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第二章公爵として
奴隷
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「それでは奴隷百人をお買い上げですね。代金は…」
「この純金10kgでどうだ?重さを測っても良いぞ。」
「!!!(すっごい御人だな!)はい。まいど~。」
俺は領地をフィリクに任せて王国中の奴隷商人から奴隷を買っていた。俺の領地は人口が少なすぎるため移民が欲しいのだ。でも、農民の殆どは土地に縛られているから募集して集まるものではない。土地に縛られていないのは、魔物や盗賊退治を職とする『冒険者』くらいだな。
「ついてこい!」
俺は買った奴隷をテレポートして領地に送るのを繰り返している。仕事や土地の割り振りはフィリクと打ち合わせしているから大丈夫なはず。
およそ千人くらい集まった。
彼らには俺が作った石造りの家と土地が与えられる。彼らの中には一家丸ごと買われた人達もいるからそういう人達は一緒に住んでもらった方がモチベーションが上がるだろう。この土地は少し前までは雑草さえも生えない不毛の地だったが、俺が植物魔法で植物をいじったり土の精霊を必死で集めたりしたので農地に出来るはず。現に雑草が生えている場所もある。更に俺が錬金術でオリハルコン(神の鉄と呼ばれる貴金属)製農具や教科書で見た備中ぐわ、千歯こき、唐箕を開発したから効率が良くなっていると思う。勿論城壁や例の水道、あと堀も整備できている。また、公衆トイレも作って肥溜めの場所も統一させた。こうすることで街は綺麗になり、病気も減ると思う。
ん?なんか奴隷達が騒がしいな。
「お、おい、あれって王城じゃね?」
「本当だ!王城だ!」
「初めて見たぜ!」
「美しいわ~。」
「て、ことはここは王都?」
彼らの目の先にはどでかい城があった。それは俺が土の精霊の興味を惹くために作った城だ。俺の中で城と呼ばれたら王都のネリーキア城だから似てしまう。なんか勘違いしている奴がいるからちゃんと教えておこう。
「注目!」
俺は演説台に飛び乗って大声で呼びかけた。奴隷達はすぐにシーンとなった。
「我が名はネリーキア王国公爵!エラクレスである!この地…エラクレス公領の領主であり!君たちの主君である!君たちにはここで農業をしてもらう!収穫量の3割を俺が取る!残りは好きにするが良い!そして…君達は10年ここで働いたら奴隷の身分から開放し、土地を与えよう。だからしっかりと働くように!」
『奴隷から開放』
その言葉に狂喜した奴隷達は大歓声を上げている。
「マジか!」
「本当かな~?」
「ああ、疑わしいな…。」
「何だよ、そういうお前も嬉しそうなくせに。」
「な、そんなことない!」
ん~、反応としては悪くないかな。後はこの土地での生活がどれくらい良いかにかかっている。
【一応説明しておくと愚民どもに3割と言ってもわからないからエラクレスとフィリクが頑張るしかない。また、愚民共はテレポートの価値がわからないから…(貴族様ってやっぱスゲ~!)…としか思っていない。】
「家にはちゃんと一揃いの農具と種籾、保存食があるから頑張ってくれ!それでは解散!」
ゾロゾロゾロゾロ
「あの~。私達は何をすれば良いでしょうか?」
俺の所に数人の女性達がやってきた。彼女達にはぜひともやってもらいたいことがあって演説が終わったら俺の所に来るように言ったのだ。
「よし。集まったな。君たちには蚕を作ってもらう。」
「「「カイコ?」」」
「まあ、これだな。」
「虫の幼虫ですか?」
蚕の幼虫を見せても農民である彼女達は誰も驚かなかった。見慣れているのだろう。
俺がなんで蚕を持っているのかというと、俺が六歳で盗賊を探している時にカイコの成虫の姿をしたデッカイ魔物に襲われたからだ。アメーナ様曰く『バダーイゴー』という魔物らしく冒険者ランク最高のSランクに値する強敵だそうだ。冒険者ランクとは高い順にS A B C E Fがあり、Sランクの魔物は討伐不能、または困難とされているほどのやばい奴らだ。
まあ、火魔法『獄炎』×5ですぐに倒したが。勿論襲ってきたのはそいつだけではなく、空の王者と称される『ドラゴン』もだ。
それでバダーイゴーを倒した俺はドロップしたアイテムに『バダーイゴーの卵×100』を見つけて何に使えるかとアメーナ様に聞いた。そうしたら…
「そもそもバダーイゴーは魔物ではない。バダーイゴーは2回繭になる。卵から産まれた段階では魔物ではなくただの虫だ。それで一回目の丸繭になって外に出るとバダーイゴーは幼体の魔物になる。そして2回目の繭になって出てきたときにSランクの成体の魔物になるのだ。地方によっては卵を育てて一回目の繭を使って絹を作るそうだ。でも殆どの地域では『Sランクの魔物が出てくる卵を育てるなんてとんどもない!』と言うことで即刻殺処分するそうだ。」
俺はそれを聞いて驚いた。まるで蚕ではないか!
「繭からどうやって絹を作るんですか?」
「詳しくは知らんが繭を煮殺して糸を集めるそうだ。まあ、そんなに知りたいなら自分で試せばよいだろう。」
…と言われたので俺はコッソリ王都の外で卵を育てていろいろ試したのだ。特にお湯に浮いている糸を集めるのご難しくて何度も切ってしまった。失敗だらけで繭が尽きたこともあったがまたバダーイゴーを殺して卵を手に入れた。
その結果俺は糸の取り出しに成功し、それをメイドに編ませたこともあった。絹は高価で王侯貴族でも欲しがっているから、量産できたら祖父(チャロース商会)経由でそれを売ろう。
奴隷の監督はフィリクに任せて俺は西の海岸に行くか。
「この純金10kgでどうだ?重さを測っても良いぞ。」
「!!!(すっごい御人だな!)はい。まいど~。」
俺は領地をフィリクに任せて王国中の奴隷商人から奴隷を買っていた。俺の領地は人口が少なすぎるため移民が欲しいのだ。でも、農民の殆どは土地に縛られているから募集して集まるものではない。土地に縛られていないのは、魔物や盗賊退治を職とする『冒険者』くらいだな。
「ついてこい!」
俺は買った奴隷をテレポートして領地に送るのを繰り返している。仕事や土地の割り振りはフィリクと打ち合わせしているから大丈夫なはず。
およそ千人くらい集まった。
彼らには俺が作った石造りの家と土地が与えられる。彼らの中には一家丸ごと買われた人達もいるからそういう人達は一緒に住んでもらった方がモチベーションが上がるだろう。この土地は少し前までは雑草さえも生えない不毛の地だったが、俺が植物魔法で植物をいじったり土の精霊を必死で集めたりしたので農地に出来るはず。現に雑草が生えている場所もある。更に俺が錬金術でオリハルコン(神の鉄と呼ばれる貴金属)製農具や教科書で見た備中ぐわ、千歯こき、唐箕を開発したから効率が良くなっていると思う。勿論城壁や例の水道、あと堀も整備できている。また、公衆トイレも作って肥溜めの場所も統一させた。こうすることで街は綺麗になり、病気も減ると思う。
ん?なんか奴隷達が騒がしいな。
「お、おい、あれって王城じゃね?」
「本当だ!王城だ!」
「初めて見たぜ!」
「美しいわ~。」
「て、ことはここは王都?」
彼らの目の先にはどでかい城があった。それは俺が土の精霊の興味を惹くために作った城だ。俺の中で城と呼ばれたら王都のネリーキア城だから似てしまう。なんか勘違いしている奴がいるからちゃんと教えておこう。
「注目!」
俺は演説台に飛び乗って大声で呼びかけた。奴隷達はすぐにシーンとなった。
「我が名はネリーキア王国公爵!エラクレスである!この地…エラクレス公領の領主であり!君たちの主君である!君たちにはここで農業をしてもらう!収穫量の3割を俺が取る!残りは好きにするが良い!そして…君達は10年ここで働いたら奴隷の身分から開放し、土地を与えよう。だからしっかりと働くように!」
『奴隷から開放』
その言葉に狂喜した奴隷達は大歓声を上げている。
「マジか!」
「本当かな~?」
「ああ、疑わしいな…。」
「何だよ、そういうお前も嬉しそうなくせに。」
「な、そんなことない!」
ん~、反応としては悪くないかな。後はこの土地での生活がどれくらい良いかにかかっている。
【一応説明しておくと愚民どもに3割と言ってもわからないからエラクレスとフィリクが頑張るしかない。また、愚民共はテレポートの価値がわからないから…(貴族様ってやっぱスゲ~!)…としか思っていない。】
「家にはちゃんと一揃いの農具と種籾、保存食があるから頑張ってくれ!それでは解散!」
ゾロゾロゾロゾロ
「あの~。私達は何をすれば良いでしょうか?」
俺の所に数人の女性達がやってきた。彼女達にはぜひともやってもらいたいことがあって演説が終わったら俺の所に来るように言ったのだ。
「よし。集まったな。君たちには蚕を作ってもらう。」
「「「カイコ?」」」
「まあ、これだな。」
「虫の幼虫ですか?」
蚕の幼虫を見せても農民である彼女達は誰も驚かなかった。見慣れているのだろう。
俺がなんで蚕を持っているのかというと、俺が六歳で盗賊を探している時にカイコの成虫の姿をしたデッカイ魔物に襲われたからだ。アメーナ様曰く『バダーイゴー』という魔物らしく冒険者ランク最高のSランクに値する強敵だそうだ。冒険者ランクとは高い順にS A B C E Fがあり、Sランクの魔物は討伐不能、または困難とされているほどのやばい奴らだ。
まあ、火魔法『獄炎』×5ですぐに倒したが。勿論襲ってきたのはそいつだけではなく、空の王者と称される『ドラゴン』もだ。
それでバダーイゴーを倒した俺はドロップしたアイテムに『バダーイゴーの卵×100』を見つけて何に使えるかとアメーナ様に聞いた。そうしたら…
「そもそもバダーイゴーは魔物ではない。バダーイゴーは2回繭になる。卵から産まれた段階では魔物ではなくただの虫だ。それで一回目の丸繭になって外に出るとバダーイゴーは幼体の魔物になる。そして2回目の繭になって出てきたときにSランクの成体の魔物になるのだ。地方によっては卵を育てて一回目の繭を使って絹を作るそうだ。でも殆どの地域では『Sランクの魔物が出てくる卵を育てるなんてとんどもない!』と言うことで即刻殺処分するそうだ。」
俺はそれを聞いて驚いた。まるで蚕ではないか!
「繭からどうやって絹を作るんですか?」
「詳しくは知らんが繭を煮殺して糸を集めるそうだ。まあ、そんなに知りたいなら自分で試せばよいだろう。」
…と言われたので俺はコッソリ王都の外で卵を育てていろいろ試したのだ。特にお湯に浮いている糸を集めるのご難しくて何度も切ってしまった。失敗だらけで繭が尽きたこともあったがまたバダーイゴーを殺して卵を手に入れた。
その結果俺は糸の取り出しに成功し、それをメイドに編ませたこともあった。絹は高価で王侯貴族でも欲しがっているから、量産できたら祖父(チャロース商会)経由でそれを売ろう。
奴隷の監督はフィリクに任せて俺は西の海岸に行くか。
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