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8話 鸚鵡石編
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「山の中から歌が聞こえる?」
ある日のこと、カフェにやってきた山本くんは、突然怪異の相談をし始めた。
「そうなんだよ。撮影現場の山の中から歌声が聞こえてきてさ、撮影の邪魔になるってんでやめてもらおうとあたりを探しても、誰もいないんだ」
山本くんが、青ざめた顔で恐ろしげに言う。吸血鬼のくせに情けないなー。
昔はちょっとクールぶったイケメンだと思っていたけれど、こうして親しく話すようになってからは、小市民的な一面があることもわかってきた。
吸血鬼なのに案外普通のところもあるもんだ。
「それはまた……、どっかの民家が音楽でも流しているのが聞こえてきてるんじゃないの?」
「絶対違うって、なんかこう、この世のものっぽくない歌なんだよ。昔からあやかしが見えるっていうお前ならなんか詳しくないの?」
そんなこと言われても、私は別に特別怪異についての知識があるとか、お祓いができるとかそういうわけではない。ただ単にあやかしが見えるだけだ。
「別に私は霊能力者とかとは違うし……。それに山本くんこそ吸血鬼なんだから怪異には詳しいんじゃないの?」
「俺は別にたまたま隔世遺伝したってだけで、至って普通の一般人だよ。それに俺、怖い話結構苦手なんだ……」
「吸血鬼なのに?」
「悪いかよ」
山本くんは拗ねたようにアイスティーのストローをズズ、と吸った。
「本当に困ってるんだよ。監督も不気味がっちゃってさ。撮影が進まないのなんのって。その上百合絵さんが俺なら怪異相手でも大丈夫だろうから調べてこいって。なぁ、一緒に行ってくれよー」
「それこそ百合絵さんに頼めばいいんじゃないの?」
「ばっかお前、百合絵さんに撮影以外で山の中に入ってもらうなんてできるわけないだろ、アブに刺されたり草で肌がかぶれたりしたらどうするんだよ」
あ、そっか。女優さんだとそんなことも気にしないといけないんだ。
でも、吸血鬼もアブに血を吸われたら腫れるんだなー。吸血される吸血鬼、なんてちょっと可笑しいけれど。
「わかったわかった。じゃあ明日の夜にでも行ってみようか」
「え? 夜に行くのか?」
「怪異を調べるなら夜じゃないの? 逢魔が時って言うでしょ。それに山本くんは日差しが苦手なんじゃないの?」
「それはそうだけどさぁ」
山本くんは怖そうにソワソワしている。
「じゃあ、福富! 福富も一緒に行ってくれよー。そんで俺の後ろを守ってくれ」
山本くんは猫相手に情けないお願いをした。
隣でぺろぺろと件さんとこの牛乳を飲んでいた福富は「仕方ないにゃ」と返事をする。
「私は普通の猫又にゃ。そんな大した力はないから期待するにゃよ」
そうして私たちは調査に行くことになったのである。
「くうう。なんか寒気がするなぁ」
「まだ山の中に入ったばかりじゃない」
深夜、撮影場所のほど近くにある宿泊所から、朧車で山道を登っていき、車両待避スペースに停車する。
そこからは鳥居と石段が伸びていた。
「うわぁ、なるほど。こういう雰囲気のところか」
「こういう雰囲気だから映画の撮影場所になっているんだよ」
ひいひい言いながら石段を登っていく。こちらに引っ越してきてからはそれなりに運動もしているはずなのに、それにしたって結構疲れる。
鬱蒼とした森の中、苔むした石段はなかなかに雰囲気があるが、登る際の息切れで怖がるどころじゃない。
登り切ったところには、少しだけ開けた場所があった。特に神社などの社があるわけではなく、しめ縄の結ばれた大岩が鎮座しているのみだ。
「ここの石段で撮影しているときに、上の方から歌声が聞こえてきたんだ。で発生源はこの辺りかなと思ったんだけど、誰もいなくて……」
はぁはぁと息を切らす私に対して、山本くんは体力があるのか余裕そうだ。でも表情は周囲を不気味がっている。
「特にあやかしも幽霊っぽいものもいないけど」
辺りを見回してみるが、それらしいものはいない。今は歌声が聞こえないから、今日はいないのかもしれない。
「福富はなにか視える?」
「特に何もいないにゃ」
手分けして辺りを探索してみる。山本くんは怖がってなかなか動かないけれど……。
「……あれ?」
とある木の下に花束と缶ジュースが置いてあった。よく事故現場などにあるお供えの花のような有様だ。
ここで何かあったのだろうか。事故死するには不自然な場所だし、病死するような場所でもない。
花が備えてある木を見上げると、ちょうど良さそうな位置に太く張り出している枝があった。
「これじゃない? 山本くん」
「う、うわぁ、何だよこれ。誰かここで亡くなったのか?」
その時、どこからともなく澄み渡った美しい歌声が聞こえてきた。
「ひっ」
「あれ、どこにも幽霊もあやかしも見えないけど、どこだろう」
キョロキョロと辺りを見回すけれど、歌声の源はわからなかった。
「なぁ、あずみ、どうにかしてくれよこれ。毎回撮影のたびにこれじゃあ怖いんだよ」
「無理だよ。お祓いとかやり方わかんないもん。説得して成仏させたことはあるけど、もし幽霊なら相手の事情を知らないと」
高校生の頃部活の合宿時に、宿に出た地縛霊さんを説得して引き払ってもらったことはある。
お祓いというより、引き払い、だ。
相手はサラリーマンさんで、ブラック企業を辞めて旅行で羽を伸ばそうとした矢先、過労が祟って突然死してしまったのだとか。しかも地縛霊になってしまったが故に宿から出て念願の観光をすることもできず。結局、私に取り憑いてもらって地縛霊から背後霊に進化させ、周囲を観光させてあげたら成仏した。
今回もそう言う事情がある幽霊なら、なんとか成仏させることもできるかもしれないけれど。
「じゃあ昼間に聞き込みしようぜ。お供えの花があるなら地元の人は何か知ってるだろ。田舎なら噂が広まっているはずだ」
「そんな、デリカシーのない」
「取材だよ、取材。このままじゃ永遠に撮影も終わらないし、仕方ないだろ」
地元の人に嫌われても知らないぞー。と思ったけれど、翌日聞き込みしたところ、噂好きのおばちゃんたちは嬉々として話してくれた。人が亡くなっている話だというのにね。
ある日のこと、カフェにやってきた山本くんは、突然怪異の相談をし始めた。
「そうなんだよ。撮影現場の山の中から歌声が聞こえてきてさ、撮影の邪魔になるってんでやめてもらおうとあたりを探しても、誰もいないんだ」
山本くんが、青ざめた顔で恐ろしげに言う。吸血鬼のくせに情けないなー。
昔はちょっとクールぶったイケメンだと思っていたけれど、こうして親しく話すようになってからは、小市民的な一面があることもわかってきた。
吸血鬼なのに案外普通のところもあるもんだ。
「それはまた……、どっかの民家が音楽でも流しているのが聞こえてきてるんじゃないの?」
「絶対違うって、なんかこう、この世のものっぽくない歌なんだよ。昔からあやかしが見えるっていうお前ならなんか詳しくないの?」
そんなこと言われても、私は別に特別怪異についての知識があるとか、お祓いができるとかそういうわけではない。ただ単にあやかしが見えるだけだ。
「別に私は霊能力者とかとは違うし……。それに山本くんこそ吸血鬼なんだから怪異には詳しいんじゃないの?」
「俺は別にたまたま隔世遺伝したってだけで、至って普通の一般人だよ。それに俺、怖い話結構苦手なんだ……」
「吸血鬼なのに?」
「悪いかよ」
山本くんは拗ねたようにアイスティーのストローをズズ、と吸った。
「本当に困ってるんだよ。監督も不気味がっちゃってさ。撮影が進まないのなんのって。その上百合絵さんが俺なら怪異相手でも大丈夫だろうから調べてこいって。なぁ、一緒に行ってくれよー」
「それこそ百合絵さんに頼めばいいんじゃないの?」
「ばっかお前、百合絵さんに撮影以外で山の中に入ってもらうなんてできるわけないだろ、アブに刺されたり草で肌がかぶれたりしたらどうするんだよ」
あ、そっか。女優さんだとそんなことも気にしないといけないんだ。
でも、吸血鬼もアブに血を吸われたら腫れるんだなー。吸血される吸血鬼、なんてちょっと可笑しいけれど。
「わかったわかった。じゃあ明日の夜にでも行ってみようか」
「え? 夜に行くのか?」
「怪異を調べるなら夜じゃないの? 逢魔が時って言うでしょ。それに山本くんは日差しが苦手なんじゃないの?」
「それはそうだけどさぁ」
山本くんは怖そうにソワソワしている。
「じゃあ、福富! 福富も一緒に行ってくれよー。そんで俺の後ろを守ってくれ」
山本くんは猫相手に情けないお願いをした。
隣でぺろぺろと件さんとこの牛乳を飲んでいた福富は「仕方ないにゃ」と返事をする。
「私は普通の猫又にゃ。そんな大した力はないから期待するにゃよ」
そうして私たちは調査に行くことになったのである。
「くうう。なんか寒気がするなぁ」
「まだ山の中に入ったばかりじゃない」
深夜、撮影場所のほど近くにある宿泊所から、朧車で山道を登っていき、車両待避スペースに停車する。
そこからは鳥居と石段が伸びていた。
「うわぁ、なるほど。こういう雰囲気のところか」
「こういう雰囲気だから映画の撮影場所になっているんだよ」
ひいひい言いながら石段を登っていく。こちらに引っ越してきてからはそれなりに運動もしているはずなのに、それにしたって結構疲れる。
鬱蒼とした森の中、苔むした石段はなかなかに雰囲気があるが、登る際の息切れで怖がるどころじゃない。
登り切ったところには、少しだけ開けた場所があった。特に神社などの社があるわけではなく、しめ縄の結ばれた大岩が鎮座しているのみだ。
「ここの石段で撮影しているときに、上の方から歌声が聞こえてきたんだ。で発生源はこの辺りかなと思ったんだけど、誰もいなくて……」
はぁはぁと息を切らす私に対して、山本くんは体力があるのか余裕そうだ。でも表情は周囲を不気味がっている。
「特にあやかしも幽霊っぽいものもいないけど」
辺りを見回してみるが、それらしいものはいない。今は歌声が聞こえないから、今日はいないのかもしれない。
「福富はなにか視える?」
「特に何もいないにゃ」
手分けして辺りを探索してみる。山本くんは怖がってなかなか動かないけれど……。
「……あれ?」
とある木の下に花束と缶ジュースが置いてあった。よく事故現場などにあるお供えの花のような有様だ。
ここで何かあったのだろうか。事故死するには不自然な場所だし、病死するような場所でもない。
花が備えてある木を見上げると、ちょうど良さそうな位置に太く張り出している枝があった。
「これじゃない? 山本くん」
「う、うわぁ、何だよこれ。誰かここで亡くなったのか?」
その時、どこからともなく澄み渡った美しい歌声が聞こえてきた。
「ひっ」
「あれ、どこにも幽霊もあやかしも見えないけど、どこだろう」
キョロキョロと辺りを見回すけれど、歌声の源はわからなかった。
「なぁ、あずみ、どうにかしてくれよこれ。毎回撮影のたびにこれじゃあ怖いんだよ」
「無理だよ。お祓いとかやり方わかんないもん。説得して成仏させたことはあるけど、もし幽霊なら相手の事情を知らないと」
高校生の頃部活の合宿時に、宿に出た地縛霊さんを説得して引き払ってもらったことはある。
お祓いというより、引き払い、だ。
相手はサラリーマンさんで、ブラック企業を辞めて旅行で羽を伸ばそうとした矢先、過労が祟って突然死してしまったのだとか。しかも地縛霊になってしまったが故に宿から出て念願の観光をすることもできず。結局、私に取り憑いてもらって地縛霊から背後霊に進化させ、周囲を観光させてあげたら成仏した。
今回もそう言う事情がある幽霊なら、なんとか成仏させることもできるかもしれないけれど。
「じゃあ昼間に聞き込みしようぜ。お供えの花があるなら地元の人は何か知ってるだろ。田舎なら噂が広まっているはずだ」
「そんな、デリカシーのない」
「取材だよ、取材。このままじゃ永遠に撮影も終わらないし、仕方ないだろ」
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