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「ごめん・・・ごめんなさいっ」
俯いたまま、泣いて謝る由良に首を傾げる。なんで急にそうなるんだ?さっさと俺に抱かれれば良いのに、せっかく熟れた身体が未熟な実に戻りそうだ。こっちは時間をかけて待ってたのに。
求愛フェロモンは、泣いている由良の全身から途切れることなく俺に向かって伸びてくる。こんなに、俺を求めてるくせに。実際は、霞のように消えて掴むことが出来ないフェロモンを掌に閉じ込め、由良の前まで跳ぶ。
音も気配も消した俺の前で泣き続ける由良。まだ接近には気付いてない。頭部から肩まで幾筋にも編み込んだ髪を震わせて、なんで泣く?
俺の仕事は単独での殺しが多い。生きてる人間と長い時間ゆっくり過ごしたのは、由良が初めてだ。由良、俺は、お前の涙を止めるための言葉は知らない。
俯いたまま、泣いて謝る由良に首を傾げる。なんで急にそうなるんだ?さっさと俺に抱かれれば良いのに、せっかく熟れた身体が未熟な実に戻りそうだ。こっちは時間をかけて待ってたのに。
求愛フェロモンは、泣いている由良の全身から途切れることなく俺に向かって伸びてくる。こんなに、俺を求めてるくせに。実際は、霞のように消えて掴むことが出来ないフェロモンを掌に閉じ込め、由良の前まで跳ぶ。
音も気配も消した俺の前で泣き続ける由良。まだ接近には気付いてない。頭部から肩まで幾筋にも編み込んだ髪を震わせて、なんで泣く?
俺の仕事は単独での殺しが多い。生きてる人間と長い時間ゆっくり過ごしたのは、由良が初めてだ。由良、俺は、お前の涙を止めるための言葉は知らない。
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