2 / 42
出会ってびっくり
意外と似たもの同士
しおりを挟む
「兎獣人、雌雄合わせての平均身長が160センチやって聞いたで。雄にしてもおかしいやろ、お前なんぼあるん」
「オレも虎獣人って聞いてたけど、トラ猫の方とは思わなかった」
「こんなでっかい猫ちゃんおってたまるか! いや目の前におったわ規格外の兎ちゃんが!!」
スプーンから口を離し、真顔で静かに放たれたラビの言葉に、タイガは尾を膨らませてひとりでノリツッコミする羽目になった。
肉食獣人が荒っぽく吠えようとも、ラビが怯む様子はない。兎獣人は臆病だから庇護欲をそそられると聞いていたが、実際はそうでもないらしい。
(デカい分、コイツが特殊なんかもやけど)
ラビは、クリームのてっぺんにあるいちごを突きながらタイガを見つめてくる。
「虎獣人って、俺くらい……2メートルぐらいあるのが普通のイメージだった」
「あっはっは! よう知っとったなその通りや! ……うん」
無遠慮にモノを言うラビに対してタイガは黒いメッシュが入った金髪を揺らして豪快に笑った。そして、フッと短い息を漏らした。
虎獣人の一般的な身長よりも20センチも低いタイガは、自嘲気味に笑う。
そんな様子を見て、ラビはスプーンを動かす手を止めた。
「気にしてたんなら悪かった」
「いや、言い出したんは俺や。堪忍な。デカい方がええ文化で育っとって。肩身狭いんは同じやんな」
予想を大きく裏切られた上に、自分よりも大きい兎獣人という衝撃で、言わなくてもいいことを言ってしまったと反省する。
それにしても、自分たちを引き合わせた龍人はとんでもないことを隠していたものだ。
(せめて雄か雌かは言うとけや)
タイガは落ち着かない気持ちになってきて、普段は触らない砂糖の入れ物の蓋を開ける。
「俺が虎獣人の雄っちゅうんは」
「聞いてた。俺が雄が好きなの、あいつ知ってるから」
「へー、そうなん。ほながっかりしたやろ。虎獣人の雄ならお前くらいガタイがええの想像したやろし」
白く四角い甘味料をコーヒーに入れ、黒い水紋を見下ろす。
逞しく精力のある虎獣人は、雌雄共に同性にも人気がある種族だった。
「抱かれたい」と思ったならば、自分では物足りないはずだと口の片端を上げて手を振る。
しかし、ラビはハッキリと首を左右に振った。
「特別、体の大きさにこだわりがあるわけじゃない。でも、兎獣人みたいな小柄な種族だと発情期はヤりにくい」
「せやろな」
相槌を打ちながら砂糖の溶けたカップを口にしたが、慣れない甘さに眉を寄せる。
基本的に、体が大きい方が小さい方を抱く方がやりやすい。160センチの兎獣人が200センチのラビを、となると至難の業だ。
大型の種族にあたるのが無難だろう。
「でも、君は小柄な女の子が良かったんだろ? そもそも、大きい兎獣人なんてどこにも需要ないけど」
彼の目のように赤い苺ソースをガラスの器の中でかき混ぜながら、さして気にしてもいないように言葉を紡いでいる。
しかし、タイガにはその言葉は諦め切って悲しむことすら止めたからこそなのだと解る。
獣人には良くも悪くもそれぞれのイメージが付き纏う。
「兎獣人は小柄でかわいい」「虎獣人は逞しく強い」「牛獣人は真面目で穏やか」など、そのイメージからあまりにもかけ離れていると勝手にガッカリされるのだ。
虎獣人の中では小柄とはいえ、他の種族と比べると体が大きい部類にタイガは属する。明らかに規格外のラビに比べると、まだマシだと言えるだろう。
「相手が小さいと、自分が大きく思えるって、それだけやけどな俺のは」
親近感が湧いてしまったからだろうか。
思わず本音が漏れた。
ふたりの間に気まずい沈黙が流れ、周りの声がやけに大きく聞こえる。
(まぁ、万年発情期っちゅう噂に釣られたんもあるけど……あ)
思い出した途端に、口を動かしてしまった。
「万年発情期ってほんまなん?」
常識的に考えると、初対面でする質問ではない。しかし、もしかするともう会うこともないかもしれないのだ。気になることは聞いておかなければもったいない。
「あー、まぁ。条件が揃えば」
この時「条件」という単語はスルーすべきではなかったのだが、今のタイガは知るよしもない。
ただ、その「万年発情期」というものがどのようなものなのか気になった。
何より、配慮も何もない自分の質問にサラリと答えるこの大きな兎獣人に、少し興味が湧いた。
「ならある程度処理せな辛いやろ。1回くらいなら付き合うで」
「え」
カチャンッと高い音を立てて、金属のスプーンがガラスの器に当たり、下に落ちていく。
それが床に触れる前に、タイガは素早く手を伸ばして受け止めた。
「俺よりデカい雌と付き合ったことあるしな。いけるやろ」
「いや」
差し出したスプーンに気がつかないかのように、ラビは長い耳をピンと立てて唖然とタイガの顔を見つめている。
言葉を無くすラビが可笑しくて、固まってしまった白い手を取ってスプーンを乗せた。
「ネコ科の雄は相手の発情期に促されて発情すんねん。やから、まぁ……よっぽど相性悪ぅなかったら雄も抱けるんちゃうかな」
軽い口調で告げながら、口角を上げて見上げる。
しかし、慌てた様子で手首を掴まれた。スプーンは結局、テーブルに転がる。
