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4章
6 メモデータの謎
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「もうっ。リゼ! いきなり学校に来ちゃダメだよ!」
お茶をいれたコップをトンッとリゼの前に出した。
私の家に来てもらったんだけど、お母さんはまだ仕事から帰ってきてない。
リビングのソファに座ったリゼは、眉間にしわをよせながら首を傾けた。
「……うーん。制服着てたら大丈夫だと思ったんだけど」
「ダメだよ! 先生に見つかったらどうするのっ。この学校の生徒じゃないって分かったら大変なんだから」
「まぁまぁ。そんな怒らないでよ」
リゼは困ったように笑って、お茶を口にした。
「それよりさ。今日はひなりにプレゼントを持ってきたんだ。じゃーん☆」
リゼは胸のポケットから青い宝石みたいなものを出して、渡してきた。
「なにこれ? ブローチ?」
「小型通信機だよ。これを使うとぼくと離れていても会話ができる」
「へー。こんなに小さいのに」
つまんでかざしてみる。
大きさはボタンくらいで、見た目はただの青いブローチだ。
だけど、裏面にはボタンが二つついてる。
「青のボタンが通話、赤が切る。シンプルだろ?」
「うん。すごいね。これでいつでもリゼに連絡できるね。それで、サイリの手がかりって?」
「うん。実は、サイリがいたと思われる部屋からメモデータの一部が発見されたんだ。たぶん、サイリがスパイラルを作ろうとしている場所と思われる」
リゼがジャケットの内側から、タブレットを出してきた。
「これなんだけど。現代でこういう意味のある場所ってなにかある?」
画面をのぞきこむと、手書きのデータが映ってる。
一つの△の図があって、その周りに何やら暗号みたいなものが書いてある。
△の一番上の頂点にU、Q、ℓ、△の底辺右頂点に□の中にトって書いてあるマーク。
それに、左頂点には丸に棒がついてるような〇-っていう記号。
「えーっと、U、Q、それからLの筆記体かな? このℓっていう文字。なんだろう。これって未来で使われてる言葉?」
「いや……全然ちがうな。サイリはこの時代に来るために、いろいろこの時代のことを調べてたって情報もあるし……。この時代の地名じゃないか?」
「うーん、地名かぁ。なんだろ?」
「データの一部だから、他の文字もあったんだろうけど。この辺りでこの文字が入るお店とか場所とか……なにか分かる?」
うーん。……この辺にそんな文字が入る所あったかな?
オシャレなお店の名前?
スパゲッティ屋さんとか、イタリアンのお店とか?
「……分かんない。駅前ならおしゃれなお店がいっぱいだから、あるかもしれないけど……」
「まぁ、店名じゃなく暗号かもしれないけどね」
リゼがくいっとお茶を飲み干した。
「ねぇ。サイリって人がどこにいるかは分かったの?」
「いや。まだどこにいるか分からない。本部もまだ把握してないみたいだ。ただ……この時代にいるのは確かみたいだね。もしかしたら、この時代の人間になりすましているかも」
「じゃあ、近くにいるかもしれないってこと?」
「それは何とも言えないけど……」
リゼが難しい顔をした時、
ピンポーン。
インターホンが鳴った。
お茶をいれたコップをトンッとリゼの前に出した。
私の家に来てもらったんだけど、お母さんはまだ仕事から帰ってきてない。
リビングのソファに座ったリゼは、眉間にしわをよせながら首を傾けた。
「……うーん。制服着てたら大丈夫だと思ったんだけど」
「ダメだよ! 先生に見つかったらどうするのっ。この学校の生徒じゃないって分かったら大変なんだから」
「まぁまぁ。そんな怒らないでよ」
リゼは困ったように笑って、お茶を口にした。
「それよりさ。今日はひなりにプレゼントを持ってきたんだ。じゃーん☆」
リゼは胸のポケットから青い宝石みたいなものを出して、渡してきた。
「なにこれ? ブローチ?」
「小型通信機だよ。これを使うとぼくと離れていても会話ができる」
「へー。こんなに小さいのに」
つまんでかざしてみる。
大きさはボタンくらいで、見た目はただの青いブローチだ。
だけど、裏面にはボタンが二つついてる。
「青のボタンが通話、赤が切る。シンプルだろ?」
「うん。すごいね。これでいつでもリゼに連絡できるね。それで、サイリの手がかりって?」
「うん。実は、サイリがいたと思われる部屋からメモデータの一部が発見されたんだ。たぶん、サイリがスパイラルを作ろうとしている場所と思われる」
リゼがジャケットの内側から、タブレットを出してきた。
「これなんだけど。現代でこういう意味のある場所ってなにかある?」
画面をのぞきこむと、手書きのデータが映ってる。
一つの△の図があって、その周りに何やら暗号みたいなものが書いてある。
△の一番上の頂点にU、Q、ℓ、△の底辺右頂点に□の中にトって書いてあるマーク。
それに、左頂点には丸に棒がついてるような〇-っていう記号。
「えーっと、U、Q、それからLの筆記体かな? このℓっていう文字。なんだろう。これって未来で使われてる言葉?」
「いや……全然ちがうな。サイリはこの時代に来るために、いろいろこの時代のことを調べてたって情報もあるし……。この時代の地名じゃないか?」
「うーん、地名かぁ。なんだろ?」
「データの一部だから、他の文字もあったんだろうけど。この辺りでこの文字が入るお店とか場所とか……なにか分かる?」
うーん。……この辺にそんな文字が入る所あったかな?
オシャレなお店の名前?
スパゲッティ屋さんとか、イタリアンのお店とか?
「……分かんない。駅前ならおしゃれなお店がいっぱいだから、あるかもしれないけど……」
「まぁ、店名じゃなく暗号かもしれないけどね」
リゼがくいっとお茶を飲み干した。
「ねぇ。サイリって人がどこにいるかは分かったの?」
「いや。まだどこにいるか分からない。本部もまだ把握してないみたいだ。ただ……この時代にいるのは確かみたいだね。もしかしたら、この時代の人間になりすましているかも」
「じゃあ、近くにいるかもしれないってこと?」
「それは何とも言えないけど……」
リゼが難しい顔をした時、
ピンポーン。
インターホンが鳴った。
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