2 / 5
山奥
しおりを挟む
「君たちには特別な顧客用の少年たちの調教をしてもらう。もう最終段階だから難しいことはない。商品に実際に人間に抱かれる感覚を覚えさせるだけだ」
俺たちを連れてきた男はマニュアルでもあるのかさらさらと砂が流れるようによどみなく説明した。
「ちょっと待ってください!男を抱けってことですか!?」
勇気あるひとりが食ってかかった。だが言われた側は慣れているのか動じない。
「なんとなく気づいていただろう?これが闇バイトだって。普通の仕事で1日で10万もらえると思ったのか?本気でそう思ったやつがいたらそりゃおめでたい奴だ」
貧すれば鈍する。そんな言葉は今は必要ない。俺は金が欲しかった。男でも女でもなんだっていい。やってやる。
「売り物は難しいことを考えられないように知能を低下させてある。性別なんて関係ない。かわいいもんだよ」
男の目は憐れみの色を帯びて、口元は蔑むように歪んでいた。
建物の中は廊下を挟んで小部屋が並んでいる。さっきまでいたネットカフェのようだった。だが確実に違うのは中から泣き声のような声が途切れることなく聞こえてくる。
俺もベッドしか置けないくらい狭い部屋に入れられた。
真ん中に赤ちゃんくらいの大きさのぬいぐるみを抱いた少年が座っていた。人の気配を感じたからか、ぼんやりした目で俺を見た。
「お兄さんが僕を気持ちよくしてくれるの?」
俺はここに来たことを初めて後悔した。
俺たちを連れてきた男はマニュアルでもあるのかさらさらと砂が流れるようによどみなく説明した。
「ちょっと待ってください!男を抱けってことですか!?」
勇気あるひとりが食ってかかった。だが言われた側は慣れているのか動じない。
「なんとなく気づいていただろう?これが闇バイトだって。普通の仕事で1日で10万もらえると思ったのか?本気でそう思ったやつがいたらそりゃおめでたい奴だ」
貧すれば鈍する。そんな言葉は今は必要ない。俺は金が欲しかった。男でも女でもなんだっていい。やってやる。
「売り物は難しいことを考えられないように知能を低下させてある。性別なんて関係ない。かわいいもんだよ」
男の目は憐れみの色を帯びて、口元は蔑むように歪んでいた。
建物の中は廊下を挟んで小部屋が並んでいる。さっきまでいたネットカフェのようだった。だが確実に違うのは中から泣き声のような声が途切れることなく聞こえてくる。
俺もベッドしか置けないくらい狭い部屋に入れられた。
真ん中に赤ちゃんくらいの大きさのぬいぐるみを抱いた少年が座っていた。人の気配を感じたからか、ぼんやりした目で俺を見た。
「お兄さんが僕を気持ちよくしてくれるの?」
俺はここに来たことを初めて後悔した。
0
あなたにおすすめの小説
ふたなり治験棟 企画12月31公開
ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。
男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
BL団地妻on vacation
夕凪
BL
BL団地妻第二弾。
団地妻の芦屋夫夫が団地を飛び出し、南の島でチョメチョメしてるお話です。
頭を空っぽにして薄目で読むぐらいがちょうどいいお話だと思います。
なんでも許せる人向けです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる