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この後掃除が大変でした
1話
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マンションに着いて鍵を開けて部屋に入ってからやっと、彼が私に向き直った。
「い、一体……」
息が上がってぜいぜいいってる私を琥牙が静かに見詰めてくる。
「悩ませたの、おれも悪いと思う。 あとこの際言うと。 前から真弥の態度に違和感あったけどさ、おれは真弥とそう変わんない。今年25歳だよこれでも」
「へ!?」
「だからそんな子供じゃない。 死んだ姉さんがどうとかアイツ……高遠やらが言ってたみたいな弟ってのは違うから」
『人の姿で言う10歳ぐらいに』
人の姿で言う────……
そういやそんな事を伯斗さんが言ってた。
目を丸くしてる私に琥牙が淡々と続ける。
「あと5年、6年もすれば見た目成人になるのかな。 人よりも少し成長が遅いだけだと思う」
……言われてみれば。
彼の考え方や振る舞いは最初から子供のそれでは無かった様な気がする。
進んで家事諸々手伝おうとか荷物も持ってくれて色々気遣ってきたり。
子供って、本当の意味では優しくなんかないもの。
「や、やっぱり無理。 そんなの待ってたら私、お婆ちゃんになっちゃうし」
頭で解っても、弛んだ体なんか琥牙に見られたくない。
両手のひらを広げた私が後ずさる。
「大体子供産むんなら3……うぷ」
琥牙が私の口に手のひらを当てて静かに、と自分の鼻先に人差し指を持っていった。
何事かと思うとそのままこちらに顔を寄せてくる。
「好きだよ。 真弥」
「…………!?」
耳元でいきなり甘く囁かれ、心臓がどくんと跳ねた。
「んむ、……こ……」
「黙って」
背中を支えられたまま柔らかくベッドに音もなく押し倒されて面食らう。
なんたっていきなり同い歳近くに格上げされた男が熱っぽい瞳で私を見下ろしてる。
「真弥の雨で濡れた髪……いい匂いする」
彼の目の色が少し薄く、鋭くなった気がする。
私、このまま食べられちゃうのかな?
そう思うと身が竦む。
けれどそれでもいい様な気がして、私は目を閉じた。
乱暴にされたって、きっと私は感じてしまう。
強くって綺麗な琥牙。
私にとって彼はうんと魅力的な捕食者なんだから────
「…………」
「………ん?」
自分の身に何も起こらない。 それどころか私に覆い被さっていた彼の気配も無くなり、そっと目を開くとベランダの窓の前に立ってる琥牙がいた。
「言えなかったのはあんまり情けなくって身内ごと嫌われそうで」
そんなことを呟いた琥牙が思い切りカーテンを引く。と、そこにはべったりと窓いっぱいに張り付いてる、二匹のデカい狼が居た。
「はっ、伯斗さん!?」
しかも増えてるし。 もう一匹。
口を開けたままはくはくと言葉が出ない私。
ため息をつく琥牙。
目を逸らすニューフェイスの狼。
慌てふためき言い訳を探してる伯斗さん。
「あっ…あの、これは」
……どおりで最近やたら窓ガラスが汚れてたワケだ。 そんな事をぼんやり思った。
「……おれが説明するよ。 純血の狼って馬鹿でもプライドだけは無駄に高いから」
『馬鹿』を強調して琥牙が話し始める。
今室内の真ん中には、二匹に増えた狼が鎮座している。
スペースが無いので仕方なくベッドに座ってる私たち。
部屋の動線なんてもうどっかにいってる状況である。
「伯斗はどっちかというと、最初からおれの伴侶探しが目的なんだよね。 あんまりおれが不甲斐ないから、おれの子供に期待かけてるんでしょ」
