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「火の始末に気を付けるのと、節水節電をするんだぞ?」
「風音が目を光らせてるから大丈夫」
「風音なら確かに安心だな」
自分の方が子離れ出来ていないから、ついつい口をついて出てしまった。青嵐に、靴を履きながら「そんなに心配するな」と笑われる。
「親父がいるなら、明日からの様子見も要らねぇんだよな?」
「不要だ」
「も~、相変わらず親父は勝手だよなぁ」
青嵐は文句を言いながら、「んじゃ、またな」と片手をあげた。玄関の外まで見送ろうとしたんだが、腰に疾風の腕が絡まりその場で手を振るに留めた。疾風は、自分の横でさっさと帰れと雑に手を払う。青嵐は、拗ねた表情をわざと作り玄関の扉を静かに閉め外側から施錠してくれた。
風音は、目は自分に似ているんだが疾風の雰囲気を纏う小柄な次女だ。疾風の総合能力評価は兄妹中で一番高く、何事も器用でそつなくこなし自信たっぷりで怖じ気づくことがない。無茶をしようとするところもあるけど、何でも自分でしたがるから手も掛からなかった。
萩野家の仕事に興味を示し、疾風が足を洗う条件としてそれ以降の血筋は一切仕事に関わらない代わりに相続も放棄する誓約があることを唯一悔しがった子だ。小学生の頃から、身体を鍛えるために自ら進んで萩野家の訓練に参加している。先行きが一番不安でもある。
疾風に言わせると「由良の練習好きの血だろ?あんな程度じゃ、仕事レベルには届かない」ようだが。
疾風が手を下さなくなっても、萩野家にくる仕事の依頼で命を落とす人間の数は変わらない。それでも、疾風や子どもが誰かの命を奪う仕事にはついて欲しくない。自分は、この誓約を疾風に聞かされたとき喜んでしまった。
中学で起こった殺傷事件のせいか、他人に未来を奪われる、命を刈られる側に自分はつい感情移入してしまう。
「風音が目を光らせてるから大丈夫」
「風音なら確かに安心だな」
自分の方が子離れ出来ていないから、ついつい口をついて出てしまった。青嵐に、靴を履きながら「そんなに心配するな」と笑われる。
「親父がいるなら、明日からの様子見も要らねぇんだよな?」
「不要だ」
「も~、相変わらず親父は勝手だよなぁ」
青嵐は文句を言いながら、「んじゃ、またな」と片手をあげた。玄関の外まで見送ろうとしたんだが、腰に疾風の腕が絡まりその場で手を振るに留めた。疾風は、自分の横でさっさと帰れと雑に手を払う。青嵐は、拗ねた表情をわざと作り玄関の扉を静かに閉め外側から施錠してくれた。
風音は、目は自分に似ているんだが疾風の雰囲気を纏う小柄な次女だ。疾風の総合能力評価は兄妹中で一番高く、何事も器用でそつなくこなし自信たっぷりで怖じ気づくことがない。無茶をしようとするところもあるけど、何でも自分でしたがるから手も掛からなかった。
萩野家の仕事に興味を示し、疾風が足を洗う条件としてそれ以降の血筋は一切仕事に関わらない代わりに相続も放棄する誓約があることを唯一悔しがった子だ。小学生の頃から、身体を鍛えるために自ら進んで萩野家の訓練に参加している。先行きが一番不安でもある。
疾風に言わせると「由良の練習好きの血だろ?あんな程度じゃ、仕事レベルには届かない」ようだが。
疾風が手を下さなくなっても、萩野家にくる仕事の依頼で命を落とす人間の数は変わらない。それでも、疾風や子どもが誰かの命を奪う仕事にはついて欲しくない。自分は、この誓約を疾風に聞かされたとき喜んでしまった。
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