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最終話 彼は故に過保護なギルドメンバーと共に歩む
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冬でもないのに真っ白な山頂で、五人は大木から落ちた小枝に腰かけていた。
イオーネらは今回のクエストが成功を収めるとは考えてはいなかったが、グラジオラスの助力もあってクリアすることができた。
つまり、想定外のクリア報酬が舞い込んでくることになる。
「前は白けるようなことしちゃったけど、今回はみんなと一緒にクエストクリアの宴を楽しみたい……いいかな?」
グラジオラスは少し恥ずかしそうに聞いた。
スランプであった頃の彼は、その影響で欠席をしたものの、この催しを予てから一番楽しみにしていたのは誰を隠そう彼なのだ。
「しょ~がないなぁ~んふふ」
モチはグラジオラスにぴっとりとくっつきながら、嬉しそうに何処からか取り出したお菓子を頬張っていた。
「いいわねぇ、いっぱい食べましょ」
ティーガンも待ち遠しかったのか、その期待は隠れることなく表情に表れている。
二人の様子に、新入りのロナーは不思議そうな顔を浮かべた。
「え? 何かあるんですか?」
「たらふくご飯を食べに行くのよ!」
後輩の疑問に、いつ以来かわからないほど、とびっきりの笑顔でイオーネ先輩は答えた。
一人で旅をしてきたロナーにとって、それは新鮮なイベントである。
「ロナーも一緒にどう?」
「行きます!!」
グラジオラスの誘いにロナーは目をキラキラと輝かせながら返事をした。
街へ下り、久方ぶりの勝利の宴を行う。
彼らは空白期間を埋めるかのように心の底から笑い、飲み、食らった。
これ以上ない楽しさがここにはある。
『ストーリー』の皆が目指し、グラジオラスが憧れ続けたもの。
無限に続いて欲しいとさえ願いたくなるような時、大切な空間。
それはきっと新入りのロナーにも届いたはずである。
こうして『ストーリー』の復帰戦は、日が昇るまで店に響く笑い声と共に幕を下ろした。
グラジオラスが『ストーリー』に帰還してから数日が経ったある日のこと。
彼らはいつものように目ぼしいクエストが無いか、依頼されたリストを確認していた。
イオーネはバサバサと依頼状をめくると、巨大な怪鳥の討伐依頼が目に入る。
「ねぇ、結局アンタのスランプってなんだったのよ」
それとなしにそっと問う。
彼が帰ってきてすぐには聞かなかった。
イオーネにとってはグラジオラスがスランプを克服し帰ってきたことが何よりも重要なことであり、スランプ自体はそこまで重要なことだとは考えていなかったからだ。
ただ、討伐依頼を見てあの骸鳥を思い出した。
そのついでに彼が囚われていたというスランプが何となく気になった。
だからこそ、別に返事が返ってこなかろうが構わないような口ぶりで訊ねてみたのだ。
「ん? あぁ、そうだな……」
グラジオラスは少し考えると、言葉を探るように続けた。
「こんなこと言うのはどうかと思うけど、俺は皆に合わせようとしすぎてたんだ」
「合わせる?」
意外な返答にイオーネは首をかしげる。
「そう。最初はいつだってそうじゃなかった。でも一緒に戦っていると、どんどん情が湧いてきて『俺が守らなきゃ』って余計なこと考えちゃうんだ」
グラジオラスは神妙な顔つきで続ける。
「前にいたギルドでもそうだ。その前もその前も同じ。守る必要のない人を守ろうとして、俺に求められている動きとは違うことしちゃって逆に皆の足を引っ張ていた」
彼、つまり『氷蝕のグラジオラス』に求められていることとは即ち前に出て敵を殲滅することだ。
だが、彼は肝心のギルドを組んだ時の戦いでは守りに徹してしまった。
無理矢理に守ろうとするからテンポが崩れ、連携を台無しにする。