そればかりとは思えないけど、伯斗さんのあの敏腕営業マン振りを思い出すと少し位は当たってるのかもしれない。
に、しても。 今日の琥牙はいつもにも増して伯斗さんに冷たい。
「……そんな事はありませんぞ!! 私はあくまで琥牙様の御身第一として」
誠に遺憾である、そんな表現でも当てはまりそうに鼻に皺を寄せながら伯斗さんが抗議する。
「おれが寝入ってたり風呂入ってる時に真弥に焚き付けてたでしょ? ちゃんと聞こえてたし、今更こんなナリに油断してたの?」
「う………」
伯斗さんが口ごもる。
それなら琥牙の方も止めてくれればよかったのに。
私的には結構どっちもどっちだと思ったけど、それは黙っておく。
「おれが生まれた時からいる爺さんみたいなものだから、おれの事を心配してるのは分かってるよ。 確かにせめて子供でもできたら、里でもあんな肩身狭い思いしないで済むって思ってたんだろうし」
「こ、琥牙様……申し訳ございません」
「だからってああして毎晩覗かれてたら、出来るものも出来ないんだけどね……」
ああ、琥牙の『出来ない』理由がようやく分かった。
こんな私にとってはどうでもいい事情に自分は振り回されてたのかと思うと。
特に腹は立たないが何だか生暖かい気持ちになった。
「それから、もう一匹。 おい、雪牙」
雪牙と呼ばれた狼。
伯斗さんより少し小さくて、毛全体が少しカールがかって雪みたいに白い。
つんとした印象ではあるが、狼をすでに見慣れてる私に怖さはない。
「おれと違って優秀な腹違い、純血の人狼の弟だよ」
琥牙がそう紹介すると、昔ばなしの狸や狐が化ける時みたいにぼふんとその姿が変わり、まるで人形みたいな北欧風の少年が現れた。
琥牙より少し歳下、白銀の巻き髪。
で、真っ白い肌にくりんくりんの蒼い瞳。
なんですかこの生き物。
「……かっ……」
可愛いい!!!!
そう抱きつこうとした私を、琥牙が後ろから私の襟元を引っ張って制した。
「ストップ。 真弥のそのリアクションも何となく予想してた」
何とも嫌そうな琥牙の顔。
今まで彼を紹介してくれなかった理由。
これも察した。 琥牙ってヤキモチやきっぽいもんね。
「あれ? でもそしたらすでに狼にもなれる雪牙くんがいるから、後継者とやらになれるんじゃ? 琥牙の成長うんたらも問題無いんじゃないのかな」
何も琥牙が無理して一族の重責を背負わなくっても。
そしたら琥牙は自由になって私たちは二人っきりで楽しい生活……と想像しかけ、琥牙がぽりぽりと頭をかいた。
「個人的にはそうしたいんだよ」
次に静かな伯斗さんの声。
「私たちの世界は厳格な長兄制度なのです」
「………んな」
雪牙くんがそっぽを向いたまま、ぼそりと何かを呟いた。
「え? なあに?」
そういえば、まだ一度も彼は私と目を合わせてくれてなかったことに気付く。
「んな事も知らないで兄ちゃんのつがいとかバカじゃねえの、お前」
「はっ?」
一瞬空耳かと思った。
「雪牙様」
「伯斗が義姉さんと似てるっつうから見に来てたんだけど。 なんでこんな無知でそそっかしくてガサツな女がそうなのか訳分かんね」
「おいこらおま……」
「大体、オレは相手が低レベルの人間だってのも嫌だったんだよ。 けど義姉さんは人の血が入っててももっとしとやかでとびきりの美人だったし、あんたとは全然違う。 大体何オレの兄ちゃんに風呂掃除とか飯とか作らせてんの? 何様?」
「………」
怒涛の如くの悪意の洪水に私は言葉を失った。
……こんな天使みたいな見た目なのに。
「雪牙様、いけません」
「……ってさあ、兄ちゃんに似合うのはオレ、もっと女らしくってどっかのお姫様みたいなの想像してたんだよ」
「だよね」
そこは私も深く頷いて同意する。
