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21 カナ side 倭人
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自分から罠に飛び込んでしまった獲物は、こんな気持ちなのか・・・?
温室に繋がる引き戸を開けようとした手が止まる。
ガラス越しに、一番避けたかった相手がいて。
このまま気付かれないよう戻ろうと、足を後ろに下げるより先に目があって。
その目からは涙が流れていて・・・月の光に、反射して、キラキラ、キラキラ・・・その光に胸が痛い。
「ごめん、探しに来てくれたのか?」
桜宮は内心見つかりたくなかっただろうに、目の周りを持っていた濡れタオルでそっと押さえ。
温室に並べられた椅子に深く腰掛け直し。
まるで何もなかったかのように、走って息を乱していた俺に話しかけてくれた。
桜宮、ここでも、泣いてたんだ・・・
今更寝室には戻れない。
覚悟を決めて、俺は温室へ入った。
ドキドキ心臓が高鳴るのは、走ったせいなのか。
正面から初めて桜宮の泣き顔を見てしまったせいなのか。
二人きりのこの状況を、意識し過ぎてるせいなのか。
きっと、全部当たってる。
温室に繋がる引き戸を開けようとした手が止まる。
ガラス越しに、一番避けたかった相手がいて。
このまま気付かれないよう戻ろうと、足を後ろに下げるより先に目があって。
その目からは涙が流れていて・・・月の光に、反射して、キラキラ、キラキラ・・・その光に胸が痛い。
「ごめん、探しに来てくれたのか?」
桜宮は内心見つかりたくなかっただろうに、目の周りを持っていた濡れタオルでそっと押さえ。
温室に並べられた椅子に深く腰掛け直し。
まるで何もなかったかのように、走って息を乱していた俺に話しかけてくれた。
桜宮、ここでも、泣いてたんだ・・・
今更寝室には戻れない。
覚悟を決めて、俺は温室へ入った。
ドキドキ心臓が高鳴るのは、走ったせいなのか。
正面から初めて桜宮の泣き顔を見てしまったせいなのか。
二人きりのこの状況を、意識し過ぎてるせいなのか。
きっと、全部当たってる。
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