そんなことを繰り返していくうちに、迷惑をかけ続けることに対する申し訳なさから脱退する。
この繰り返しだったというわけだ。
「確かにいつものアンタの戦い方は最初に見た時とか、それこそ骸鳥と戦った時の戦い方とは違うなって思ってたけど……でも私たちは迷惑だなんて思ったことないわよ。今までがどうだったのかは知らないけど、私は――」
イオーネは彼の目をしっかりと見据える。
「私は『氷蝕のグラジオラス』だから来て欲しかったわけじゃない。きっかけはそりゃこのギルドを強くしてくれる人を探してたけど……あの時つまんなさそうな顔してたグラジオラス、アンタのその……楽しそうにしてるとこを見てみたいって思ったから」
彼女は言葉を続けるに従って、恥ずかしさからか徐々に声はか細くなっていった。
それでも目を見つ続けるのをやめることは無かったのだ。
すぐ傍で聞いていたティーガンとモチも笑顔を浮かべて彼女の意見を肯定した。
「ありがとう。やっぱり皆に選んでもらえてよかった。でも戦い方は前のやり方に戻す、別に嫌でもないしね。それに俺のいない間にもよくわかったんだ、皆は守られる存在じゃないって」
「どういうこと?」
モチの問いに、グラジオラスは頷く。
「追放されて彷徨っている時に、偶然通りがかった交易所の掲示板に貼りだされていたんだ。『ストーリー』が多くのクエストをこなして街に貢献しているってね」
彼の言葉にモチはティーガンとイオーネと顔を見合わせる。
「伝説の魔物を倒すのも、強力なドラゴンを倒すのもいい。だけど結局のところは今、人に危害を与えている身近な脅威を倒すことが一番世のためになるってことかもしれないな」
彼女らは冒険者として十分にその責務を果たしている。
とうに誰かに守られる存在ではなく、誰かを守ることのできる存在へと成長していたのだ。
「それに追放されて一人だった時に気が付いたんだけど、一人でいるっていうのは飽きる」
「へぇ、一人でいるの好きそうな感じしてるのに」
イオーネはちょっといたずらっぽく言ってみる。
「初めの一日や二日は新鮮で……まぁ悪くはなかったよ。ただその後は何を食べても美味しく感じなかったし、何をしても楽しくなかった。情けない話だけど、ホームシックならぬギルドシックになってたよ。結局何も修練することもなく、ただぼーっと過ごしていただけ。一ヶ月間ずっとな」
「ふふ、寂しがりね」
子供のようなことを言い出す彼に、ティーガンは嬉しそうに笑う。
「そうかも。一人になったお蔭でみんなと居られることが、やっぱり楽しかったんだなって再確認できたよ」
そう言うと、グラジオラスはそれぞれの顔を順番にしっかりと見た。
「俺は皆のことが大好きだ。だからこれからも皆が俺のことを好きでいてくれる限り、このギルドで楽しく冒険したいってよくわかった」
言葉の後、ギルドハウス全体の音が消えたのかと錯覚するほどに静まり返る。
それ言ったグラジオラスも、聞いていた彼女たちも次第に顔を紅くしていった。
「ぬなななにこっぱずかしいこと言ってんのよ!」
イオーネは口を尖らせながら声を上げたものの、満更でもないニヤケ顔は隠しきれていなかった。
「ん……まぁそうね。そうやって素直に言えるのは、良いことよね」
両手を頬に当てながら、ティーガンは惚ける。
モチは一言も喋らずに、フードを目いっぱい深く被って顔色を見られないようにしていたが、出ている耳は熱々になっていた。
変な雰囲気になってしまった部屋に、気まずそうな声がひっそりとやってくる。
「あのーすみません……いい雰囲気のところ悪いんすけど……」
声の主はロナーであった。
彼女はキョロキョロと惚けた面々を見ながら、何とも言えない表情をしていた。
「うわぁッ!? アンタいつからいたの!?」
イオーネは突然の出来事に驚く。
後輩に自分の惚気顔を見られていたことに対する恥ずかしさで更に顔は紅くなる。
