね)
(一体、どこまで転移させられたんでしょう?)
土壁と同じく床も天井も土だ。
この様なところをサラは知らない。
(まさかどこかの地下迷宮にまで飛ばされたとか)
だとすると仲間達はどうなったのだろうか。
もし全員が散り散りに世界中に飛ばされたのであれば旅はまた一からやり直しだ。
皆に申し訳ない気持ちと一刻も早くここを出なければという焦燥が募る。
必死に気配を探るが仲間の気配は感じない。
「ここにいるのは私だけ、か」
少し歩き出すがすぐにぴたりとその歩みを止めた。
「敵はいるようですが」
そう呟いた刹那、何もない空間から大きな獣の爪が襲い掛かる!
すんでのところでそれを避けた。
だがサラの白い頬には2本の爪痕が残り、そこから血が滲みだす。
(これは、風の精霊による姿を隠す魔法)
(そして今の爪……そうか)
大きく飛び退くと声を張り上げた。
「シオン様、そしてネイトナですね?」
その声は何も無い空間に消えていく。
が、すぐに老齢のエルフ、シオンの姿がスッと現れた。
「さすがだサラ。敵として出会った。後はわかるな」
即座にロン=ドゥの棲家で彼に言われた事を思い出す。
『次に敵として出会った時、お前を見逃したり、わざと負けるような事はリドへの裏切りに等しい。それは私には出来ない。だから全力で戦え』
サラはシオンを睨み、どこにいるとも知れないネイトナの気配を探りながら唇を噛んだ。
◆◇
「今度はテメーがタコ殴りになる番だぜ、リド……え……は?」
今度こそやられた分を百倍にして返す、その思いをロゼルタが口に出し始めた時は城門の直前だった。
ところが言い終えた今はどうだ。
「な、なんだ、何が起こった」
青空の下だったさっきまでと一変した。
門を潜った瞬間にどこかの部屋の中に飛ばされたようだった。
そこは丸く、どこかの家の中というには広く、城の中と言うには狭過ぎる。
さっと見渡すといくつか外が見える、窓の様になっている場所がある。
所々暗くなってはいるが、そこからの外光のせいで中を見渡すのに不自由はない。
もっともヴァンパイアである彼女は闇であっても昼間の様に見えるのだが。
窓のひとつに近付き、外を見、ギョッとした。
「バ、バカな。どうしてっ!」
窓に張り付く様にして外を覗き込んだロゼルタの遥か下には、城があった。
その形から恐らくそれはスルークの魔王城、つまり先程まで前方に見えていたものだとわかった。
背の高い塔が先ほどまでより近く見え、ようやくここがどこだか思い当たる。
「ここは……あの2本あった塔の片方か」
少し考え、独り言を続ける。
「転移の罠か。あのサラが気付けねーほどとは」
フンと鼻で笑い、丸い部屋の中を見回した。
誰もおらず、物音ひとつなく静まり返っている。
だが不意にロゼルタは誰かに話す様に大声を出した。
「おい、久しぶりだな。あたしから隠れられると思ってんのか?」
特別大声を出した訳ではなかったが部屋の隅々まで彼女の気持ちの良い、美しい声が響く。
それに応えてか、すぐに部屋の中心に人影が見え出した。
「黒装束……確か大層な役職のヤロー、だったな?」
「フッフッフ。さすがに闇討ちは無理か。クリニカ様の配下、五黒将の1人、暗殺者の王ハモン」
全く気配がせず、顔を覆う布のせいで表情もわからないその男はセントリアのスラム街で出会ったハモンだった。
「プッ。それだそれ。なんだ、お前ひとりか?」
「リド様に願い出てこの場を設けてもらった。安心して俺に殺されろ」
ハモンが言い終わるや否や、その顔が砕け散る。
能力で爪を伸ばし、瞬時にそこまで移動したロゼルタの一撃によって。
ついさっきまでハモンだったそれは土で出来ていたのか、その粉塵が辺りに舞い散った。
「また人形か」
あの時と同じくそれでこの部屋から全くハモンの気配が消えた。
だがその数秒後!