「雪牙様、琥牙様がお選びになった女性を貶める事は、兄上様をも侮辱するという事ですぞ」
「………そん…」
伯斗さんにたしなめられた雪牙くんが不満げに再び何かを言いかけて、ハッとその口をつぐんだ。
「い、一体……」
息が上がってぜいぜいいってる私を琥牙が静かに見詰めてくる。
「悩ませたの、おれも悪いと思う。 あとこの際言うと。 前から真弥の態度に違和感あったけどさ、おれは真弥とそう変わんない。今年25歳だよこれでも」
「へ!?」
「だからそんな子供じゃない。 死んだ姉さんがどうとかアイツ……高遠やらが言ってたみたいな弟ってのは違うから」
『人の姿で言う10歳ぐらいに』
人の姿で言う────……
そういやそんな事を伯斗さんが言ってた。
目を丸くしてる私に琥牙が淡々と続ける。
「あと5年、6年もすれば見た目成人になるのかな。 人よりも少し成長が遅いだけだと思う」
……言われてみれば。
彼の考え方や振る舞いは最初から子供のそれでは無かった様な気がする。
進んで家事諸々手伝おうとか荷物も持ってくれて色々気遣ってきたり。
子供って、本当の意味では優しくなんかないもの。
「や、やっぱり無理。 そんなの待ってたら私、お婆ちゃんになっちゃうし」
頭で解っても、弛んだ体なんか琥牙に見られたくない。
両手のひらを広げた私が後ずさる。
「大体子供産むんなら3……うぷ」
琥牙が私の口に手のひらを当てて静かに、と自分の鼻先に人差し指を持っていった。
何事かと思うとそのままこちらに顔を寄せてくる。
「好きだよ。 真弥」
「…………!?」
耳元でいきなり甘く囁かれ、心臓がどくんと跳ねた。
「んむ、……こ……」
「黙って」
背中を支えられたまま柔らかくベッドに音もなく押し倒されて面食らう。
なんたっていきなり同い歳近くに格上げされた男が熱っぽい瞳で私を見下ろしてる。
「真弥の雨で濡れた髪……いい匂いする」
彼の目の色が少し薄く、鋭くなった気がする。
私、このまま食べられちゃうのかな?
そう思うと身が竦む。
けれどそれでもいい様な気がして、私は目を閉じた。
乱暴にされたって、きっと私は感じてしまう。
強くって綺麗な琥牙。
私にとって彼はうんと魅力的な捕食者なんだから────
「…………」
「………ん?」
自分の身に何も起こらない。 それどころか私に覆い被さっていた彼の気配も無くなり、そっと目を開くとベランダの窓の前に立ってる琥牙がいた。
「言えなかったのはあんまり情けなくって身内ごと嫌われそうで」
そんなことを呟いた琥牙が思い切りカーテンを引く。と、そこにはべったりと窓いっぱいに張り付いてる、二匹のデカい狼が居た。
「はっ、伯斗さん!?」
しかも増えてるし。 もう一匹。
口を開けたままはくはくと言葉が出ない私。
ため息をつく琥牙。
目を逸らすニューフェイスの狼。
慌てふためき言い訳を探してる伯斗さん。
「あっ…あの、これは」
……どおりで最近やたら窓ガラスが汚れてたワケだ。 そんな事をぼんやり思った。
「……おれが説明するよ。 純血の狼って馬鹿でもプライドだけは無駄に高いから」
『馬鹿』を強調して琥牙が話し始める。
今室内の真ん中には、二匹に増えた狼が鎮座している。
スペースが無いので仕方なくベッドに座ってる私たち。
部屋の動線なんてもうどっかにいってる状況である。
「伯斗はどっちかというと、最初からおれの伴侶探しが目的なんだよね。 あんまりおれが不甲斐ないから、おれの子供に期待かけてるんでしょ」
そればかりとは思えないけど、伯斗さんのあの敏腕営業マン振りを思い出すと少し位は当たってるのかもしれない。
に、しても。 今日の琥牙はいつもにも増して伯斗さんに冷たい。
「……そんな事はありませんぞ!! 私はあくまで琥牙様の御身第一として」
誠に遺憾である、そんな表現でも当てはまりそうに鼻に皺を寄せながら伯斗さんが抗議する。
「おれが寝入ってたり風呂入ってる時に真弥に焚き付けてたでしょ? ちゃんと聞こえてたし、今更こんなナリに油断してたの?」
「う………」
伯斗さんが口ごもる。
それなら琥牙の方も止めてくれればよかったのに。
私的には結構どっちもどっちだと思ったけど、それは黙っておく。
「おれが生まれた時からいる爺さんみたいなものだから、おれの事を心配してるのは分かってるよ。 確かにせめて子供でもできたら、里でもあんな肩身狭い思いしないで済むって思ってたんだろうし」
「こ、琥牙様……申し訳ございません」
「だからってああして毎晩覗かれてたら、出来るものも出来ないんだけどね……」
ああ、琥牙の『出来ない』理由がようやく分かった。
こんな私にとってはどうでもいい事情に自分は振り回されてたのかと思うと。
特に腹は立たないが何だか生暖かい気持ちになった。
「それから、もう一匹。 おい、雪牙」
雪牙と呼ばれた狼。
伯斗さんより少し小さくて、毛全体が少しカールがかって雪みたいに白い。
つんとした印象ではあるが、狼をすでに見慣れてる私に怖さはない。
「おれと違って優秀な腹違い、純血の人狼の弟だよ」
琥牙がそう紹介すると、昔ばなしの狸や狐が化ける時みたいにぼふんとその姿が変わり、まるで人形みたいな北欧風の少年が現れた。
琥牙より少し歳下、白銀の巻き髪。
で、真っ白い肌にくりんくりんの蒼い瞳。
なんですかこの生き物。
「……かっ……」
可愛いい!!!!
そう抱きつこうとした私を、琥牙が後ろから私の襟元を引っ張って制した。
「ストップ。 真弥のそのリアクションも何となく予想してた」
何とも嫌そうな琥牙の顔。
今まで彼を紹介してくれなかった理由。
これも察した。 琥牙ってヤキモチやきっぽいもんね。
「あれ? でもそしたらすでに狼にもなれる雪牙くんがいるから、後継者とやらになれるんじゃ? 琥牙の成長うんたらも問題無いんじゃないのかな」
何も琥牙が無理して一族の重責を背負わなくっても。
そしたら琥牙は自由になって私たちは二人っきりで楽しい生活……と想像しかけ、琥牙がぽりぽりと頭をかいた。
「個人的にはそうしたいんだよ」
次に静かな伯斗さんの声。
「私たちの世界は厳格な長兄制度なのです」
「………んな」
雪牙くんがそっぽを向いたまま、ぼそりと何かを呟いた。
「え? なあに?」
そういえば、まだ一度も彼は私と目を合わせてくれてなかったことに気付く。
「んな事も知らないで兄ちゃんのつがいとかバカじゃねえの、お前」
「はっ?」
一瞬空耳かと思った。
「雪牙様」
「伯斗が義姉さんと似てるっつうから見に来てたんだけど。 なんでこんな無知でそそっかしくてガサツな女がそうなのか訳分かんね」
「おいこらおま……」
「大体、オレは相手が低レベルの人間だってのも嫌だったんだよ。 けど義姉さんは人の血が入っててももっとしとやかでとびきりの美人だったし、あんたとは全然違う。 大体何オレの兄ちゃんに風呂掃除とか飯とか作らせてんの? 何様?」
「………」
怒涛の如くの悪意の洪水に私は言葉を失った。
……こんな天使みたいな見た目なのに。
「雪牙様、いけません」
「……ってさあ、兄ちゃんに似合うのはオレ、もっと女らしくってどっかのお姫様みたいなの想像してたんだよ」
「だよね」
そこは私も深く頷いて同意する。
「雪牙様、琥牙様がお選びになった女性を貶める事は、兄上様をも侮辱するという事ですぞ」
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