「え、あぁ最初から」
「いるならいるって言いなさいよ……で、どうしたの?」
すると、ロナーはまごつかせながらも話しだした。
「あのー私、グラジオラスさんの代打で来たわけじゃないですか。それでその……ご本人が帰ってきたわけで……つまり――」
はっきりと言うべきことを言えないロナー。
何となく言いたいことを察したグラジオラスは、背中を押す。
「ここに居たいってこと?」
「えっ!? あ、それは……でも私、一匹狼ですし……」
ロナーはおどおどし、あっちこっちに視線が飛んでしまっている。
そんな彼女を見て、グラジオラスは自身の経験と重ねた。
「一匹狼でも仲間が恋しくなってもいいんじゃない? 俺はそうだったけど」
彼は幾度となくギルドを離れたが、その度に新しいギルドを求め歩いた。
誰かと一緒にいて傷つけてしまうなら、一人でいた方がいいはずだ。
だが、それができなかった。
どうしても一人じゃ寂しくて、楽しくなかったからこそ求め続けたのだ。
過程はどうあれ、一人でいることをモットーとしているロナーが一人でいるのには向いていないことを、同類であるグラジオラスは気づいていたのだ。
「俺は君に居てほしい。『ストーリー』に足りてないのはディフェンダーだ。ロナー、君が担当してくれると嬉しい。何より君がいるともっと楽しくなりそうだし」
彼はロナーに手を差し伸べる。
その手は憧れの人であり、目指した先である『氷蝕のグラジオラス』のものではなく、これから共に歩む仲間としてのものだった。
「よ、よろしくお願いします!!」
ロナーは目に涙を溜めながら、彼の手を握った。
イオーネとモチ、ティーガンも彼女を優しく迎え入れる。
涙を拭って顔を上げるロナーに、グラジオラスは微笑んだ。
「ようこそ、街で一番楽しいギルドへ」
斯くして『ストーリー』は紆余曲折を経て、五人体制となった。
これから先も幾度となく困難や不運に苛まれることでろう。
だが彼らは乗り越え続ける。
その先の物語に楽しさがある限り、何度でも。
イオーネらは今回のクエストが成功を収めるとは考えてはいなかったが、グラジオラスの助力もあってクリアすることができた。
つまり、想定外のクリア報酬が舞い込んでくることになる。
「前は白けるようなことしちゃったけど、今回はみんなと一緒にクエストクリアの宴を楽しみたい……いいかな?」
グラジオラスは少し恥ずかしそうに聞いた。
スランプであった頃の彼は、その影響で欠席をしたものの、この催しを予てから一番楽しみにしていたのは誰を隠そう彼なのだ。
「しょ~がないなぁ~んふふ」
モチはグラジオラスにぴっとりとくっつきながら、嬉しそうに何処からか取り出したお菓子を頬張っていた。
「いいわねぇ、いっぱい食べましょ」
ティーガンも待ち遠しかったのか、その期待は隠れることなく表情に表れている。
二人の様子に、新入りのロナーは不思議そうな顔を浮かべた。
「え? 何かあるんですか?」
「たらふくご飯を食べに行くのよ!」
後輩の疑問に、いつ以来かわからないほど、とびっきりの笑顔でイオーネ先輩は答えた。
一人で旅をしてきたロナーにとって、それは新鮮なイベントである。
「ロナーも一緒にどう?」
「行きます!!」
グラジオラスの誘いにロナーは目をキラキラと輝かせながら返事をした。
街へ下り、久方ぶりの勝利の宴を行う。
彼らは空白期間を埋めるかのように心の底から笑い、飲み、食らった。
これ以上ない楽しさがここにはある。
『ストーリー』の皆が目指し、グラジオラスが憧れ続けたもの。
無限に続いて欲しいとさえ願いたくなるような時、大切な空間。
それはきっと新入りのロナーにも届いたはずである。
こうして『ストーリー』の復帰戦は、日が昇るまで店に響く笑い声と共に幕を下ろした。
グラジオラスが『ストーリー』に帰還してから数日が経ったある日のこと。