「さすがに、早い」
声がしたのは、ロゼルタの真後ろだった。
◆◇
「!?」
ノルトの隣を走っていたアンナ。
彼女も城門を超え、中に入った次の瞬間、別の場所にいた。
彼女は今、なだらかな丘の斜面にいた。
走っていた彼女は転けそうになるところをギリギリで踏み止まる。
「ちょ、ちょっと、どこここぉ!?」
周囲を見渡すが山々と眼下の森、そして青い空が見えるのみだった。
暫くノルトや仲間の姿を探すが全く見つからない。
やがて、こんな土地勘の無いところでひとりで動いても碌なことにはならないとブスッと頬を膨らませ、
「リドのヤロー、私が怖くてこんな事をしたのね! ノルトが来たら一緒にボコってあげるわ!」
ロゼルタ達に少し感化された言葉遣いでそう言い放つとその場に座り込んでしまった。
だがそれも長くは続かない。
目の前に広がる広大な空に突然黒い霧が噴き出した。
「……嫌な、予感がするわ」
腰が引けながらも恐る恐る立ち上がり、その付近を凝視する。
それは徐々に濃くなり、完全に視界が覆われて何も見えなくなった。
次の瞬間。
その霧はなくなり、また青空が見えた。
だが彼女は夜の様な暗さの中にいた。
突如現れたそれが日差しを遮っているせいだ。
「待って……なんでここに、あんたがいんのよう……」
恐怖で顔は歪み、汗が噴き出す。
完全に腰が抜け、ペタンと崩れ落ちるように座った。
アンナの前方、斜め上の方にそれはいた。
それと戦っては決してならない。
逃げる一択。
絶望の怪物、ロン=ドゥが。
◆◇
突如足音と踏み締めた感触が土ではなく、絨毯のそれに変わる。
同時に視界は暗く大きな部屋の中へと移った。
「えぇっ!?」
ノルトの隣にはアンナ、前にはロゼルタ達がいた筈だが、誰もいない。
慌てて振り返り、少しホッとした。
ドーンがキョロキョロと辺りを見回していたからだ。
「ドーンさん、これは一体?」
「……」
赤く小さな唇をキュッと結び、目を左右に動かしながら徐々に目付きが険しくなっていく。
「あ、あの、ドーンさん……」
「やられた」
「え?」
ドーンの目線は前方へと固定された。
「転移の罠じゃ。城と外の境界自体に埋め込まれていたんじゃろう。あからさまなデバフの罠は全てそれから儂らの目を逸らすため」
ノルトは彼女の視線の先を追う。
「サラが解除を始めてからユークリア達に儂らを追わせる事でこちらの考える時間と選択肢を奪い、城門を潜らせた」
ドーンの話を聞きながら彼女と同じものを見たノルトの背筋が一瞬で凍り付いた。
「リドはそんなまわりくどい事を考える様な奴ではない。つまり」
彼らの視線の先には美しい女性の姿がみっつあった。
「あれが噂のノルト君、ですかぁ。確かに可愛らしい」
ひとりは小柄な少女。
だがペロリと舌舐めずりするその淫靡な仕草はそれだけで彼女はサキュバスだとノルトに報せた。
彼女は蟲使いサニュール。
「……」
もうひとりは口を真一文字に結んだ、一見普通の人間の女性に見える。
だがその力はリドと比べても劣らないと言われている。
切れ長の目で少し悲しげにノルトを睨むでもなく見つめる彼女は半神のメニドゥラ。
そして……
「また会ったわねぇ、ノルト君、ドーンちゃん」
ふたりの部下を侍らせて自身は長いソファの上で艶かしく寝転んでいる。
途轍もなく美しく、妖艶で、時に子供っぽい部分を見せる。
「つまり……それらの発案はあやつ。クリニカじゃ」
「ウフッ。ご名答ぉ」
手を振り、ニコリと笑うクリニカにノルトは切ない眼差しを向ける。
「なんで……なんで、敵なんですか……」
ひとつ鼻から息を吐き、クリニカが寂しげに笑う。
「そんなの……最初から、でしょう?」
肩を落とすノルトの後ろでドーンは、
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