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4章
得意なことって?
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「そうか。えらいことになったなー。一週間後、学園長と生徒会の前で披露せーっちゅうことやろ?」
「うん。何とか一歩は進めた感じだけど」
地下の茶の間で待っていてくれたミドリくんがお茶の器を置いてくれた。
きれいなグレイの器で、花と実の絵が描いてある。
こくっと、お茶を口にする。あ、今日はお抹茶じゃなくて、玄米茶かな?
はーっ。疲れた。
学園長室から帰ってきてこの畳に座ったら、体中の力が抜けたもん。
それに……学園長を初めて見た。
見たところ、話は通じそうな人に見えたけど、でも、分からない。
じいちゃんをだまして、この学園をのっとった人なんだから。
「それで、北川さん、何を見せるつもりなの?」
月都くんに言われて、うーんと考える。
「実は……何も考えてなくて」
「え」
月都くんの目が点になった。
「『和の心を大切にする文化祭をやりたい』って言ってたから、何か自信のある出し物があるんだと思ったけど」
「いやー、全然」
苦笑いすると、月都くんが「そうかぁ」と脱力した。
「和の心を大切にするって、あれやんな。前の学園の校訓やろ?」
「うん。じいちゃんが『和』の文化が好きだったから」
「和かぁ。じゃあ、茶道はどうや? 全部道具持っていって、おれたちが学園長たちにお茶たてるとか」
「それは北川さんがやらなきゃ、意味ないんじゃない?」
月都くんに言われて、わたしはあわてて手で×を作る。
「わたし、あれを一週間では覚えられないと思う」
「んー、じゃあ、折り紙とかどうや? 三人で紙ヒコーキめっちゃ折って、学園長室で飛ばしまくるとか」
「学園長にキレられそうだね。そうだ。北川さんの得意なことって何?」
いきなり月都くんにきかれて、ドキリとした。
「得意なことかぁ……特にないけど……」
習い事もやってないし、自信を持ってこれができるって言うのはないんだよね。
でも。
「箏を弾くのは好きだよ。昔、じいちゃんに教えてもらってよく弾いてたの。今でも家で気が向いたら弾く時はあるけど……」
「箏……」
月都くんが考えるように天井を見上げた。
「箏って、長細い木で、弦がはってある楽器だよね」
「うん」
「それ、似たようなものをこの小屋の物置で見たんだけど」
「えっ?」
目を見開くと、ミドリくんがポンと手をたたいた。
「あぁ、あったなぁ。一回、物置きれいにしようとしたけど、いっぱいすぎてやめたんよなぁ。その時おれも見た!」
「見に行く?」
月都くんに言われて、すぐさまうなずいた。
「うん。何とか一歩は進めた感じだけど」
地下の茶の間で待っていてくれたミドリくんがお茶の器を置いてくれた。
きれいなグレイの器で、花と実の絵が描いてある。
こくっと、お茶を口にする。あ、今日はお抹茶じゃなくて、玄米茶かな?
はーっ。疲れた。
学園長室から帰ってきてこの畳に座ったら、体中の力が抜けたもん。
それに……学園長を初めて見た。
見たところ、話は通じそうな人に見えたけど、でも、分からない。
じいちゃんをだまして、この学園をのっとった人なんだから。
「それで、北川さん、何を見せるつもりなの?」
月都くんに言われて、うーんと考える。
「実は……何も考えてなくて」
「え」
月都くんの目が点になった。
「『和の心を大切にする文化祭をやりたい』って言ってたから、何か自信のある出し物があるんだと思ったけど」
「いやー、全然」
苦笑いすると、月都くんが「そうかぁ」と脱力した。
「和の心を大切にするって、あれやんな。前の学園の校訓やろ?」
「うん。じいちゃんが『和』の文化が好きだったから」
「和かぁ。じゃあ、茶道はどうや? 全部道具持っていって、おれたちが学園長たちにお茶たてるとか」
「それは北川さんがやらなきゃ、意味ないんじゃない?」
月都くんに言われて、わたしはあわてて手で×を作る。
「わたし、あれを一週間では覚えられないと思う」
「んー、じゃあ、折り紙とかどうや? 三人で紙ヒコーキめっちゃ折って、学園長室で飛ばしまくるとか」
「学園長にキレられそうだね。そうだ。北川さんの得意なことって何?」
いきなり月都くんにきかれて、ドキリとした。
「得意なことかぁ……特にないけど……」
習い事もやってないし、自信を持ってこれができるって言うのはないんだよね。
でも。
「箏を弾くのは好きだよ。昔、じいちゃんに教えてもらってよく弾いてたの。今でも家で気が向いたら弾く時はあるけど……」
「箏……」
月都くんが考えるように天井を見上げた。
「箏って、長細い木で、弦がはってある楽器だよね」
「うん」
「それ、似たようなものをこの小屋の物置で見たんだけど」
「えっ?」
目を見開くと、ミドリくんがポンと手をたたいた。
「あぁ、あったなぁ。一回、物置きれいにしようとしたけど、いっぱいすぎてやめたんよなぁ。その時おれも見た!」
「見に行く?」
月都くんに言われて、すぐさまうなずいた。
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