彼らはいつものように目ぼしいクエストが無いか、依頼されたリストを確認していた。
イオーネはバサバサと依頼状をめくると、巨大な怪鳥の討伐依頼が目に入る。
「ねぇ、結局アンタのスランプってなんだったのよ」
それとなしにそっと問う。
彼が帰ってきてすぐには聞かなかった。
イオーネにとってはグラジオラスがスランプを克服し帰ってきたことが何よりも重要なことであり、スランプ自体はそこまで重要なことだとは考えていなかったからだ。
ただ、討伐依頼を見てあの骸鳥を思い出した。
そのついでに彼が囚われていたというスランプが何となく気になった。
だからこそ、別に返事が返ってこなかろうが構わないような口ぶりで訊ねてみたのだ。
「ん? あぁ、そうだな……」
グラジオラスは少し考えると、言葉を探るように続けた。
「こんなこと言うのはどうかと思うけど、俺は皆に合わせようとしすぎてたんだ」
「合わせる?」
意外な返答にイオーネは首をかしげる。
「そう。最初はいつだってそうじゃなかった。でも一緒に戦っていると、どんどん情が湧いてきて『俺が守らなきゃ』って余計なこと考えちゃうんだ」
グラジオラスは神妙な顔つきで続ける。
「前にいたギルドでもそうだ。その前もその前も同じ。守る必要のない人を守ろうとして、俺に求められている動きとは違うことしちゃって逆に皆の足を引っ張ていた」
彼、つまり『氷蝕のグラジオラス』に求められていることとは即ち前に出て敵を殲滅することだ。
だが、彼は肝心のギルドを組んだ時の戦いでは守りに徹してしまった。
無理矢理に守ろうとするからテンポが崩れ、連携を台無しにする。
そんなことを繰り返していくうちに、迷惑をかけ続けることに対する申し訳なさから脱退する。
この繰り返しだったというわけだ。
「確かにいつものアンタの戦い方は最初に見た時とか、それこそ骸鳥と戦った時の戦い方とは違うなって思ってたけど……でも私たちは迷惑だなんて思ったことないわよ。今までがどうだったのかは知らないけど、私は――」
イオーネは彼の目をしっかりと見据える。
「私は『氷蝕のグラジオラス』だから来て欲しかったわけじゃない。きっかけはそりゃこのギルドを強くしてくれる人を探してたけど……あの時つまんなさそうな顔してたグラジオラス、アンタのその……楽しそうにしてるとこを見てみたいって思ったから」
彼女は言葉を続けるに従って、恥ずかしさからか徐々に声はか細くなっていった。
それでも目を見つ続けるのをやめることは無かったのだ。
すぐ傍で聞いていたティーガンとモチも笑顔を浮かべて彼女の意見を肯定した。
「ありがとう。やっぱり皆に選んでもらえてよかった。でも戦い方は前のやり方に戻す、別に嫌でもないしね。それに俺のいない間にもよくわかったんだ、皆は守られる存在じゃないって」
「どういうこと?」
モチの問いに、グラジオラスは頷く。
「追放されて彷徨っている時に、偶然通りがかった交易所の掲示板に貼りだされていたんだ。『ストーリー』が多くのクエストをこなして街に貢献しているってね」
彼の言葉にモチはティーガンとイオーネと顔を見合わせる。
「伝説の魔物を倒すのも、強力なドラゴンを倒すのもいい。だけど結局のところは今、人に危害を与えている身近な脅威を倒すことが一番世のためになるってことかもしれないな」
彼女らは冒険者として十分にその責務を果たしている。
とうに誰かに守られる存在ではなく、誰かを守ることのできる存在へと成長していたのだ。
「それに追放されて一人だった時に気が付いたんだけど、一人でいるっていうのは飽きる」
「へぇ、一人でいるの好きそうな感じしてるのに」
イオーネはちょっといたずらっぽく言ってみる。
