和ごころシンフォニー

森野ゆら

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4章

学園長と対面

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 昼休み。
 わたしと月都くんは学園長室のドア前にいた。
 ミドリくんはやることがあるそうで、一緒に来てもらえなかったのが残念だけど。
 学園長室は南校舎の四階。階段を上がってすぐのところにある。
 葉っぱの模様が彫ってある、ちょっと高そうなドア。
 じいちゃんが学園長の時は、このドアをノックして開けるのが楽しみでしょうがなかったけど、今は心臓がきゅっとなる。
 よし、行くよ!
 月都くんに目で合図して、トントントンとノックした。

「はい」

 聞いたことがあるような男子の声が返ってきて、ドアが開いた。

「き、君……」

 口をあんぐり開けて、生徒会長が立っていた。
 どうして、生徒会長が? ここって、生徒会室じゃないよね?
 生徒会長は驚いた顔をしてたけど、すぐにわたしをにらんできた。

「何しに来たんだ。ここは学園長のお部屋だぞ?」

「わたし、学園長にお話があって来たんです」

「はぁ? 君の話なんて学園長は聞かないよ。さぁ、帰った帰った」

 押し出されそうになった時、月都くんがぐいっと前に来た。

「ぼくたちは、学園長にお話があるんです。生徒会長、下がってくれますか?」

 月都くんの鋭い声に生徒会長がひるんだ時、

「まぁ。何かしら? わたしに話って」

 部屋の奥から声がして、生徒会長があわてて振り返る。

「学園長、こいつはただの何も分かってない新入生で……」

「いいわよ。通してあげて。一応、聞いてあげましょうよ」

 学園長に言われて、生徒会長はしぶしぶドアを大きく開ける。

「よかったな。学園長のゴキゲンが良くて」

 わたしと月都くんを中に入れながら、生徒会長がつぶやいた。
 窓際の席。
 いつもじいちゃんがいたイスに、中年の女の人が座っていた。
 パーマがかかったウエーブの髪。しっかりお化粧をしていて、まつ毛がすごく長い。
 手前には、立派な長机を挟んで、生徒会の人たちが座ってる。
 しかも、ドア近くには早玖がいて、わたしと月都くんをじいっと見てる。

「話って何かしら? 新入生さん」

 学園長がほおづえをついて、わたしをじいっと見てきた。

「あの、わたし文化祭をしたいんです。文化祭開催の許可をもらいに来ました」

 言ったとたん、学園長の眉がきゅっと上がった。

「文化祭……ねぇ。でも、この学園はほとんど部活動をしていないから無理じゃないかしら。まぁ、一応きいてあげるわ。いつやろうと思ってるの?」

「六月二十日です。その日は、教育委員会や市の人がこの学園を見に来るって聞きました。その時に開催できればって思っています」

「そんな学園長が忙しい日に、文化祭をするなんて無理に決まってるだろう!」

 生徒会長が声を荒げた。
 大柄男子も「そうだ、そうだ」と大きな声で言ってくる。
 学園長も冷めた目でため息をついた。

「その日はちょっとね……えらい人も来るし」

「無茶を言ってきますね。北川さんは……」

 早玖が学園長の声にかぶせるように大きな声で言った。
 北川さん……かぁ。よそよそしく呼ばれて、ちくっと胸が痛くなる。
 やっぱり早玖は、わたしのこと、もう友達とも思ってないんだな。

「北川?」

 学園長がハッとして、わたしを見てきた。
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