上 下
5 / 5
第1章

5

しおりを挟む

「昨日はすまなかった」


「へ?」


予想外の言葉に私は固まる。





「お前の誕生日、だったろ」

ああ、そんな事‥気にしなくていいのに‥
駄々をこねるのは‥1人の時で充分ですわ。



「っ、ふふ‥いいのですよ。もう子どもじゃないんですから、」

「駄目だろっ!!」



「っ、ゆ、ユリオ?」


突然大きな声で否定されて驚く。
な、私、何か悪い事を言ってしまった?
ど、どうすれば‥ユリオ‥俯いて、怒っているのでしょうか‥?


そんな事をあわあわと考えてるうちに、
ユリオが私に近づき、申し訳ない顔をして、
私を見つめた。





「約束、していたのに‥他を優先した‥」


ドキリと胸が高鳴る。
だめ、駄目なのに。




「っ、覚えて‥いてくれたんですね‥」

「当たり前だろ」




嬉しい‥嬉しくて、堪らない
ユリオは‥狡い‥





「それだけで
私は嬉しいんですよ」


自然と頬が上がって、
ありがとうの感謝の気持ちを乗せて微笑んだ。



「ッ!!」

「どうしました?」

「いや、ひさびさに‥ミライナの笑顔を見たな、と‥」
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

alice999
2019.04.10 alice999

きゅんきゅんしながら一気に読んでしまいました。
更新をゆっくり楽しみにしてます。

解除

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。