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町医者安藤の非日常的な日々 新人ナース編②
しおりを挟む隣町の大学病院で勤務していたらしいのだが、あまりにも問題が多く、安藤の同期である吉田は手を焼いていた。その吉田から、安藤の元にお助けメールが送られた事で、仕方なく面倒を見ることになった。
金田は看護師としての知識・医療技術に関しては文句の付け所がなかった。
看護学校も主席で卒業。
研修では手本になるほどの模範解答を見せる期待の新人看護師とまで言われていた。
その反面、金田は性格に難ありとも言われた。
結果、大学病院としての判断は、技術があっても看護師としての素養・適切な対応ができないため、雇用不可。
吉田は彼女の技術力を知っていたため、どうにか花開かせてやりたいと思い、信頼していた安藤に託したのだった。
「とりあえず、美咲さんは普通という言葉を覚えましょうね」
「安藤先生?普通に価値ありますか?」
「えぇ!?なんでそうなっちゃいますかね。普通が一番でしょ」
「私の使命は、安藤先生をどんな患者にも対応できる最強の町医者にすることです!そしてガッポガッポ稼いでもらって、私の給料をジャンジャン上げてもらうんですからねぇ~!!あはははは!!!」
「先が思いやられます」
「さぁ!さぁ!!安藤先生!!もう一度!!!」
目をギラギラと輝かせ、安藤を見つめる表情には金を稼ごうという文字が浮き出ていた。
彼女が安藤の元にやって来た事で、平和な町の平凡な安藤医院は、これから未曾有の事態に巻き込まれていくなんて、誰も予想していなかった。
プルルルル…
「はいお電話ありがとうございます。こちら安藤医院の安藤です」
『あの…すみません。子供が発熱してしまって、ちょっと解熱剤をもらいに連れて行ってもいいですか?』
「発熱ですか。どれくらいあります?」
『今は38度台ですが…』
「分かりました、今日はまだ患者様いませんので、来てくださればすぐ診ますよ」
『ありがとうございます』
「あ、お名前お伺いしてもいい…」
プーップーップーッ……
「切れちゃったな…まぁすぐ来るか」
「安藤先生!急患ですか!?」
「急患といえば急患ですかね。うちの病院ならそうなるかも。高熱のお子様を連れていらっしゃるそうです…あれ?金田さん??」
金田は両手の拳を握りしめ、胸の前でグッと力を込めた。
全身に力を漲らせるかのようなポーズを取ると気合いの入った声を上げた。
「きた…ついに私の力を発揮する時がっ…さぁ!!安藤先生!私の力をとくとご覧ください!!」
「あ、うん。不安しかない」
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