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4章
3 要注意人物
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駅前、商店街、野球場のまわり。
町を一時間半くらい歩いたら、辺りが薄暗くなってきた。
ベンチに座って、ぼんやり夕空を眺める。
はー、収穫なしかぁ。
「はい。どうぞ」
目の前にオレンジジュースの缶が突然現れた。
続いて、自動販売機に行っていたリゼの顔がひょこっと現れる。
私はジュースを受け取って、頭を起こした。
「今日は見つからなかったね」
「そんなやたらめったらあるモノじゃないからね」
ジュースのタブを開けながら、リゼが私のとなりに座った。
リゼのズボンのポケットから、チャリンと小銭の音がする。
「リゼ、この時代のお金持ってるんだね」
「うん。本部から支給されるんだ。そのお金で服を買ったり、住む所を借りたりしてるよ」
「ひゃー、本部ってお金持ち~」
ジュースを開けながら言うと、リゼがフハッと笑った。
「まぁ、いろいろ手厚く仕事の補助はしてくれるけどね。なかなか規定とか厳しいんだよ。その時代の人に知られちゃいけないとか。違反したら厳しい罰則があるしね。あ、ひなりは特例だよ。スパイラルを見つけるっていう特殊な力を持ってるから、後で申請しておく」
リゼが勝気に笑って、親指を立てる。
特例か。うわ。なんだか気分がいいなぁ。
あれ……でも待って。
「あの、なんで瑞希の記憶は消さなかったの? 瑞希はスパイラルを見つける能力はないのに」
きくと、リゼはジュースを一口飲んでからつぶやいた。
「あぁ。まぁ……彼はしゃべらないだろうと思って」
「え? なんで?」
「そんな気がしたから」
リゼはいたずらっぽく笑って、電信柱の向こうにある電気屋さんの看板に視線を投げた。
「どういうコト?」
きいてもリゼは、看板を見てほほえんだまま。
風が吹いたからか、看板がカタンと音を立てた。
瑞希は口が固そうだから? まぁ、見た目は無口っぽいし。
私のついでに、瑞希のこともおまけで特例にしてくれたのかな。
そんなことを考えてたら、リゼの腕にある時間移動機がピピピピッと鳴った。
リゼが時間移動機からイヤホンみたいなものを伸ばして耳につける。
「はい。こちらリゼ。……えっ」
突然、リゼの顔がこわばった。
「了解。気をつけます」
リゼはイヤホンをしゅるんと時間移動機に収納すると、はあっとため息をついた。
「ど、どうしたの?」
「……サイリがこっちに来てるらしい」
「サイリ?」
「時間警察が探してる要注意人物だよ。時間の壁を壊して、わざとスパイラルを作るんだ……どこの出身かは不明で、謎が多いんだ」
固い表情で言うリゼに、私もコクッと喉を鳴らす。
「……正体不明なんだね。っていうか、スパイラルって作ることができるの?」
「うん。だいたいのスパイラルは自然にできたものなんだけど、高度な知識とテクニックで作られた人為的なスパイラルもあるんだ」
「ほえー。あんなものを作れるなんて、未来にはすごい人がいるんだね」
「あぁ。残念ながら技術はすごいね。……ってことは、これから作られたスパイラルが現れる可能性が高いってことか。修復しがいがあるな」
リゼが不敵な笑みを浮かべて、夕暮れ空を見上げた。
町を一時間半くらい歩いたら、辺りが薄暗くなってきた。
ベンチに座って、ぼんやり夕空を眺める。
はー、収穫なしかぁ。
「はい。どうぞ」
目の前にオレンジジュースの缶が突然現れた。
続いて、自動販売機に行っていたリゼの顔がひょこっと現れる。
私はジュースを受け取って、頭を起こした。
「今日は見つからなかったね」
「そんなやたらめったらあるモノじゃないからね」
ジュースのタブを開けながら、リゼが私のとなりに座った。
リゼのズボンのポケットから、チャリンと小銭の音がする。
「リゼ、この時代のお金持ってるんだね」
「うん。本部から支給されるんだ。そのお金で服を買ったり、住む所を借りたりしてるよ」
「ひゃー、本部ってお金持ち~」
ジュースを開けながら言うと、リゼがフハッと笑った。
「まぁ、いろいろ手厚く仕事の補助はしてくれるけどね。なかなか規定とか厳しいんだよ。その時代の人に知られちゃいけないとか。違反したら厳しい罰則があるしね。あ、ひなりは特例だよ。スパイラルを見つけるっていう特殊な力を持ってるから、後で申請しておく」
リゼが勝気に笑って、親指を立てる。
特例か。うわ。なんだか気分がいいなぁ。
あれ……でも待って。
「あの、なんで瑞希の記憶は消さなかったの? 瑞希はスパイラルを見つける能力はないのに」
きくと、リゼはジュースを一口飲んでからつぶやいた。
「あぁ。まぁ……彼はしゃべらないだろうと思って」
「え? なんで?」
「そんな気がしたから」
リゼはいたずらっぽく笑って、電信柱の向こうにある電気屋さんの看板に視線を投げた。
「どういうコト?」
きいてもリゼは、看板を見てほほえんだまま。
風が吹いたからか、看板がカタンと音を立てた。
瑞希は口が固そうだから? まぁ、見た目は無口っぽいし。
私のついでに、瑞希のこともおまけで特例にしてくれたのかな。
そんなことを考えてたら、リゼの腕にある時間移動機がピピピピッと鳴った。
リゼが時間移動機からイヤホンみたいなものを伸ばして耳につける。
「はい。こちらリゼ。……えっ」
突然、リゼの顔がこわばった。
「了解。気をつけます」
リゼはイヤホンをしゅるんと時間移動機に収納すると、はあっとため息をついた。
「ど、どうしたの?」
「……サイリがこっちに来てるらしい」
「サイリ?」
「時間警察が探してる要注意人物だよ。時間の壁を壊して、わざとスパイラルを作るんだ……どこの出身かは不明で、謎が多いんだ」
固い表情で言うリゼに、私もコクッと喉を鳴らす。
「……正体不明なんだね。っていうか、スパイラルって作ることができるの?」
「うん。だいたいのスパイラルは自然にできたものなんだけど、高度な知識とテクニックで作られた人為的なスパイラルもあるんだ」
「ほえー。あんなものを作れるなんて、未来にはすごい人がいるんだね」
「あぁ。残念ながら技術はすごいね。……ってことは、これから作られたスパイラルが現れる可能性が高いってことか。修復しがいがあるな」
リゼが不敵な笑みを浮かべて、夕暮れ空を見上げた。
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