70 / 195
修行編(瑠璃丸&京一郎) 2
近づきたい side 雅 2
しおりを挟む
風呂場に移動して、スキンシップをかねて嫌がる黒曜の身体を洗う。
あぁ、なんか、むかつく。
腕も背中も、男前すぎる。
思ったよりも太くて重くて、筋肉ついた腕。
無駄肉ゼロの、この背中。
身体には、古い傷跡が何筋もついてるけど、それさえ勲章みたいで男前。
傷ついたときは痛かったんだろうけど、俺の中では男前度に追加される。
肩だって、どんだけ広いんだよ!
シャワーで洗い流し、あとは自分でとタオルを渡し。
「我も洗おう」
「い、いやいやいや、俺はいいから!」
「我が主よ、そういうわけにはいかぬ」
真剣に、怒られた。
黒曜に比べて、全然筋肉もついてない貧相な背中を洗ってもらって。
ついでに髪も洗ってもらって。
腕輪や足輪の隙間から腕も、足も、洗ってもらって。
さすがに前は止めたけど。
ちょっと、黒曜が嬉しそうなのがわかってくる。
レーゾクしたいから、なんだろうか?
全然嫌がってない。
契る前なら、考えられない光景だよな。
「あの、さ」
大きな檜風呂は、二人で肩を並べてもまだ余るくらいに広い。
また嫌がる黒曜に入れと強く命じる形で一緒に入る。
横並びで、黒曜の顔色を伺う。
「ごめんな、勝手に契って」
やっと、謝れた。
ずっと謝りたかった。
「全然どうやったか覚えてないんだけど・・・俺、お前にいらないって言われてショックでさ。
俺は、黒曜がもうあのときには好きだったから。
その、昨日も言ったけど」
そっち、先に言っちゃったけど。
でも、謝るほうが先だよな。
「もう、よい」
恐る恐る、気遣うように黒曜の手が俺の頭に伸びて。
ぽんぽんと、軽く触れられる。
それだけで、俺は泣けるくらい、黒曜のことが好きなんだ。
「泣くな、我が主」
「お前が、泣かせてんだよ。
責任もって、舐めろよ」
この涙だって、黒曜の食糧にはなるんだ。
血がダメなら、涙くらい飲んでくれ。
目を閉じて。
頬に触れた冷たい唇が、熱い舌が、吸い取っていくのを感じる。
どうしたら、食べてくれるんだろうか。
と、考えなきゃいけないのはわかってるんだけど。
こんだけ近くにいて。
話しやすくなってるのは初めてだったから。
「黒曜、俺のこと、雅って呼んで?」
全然違う話を口にしていた。
いや、だってさ。
京一郎と瑠璃丸が、仲良く名前で呼び合ってるのみたら羨ましいんだから仕方ない。
あぁ、なんか、むかつく。
腕も背中も、男前すぎる。
思ったよりも太くて重くて、筋肉ついた腕。
無駄肉ゼロの、この背中。
身体には、古い傷跡が何筋もついてるけど、それさえ勲章みたいで男前。
傷ついたときは痛かったんだろうけど、俺の中では男前度に追加される。
肩だって、どんだけ広いんだよ!
シャワーで洗い流し、あとは自分でとタオルを渡し。
「我も洗おう」
「い、いやいやいや、俺はいいから!」
「我が主よ、そういうわけにはいかぬ」
真剣に、怒られた。
黒曜に比べて、全然筋肉もついてない貧相な背中を洗ってもらって。
ついでに髪も洗ってもらって。
腕輪や足輪の隙間から腕も、足も、洗ってもらって。
さすがに前は止めたけど。
ちょっと、黒曜が嬉しそうなのがわかってくる。
レーゾクしたいから、なんだろうか?
全然嫌がってない。
契る前なら、考えられない光景だよな。
「あの、さ」
大きな檜風呂は、二人で肩を並べてもまだ余るくらいに広い。
また嫌がる黒曜に入れと強く命じる形で一緒に入る。
横並びで、黒曜の顔色を伺う。
「ごめんな、勝手に契って」
やっと、謝れた。
ずっと謝りたかった。
「全然どうやったか覚えてないんだけど・・・俺、お前にいらないって言われてショックでさ。
俺は、黒曜がもうあのときには好きだったから。
その、昨日も言ったけど」
そっち、先に言っちゃったけど。
でも、謝るほうが先だよな。
「もう、よい」
恐る恐る、気遣うように黒曜の手が俺の頭に伸びて。
ぽんぽんと、軽く触れられる。
それだけで、俺は泣けるくらい、黒曜のことが好きなんだ。
「泣くな、我が主」
「お前が、泣かせてんだよ。
責任もって、舐めろよ」
この涙だって、黒曜の食糧にはなるんだ。
血がダメなら、涙くらい飲んでくれ。
目を閉じて。
頬に触れた冷たい唇が、熱い舌が、吸い取っていくのを感じる。
どうしたら、食べてくれるんだろうか。
と、考えなきゃいけないのはわかってるんだけど。
こんだけ近くにいて。
話しやすくなってるのは初めてだったから。
「黒曜、俺のこと、雅って呼んで?」
全然違う話を口にしていた。
いや、だってさ。
京一郎と瑠璃丸が、仲良く名前で呼び合ってるのみたら羨ましいんだから仕方ない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】 男達の性宴
蔵屋
BL
僕が通う高校の学校医望月先生に
今夜8時に来るよう、青山のホテルに
誘われた。
ホテルに来れば会場に案内すると
言われ、会場案内図を渡された。
高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を
早くも社会人扱いする両親。
僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、
東京へ飛ばして行った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる