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レレレンジャー・ピンクの貯蓄術
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(怪人と戦う正義のヒーロー、レレレンジャー。彼らの所属するレレレンジャー株式会社のK町支部・会議室にて。リーダー・レッドが椅子に座っていると、ドアが開きピンクが入って来る)
ピンク「リーダー、話って何かしら?」
レッド「まぁ座れ。……ちょっとこれ見て。フリマアプリに出品されてるこの商品(スマホを差し出す)」
ピンク「あらぁ~~……」
レッド「俺達この前、やけに女子力の高い怪人を倒したろ? これ、そいつが持ってた髪飾りだよな?」
ピンク「……バレちゃったわね」
レッド「やっぱりピンクの仕業か。倒した怪人を回収する時、妙にゴソゴソやってたのはこういう事だったのか」
ピンク「なかなかオシャンティなアクセサリーだったから、つい……」
レッド「言いたい事はいろいろあるが、まず何だよこの出品者コメント。『怪人がつけていた物のため、戦闘時についたと思われる傷が多数あります。神経質な方は購入をお控え下さい』って。こんな事書いたら買い手がつきにくいんじゃないの? 呪われてそうで」
ピンク「だって前に怪人の老眼鏡を出品した時に『普通に使ってたら付かないような傷が沢山あるんですけど』ってクレームが来たから……」
レッド「常習犯かよ‼︎ とにかく、大ごとになる前に俺が購入しといたからな‼︎」
ピンク「じゃあ購入者の『闇を葬る紅蓮の中間管理職』ってリーダーの事なのね? もしかして右腕に魔物を飼ってるクチかしら?」
レッド「悪いか‼︎ 君のユーザーネーム『ドキッ⭐︎桃色乙女』ってのも大概だけどな‼︎」
ピンク「どうせならもっと早く言って欲しかったわ! 送料が無駄になったじゃないのよ!」
レッド「出品早いな! つーか感謝されこそすれ、怒られる筋合いなど1ミクロンも無ねぇよ‼︎」
ピンク「でも私、前もって就業規則を確認したんだけど、出品しちゃいけないとかどこにも書いてなかったわよ」
レッド「完全に想定の範囲外だからだろ‼︎ 怪人の私物をフリマアプリで売るとか、誰が予想出来ただろうか⁈」
ピンク「私って3人の子持ちでしょ? 教育費をちょっとでも多く貯めたいのよねぇ」
レッド「だからと言ってこれがバレたら懲戒処分もんだぞ! 就業規則にも『怪人の私物をフリマアプリで売り飛ばす事を禁ずる』っていう恥ずかしい項目が追加される事だろうよ!」
ピンク「快挙だわね」
レッド「レレレンジャー史上最大の汚点だよ! 今回だけは見逃してやるから、もう二度とやるなよ!」
ピンク「わかったわよ。……でも良く気がついたわね」
レッド「たまたまだ。息子が怪人好きだから、ちょいちょい『怪人』で検索してんの」
ピンク「親がレレレンジャーやってるのに怪人好きとか、どういう教育してんのかしら」
レッド「君、自分の立場わかってんの? この機会にいろいろ言わせてもらうけど、怪人にトドメを刺す時に旦那の名前を絶叫するの、マジでやめてくれない?」
ピンク「だって共働きなのに、なーんにも手伝ってくれないんだもん。ゴミの日にゴミ袋を平行移動するだけでドヤ顔すんのよ。休みの日には一日中スマホゲームをピコピコピコピコピコピコピコピコやってんのよ。私が風邪の時に『今日はトンカツでいいよ』とか言うのよ。信じられる⁈」
レッド「ストレスが溜まってるのは充分わかったけどさ、聞いてる方はいたたまれないんだよ! それともう一つ、怪人倒した帰りにスーパーのタイムセールに寄るのも二度と無しね」
ピンク「えっ⁈ 『卵99円お一人様1パック限り』の時に、あんなに協力してくれたのに⁈」
レッド「タイムセールに間に合うように凄まじいパワーで怪人を蹴散けちらしてたから、とても断れなかったんだよ……」
ピンク「明日のタイムセールは大根と肉厚椎茸なのよ。是非行きましょうよ!」
レッド「断る! 大根を剣に、肉厚椎茸を盾にして闘うって思われるかもしれないだろ! どんだけ予算が無いのかって市民の皆さんに心配されちまう!」
ピンク「じゃあ、武器っぽくない品物ならいいのね? えーと、玉ねぎは目潰しに使えるし、ゴボウは弓に見えなくもないし、カボチャは鈍器だと言っても過言ではないし……一体全体何だったらいいのよ‼︎」
レッド「逆ギレすんな! それにコスチュームのままレジに並ぶの、すんごい恥ずかしかったんだから……」
ピンク「あ、コスチュームで思い出したわ。最近腹回りがきついから新しいの請求してもいいかしら?」
レッド「イエローに続いてピンクまでも……まぁいい、仕方ない」
ピンク「古いコスチュームは自分で処分しとくわね」
レッド「まさかフリマアプリで売る気じゃないよな⁈」
ピンク「テヘペロ⭐︎ さっすがリーダー! 冴え渡る洞察力!」
レッド「媚も売らんでいいわ‼︎」
ピンク「リーダー、話って何かしら?」
レッド「まぁ座れ。……ちょっとこれ見て。フリマアプリに出品されてるこの商品(スマホを差し出す)」
ピンク「あらぁ~~……」
レッド「俺達この前、やけに女子力の高い怪人を倒したろ? これ、そいつが持ってた髪飾りだよな?」
ピンク「……バレちゃったわね」
レッド「やっぱりピンクの仕業か。倒した怪人を回収する時、妙にゴソゴソやってたのはこういう事だったのか」
ピンク「なかなかオシャンティなアクセサリーだったから、つい……」
レッド「言いたい事はいろいろあるが、まず何だよこの出品者コメント。『怪人がつけていた物のため、戦闘時についたと思われる傷が多数あります。神経質な方は購入をお控え下さい』って。こんな事書いたら買い手がつきにくいんじゃないの? 呪われてそうで」
ピンク「だって前に怪人の老眼鏡を出品した時に『普通に使ってたら付かないような傷が沢山あるんですけど』ってクレームが来たから……」
レッド「常習犯かよ‼︎ とにかく、大ごとになる前に俺が購入しといたからな‼︎」
ピンク「じゃあ購入者の『闇を葬る紅蓮の中間管理職』ってリーダーの事なのね? もしかして右腕に魔物を飼ってるクチかしら?」
レッド「悪いか‼︎ 君のユーザーネーム『ドキッ⭐︎桃色乙女』ってのも大概だけどな‼︎」
ピンク「どうせならもっと早く言って欲しかったわ! 送料が無駄になったじゃないのよ!」
レッド「出品早いな! つーか感謝されこそすれ、怒られる筋合いなど1ミクロンも無ねぇよ‼︎」
ピンク「でも私、前もって就業規則を確認したんだけど、出品しちゃいけないとかどこにも書いてなかったわよ」
レッド「完全に想定の範囲外だからだろ‼︎ 怪人の私物をフリマアプリで売るとか、誰が予想出来ただろうか⁈」
ピンク「私って3人の子持ちでしょ? 教育費をちょっとでも多く貯めたいのよねぇ」
レッド「だからと言ってこれがバレたら懲戒処分もんだぞ! 就業規則にも『怪人の私物をフリマアプリで売り飛ばす事を禁ずる』っていう恥ずかしい項目が追加される事だろうよ!」
ピンク「快挙だわね」
レッド「レレレンジャー史上最大の汚点だよ! 今回だけは見逃してやるから、もう二度とやるなよ!」
ピンク「わかったわよ。……でも良く気がついたわね」
レッド「たまたまだ。息子が怪人好きだから、ちょいちょい『怪人』で検索してんの」
ピンク「親がレレレンジャーやってるのに怪人好きとか、どういう教育してんのかしら」
レッド「君、自分の立場わかってんの? この機会にいろいろ言わせてもらうけど、怪人にトドメを刺す時に旦那の名前を絶叫するの、マジでやめてくれない?」
ピンク「だって共働きなのに、なーんにも手伝ってくれないんだもん。ゴミの日にゴミ袋を平行移動するだけでドヤ顔すんのよ。休みの日には一日中スマホゲームをピコピコピコピコピコピコピコピコやってんのよ。私が風邪の時に『今日はトンカツでいいよ』とか言うのよ。信じられる⁈」
レッド「ストレスが溜まってるのは充分わかったけどさ、聞いてる方はいたたまれないんだよ! それともう一つ、怪人倒した帰りにスーパーのタイムセールに寄るのも二度と無しね」
ピンク「えっ⁈ 『卵99円お一人様1パック限り』の時に、あんなに協力してくれたのに⁈」
レッド「タイムセールに間に合うように凄まじいパワーで怪人を蹴散けちらしてたから、とても断れなかったんだよ……」
ピンク「明日のタイムセールは大根と肉厚椎茸なのよ。是非行きましょうよ!」
レッド「断る! 大根を剣に、肉厚椎茸を盾にして闘うって思われるかもしれないだろ! どんだけ予算が無いのかって市民の皆さんに心配されちまう!」
ピンク「じゃあ、武器っぽくない品物ならいいのね? えーと、玉ねぎは目潰しに使えるし、ゴボウは弓に見えなくもないし、カボチャは鈍器だと言っても過言ではないし……一体全体何だったらいいのよ‼︎」
レッド「逆ギレすんな! それにコスチュームのままレジに並ぶの、すんごい恥ずかしかったんだから……」
ピンク「あ、コスチュームで思い出したわ。最近腹回りがきついから新しいの請求してもいいかしら?」
レッド「イエローに続いてピンクまでも……まぁいい、仕方ない」
ピンク「古いコスチュームは自分で処分しとくわね」
レッド「まさかフリマアプリで売る気じゃないよな⁈」
ピンク「テヘペロ⭐︎ さっすがリーダー! 冴え渡る洞察力!」
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