希望を歌う悪の姫

花村 ネズリ

文字の大きさ
13 / 39
ペア戦開幕

ペア戦

しおりを挟む
ラピス「御機嫌よう、リカルド様。本日はよろしくお願いいたしますね」


晴天。
日傘をさしながら、リカルド様の隣へ並ぶ。


「な、なんであの子が‥!?」

「クローリー家の策略か‥?」


生徒の雰囲気は、どこか緊張気味で、
そして、どこからか熱気を感じますわ。
暑苦しい‥


ルド「ふ、ザコ共が煩わしい‥
おい、貴様、
分かっているだろうが、負ける事は許されない。そこまで貴様には期待していないが、俺の足だけは引っ張るなよ。」

リカルド様も、今日はなんだかピリピリしていらっしゃいますわ。
どうして男性はこう‥はあ‥


ラピス「ええ、分かっていますわ。
狙うは全勝。と、いうことは‥優勝ですわね‥。

ふふ、わたくし初めてですの、人間と戦うのって‥ふふ、楽しみですわ。」

魔法学園、全校生徒参加イベント
ペア戦。

毎年、新入生を歓迎する為、また、実力を測るために開催される模擬試合。
相手は1~3年のランダム方式。

このイベントは、王室騎士団主催のイベントで、毎年優勝者、又優秀者は、
王室騎士団への入団を推薦される事がある。

王室騎士団は、強者揃い。
王室騎士団への推薦は、学生にとって、将来出世への近道であるのです。

歴代から王は、王室騎士団を通して、様々な事を学んだ後、立派な王になるといわれております。
リカルド様も‥第2王子でありながら、王室騎士団入団を目指しているのでしょうね。


ルド「っ、
まて、まて!?おま‥嘘だろ‥!?実戦は初めて‥だとっ!?

くそ‥ペア変えは出来ないのか!?ああ‥先が思いやられる‥っ」


ラピス「‥?リカルド様、どういたしました?」

何やらぶつぶつと呟いているリカルド様。
緊張しておられるのかしら?






ルド「はあ‥もういい‥。
こうなったら、全部俺が片付ける‥」



先生「リカルド、クローリー。前へ」


アデル先生からの合図がかかる。
さあ、開幕です。


ルド「出番だ。行くぞ。ラピス」


ラピス「っ、はい、リカルド様。」



初めての友人と、初めてのペア戦。

心配なさらないで、
足を引っ張るなんて事、絶対にいたしませんわ。

わたしくしを選んでくださった友人の為、
全力で‥貴方の翼となりましょう。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

花嫁召喚 〜異世界で始まる一妻多夫の婚活記〜

文月・F・アキオ
恋愛
婚活に行き詰まっていた桜井美琴(23)は、ある日突然異世界へ召喚される。そこは女性が複数の夫を迎える“一妻多夫制”の国。 花嫁として召喚された美琴は、生きるために結婚しなければならなかった。 堅実な兵士、まとめ上手な書記官、温和な医師、おしゃべりな商人、寡黙な狩人、心優しい吟遊詩人、几帳面な官僚――多彩な男性たちとの出会いが、美琴の未来を大きく動かしていく。 帰れない現実と新たな絆の狭間で、彼女が選ぶ道とは? 異世界婚活ファンタジー、開幕。

一般人になりたい成り行き聖女と一枚上手な腹黒王弟殿下の攻防につき

tanuTa
恋愛
 よく通っている図書館にいたはずの相楽小春(20)は、気づくと見知らぬ場所に立っていた。  いわゆるよくある『異世界転移もの』とかいうやつだ。聖女やら勇者やらチート的な力を使って世界を救うみたいな。  ただ1つ、よくある召喚ものとは異例な点がそこにはあった。  何故か召喚された聖女は小春を含め3人もいたのだ。  成り行き上取り残された小春は、その場にはいなかった王弟殿下の元へ連れて行かれることになるのだが……。  聖女召喚にはどうも裏があるらしく、小春は巻き込まれる前にさっさと一般人になるべく画策するが、一筋縄では行かなかった。  そして。 「──俺はね、聖女は要らないんだ」  王弟殿下であるリュカは、誰もが魅了されそうな柔和で甘い笑顔を浮かべて、淡々と告げるのだった。        これはめんどくさがりな訳あり聖女(仮)と策士でハイスペック(腹黒気味)な王弟殿下の利害関係から始まる、とある異世界での話。  1章完結。2章不定期更新。

完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました

らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。 そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。 しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような… 完結決定済み

私は貴方を許さない

白湯子
恋愛
甘やかされて育ってきたエリザベータは皇太子殿下を見た瞬間、前世の記憶を思い出す。無実の罪を着させられ、最期には断頭台で処刑されたことを。 前世の記憶に酷く混乱するも、優しい義弟に支えられ今世では自分のために生きようとするが…。

ジェリー・ベケットは愛を信じられない

砂臥 環
恋愛
ベケット子爵家の娘ジェリーは、父が再婚してから離れに追いやられた。 母をとても愛し大切にしていた父の裏切りを知り、ジェリーは愛を信じられなくなっていた。 それを察し、まだ子供ながらに『君を守る』と誓い、『信じてほしい』と様々な努力してくれた婚約者モーガンも、学園に入ると段々とジェリーを避けらるようになっていく。 しかも、義妹マドリンが入学すると彼女と仲良くするようになってしまった。 だが、一番辛い時に支え、努力してくれる彼を信じようと決めたジェリーは、なにも言えず、なにも聞けずにいた。 学園でジェリーは優秀だったが『氷の姫君』というふたつ名を付けられる程、他人と一線を引いており、誰にも悩みは吐露できなかった。 そんな時、仕事上のパートナーを探す男子生徒、ウォーレンと親しくなる。 ※世界観はゆるゆる ※ざまぁはちょっぴり ※他サイトにも掲載

おばさんは、ひっそり暮らしたい

波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

処理中です...