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第二章 王都にお引越し! クラスメイトは王子様
34、貴族学院入学1
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「次は新入生代表による挨拶です。新入生代表、レオン・ダイヤモンド=ジュエリトス」
「はい!」
新入生の席から、名前を呼ばれた生徒が立ち上がり、壇上へと向かって歩いている。生徒たちも保護者たちも、来賓や教職員たちもその姿に釘付けだ。
それもそのはず、新入生代表のレオン・ダイヤモンド=ジュエリトスはジュエリトス王国の第三王子だった。
家名のダイヤモンドはジュエリトスでは王族だけが名乗れる名だ。
王族に金髪は多いが、とりわけ彼の金髪は明るく美しく、照明に照らされキラキラと輝きを放っていた。さらに金髪には珍しい紫色の瞳は神々しさすら感じさせる。
白い肌に端正な顔立ち、線の細い体躯は、この国ではまさに理想の王子様と呼ぶにふさわしい。
「いやあ、リタが見たら鼻血吹くんじゃないすか? あの王子様」
「殿下よ。気をつけなさい、あなたも貴族としてここに立っているんだから。まあ、確かにリタが見たら失神しそうな容姿だけど」
オリビアが王都へ引っ越してから一週間が経過し、ついに今日は貴族学院の入学式だ。
侍女のリタは留守番だが、ジョージは同級生としてオリビアの隣に並んでいる。壇上ではレオンが新入生代表の挨拶を終え、会場中が拍手喝采に包まれていた。オリビアとジョージも周りに合わせて拍手をして彼が壇上から自席へ戻るのを眺めていた。
「今、お嬢様のこと見てませんでした? あの王子様」
「バカジョージ。殿下だって言ってるでしょう。面識もないし私なんて見てないわよきっと」
「あなたは自分を知らなさすぎますね」
「何? それどういう意味?」
「わかんないならいいです。めんどい」
「はあ?」
ジョージは軽くため息をついて、不満げに顔を歪めるオリビアを無視し、遠くを見つめる。田舎暮らしで色恋や美醜に疎いオリビアは、自分の美しさをいまいちよくわかっていなかった。
「ジョージは私の扱いが雑なんだから! そんなんじゃ学院では女の子にモテないわよ」
「ご心配なく。他の女の子はもっと丁寧に扱いますから」
「感じ悪いわね! まあいいわ。基本貴族しかいないんだから、ハメははずさないようにね」
「へいへい」
生返事をしながら、ジョージは遠くの女子生徒と目を合わせ、にっこりと微笑んでいた。相手の女子生徒の顔が赤い。オリビアは先が思いやられると呆れ返っていた。
>>続く
「はい!」
新入生の席から、名前を呼ばれた生徒が立ち上がり、壇上へと向かって歩いている。生徒たちも保護者たちも、来賓や教職員たちもその姿に釘付けだ。
それもそのはず、新入生代表のレオン・ダイヤモンド=ジュエリトスはジュエリトス王国の第三王子だった。
家名のダイヤモンドはジュエリトスでは王族だけが名乗れる名だ。
王族に金髪は多いが、とりわけ彼の金髪は明るく美しく、照明に照らされキラキラと輝きを放っていた。さらに金髪には珍しい紫色の瞳は神々しさすら感じさせる。
白い肌に端正な顔立ち、線の細い体躯は、この国ではまさに理想の王子様と呼ぶにふさわしい。
「いやあ、リタが見たら鼻血吹くんじゃないすか? あの王子様」
「殿下よ。気をつけなさい、あなたも貴族としてここに立っているんだから。まあ、確かにリタが見たら失神しそうな容姿だけど」
オリビアが王都へ引っ越してから一週間が経過し、ついに今日は貴族学院の入学式だ。
侍女のリタは留守番だが、ジョージは同級生としてオリビアの隣に並んでいる。壇上ではレオンが新入生代表の挨拶を終え、会場中が拍手喝采に包まれていた。オリビアとジョージも周りに合わせて拍手をして彼が壇上から自席へ戻るのを眺めていた。
「今、お嬢様のこと見てませんでした? あの王子様」
「バカジョージ。殿下だって言ってるでしょう。面識もないし私なんて見てないわよきっと」
「あなたは自分を知らなさすぎますね」
「何? それどういう意味?」
「わかんないならいいです。めんどい」
「はあ?」
ジョージは軽くため息をついて、不満げに顔を歪めるオリビアを無視し、遠くを見つめる。田舎暮らしで色恋や美醜に疎いオリビアは、自分の美しさをいまいちよくわかっていなかった。
「ジョージは私の扱いが雑なんだから! そんなんじゃ学院では女の子にモテないわよ」
「ご心配なく。他の女の子はもっと丁寧に扱いますから」
「感じ悪いわね! まあいいわ。基本貴族しかいないんだから、ハメははずさないようにね」
「へいへい」
生返事をしながら、ジョージは遠くの女子生徒と目を合わせ、にっこりと微笑んでいた。相手の女子生徒の顔が赤い。オリビアは先が思いやられると呆れ返っていた。
>>続く
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