なんだ、と首を傾げると、ずっとマイペースな口調だったラビが早口になる。
「勘違いしてる気がする。セフレ探しに来たわけじゃないし、オレは」
「ええやん。なんやおもろそうやし~体格に悩まされとる同士仲良うしよや! 相性良かったら付き合うんもありやし、とりあえず発情期までな! 兎獣人の雄のこと調べとくわ」
真面目に恋人を探すつもりだったのはタイガも同じであった。が、元々深くは考えない性質のせいで強引なまでに自分のリズムに相手を巻き込んでいく。
勢いに押されて、手首を掴むラビの手が緩んだ。
「仲良く……」
「ちゅうわけで、うさちゃん」
赤い瞳が揺れるのを見て、指の長い手を両手でギュッと握る。
発達した大きめの八重歯を見せてニッカリと明るい声を出す。
「体動かすん、好きか?」
その日はアスレチックに行って、とっても疲れて帰った。
大きい兎の運動能力は半端ではなく、本気で競争した結果だった。
「オレも虎獣人って聞いてたけど、トラ猫の方とは思わなかった」
「こんなでっかい猫ちゃんおってたまるか! いや目の前におったわ規格外の兎ちゃんが!!」
スプーンから口を離し、真顔で静かに放たれたラビの言葉に、タイガは尾を膨らませてひとりでノリツッコミする羽目になった。
肉食獣人が荒っぽく吠えようとも、ラビが怯む様子はない。兎獣人は臆病だから庇護欲をそそられると聞いていたが、実際はそうでもないらしい。
(デカい分、コイツが特殊なんかもやけど)
ラビは、クリームのてっぺんにあるいちごを突きながらタイガを見つめてくる。
「虎獣人って、俺くらい……2メートルぐらいあるのが普通のイメージだった」
「あっはっは! よう知っとったなその通りや! ……うん」
無遠慮にモノを言うラビに対してタイガは黒いメッシュが入った金髪を揺らして豪快に笑った。そして、フッと短い息を漏らした。
虎獣人の一般的な身長よりも20センチも低いタイガは、自嘲気味に笑う。
そんな様子を見て、ラビはスプーンを動かす手を止めた。
「気にしてたんなら悪かった」
「いや、言い出したんは俺や。堪忍な。デカい方がええ文化で育っとって。肩身狭いんは同じやんな」
予想を大きく裏切られた上に、自分よりも大きい兎獣人という衝撃で、言わなくてもいいことを言ってしまったと反省する。
それにしても、自分たちを引き合わせた龍人はとんでもないことを隠していたものだ。
(せめて雄か雌かは言うとけや)
タイガは落ち着かない気持ちになってきて、普段は触らない砂糖の入れ物の蓋を開ける。
「俺が虎獣人の雄っちゅうんは」
「聞いてた。俺が雄が好きなの、あいつ知ってるから」
「へー、そうなん。ほながっかりしたやろ。虎獣人の雄ならお前くらいガタイがええの想像したやろし」
白く四角い甘味料をコーヒーに入れ、黒い水紋を見下ろす。
逞しく精力のある虎獣人は、雌雄共に同性にも人気がある種族だった。
「抱かれたい」と思ったならば、自分では物足りないはずだと口の片端を上げて手を振る。
しかし、ラビはハッキリと首を左右に振った。
「特別、体の大きさにこだわりがあるわけじゃない。でも、兎獣人みたいな小柄な種族だと発情期はヤりにくい」
「せやろな」
相槌を打ちながら砂糖の溶けたカップを口にしたが、慣れない甘さに眉を寄せる。
基本的に、体が大きい方が小さい方を抱く方がやりやすい。160センチの兎獣人が200センチのラビを、となると至難の業だ。
大型の種族にあたるのが無難だろう。
「でも、君は小柄な女の子が良かったんだろ? そもそも、大きい兎獣人なんてどこにも需要ないけど」
彼の目のように赤い苺ソースをガラスの器の中でかき混ぜながら、さして気にしてもいないように言葉を紡いでいる。
しかし、タイガにはその言葉は諦め切って悲しむことすら止めたからこそなのだと解る。
獣人には良くも悪くもそれぞれのイメージが付き纏う。
「兎獣人は小柄でかわいい」「虎獣人は逞しく強い」「牛獣人は真面目で穏やか」など、そのイメージからあまりにもかけ離れていると勝手にガッカリされるのだ。
虎獣人の中では小柄とはいえ、他の種族と比べると体が大きい部類にタイガは属する。明らかに規格外のラビに比べると、まだマシだと言えるだろう。
「相手が小さいと、自分が大きく思えるって、それだけやけどな俺のは」
親近感が湧いてしまったからだろうか。
思わず本音が漏れた。
ふたりの間に気まずい沈黙が流れ、周りの声がやけに大きく聞こえる。
(まぁ、万年発情期っちゅう噂に釣られたんもあるけど……あ)
思い出した途端に、口を動かしてしまった。
「万年発情期ってほんまなん?」
常識的に考えると、初対面でする質問ではない。しかし、もしかするともう会うこともないかもしれないのだ。気になることは聞いておかなければもったいない。
「あー、まぁ。条件が揃えば」
この時「条件」という単語はスルーすべきではなかったのだが、今のタイガは知るよしもない。
ただ、その「万年発情期」というものがどのようなものなのか気になった。
何より、配慮も何もない自分の質問にサラリと答えるこの大きな兎獣人に、少し興味が湧いた。
「ならある程度処理せな辛いやろ。1回くらいなら付き合うで」
