謎のバイト

希京

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山奥

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「君たちには特別な顧客用の少年たちの調教をしてもらう。もう最終段階だから難しいことはない。商品に実際に人間に抱かれる感覚を覚えさせるだけだ」

俺たちを連れてきた男はマニュアルでもあるのかさらさらと砂が流れるようによどみなく説明した。

「ちょっと待ってください!男を抱けってことですか!?」

勇気あるひとりが食ってかかった。だが言われた側は慣れているのか動じない。

「なんとなく気づいていただろう?これが闇バイトだって。普通の仕事で1日で10万もらえると思ったのか?本気でそう思ったやつがいたらそりゃおめでたい奴だ」

貧すれば鈍する。そんな言葉は今は必要ない。俺は金が欲しかった。男でも女でもなんだっていい。やってやる。

「売り物は難しいことを考えられないように知能を低下させてある。性別なんて関係ない。かわいいもんだよ」
男の目は憐れみの色を帯びて、口元は蔑むように歪んでいた。

建物の中は廊下を挟んで小部屋が並んでいる。さっきまでいたネットカフェのようだった。だが確実に違うのは中から泣き声のような声が途切れることなく聞こえてくる。

俺もベッドしか置けないくらい狭い部屋に入れられた。
真ん中に赤ちゃんくらいの大きさのぬいぐるみを抱いた少年が座っていた。人の気配を感じたからか、ぼんやりした目で俺を見た。


「お兄さんが僕を気持ちよくしてくれるの?」

俺はここに来たことを初めて後悔した。
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