「初めの一日や二日は新鮮で……まぁ悪くはなかったよ。ただその後は何を食べても美味しく感じなかったし、何をしても楽しくなかった。情けない話だけど、ホームシックならぬギルドシックになってたよ。結局何も修練することもなく、ただぼーっと過ごしていただけ。一ヶ月間ずっとな」
「ふふ、寂しがりね」
子供のようなことを言い出す彼に、ティーガンは嬉しそうに笑う。
「そうかも。一人になったお蔭でみんなと居られることが、やっぱり楽しかったんだなって再確認できたよ」
そう言うと、グラジオラスはそれぞれの顔を順番にしっかりと見た。
「俺は皆のことが大好きだ。だからこれからも皆が俺のことを好きでいてくれる限り、このギルドで楽しく冒険したいってよくわかった」
言葉の後、ギルドハウス全体の音が消えたのかと錯覚するほどに静まり返る。
それ言ったグラジオラスも、聞いていた彼女たちも次第に顔を紅くしていった。
「ぬなななにこっぱずかしいこと言ってんのよ!」
イオーネは口を尖らせながら声を上げたものの、満更でもないニヤケ顔は隠しきれていなかった。
「ん……まぁそうね。そうやって素直に言えるのは、良いことよね」
両手を頬に当てながら、ティーガンは惚ける。
モチは一言も喋らずに、フードを目いっぱい深く被って顔色を見られないようにしていたが、出ている耳は熱々になっていた。
変な雰囲気になってしまった部屋に、気まずそうな声がひっそりとやってくる。
「あのーすみません……いい雰囲気のところ悪いんすけど……」
声の主はロナーであった。
彼女はキョロキョロと惚けた面々を見ながら、何とも言えない表情をしていた。
「うわぁッ!? アンタいつからいたの!?」
イオーネは突然の出来事に驚く。
後輩に自分の惚気顔を見られていたことに対する恥ずかしさで更に顔は紅くなる。
「え、あぁ最初から」
「いるならいるって言いなさいよ……で、どうしたの?」
すると、ロナーはまごつかせながらも話しだした。
「あのー私、グラジオラスさんの代打で来たわけじゃないですか。それでその……ご本人が帰ってきたわけで……つまり――」
はっきりと言うべきことを言えないロナー。
何となく言いたいことを察したグラジオラスは、背中を押す。
「ここに居たいってこと?」
「えっ!? あ、それは……でも私、一匹狼ですし……」
ロナーはおどおどし、あっちこっちに視線が飛んでしまっている。
そんな彼女を見て、グラジオラスは自身の経験と重ねた。
「一匹狼でも仲間が恋しくなってもいいんじゃない? 俺はそうだったけど」
彼は幾度となくギルドを離れたが、その度に新しいギルドを求め歩いた。
誰かと一緒にいて傷つけてしまうなら、一人でいた方がいいはずだ。
だが、それができなかった。
どうしても一人じゃ寂しくて、楽しくなかったからこそ求め続けたのだ。
過程はどうあれ、一人でいることをモットーとしているロナーが一人でいるのには向いていないことを、同類であるグラジオラスは気づいていたのだ。
「俺は君に居てほしい。『ストーリー』に足りてないのはディフェンダーだ。ロナー、君が担当してくれると嬉しい。何より君がいるともっと楽しくなりそうだし」
彼はロナーに手を差し伸べる。
その手は憧れの人であり、目指した先である『氷蝕のグラジオラス』のものではなく、これから共に歩む仲間としてのものだった。
「よ、よろしくお願いします!!」
ロナーは目に涙を溜めながら、彼の手を握った。
イオーネとモチ、ティーガンも彼女を優しく迎え入れる。
涙を拭って顔を上げるロナーに、グラジオラスは微笑んだ。
「ようこそ、街で一番楽しいギルドへ」
斯くして『ストーリー』は紆余曲折を経て、五人体制となった。
これから先も幾度となく困難や不運に苛まれることでろう。
だが彼らは乗り越え続ける。
その先の物語に楽しさがある限り、何度でも。
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