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第一章
脅しじゃないぞ
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実は私も何が起こっているのかよく分かっていない。
そもそもこの世界に来る前、突然ふわふわした空間にいたのだ。
ふわふわ空間にはいかにも案内役って感じの、エルフっぽい超美形がいた。女神様的な人ではなく、BLのミステリアス敬語長髪受けって感じの男の人だ。
で、その人に受けた説明によると。
どうやらこれは異世界トリップとか異世界転移とかそういったものの類らしい。
タイムスリップとは違う。
現実世界には存在し得ない物や現象やらなんやらが多すぎる。
私が得意な魔術とか。
後、ここは中世とか近世とかのヨーロッパ風の何処かなのだが、多分本物はこんな感じではない。詳しくないから知らんけど。
そして異世界転生、ではない。
そうであっては困る。
私は必ずここから帰って、かわいい我が子を育てるこの世で一番大事なお仕事に戻らなくてはならないからだ。
そのため、私はミステリアス敬語長髪エルフ受けに確認した。
何度も確認した。
「私は死んではいない、ということですね?寝てるだけ。目を覚ましたらいつも通り、ということでいいですね?」
胸ぐらを掴んでガクガクと揺らしたいのを堪え、拳を握り締めながら詰め寄る私。
眉一つ動かさず淡々と、透き通るような声で綺麗な男性は頷いた。
「はい、その通りです。ただ、そのためには先ほど申し上げた条件をクリアしていただきます」
「転移だかトリップだかの先で成人するまで生きていたらいい。どんな修羅の国に飛ばされるんですか私」
「それは貴女の運次第ですので……」
こんなトリップテロに当たってる時点で運が悪いなんてもんじゃない。
そもそも私は運がいい方ではないのだ。戦場に転移させられたらたまった物ではない。
大体、ただ熱を出して嘔吐しまくった子どもを一晩中宥めたり、布団の処理したりということが一週間続いたために力尽き、旦那に色々投げて午前様からベッドにダイブして寝ているだけの私がどうしてそんなことに?
という核心的質問には、
「神のお導きです」
という答えしかもらえなかったのだ。
意味がわからない。
夢か。
夢なら良かったが意識がはっきりしすぎている。
ていうか普通に休ませてくれ。
「ふざけないでください。超絶イージーモード希望です。じゃないと貴方が受けのBL漫画を描きまくってやる。脅しじゃないぞ。勝手にイケメン同僚かイケメン神様を捏造して……いや、モブを使って色々させてやる。本当にやります」
「……なんて?」
澄まし顔が本当に戸惑った表情と声を出したのは、今思えば萌えだったのではないだろうか。
そんな脅しが効いたのかどうかは分からないが。
とにかく私は平和な国の有力で裕福で何不自由なく暮らせる身分を手に入れ、しかもチート能力もあるイケメンになった。
希望通りの超絶イージーモードで15歳までたどり着いたのである。
この世界のこの国での成人は18歳。
15歳から3年間全寮制の学校に通って、卒業出来れば一人前の大人として認められる。
平民は10歳から全員様々な学校に通うことになるが、皇族、貴族、士族は15歳までは家で家庭教師などに教育される。
卒業後は家を継ぐ準備をしたり仕事を探したり、学問を続けたりと現実世界と同じようなものだ。
だがまぁそこは私には関係ない。
この最後の3年間、平穏に学生生活を送り、無事卒業して現実世界に帰るのだ。
現実世界で30年、この世界で15年生きたんだ。
3年間なんて、あっっっという間だ!
と、思っていたのに冒頭の通り。
事もあろうに偶然同い年であった皇太子に意見するような事態になってしまったのである。
そもそもこの世界に来る前、突然ふわふわした空間にいたのだ。
ふわふわ空間にはいかにも案内役って感じの、エルフっぽい超美形がいた。女神様的な人ではなく、BLのミステリアス敬語長髪受けって感じの男の人だ。
で、その人に受けた説明によると。
どうやらこれは異世界トリップとか異世界転移とかそういったものの類らしい。
タイムスリップとは違う。
現実世界には存在し得ない物や現象やらなんやらが多すぎる。
私が得意な魔術とか。
後、ここは中世とか近世とかのヨーロッパ風の何処かなのだが、多分本物はこんな感じではない。詳しくないから知らんけど。
そして異世界転生、ではない。
そうであっては困る。
私は必ずここから帰って、かわいい我が子を育てるこの世で一番大事なお仕事に戻らなくてはならないからだ。
そのため、私はミステリアス敬語長髪エルフ受けに確認した。
何度も確認した。
「私は死んではいない、ということですね?寝てるだけ。目を覚ましたらいつも通り、ということでいいですね?」
胸ぐらを掴んでガクガクと揺らしたいのを堪え、拳を握り締めながら詰め寄る私。
眉一つ動かさず淡々と、透き通るような声で綺麗な男性は頷いた。
「はい、その通りです。ただ、そのためには先ほど申し上げた条件をクリアしていただきます」
「転移だかトリップだかの先で成人するまで生きていたらいい。どんな修羅の国に飛ばされるんですか私」
「それは貴女の運次第ですので……」
こんなトリップテロに当たってる時点で運が悪いなんてもんじゃない。
そもそも私は運がいい方ではないのだ。戦場に転移させられたらたまった物ではない。
大体、ただ熱を出して嘔吐しまくった子どもを一晩中宥めたり、布団の処理したりということが一週間続いたために力尽き、旦那に色々投げて午前様からベッドにダイブして寝ているだけの私がどうしてそんなことに?
という核心的質問には、
「神のお導きです」
という答えしかもらえなかったのだ。
意味がわからない。
夢か。
夢なら良かったが意識がはっきりしすぎている。
ていうか普通に休ませてくれ。
「ふざけないでください。超絶イージーモード希望です。じゃないと貴方が受けのBL漫画を描きまくってやる。脅しじゃないぞ。勝手にイケメン同僚かイケメン神様を捏造して……いや、モブを使って色々させてやる。本当にやります」
「……なんて?」
澄まし顔が本当に戸惑った表情と声を出したのは、今思えば萌えだったのではないだろうか。
そんな脅しが効いたのかどうかは分からないが。
とにかく私は平和な国の有力で裕福で何不自由なく暮らせる身分を手に入れ、しかもチート能力もあるイケメンになった。
希望通りの超絶イージーモードで15歳までたどり着いたのである。
この世界のこの国での成人は18歳。
15歳から3年間全寮制の学校に通って、卒業出来れば一人前の大人として認められる。
平民は10歳から全員様々な学校に通うことになるが、皇族、貴族、士族は15歳までは家で家庭教師などに教育される。
卒業後は家を継ぐ準備をしたり仕事を探したり、学問を続けたりと現実世界と同じようなものだ。
だがまぁそこは私には関係ない。
この最後の3年間、平穏に学生生活を送り、無事卒業して現実世界に帰るのだ。
現実世界で30年、この世界で15年生きたんだ。
3年間なんて、あっっっという間だ!
と、思っていたのに冒頭の通り。
事もあろうに偶然同い年であった皇太子に意見するような事態になってしまったのである。
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