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4章
できるかも
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「危ないから気をつけて」
月都くんが落ちてきそうな長細い筒を押さえながら、わたしが通るのを待ってくれた。
一階。つまり、小屋に入ってすぐの部屋は物がいっぱいで通るのも大変。
卓球台を折りたたんだもの、ほこりがかぶった造花、中のスポンジが出てきたマットレス。
もー。いっぱいつめこみすぎだよ!
「あぁ、これや」
ミドリくんが部屋のすみっこにある大きな板を横に動かしてくれた。
板の裏にあったのは、花模様の木彫りのタンス。
そのタンスに立てかけてあるものを見て、どきんと心臓が鳴った。
「あ……」
物をかきわけて、吸い寄せられるように近づいた。
手を伸ばして、ぺたっと弦と木の部分をふれる。
龍舌に描かれてるこの花と草の模様。
巾の弦あたりについた傷、木目の色合い。
「これ……じいちゃんの箏だ……」
そうだ。絶対にそう。
わたしがここでじいちゃんに教えてもらってた時に弾いてた箏。
うわぁ。久しぶりだ。まるで……じいちゃんに会えたみたい。
思わず箏をなでたら、じわじわと胸の奥が熱くなってきた。
「そうだ。確かこのタンスの引き出しに……」
引き出しを開けたら、心臓が跳ねた。
「これ……」
流れる水の模様が刺繍してある、小さな小箱と花柄の巾着。
小箱を開けると、ちゃんと三つ、爪が入ってた。巾着の中は箏柱だ!
「ちゃんと残ってる……」
きゅっと手の中に爪を握ると、あの時弾いていた箏の音が頭によみがえった。
「北川さん、決まりじゃない?」
月都くんがニッと笑う。
「えっ? 何が?」
「学園長に披露する出し物だよ」
「ほんまや! 『和の心を大切にする』にぴったりやんか!」
「で、でも。わたしそんなにうまくないよ? 人前で弾くほど上手じゃないし」
「大丈夫だよ。丁寧に弾けば、ぼくはいいと思うけど」
月都くんに言われて、じわじわと体が熱くなってきた。
「茶室の横の部屋で練習したらええやん。おれたちも協力するで」
ミドリくんが身を乗り出して言ってくる。
「う、うん。簡単な曲ならできるかも」
どき、どき、どき……。胸が高鳴ってきた。
やれる。一週間しかないけど、箏なら弾けるんじゃない?
月都くんが落ちてきそうな長細い筒を押さえながら、わたしが通るのを待ってくれた。
一階。つまり、小屋に入ってすぐの部屋は物がいっぱいで通るのも大変。
卓球台を折りたたんだもの、ほこりがかぶった造花、中のスポンジが出てきたマットレス。
もー。いっぱいつめこみすぎだよ!
「あぁ、これや」
ミドリくんが部屋のすみっこにある大きな板を横に動かしてくれた。
板の裏にあったのは、花模様の木彫りのタンス。
そのタンスに立てかけてあるものを見て、どきんと心臓が鳴った。
「あ……」
物をかきわけて、吸い寄せられるように近づいた。
手を伸ばして、ぺたっと弦と木の部分をふれる。
龍舌に描かれてるこの花と草の模様。
巾の弦あたりについた傷、木目の色合い。
「これ……じいちゃんの箏だ……」
そうだ。絶対にそう。
わたしがここでじいちゃんに教えてもらってた時に弾いてた箏。
うわぁ。久しぶりだ。まるで……じいちゃんに会えたみたい。
思わず箏をなでたら、じわじわと胸の奥が熱くなってきた。
「そうだ。確かこのタンスの引き出しに……」
引き出しを開けたら、心臓が跳ねた。
「これ……」
流れる水の模様が刺繍してある、小さな小箱と花柄の巾着。
小箱を開けると、ちゃんと三つ、爪が入ってた。巾着の中は箏柱だ!
「ちゃんと残ってる……」
きゅっと手の中に爪を握ると、あの時弾いていた箏の音が頭によみがえった。
「北川さん、決まりじゃない?」
月都くんがニッと笑う。
「えっ? 何が?」
「学園長に披露する出し物だよ」
「ほんまや! 『和の心を大切にする』にぴったりやんか!」
「で、でも。わたしそんなにうまくないよ? 人前で弾くほど上手じゃないし」
「大丈夫だよ。丁寧に弾けば、ぼくはいいと思うけど」
月都くんに言われて、じわじわと体が熱くなってきた。
「茶室の横の部屋で練習したらええやん。おれたちも協力するで」
ミドリくんが身を乗り出して言ってくる。
「う、うん。簡単な曲ならできるかも」
どき、どき、どき……。胸が高鳴ってきた。
やれる。一週間しかないけど、箏なら弾けるんじゃない?
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