「え」
カチャンッと高い音を立てて、金属のスプーンがガラスの器に当たり、下に落ちていく。
それが床に触れる前に、タイガは素早く手を伸ばして受け止めた。
「俺よりデカい雌と付き合ったことあるしな。いけるやろ」
「いや」
差し出したスプーンに気がつかないかのように、ラビは長い耳をピンと立てて唖然とタイガの顔を見つめている。
言葉を無くすラビが可笑しくて、固まってしまった白い手を取ってスプーンを乗せた。
「ネコ科の雄は相手の発情期に促されて発情すんねん。やから、まぁ……よっぽど相性悪ぅなかったら雄も抱けるんちゃうかな」
軽い口調で告げながら、口角を上げて見上げる。
しかし、慌てた様子で手首を掴まれた。スプーンは結局、テーブルに転がる。
なんだ、と首を傾げると、ずっとマイペースな口調だったラビが早口になる。
「勘違いしてる気がする。セフレ探しに来たわけじゃないし、オレは」
「ええやん。なんやおもろそうやし~体格に悩まされとる同士仲良うしよや! 相性良かったら付き合うんもありやし、とりあえず発情期までな! 兎獣人の雄のこと調べとくわ」
真面目に恋人を探すつもりだったのはタイガも同じであった。が、元々深くは考えない性質のせいで強引なまでに自分のリズムに相手を巻き込んでいく。
勢いに押されて、手首を掴むラビの手が緩んだ。
「仲良く……」
「ちゅうわけで、うさちゃん」
赤い瞳が揺れるのを見て、指の長い手を両手でギュッと握る。
発達した大きめの八重歯を見せてニッカリと明るい声を出す。
「体動かすん、好きか?」
その日はアスレチックに行って、とっても疲れて帰った。
大きい兎の運動能力は半端ではなく、本気で競争した結果だった。
25
あなたにおすすめの小説
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
竜の生贄になった僕だけど、甘やかされて幸せすぎっ!【完結】
ぬこまる
BL
竜の獣人はスパダリの超絶イケメン!主人公は女の子と間違うほどの美少年。この物語は勘違いから始まるBLです。2人の視点が交互に読めてハラハラドキドキ!面白いと思います。ぜひご覧くださいませ。感想お待ちしております。
アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました
あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」
穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン
攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?
攻め:深海霧矢
受け:清水奏
前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。
ハピエンです。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
自己判断で消しますので、悪しからず。
【本編完結】転生先で断罪された僕は冷酷な騎士団長に囚われる
ゆうきぼし/優輝星
BL
断罪された直後に前世の記憶がよみがえった主人公が、世界を無双するお話。
・冤罪で断罪された元侯爵子息のルーン・ヴァルトゼーレは、処刑直前に、前世が日本のゲームプログラマーだった相沢唯人(あいざわゆいと)だったことを思い出す。ルーンは魔力を持たない「ノンコード」として家族や貴族社会から虐げられてきた。実は彼の魔力は覚醒前の「コードゼロ」で、世界を書き換えるほどの潜在能力を持つが、転生前の記憶が封印されていたため発現してなかったのだ。
・間一髪のところで魔力を発動させ騎士団長に救い出される。実は騎士団長は呪われた第三王子だった。ルーンは冤罪を晴らし、騎士団長の呪いを解くために奮闘することを決める。
・惹かれあう二人。互いの魔力の相性が良いことがわかり、抱き合う事で魔力が循環し活性化されることがわかるが……。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学で逃げ出して後悔したのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
猫の王子は最強の竜帝陛下に食べられたくない
muku
BL
猫の国の第五王子ミカは、片目の色が違うことで兄達から迫害されていた。戦勝国である鼠の国に差し出され、囚われているところへ、ある日竜帝セライナがやって来る。
竜族は獣人の中でも最強の種族で、セライナに引き取られたミカは竜族の住む島で生活することに。
猫が大好きな竜族達にちやほやされるミカだったが、どうしても受け入れられないことがあった。
どうやら自分は竜帝セライナの「エサ」として連れてこられたらしく、どうしても食べられたくないミカは、それを回避しようと奮闘するのだが――。
勘違いから始まる、獣人BLファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる